| キーンコーンカーンコーン キーンコーンカーンコーン
「しのぶ〜」
あかりが大きく手を振りながら駆け寄ってきた
「あかり〜!久しぶりだね〜会いたかったょ〜!あかりが来てくれなかったから淋しかったんだょ〜。待ってたのにぃ。そんな冷たい友人には・・・抱き締めの刑だ〜っ!!!」
忍はギュ――ッとあかりを抱き締めた
「イタ、痛いょ〜ゴメンゴメン許して〜。それに周りの友達が見てるから恥ずかしいょっ」
「久しぶりだから照れてるんじゃない?あかりさん?」ニヤッ
「ち、違うょ!!」
あかりは凄くドキドキしていて心臓の鼓動が自分でも分かる程だったが、忍がいきなり抱き締めるし変なことを言うせいだと思った。
「あっ、体の方は大丈夫なの?」
「うん、とりあえずは大丈夫だょ☆まぁまた2週間したら入院だけどね。」
「そっかぁ〜大変だね。入院してても暇だし退屈でしょ?」
「う〜ん、暇だと言えば暇だけど、結構楽しいょ。音楽聴いたり本読んだり。あとさ、おもしろい看護師さんも居てさっ。存在だけで元気になれるっていぅか・・・とにかく楽しんでるょ」
「・・・あっそ。それは良かったですね」
「え!?なんか怒った???」
ガラガラガラ〜
『さぁ授業始めるら席について〜』
「あかり?ゴメンね?」
「別に怒ってないよ。ほら、先生来たし座ろっ」
あかりは忍の言葉に少しイラッとしていた。 忍のいない学校はあかりにとっては何か欠けていて、「やっぱり忍がいないと楽しくない」と思うことが何回もあったのに、忍が入院生活を満喫していると聞いて、淋しさを超えて腹が立ってしまったのだ。
でも、忍が元気に学校に来てくれて、会えるだけで凄く嬉しかったあかりは、1限目が終わる頃には笑顔に戻っていた。
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