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あれから、幾日が経っただろうか。
携帯には、バイト先からの電話や、奈々が着信を残し、そのどれにも出なかった。
愛里は私を心配するが、一日に一回ご飯を食べてまた部屋に篭った。
私は分からなくなったのだ。
朱美を引きずる事で、天国に居る朱美は、幸せになれてないのではないか。
私はこれからどう生きていけばいいのだろうか。
もう全て投げ出したい。
このまま死んだら、愛里や奈々は泣いてくれるかな?
朱美に…会えるかな?
「チカさん、起きてますか?」
いつの間にか、眠っていた私を扉の向こうから愛里が、声をかけた。
『ああ、何?』
「出掛けませんか?外の空気を吸った方がいいですよ?」
それも、そうだな。
私は、部屋を出て、愛里を見つめる。
『愛里…』
「シャワー浴びますか?お風呂沸いてます」
『済まない。。』
シャワーを浴び、支度を済ますと、愛里は小さく笑い、
「見せたい物があります」
静かに呟いた。
(携帯)
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