ビアンエッセイ♪

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■12003 / inTopicNo.61)  CLUB ANGEL's ]LU
  
□投稿者/ A ちょと常連(53回)-(2005/08/11(Thu) 13:40:46)
    紗織は部屋の前で立ち止まり、静かに扉を開けた。
    大きな窓からはきらきらと光る海が見えた。

    紗織がアリサを先に部屋に入れ、自分は後から入り鍵を締めた。
    紗織の行動を不愉快そうに眺めるアリサ。

    『今更逃げないよ。あの店からは離れられないし…』

    鞄とヒールを投げ出し、アリサはベッドに倒れこんで顔を埋めた。
    投げ遣りなアリサの態度に苦笑いをし、紗織はバスルームへと消えていった。


    シャワーの音がアリサの所にまで聞こえてくる。
    不安な気持ちを抑え、アリサはエリナの事を想った。

    〔エリナ…会いたいよ……こんな所…逃げたい…〕

    手を握り締め、枕にはアリサの涙で染みが出来ていた。冷たいシーツがアリサを包んだ。


    しばらくしてバスルームの扉が開く音がした。
    ぐっと涙を指先で拭い、凛とした顔で紗織の横を通りすぎてバスルームに向かっていく。

    (携帯)
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■12016 / inTopicNo.62)  これから…
□投稿者/ 楓 一般♪(5回)-(2005/08/12(Fri) 00:40:12)
    一体どうなるんですか?? 続きが楽しみですっっ

    (携帯)
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■12017 / inTopicNo.63)  CLUB ANGEL's ]LV
□投稿者/ A ちょと常連(54回)-(2005/08/12(Fri) 03:23:09)
    紗織はシャワーで濡れた頭を乾かし、ベッドへと向かっていった。

    [濡れてる?]

    枕に点々と付いた水跡に指を這わし、それがアリサの涙であることに気が付く。
    『…泣くほど嫌か…』

    心にチクッとした痛みのようなものが生まれた。
    紗織はその痛みに納得のいかない顔をしてベッドに体を寝かす。


    何分か後にアリサがシャワーから上がり、紗織が寝そべるベッドルームへと裸足で戻ってきた。
    紗織とは目も合わせずに電気を消しに行く。

    『電気は付けといてよ』

    体を起こして、アリサにそう言った。
    一瞬アリサの体が止まり、諦めたようにスイッチを切らずにベッドの端へと座り込む。

    『こっちおいでよ』

    紗織の呼び掛けに何も言わずにただ座っているアリサに痺れをきらし、紗織が強引にアリサの体を後ろに倒した。

    まだ乾いていない濡れた髪から雫が垂れる。
    雫はバスローブから覗く白い肌に流れ落ち、アリサをより艶っぽく見せる。


    『…脱いで。』

    掴んでいた肩を離し、紗織は自分から電気を消しに行った。
    そしてベッドの横にあるスタンドのスイッチを入れる。
    部屋はオレンジ色に変わり、アリサの肌は淡い光のもとにさらされた。


    紗織はその姿を見ると、アリサを力任せに自分の方へ引き寄せ、そのまま押し倒した。

    微かにアリサの柔らかそうな唇が震えている。

    その唇を紗織は指先で優しく撫でた。

    『気丈だね…』

    薄く微笑み、唇にあてた指先を徐々に下へと這わせていく。

    ピクッとアリサの身体が揺れ、それを合図に紗織の唇はアリサの乳首へと向かった。

    『あっ………』

    微かなアリサの声を楽しむように、舌を絡ませ、硬くした舌で乳首を弾いたり周りを舐めたりする。

    チュ…ピチャピチャ…チュパ…チュパ…

    静かな部屋に水音が響き渡る。

    片方の胸を舌で愛撫している間も、もう片方は指先で突いたり摘んだりを繰り返している。

    執拗な紗織の攻めに、声を出すことを拒むようにアリサは唇を噛み、シーツを握り締める。


    声を出さないアリサを不思議に思い、チュッと唇を離して様子を確認する。
    目の前には自分の愛撫を必死に耐えているアリサがいた。

    紗織の胸がチクチクと痛み出す。

    自分が力によってアリサを手に入れている事を痛感させられた。
    人を傷つける事が、こんなに苦しいものだという事に、紗織は気が付きたくなかった。

    その考えをかき消すように、紗織は狂ったようにアリサを抱いた。


    強く掴みすぎて爪痕が残る乳房。

    大きなペニバンを無理矢理何度も打ち付けて血が流れた泌部。

    手首を縛り自由を無くしたための痣。

    体中を叩いた鞭の跡。



    次の日の夕方。紗織の行為から解放されたアリサの目に光はなかった。

    (携帯)
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■12054 / inTopicNo.64)  最近…
□投稿者/ まみ 一般♪(5回)-(2005/08/13(Sat) 23:00:58)
    私の一日は《CLUB ANGEL's》を読むことから始まります(*^_^*)
    アリサさんがどうなっちゃうのかが心配ですけど…。
    続きも楽しみにしてます☆

    (携帯)
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■12055 / inTopicNo.65)  CLUB ANGEL's ]LW
□投稿者/ A ちょと常連(55回)-(2005/08/14(Sun) 02:04:17)
    夕方の光の中、新しいドレスを紗織に着せてもらった。

    無言のまま着替えを済ませエレベータが階を減らしてアリサ達を地上に送る。

    ビルの出口では、昨日アリサ達をこのビルに送り、走り去った迎えの車が停まっていた。

    紗織はアリサの腰に手を添えて車に連れていこうとする。

    『いやぁっ!!』

    突然アリサが悲鳴を出す。昨日の行為により、紗織に対しての拒絶反応を起こしていた。


    アリサの悲鳴を聞いた周りの人々は振り返り、紗織達を怪しむように見ていた。

    運転手は慌ててアリサを車に乗せ、茫然としている紗織も連れていった。

    震えているアリサを黙って見つめ、ぼんやりと考えた。


    嫌がられているのに強引にアリサを抱いた事。

    金でアリサを繋いでいる事
    自分に逆らったら働けなくすると脅しをかけた事。


    そこまで追い詰めて手に入れたアリサを手放したくない反面、アリサを解放してやらなければという思いが頭をかすめる。


    流れる窓の景色を見続けるアリサを、紗織は苦しい思いで見つめていた。

    やがて車は店の前に停まる。アリサは見慣れた看板に安堵した表情を浮かべ、車を下りようとする。


    『アリサ!!』

    紗織は、まだ痣が残る手首を思わず握りアリサを引き止めた。

    紗織の体温にビクッと体を固まらせるアリサを、悲しさと淋しさが入り交じった表情を浮かべ、笑った後、仕事頑張って…とだけ言い車を発進させた。



    紗織の浮かべた顔が気に掛かったが、それ以上に紗織から解放された安心が上回った。



    アリサは顔を引き締めていつもの笑顔で店の扉を開けた。

    (携帯)
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■12056 / inTopicNo.66)  さやさんへ
□投稿者/ A ちょと常連(56回)-(2005/08/14(Sun) 02:10:16)
    また倒れました(*_*)残念★でも起き上がる★笑
    どんどん複雑になっていくから話が分からない(;_;)頑張ります♪

    (携帯)
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■12057 / inTopicNo.67)  楓さんへ
□投稿者/ A ちょと常連(57回)-(2005/08/14(Sun) 02:14:08)
    どうなるかなんて分かりません(⊃Д`)゚。゜このままいくと何十話にもなりそうで…。前の話みたいに40くらいで止めようとしたら長引きました(;_;)見捨てないで見てください★

    (携帯)
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■12058 / inTopicNo.68)  まみさんへ
□投稿者/ A ちょと常連(58回)-(2005/08/14(Sun) 02:18:56)
    これ読んで一日が始まるなら、始まらない日もあるかもぢゃないですか(;□;)笑 アリサにはかなり傷ついてもらいました(´^`)仕方ないです★話が進まないんすよ(⊃Д`)゚。゚
    とりあえず前みたいに最後に疑問が残るような分け分かんないのを残さないよう気を付けます(;_;)

    (携帯)
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■12060 / inTopicNo.69)  Aさん!
□投稿者/ さゃ 一般♪(5回)-(2005/08/14(Sun) 07:22:07)
    すごい悲しいです(;_;)アリサが精神的にやばそうですね(>_<)話が複雑でも好きです♪♪頑張っちゃってください(^^)最近特に暑いですけどAさんも倒れないように気をつけてくださいね☆笑

    (携帯)
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■12085 / inTopicNo.70)  CLUB ANGEL's ]LX
□投稿者/ A ちょと常連(59回)-(2005/08/15(Mon) 01:32:36)
    昨日店を出たばかりでありながら、アリサはもう何日も通っていないような気がした。


    それだけ紗織との時間が苦痛だったと改めて感じさせた。



    『おはよう』

    全員に挨拶を済ませ、一番愛しいエリナに挨拶をしたときはたった一言の言葉を交わすことですら幸せだと思えた。


    エリナの挨拶は気まずそうで、悲しい声だったが、アリサはそれだけで頑張れた。




    アリサとエリナは早々に指名が入り、それぞれ別のテーブルに付いた。


    『エリナ♪』


    可愛らしい笑顔が目に入る。紗利が前と同じようにエリナを迎え入れる。

    エリナは笑顔で紗利の横に付いた。

    「来てくれたんですね」

    エリナの顔を見て嬉しそうに酒を飲む。

    『だって会いたいから♪』
    そう言うと紗利は照れ臭そうにグラスを置いた。


    紗利を見ていると、アリサと紗織の出来事を忘れられる気がした。

    エリナは少なくなったグラスの中に酒を継ぎ足し、自分用の酒を一気に飲み込んだ。

    『ちょ…エリナ大丈夫?』
    紗利は笑いながらエリナの頭を優しく撫でた。


    無くなった酒をどんどん注ぎ、エリナは嫌なことを流すように飲んだ。

    「全然大丈夫です」

    いつものクールさは無くなり、酒のおかげでエリナはふにゃっとした顔をした。

    『あはは♪今日は飲みまくろう♪』

    二人は酒を追加し、一時間もすると、エリナは完全に酔いが回っていた。


    身体は紗利にもたれかかるようにぐったりとし、とろんとした瞳でキラキラ光るグラスを眺めていた。


    『エリナぁ♪酔っちゃったのかな?』

    酒に強い紗利はまだまだいけると言うように平然とした顔でエリナの柔らかい頬を突つく。


    「いやぁ…。突かないで下さいよぉ…。」

    眉間にしわを寄せて紗利の指を掴み、じっと紗利を見つめた。


    いつもと違う可愛さのエリナを愛しく思い、紗利は少しづつ顔を近付けた。


    「あはぁ♪あゆがいるぅ〜。ちゅうして〜♪」

    紗利がエリナを迎え入れる時と同じように両手を広げて紗利を抱き寄せる。


    『あはは♪あゆでーす♪エリナにちゅうしまぁす♪』

    どさくさに紛れ、紗利はエリナの柔らかい唇にキスをする。
    初めは軽く、時に深い、絡めるようなキスを繰り返す。




    『…リサ…アリサ!』

    客がアリサの手を握りながら顔を覗き込む。

    はっと我に返り思わず客を何度も見なおす。

    『ごめん、ぼーっとしてた♪』


    顔の前で手を合わせ、いつもの顔で謝るアリサ。

    客はすぐに笑顔になり、アリサに話をしはじめる。

    しかしそれら全てが耳に入らなかった。適当に相づちを打ち、笑顔を作っていた。


    今にも泣きそうになりながらも、アリサは耐えた。





    エリナと紗利がキスをしていた事を見ていながらも。アリサは仕事を続けた。

    (携帯)
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■12086 / inTopicNo.71)  CLUB ANGEL's ]LY
□投稿者/ A ちょと常連(60回)-(2005/08/15(Mon) 02:24:48)
    周りの客が振り返るような濃厚なキスをし、紗利はエリナのドレスに手を掛けた

    「んぅ〜…。やですよ…何するんですかぁ…」

    だだを捏ねるような声を出してエリナは掛けられた手を掴む。


    弱々しいエリナの力をいいことに、紗利はかまわずドレスの中に手を入り込ませた。


    ぐったりと紗利の肩に頭を預けてエリナはされるがままの状態になっていた。


    『エリナ…。そんな風にしてたら犯しちゃうよ?』


    いつもと違う妖艶な瞳でエリナを見つめ、紗利はなおもエリナの身体を撫で回す

    胸の辺りを優しく撫で、時折指先がブラの中の乳首をかすめる。
    その度にエリナからは甘い声が漏れだす。

    もたれかかったエリナをソファに寝かせ、紗利はエリナの脚の間に身体を入れた

    開かれた脚を中心から足先にかけて指先を這わせ、それをなぞるように舌を使い丁寧に舐めあげた。


    くすぐったいような感覚にエリナの脚は高く上がる。

    長く伸びた脚はソファの背もたれに掛けられ、隣のテーブルの客の首筋に当たった。

    驚いた客は振り返ると、そこで行なわれている事に目を奪われた。


    正常な感覚がほぼ無くなり掛けているエリナは無意識にも色気を振りまいた。

    「熱いよぉ…紗利…紗利…お水…」


    火照った身体を冷ますようにドレスをはだけ、紗利から受け取ったグラスから氷を取り出して自ら肌に滑らせる。


    冷たさが心地いいのか、ふっと微笑んだエリナの顔は誰もが欲情してしまいそうな色っぽさを出していた。

    『ふふ♪気持ちいいの?』
    紗利が残っていた氷を掴み、そっとエリナの身体に滑らせ。

    「…んぅ…気持ちぃ…」

    身体をくねらせ、紗利の腕を掴む。


    氷はエリナの体温で溶け、それは肌の上で綺麗な雫となって残った。

    エリナに引かれるままに紗利は首筋に舌を這わせる。

    「ん……あっ……」

    ぺろぺろと丁寧に舐め、徐々に移動させていく。


    『は…ぁ…ん…。可愛い…エリナ…』


    器用にドレスを上にたくし上げて脱がせていく。

    脚の間に入った指先はエリナの泌部をショーツの上からなぞり、クリトリスを優しくこする。


    「あぁ…紗利…ん…あぁ」
    チュクチュクと擦られるたびに泌部から漏れる水音は紗利を余計に興奮させた。



    隣の客が見ているだけでは我慢できなかったのか、掛けられたエリナの脚を舐めようとした瞬間、身体が横倒しになった。

    『何するのよ!!』

    キッと睨んだ先には冷たい眼をしたアリサがいた。


    アリサを指名したくても出来ない客はいる。
    それはアリサに対しての指名料が高いと言うだけではなく、付く客は金持ちや何らかの地位がある人間ばかりだった事もある。


    つまらない料金でアリサを指名したくないという客のプライドも関係した。


    それ故アリサに突き飛ばされた客は文句一つ言わずに黙って座りなおした。



    エリナの泌部を直に触ろうとする紗利にエリナが近づいて、そっと顔の前に手のひらを向けた。

    『お引き取り願います』


    笑顔のない淡々としたアリサの声に紗利の動きが止まる。


    ただならぬ雰囲気が店内を包む。



    (携帯)
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■12095 / inTopicNo.72)  CLUB ANGEL's ]LZ
□投稿者/ A ちょと常連(61回)-(2005/08/15(Mon) 05:59:19)
    店の中には現在の状況と正反対の穏やかなBGMが流れている。

    店内に話し声は無く、アリサと紗利も眼で会話をしているようだった。


    寝そべるエリナを庇うように抱き抱え、アリサは紗利から目を離さなかった。


    『ふふ…睨まないでよ』

    脚を組み、紗利は余裕たっぷりと言うようにソファの横に膝立ちするアリサを上から見る。

    その態度にアリサは多少不機嫌になったが、エリナの事もあり自分の感情を押し殺した。


    『楽しんでるトコ悪いけどさ、この子に軽々しく手ださないでくれるかな』

    いつもの口調でありながらその言葉には温かみは感じられない。

    アリサの言葉に紗利は苦笑いをする。


    『アリサ、それはあんたがエリナと付き合ってたら言える台詞だよ』

    アリサの心が揺れた。
    確かに自分はエリナを振り、彼女という立場から退いている。

    『そんなに好きなら告白して付き合えばよかったのに。何してたの?』


    紗織との記憶が蘇る。
    本当はエリナといたかった。しかし自分にはもう出来ない事だ。

    『気分悪い。帰る』


    何も言わずに俯くアリサに怒りを露にし紗利は札束を置いて帰っていった。  

    〔私は……もう…エリナを好きでいちゃいけないのかな……。私は邪魔をしてるだけなのかな…〕


    何も出来ない自分の腑甲斐なさに、エリナを抱き締めながらアリサからは今まで堪えていた涙が溢れだした。



    店内にはアリサの切ないほどの泣き声が響いていた。

    (携帯)
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■12099 / inTopicNo.73)  CLUB ANGEL's ]L[
□投稿者/ A ちょと常連(62回)-(2005/08/15(Mon) 08:47:56)

    (…ん……。誰か泣いてる……。近いな…隣くらいから聞こえる……)


    エリナは自分を包む暖かな感触と、時折かかる冷たい水滴で目が覚めた。


    (あぁ……誰だろ……。私を抱きながら…どうして泣いてるんだろう…)


    ゆっくりとエリナの腕が上がり、アリサの頬にそっと触れた。

    『エリナ……』


    酔っていて周りが見えなくなっていたとしても、エリナはこの声を忘れていられる時は無いだろう。

    愛しい声にエリナはすぐに自分を取り戻した。


    触れた頬を何度もさすり、アリサの腕から身体を起こした。


    「アリサさん…?どうして……。」

    目の前で大好きなアリサが泣いている事に動揺を隠せないでい。


    『なん…でもなぃ…っ…』

    ぼろぼろと零れる涙をアリサは必死で拭おうとしている。

    「何でもないのに…何で泣かなきゃいけないの?」


    しゃがみこんだアリサをどうしてやる事も出来ず、あやすように抱き締めて頭を撫でた。


    『大丈夫……。ごめんね…』

    「謝らなくていいんだよ?どうして全部抱え込むの?私を抱き締めながらどうして泣くの?」


    アリサが何かを一人で背負っている。
    エリナはこの時確信し、今まで気が付かなかった愚かさに悔しくなった。


    「私がいるよ…泣かないで…お願い…」




    アリサはあくまで紗織の事は話さなかった。
    言えばきっとエリナは許してくれる。
    また彼女にしてくれる。しかしそれはアリサを共有していると変わり無い。


    『私はエリナを愛してる。今はエリナに告白できないけど…。いつかは……』


    その言葉を聞いて、エリナはこれ以上何も聞かないことにした。


    互いに壁を乗り越えてから告白しよう。


    その日は、二人の距離がほんの少しだけ縮まった日になった。

    (携帯)
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■12116 / inTopicNo.74)  CLUB ANGEL's ]L\
□投稿者/ A ちょと常連(63回)-(2005/08/16(Tue) 04:33:33)
    アリサとエリナのよそよそしい関係は終わった。
    付き合う前の自然な状態。しかしそれは何日も続かなかった。



    『……エリナは?』

    店が開いて間もない頃、まだ客はいなかった。
    控え室に開店前にはいつもいたエリナの姿が無い事にアリサは不思議がる。


    『さぁ、エリナだって遅刻しちゃう時くらいあるよ。気長に待ってな♪』

    化粧直しを軽くして優奈はアリサの肩を叩く。


    客に付いてからもう一時間は経ったであろう。
    エリナが店内にいる様子はなく、ましてや出勤している様子もない。



    不安になったアリサは、指名が途絶えたほんの少しの間を使い、エリナに電話を掛けた。


    長い呼び出し音の後、繋がったと思えば機械的な女の声と留守電の指示がだされる。

    他のホステス達も口には出さないが、エリナの無断欠勤に心配そうな面持ちで接客をしている。



    夜中の三時を回り、アリサ達は控え室へと戻った。


    『エリナ来なかったね』

    『今まで真面目だったのに…変だよ』

    『私エリナの番号知らない〜悲しい↓』      
    『アリサさん以外知らないって』


    口々にエリナの話題を言い合う中、急に奈保が扉を開けて入ってきた。

    ドレスを脱ぎ、ラフな格好のアリサに近づいて奈保は心配そうな顔で紙切れを手渡した。


    『エリナこんな無断欠勤した事ないし、なんや知らんけど、胸騒ぎがするんやわぁ。アリサ仲いいやろ?ちょっと様子見てきてくれんかな…』


    畳まれた紙切れにはエリナの自宅までの地図が書かれていた。

    『いいけど、こんな時間に行ったら普通に迷惑じゃん…』

    今すぐにでもエリナの顔を見たい衝動を抑えてアリサは紙をカバンのなかにしまった。


    『そやなぁ…。普通の家庭やったら迷惑やって言う事忘れてたわぁ』

    がっくりと腰を下ろし、残念そうにうなだれる奈保。奈保もエリナに好感を持ち、大事にしていた分心配は大きい。


    『今日の昼にでも向かってみるよ♪そんなに心配しないで』

    その言葉に奈保は安心したような顔をして控え室から出ていった。


    アリサも明日は早起きをしようと思い、早々に挨拶を済ませて店を出ていった。


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■12152 / inTopicNo.75)  Aさんへ♪
□投稿者/ まみ 一般♪(7回)-(2005/08/19(Fri) 13:27:12)
    エリナちゃんに何があったんでしょう…心配ですね(>_<)
    (話は逸れますが)
    Aさんのコメントが可愛くて好きです(*^_^*)

    (携帯)
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■12166 / inTopicNo.76)  この作品ゎ♪♪
□投稿者/ ミッキー 一般♪(2回)-(2005/08/20(Sat) 02:05:27)
    以前までTさんHさんの小説目当てで見に来てましたが、最近はこれが一番の楽しみです☆続きが気になる〜♪昨日の電車男も(笑)更新お待ちしております(^∇^)

    (携帯)
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■12169 / inTopicNo.77)  CLUB ANGEL's  L
□投稿者/ A ちょと常連(64回)-(2005/08/20(Sat) 02:54:18)
    暗い部屋。外の気温を全く感じさせないような寒さで目が覚めた。

    (誰か……。私は…なんでこんな所にいるの?)



    アリサと店を出て

    少し話しをして

    自宅に……


    必死に記憶をたどると、思いだしたくもない生々しい記憶がよみがえった。  

    『動いたら刺さるわよ』

    自宅のドアに手を掛けた瞬間だった。
    エリナの腕は左右から二人の人間に取り押さえられ、首には何か鋭利な刃物が押し当てられていた。


    口は自由だがエリナは恐怖のあまり言葉を発することは出来なかった。

    『ふふ…。騒がないでくれて助かるわ♪』

    首筋辺りで囁かれ、後ろにいる女はエリナの首に舌を這わせた。
    気持ちの悪い感覚に鳥肌が立ち、怖さで握り締めた手の力が強まった。


    『あの人に渡すなんて…。あなたの価値が無くなってしまうわ…』

    『葉月様…。そのような事を言われては…』

    女はふっと皮肉を込めた笑い方をして、腕を押さえている二人に手錠を後ろ手にかけるよう指示を出した。


    目隠しの為、車はどこに向かうか分からず、会話しか聞くことが出来なかった。

    『葉月様、この、エリナという女は何をしたんですかね』

    『さぁ…。あの人に関係してるのかしら』

    葉月と呼ばれた女は、声からして先程エリナの後ろにいた女という事がわかった

    そして目的地に連れていかれ、目隠しと手錠を取られた。部屋のなかは夜の為か暗く、目隠しを外した人物の顔すら見られなかった。




    「息苦しい……」

    部屋の中は風呂などもあり快適に近い設備だか、窓には鉄格子と監視カメラが付いている。

    食事は一日2食。
    する事もなく、部屋はそんなに広くない。
    エリナは恐怖と諦めの中を耐えていた。



    アリサの顔が浮かび、自然に涙がこぼれた。

    「アリサさん…会いたい…会いたいよ……」




    突然…堅く閉ざされていた扉が開かれた。

    (携帯)
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■12170 / inTopicNo.78)  さやさんへ
□投稿者/ A ちょと常連(65回)-(2005/08/20(Sat) 02:59:28)
    アリサもヤバイしエリナもヤバイ(・∀・;)この二人は近づいちゃダメだぁ♪笑
    なんとなく話もいい感じになってきました☆返事書くの遅れてすいませんでした( ̄^ ̄)=З笑

    (携帯)
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■12171 / inTopicNo.79)  まみさんへ
□投稿者/ A ちょと常連(66回)-(2005/08/20(Sat) 03:04:33)
    エリナはこれから危ない目に合うんです(´∀`)笑
    一気に急展開になるんで、1話見逃したら分け分かんなくなるぢょ♪笑
    まみさんはいつも感想書いてくれてるから、それ見た時はめっちゃ嬉しくなります☆頑張るぞ♪(≧∀≦)


    (携帯)
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■12172 / inTopicNo.80)  ミッキーさんへ
□投稿者/ A ちょと常連(67回)-(2005/08/20(Sat) 03:09:07)
    あぁあ(´∀`)♪乗り換えちゃたんですね☆書いてる側としたらやる気でますね(・∀・)b☆久々に書いたし、怠けてたからまさか初カキコのミッキーさんがいるなんて思うわけなかったです( ̄^ ̄)笑
    電車男は録画してあるんで、来週までには見ようかな(≧∀≦)

    (携帯)
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