| 2007/04/18(Wed) 03:36:12 編集(投稿者) 2007/04/18(Wed) 00:22:24 編集(投稿者)
「エミ〜 今日打ち上げ10時からだって んで参加はOKだってよ」
「おっ、了解ー」
「...んでさ、 何でこんなところでフケてんの?」
まだ4月だっていうのに 気まぐれで蒸し暑い日差しの中で 見上げると ブラブラ揺れているエミの足だけが見えた。
「んー、ここはアタシだけの穴場なのじゃ」
昼休みの終りを告げる鐘がなり 学生たちは巣に逃げ込むアリのように一斉にそれぞれの教室に消えていく。
「....パンツ。今日は黒なんだね」
「や〜今日は水色〜」
「答えんなよw」
珍しく暑い日差しを避けるように アタシはエミのいる屋上の屋根の中に入り込んだ まるでもう夏かと勘違いさせられるくらい 頭の上には真っ青な青空と大っきい白い雲が広がっている
「...なんかさ、この青空と紅茶って合ってないよ」
エミがいつも持ち歩いている紅茶のペットボトルを 頻繁に口に運ぶ。
「そう?だってこれおいしーんだもん そーゆうマー子こそなんでアイスコーヒーなのよw」
「あたし紅茶キライだも〜ん」
物心ついたときから何故か紅茶が飲めなかった 何がキライというわけでは無いんだが 匂いだけでも眉間にしわが寄るくらい苦手な飲み物が紅茶だ
「ははw ここはポカリが一番合うだろ!って話しだよね〜 マー子青空が似合うからポカリのCMできそうだよ」
そういってエミが笑顔で紅茶を口に入れた瞬間、
“カシャッ”
「その笑顔いただきました〜^^」
エミに向けていた一眼レフのカメラをとっさに隠す
「なんで持ってんのよ」
「なんでって、商売道具だもん」
この画像をパソコンにアップしたら エミのまぬけ顔、ってタイトル付けてエミに送りつけてやろう。 二ヒヒっとイタズラぼうずのような顔で笑いかける。
「。。。マー子ってさ、 シャッター押す瞬間すっごぃ真面目な顔になるよね」 真剣な目で 体も心も、全部見透かされてるような目にみえる」
エミの話しを聞きながら いつも吸ってるタバコに火をつける
ぽか〜っと煙を白い雲に向かってはきだして...
「マー子のそういうとこ、アタシ好き」
聴きなれない「スキ」というコトバに反応し 振り返ると、 エミは青空と一体化して まるで一枚の絵の中にいるかのように”二ヒヒ”と笑っていた。
エミ、
あんたの方がポカリのCMできそうだよ
|