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■16969
/ ResNo.30)
愛しき人は秋桜 @
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□投稿者/ やよい
ちょと常連(94回)-(2006/10/18(Wed) 14:01:22)
「いまどこですか?」
午前2時
震えた声であなたが言う
「駅におろしてもらった‥…。」
高級車から降りたあなたはなんで
原付きのうしろを選ぶの?
ゆっくりアクセルを回して
国道1号線を突っ走った
「ごめん待たせて、寒くない?」
あなたに渡した安物のジャケットは
今にも向かい風で破れそうだし
あなたがなぜアタシを呼び出すのか分からない
「今、コーヒーいれますね。」
なにも言わないあなたはきっと卑怯者だよ
なんにも言えないじゃんか
コーヒーを手渡すと
あなたはやっと口を開いた
「知ってる?秋桜は摘むとすぐに枯れちゃうんだよ。」
アタシに似ているなと思いながら
コーヒーを飲みこんだ
「あのね‥。」
「あのー。」
(携帯)
引用返信
/
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■16970
/ ResNo.31)
愛しき人は秋桜 A
▲
▼
■
□投稿者/ やよい
ちょと常連(95回)-(2006/10/18(Wed) 16:05:57)
「いまどこですか?」
午前2時過ぎ
優しすぎるあなたが言う
「駅におろしてもらった‥…。」
嘘を見抜けるような人じゃない
オートバイのうしろが心地よくて
こんな肌寒い夜でも、いつでもあなたは来てくれる
なんだか悲しい国道1号線
「ごめん待たせて、寒くない?」
あなたの匂いがするジャケットが
大好き
けどあなたは気付いてくれない
「今、コーヒーいれますね。」
友達みたいにして卑怯者だよ
なんで気付いてくれないの
「知ってる?秋桜は摘むとすぐに枯れちゃうんだよ。」
アタシが眉をしかめたから
なんか急に思ったの
「あのね‥。」
「あのー。」
好きだよって伝えたい
秋桜のように二人並んで
土の中にずっといれば
枯れないよって
(携帯)
引用返信
/
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■17006
/ ResNo.32)
愛しき人は秋桜B
▲
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■
□投稿者/ やよい
ちょと常連(96回)-(2006/10/21(Sat) 22:15:01)
「あのね‥。」
「あのー。」
このまま本心を言えたら
それほどの幸せはない
何かが邪魔して
言えない私たちは
無言になった
「彼氏さ紹介してよ今度。」
バカみたいに笑いながらきみをみた
そんな悲し気持ち
きみには届かないだろうね
「送ります。」
こんな不具合な片思い
冬がきたら
枯れる運命が待っていて
だから秋桜なんかじゃない
枯れないもん
「好きなんだけど。」
(携帯)
引用返信
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■17158
/ ResNo.33)
意味なきラブレター
▲
▼
■
□投稿者/ やよい
ちょと常連(97回)-(2006/11/02(Thu) 23:45:15)
本当は
もっと寄り添いたいです
本当はもっと
私の手であなたを守りたいです
本当はもっともっと
あなたを笑わせたいです
傷つくことを恐れ
真実を黙する私に
あなたの胸には届かないでしょう
私を切り裂くほどの想いが
なぜ消えないのでしょう
嫌だと思うほど
あなたは私の胸を固めてしまいます
大切にすることしか私はできません
それがいつあなたの重荷になってしまうか
好きでいることが今は
痛くて仕方がないよ
頼むから
その笑顔を私にちょうだいよ
好きで好きで
仕方がないんだ
こんな意味なきラブレター
捨ててしまおうか
(携帯)
引用返信
/
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■17186
/ ResNo.34)
恋愛バカ @
▲
▼
■
□投稿者/ やよい
ちょと常連(98回)-(2006/11/06(Mon) 12:00:54)
私はコーヒーを飲む
あなたがあんまり好きじゃないいんだ
だって大人みたいに眉をしかめて
『疲れた』
言わんばかりの顔をして
たった2才だけなのに
アタシを子ども扱いして
「飲む?」
「いらん。」
余裕の笑顔なんて出しちゃって
子供だねとといわんばかりに
頭を撫でて
パソコンにまた目を戻して
アタシはいつだってお茶か紅茶を飲みながら
待っている
けどアタシはしっている
彼女が一番嫌いなアタシを
遊び心にアタシは彼女の一番嫌いなことを
試すことにした
「はぁ〜‥。」
誰かとメールをするアタシを見ると彼女は
なんともいえない
顔をするんだ
「なにしてるの?」
「なーんも。」
こんなことをしてまで愛を感じたいアタシは
多分バカだ
「もう終わるから。」
「ごゆっくり、お仕事どうぞ。」
よし今日はアタシの勝ちだ‥
パソコンを閉じて彼女は少し心配そうな表情で
横に座った
「携帯みせて?」
「プライベートなことなんで。」
もう怒ったのかアタシの体に乗りかかり
両手を押さえられた
携帯を取り上げられた
そんな彼女の表情は
アタシしかしらないんだ
(携帯)
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■17228
/ ResNo.35)
恋愛バカ A
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□投稿者/ やよい
ちょと常連(99回)-(2006/11/13(Mon) 06:10:36)
少しだけ二人見合って、黙り込んだ。
「ごめん‥。」
口を開いたのは両方で
「ごめん母さんとメールしてた。」
あなたが至近距離にいて
それがもっともっと近づいて
鼻が擦れ合うほどの距離で
二人で笑った
「バカ‥。」
「あなたもね。」
怒らないで聞いてほしい
「じゃあ私たちは恋愛バカだね。」
誰よりもあなたが好きで
大好きだから
また沈黙に戻って
そうやって見つめ合うときは
このまま死んでもいいなんて思うんだ
いったら怒るから言わないけどね
(携帯)
引用返信
/
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■17291
/ ResNo.36)
たからもの
▲
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■
□投稿者/ やよい
常連♪(100回)-(2006/11/21(Tue) 12:41:52)
私には誰かに自慢するようなものは持ってない
ましてや誰かを守っていくような力も今はない
けど誰にも渡せない
誰にも見せたくない
私だけのたからものがある
いつか私の前からいなくなってしまいそうな
花のような儚さを持ち合わせた
大事な大事な
たからもの
私は丁寧に丁寧に毎日そのたからものを
大事に大事に
することで
私が守られてることを
私は知っている
その脆いたからものを私は
私では
なにもしてあげられない
いつかもうすぐだろう
私の目から見えない距離に
そのたからものは消えてしまう
だから
たからものと言うのかな?
たからものをどうやって大事にするかが
私の使命だと思うから
守ることに言葉は
不要だと思うから
優柔不断な大事な大事なたからもの
怒ると機嫌が戻るまで時間がかかるたからもの
どうかもう少しだけ
側にいて
そう言っても
こうと決めたら突き通す
そんなたからものだからね
きっと束の間に
どこかに行ってしまうんだ
たからもの
一生かけて守れなくても
それは
たからもの
(携帯)
引用返信
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■17353
/ ResNo.37)
雪月花 -冬-
▲
▼
■
□投稿者/ やよい
常連♪(102回)-(2006/11/28(Tue) 04:38:35)
「あなたが好きです。」
もう口から出そうなくらいに
気持ちは溢れているのに
「さてと、そろそろ送りましょうか。」
飲み干したココアはマグカップの底に少しだけ、かたまりを残している。
「こんな時間だね。」
ドアノブをひねると、
あなたはコツコツとブーツを爪先で叩いて立ち上がる。
「外は雪かな?」
雪が降ってもおかしくないほど、
今日は冷え込んでいて、あなたはマフラーをぐるぐる巻いている。
もしも、雪が降ってるなら
そうだな、もう少しだけココアでも飲みながら話さないかと聞いてみようかな。
「これきっと、明日は大雪だよ。」
大粒の雪があなたの肩に落ちて、
なにか分からないけど悲しくなった。
「そうみたいですね。」
ホラ、やっぱり意気地なしな私は言えなくて。
「すっごい冷えるね、行こうか。」
雪さえも私とあなたをはなしたがるみたいだから、なんだか泣けてきたんだ。
「ねぇ。」
「ん?なんですか?」
あなたは私に近づいて
「トナカイさん。」
雪はきっとこの切なさの演出の為にあるのだろうか?
(携帯)
引用返信
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■17354
/ ResNo.38)
雪月花 -秋-
▲
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□投稿者/ やよい
常連♪(103回)-(2006/11/28(Tue) 04:54:40)
「‥あっ。」
生まれて初めて
こんな気持ちになった
「これ、落とし物ですよ。」
秋風にゆられ、紅葉のような頬が印象的だった。
手入れの入った髪になぜだか触れたくなって、
その気持ちを抑える代わりに
「お礼がしたいので連絡先教えてくれますか?」
手渡された現金だけの財布に願いを込めて
あなたを見つめていた
「じゃあ新幹線まで時間があるのでコーヒーでも飲みませんか?」
胸を撫で下ろす私を見てあなたはどう思ったのだろう
涙目であった彼女のことなんて、
この時は知らなくて、
ただひたすら喋り続けた私。
かばんに洋書をしまいこんだあなたは何だか淋しげな表情だったんだ。
「さっき恋人にふられちゃったの。」
悲しみにくれる女性はなぜこんなにも、
私の瞳に美しく映るんでしょうか。
二番線は紅葉シーズンで賑わう観光客でごった返していて、
見失ってしまいそうであなたを
こわかったんだ。
「今度またごはんでも行きませんか?」
あなたからの言葉に何もない秋の季節も
私の心も
代わり映えしたんだ。
(携帯)
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■17355
/ ResNo.39)
雪月花 -春-
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□投稿者/ やよい
常連♪(104回)-(2006/11/28(Tue) 13:31:12)
「おめでとう。」
もう春なのに唇が渇く感じがする、
頭が真っ白になって湯呑みの中のお茶を飲み干した。
「断ろうかと思ったの、けど‥‥。」
「頑張ってください。」
片道だって半日じゃないか
一生の別れじゃないじゃいか
「寂しいね。」
「はい、また会えるといいですね。」
窓の外の桜の木が散るころ、
あなたと離れるなんて、なんだか実感が湧かないんだ。
「帰るね。」
「おくりま‥。」
キーケースをにぎりしめるとあなたは私の言葉を遮った
「もぅいい‥。」
なにがいいのか分からないよ
「なにがですか、わけわかんないですよ。」
なんだか無性に腹がたってキーケースを壁になげつけて
そしたらあなたは立ち上がって玄関に向かっていった
「‥‥‥‥。」
もう会わない
会えないそんな気がした
風が抜けるように吹いて窓から桜の花びらが舞い込んだ
私とあなたにとっての初めての春は別れの為に会ったんだね
目の前が涙で霞んで
春の温かさが何かを変えたことは事実だった。
(携帯)
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