| 沙織が帰ってきて少したったころ佳子が話しかけてきた。 「理緒、私そろそろ帰るね。」 「そうだね。遅くなると親が心配するしね。」 「心配はしないけど・・・逆に私が理緒の事心配よ。でも、 沙織コーチが付いてるから帰るね」 「うん。気をつけてな。」 「じゃあね。バイバイ理緒。沙織コーチ帰ります。」 「気をつけて帰りなさいよ。おやすみ佳子。」 「はい、おやすみなさい沙織コーチ。」 佳子が帰った。 沙織は氷枕を持ってきてくれた。 「大丈夫?薬持ってきたから飲みな。」 「うん・・・」 沙織は去年まで病院で看護師をしていたので解熱剤を持っていた。 買い物に行ったついでに、わざわざ家まで薬を取りに行ってくれたようだ。 「これ飲んで。」 「うん」 理緒は解熱剤を飲んだ。 「ほんと理緒は言う事聞かないよね!」 「言う事聞いたじゃん!」 「聞いてないよ!」 「どこが!」 「寝てなさい!って言ったよね?」 「うん、言ったよ」 「じゃあ、何で起きてるのよ」 「それは、佳子がきたから・・・」 「それでも、せめてベッドに入って横になりながらでも話しはできたんじゃないの?」 「そうだけど・・・」 「それとも、何か二人でやってたの?」 「はぁ?何かってなんだよ!!」 「別に何もしてないなら良いけど!」 「何だよ!その言い方!なに疑ってんだよ。ムカツク」 「何もしてないなら良いって言ってるの!」 「あっそ!」 理緒は布団をかぶりテレビを付けた。 沙織はテーブルの上の後片付けを始めた。 すると、理緒の携帯が鳴り見てみると佳子からのメールだった。
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