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■13404 / inTopicNo.1)  運命
  
□投稿者/ そら 常連♪(148回)-(2005/10/18(Tue) 21:04:05)
    運命があるのなら



    私たちは


    再び恋に墜ちる


    生まれ変わっても


    姿形が変わっても


    私たちは



    引力のように


    惹かれ合って



    恋に墜ちる




    この恋に終わりは



    ないのです

    (携帯)
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■13405 / inTopicNo.2)  運命1
□投稿者/ そら ファミリー(151回)-(2005/10/18(Tue) 21:15:51)
    10年後の話をします


    私には子どもが二人

    バイセクシャルの旦那がいます

    家庭は安定していて旦那も私のことを理解してくれます。

    子どもたちは、私と旦那のセクシャルは知りません

    あえて子どもたちには秘密にしています。もう少し大人になったら話そうと旦那と決めたことです。

    そして私には忘れられない人がいます。ずっと忘れることが出来ずにいます。

    ずっと ずっと




    もう何十年前のことになるでしょうか


    もう長い間



    会っていません




    元気にしていますか?


    あなたは元気に


    生きていますか?

    (携帯)
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■13406 / inTopicNo.3)  運命2
□投稿者/ そら ファミリー(152回)-(2005/10/18(Tue) 21:21:09)
    子どもは今、幼稚園に通っています。


    「ママ、今日新しいお友達がきたんだよ」

    「あら、本当。仲良くするのよ。名前は何て言うの?」

    「ん〜とね、関原〜ん〜忘れちゃった」

    「そっか、また分かったらママにも教えてね」



    次の日の夕方


    幼稚園に迎えに行くと



    「ママ〜昨日言ってたお友達が今日遊びにくるから」


    「いいわよ。気をつけてきてね。」

    「は〜い。」




    私はなにも知らなかった

    今から起こる出来事を…


    知るはずもない


    お互い知らぬまま

    前ぶれなどない



    神様のイタズラ





    (携帯)
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■13408 / inTopicNo.4)  運命3
□投稿者/ そら ファミリー(153回)-(2005/10/18(Tue) 22:05:38)
    「おじゃします〜」


    「お帰りなさい。初めてまして。リョウと仲良くしてね」

    「は〜い」

    「カイちゃんって言うんだよ」

    「カイちゃんっていうのね。ゆっくりしていってね」


    カイちゃん。カイちゃんは女で目がクリクリしていた。


    とても可愛くてビックリしてしまった。


    夜になると


    玄関のチャイムが鳴った



    ピンポーン


    「は〜い、ちょっと待ってくださいね」






    玄関を開けると



    目眩がした



    そして凝視してしまった


    「こ…こずえ?カイちゃんのお母さんって。こずえ?」




    「そうよ。カイの母が私なのよ。元気だった?」

    「いつ、こっちに来たの?」

    「旦那の転勤で、こっちに来たのよ。そしたら、そらがいるなんて。知らなかったわ」


    「そうだったの。さぁ、上がって。カイちゃんも待ってるし」


    「ありがとう。お邪魔します。」


    それから私たちは
    短時間、しゃべった。


    なにも変わって

    いなかった



    年相応に見えて


    女らしくなった



    こずえは大人になった



    10年も経てば


    変わるものだ

    (携帯)
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■13409 / inTopicNo.5)  運命4
□投稿者/ そら ファミリー(154回)-(2005/10/18(Tue) 22:10:20)
    その夜


    私は安心して寝ることが出来なかった

    「寝れないの?」

    「大丈夫よ。ありがとう心配してくれて」

    旦那はいつも優しい

    この人と結婚して良かったと

    いつも思うのだ





    こんな偶然があるのだ


    こずえ…


    私は、こずえの


    結婚式から


    姿を消した



    こずえの手の届かない場所へ


    遠い遠い場所へ


    逃げ去るように



    でも いつか


    追いかけてくると


    信じていたのかもしれない




    でも追いかけてくるはずもなく


    私も結婚をした

    (携帯)
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■13413 / inTopicNo.6)  運命5
□投稿者/ そら ファミリー(155回)-(2005/10/19(Wed) 05:47:23)
    どうして結婚したんだろう

    子どもは前から欲しがった。それにセクシャルを理解してくれる男性に巡り会いたかった。


    だから結婚したんだろう

    でも年を重ねても消えない過去がある


    思い出がある




    淡い口づけ

    溶けていく言葉たち

    こんな想いをするなら


    恋などしなければ良かった



    何度思ったことだろう

    何度繰り返して思いだしたんだろう




    私は雨の日が嫌い



    雨の日は、いつも過去がシュミレーションされる


    私はいつも涙を流して雨を流めている。
    子どもたちは

    「ママは雨の日が嫌いなの?いつも悲しい顔してる」

    子どもは敏感で本当によく分かる。だから子どもの前では明るくしているつもり。でも子どもは私の心が分かるんだろう。寄り添ってきて甘えてくれる。それが救い。


    私がここまで生きて乗り越えることが出来たことは、家族がいたからだ。

    旦那も過去に色んなことがあったらしい。あえて私には詳しく言わない。私も旦那には言わない。それでも私たちは理解し合っている。


    お互いに言えない辛い過去があること


    だから私たちは

    慰め合うように


    誓ったのだ。


    暖かい家庭を作ろう

    そして幸せになろう

    (携帯)
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■13414 / inTopicNo.7)  運命6
□投稿者/ そら ファミリー(156回)-(2005/10/19(Wed) 05:55:17)
    旦那は必死に働いてくれた

    気遣い、礼儀、思いやり、暖かさ

    旦那は良きパートナーとして旦那として

    子どもが生まれてからも変わらずにいてくれた


    旅行もして


    色んな場所に連れて行ってくれた



    心の底から感謝をした



    子どもたちも元気で明るい思いやりのある子に育った

    私は子どもを生んで良かった、と何度も思った






    こんなにも幸せで


    でも…でも


    神様はイジワルで



    どうして



    どうして



    こずえに出会った?


    旦那の転勤だと分かっているけれど、まだ信用出来なかった

    誰かが教えた?


    否、そんなわけない


    きっと出会うはずだったんだろう


    逃げてはがりいた


    臆病な私が

    もう一度、向き合わなくちゃいけないんだ


    この日から


    前を向いて歩こうと決めた




    (携帯)
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■13415 / inTopicNo.8)  初めまして
□投稿者/ ぶるう 一般♪(5回)-(2005/10/19(Wed) 06:48:54)
    このお話は実話ですか?なんか複雑な感じがします 今後の展開に期待しながら 更新楽しみにしてますねo(^-^)o

    (携帯)
完結!
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■13438 / inTopicNo.9)  ぷるうさんへ
□投稿者/ そら ファミリー(157回)-(2005/10/20(Thu) 02:06:31)
    レスありがとうございます。今書いているのは、「梢」と「約束」の続編なんです。前のエッセイを読んでいていただければ内容は分かると思います。
    「運命」は私は架空に考えたものです。でも前に書いた、「梢」は真実です。
    これからも頑張るので暇なときに読んで下されば幸いです。

    (携帯)
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■13441 / inTopicNo.10)  運命7
□投稿者/ そら ファミリー(158回)-(2005/10/20(Thu) 12:07:26)
    それから幼稚園に送り迎えすると、たびたび梢に会うようになった。

    でも、お互いに挨拶程度で口を開わすことはなかった。



    予想していたことよりも、何もなく。時間だけが過ぎていった。




    ある夜…

    その日から一週間単身赴任でいない日に出来事が起こった



    プルルル プルルル

    電話の音がなり受話器をとった


    「もしもし」

    「もしもし、そら?」


    「こずえ?どうしたのこんな夜に」


    「何となく、声聞きたかったの。旦那さんいる?電話してて平気?」

    「あーうん。大丈夫。旦那は今日から一週間、単身赴任に行くからいないのよ」

    「そうだったの。いないと寂しいわね」

    「そうね。でも単身赴任はよくあることだから、慣れたわ」


    私と梢は子ども、家庭、旦那、いろんなことを話した。でも、あの頃のことを口にしなかった。梢は大人になった。そして私も。でも同時に臆病で素直になれなくなってしまった。昔は何でも素直に聞けたのに、年を重ねるごとに心が固まってしまう。


    (携帯)
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■13442 / inTopicNo.11)  運命8
□投稿者/ そら ファミリー(159回)-(2005/10/20(Thu) 12:15:42)
    旦那がいない、一週間が早かった。


    梢から毎日のように電話がかかってきて、10年分話した気がした。この10年間、幸せに過ごせたと話していた。思い返せば私の10年も幸せに過ごせた。

    こずえ、私たちが

    あの頃、一緒に繋がらなくて良かった

    もし繋がっていたら


    二人とも自滅していたかもしれない


    だから家族を大切にしよう。私たちは家族がいたから、ここまでこれた。


    こずえ、私たちは


    心の中でずっと繋がっているのだから

    (携帯)
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■13447 / inTopicNo.12)  運命9
□投稿者/ そら ファミリー(160回)-(2005/10/20(Thu) 19:07:48)
    「ママ〜今日カイちゃんが遊びにくるからね」

    「分かったわ、気をつけてきてね」


    今日、こずえがくるんだ。ちょうど明日に旦那が戻ってくるのだ。だから今日は外食をする予定だった。でも、たまには梢も呼んで食事に招待しようと思った。

    「もしもし、梢?今日カイちゃんがうちに遊びに来るらしいだけど。迎えにくるついでに食事食べていかない?」

    「本当に、ありがとう。そるじゃあ、夕方頃いくわ」

    「分かった。じゃぁ、待ってるから」

    私は買い物に行った。四人分の食材を買って。

    (携帯)
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■13450 / inTopicNo.13)  運命10
□投稿者/ そら ファミリー(161回)-(2005/10/20(Thu) 21:40:57)
    「ただいま〜」
    「おじゃましま〜す」


    「お帰りなさい。カイちゃん、いらっしゃい。今日ね、カイちゃんのママもきて夕ご飯たべるからね。」

    「やったーありがとう」


    「それまで遊んでてね」


    元気のいい声が部屋中に響き渡る。子どもの声を聞くと元気がでる。

    台所に向かうと玄関からチャイムの音が聞こえた。

    「あら、早かったね」

    「私も暇だったから、手伝いにきたのよ」

    「ありがとう。助かるわ」

    「近くに美味しいケーキ屋さんが出来たらケーキ買ってきたの終わったら食べましょう」


    「さすが気が利く。ありがとう。昔と変わってないわね」



    私たちは台所に向かい、食事を作った。調理実習をやっているようで楽しかった。二人でやったから早く終わり、子どもたちを呼んで夕ご飯にすることにした。

    「二人ともご飯できたわよ」

    「は〜い。」


    「カイ、ちゃんと仲良くできた?」

    「うんできたよ。だってね、カイに優しくしてくれるの」

    「良かったわね。いつも仲良くしてくれてありがとうね」

    いつもより賑やかに食事をして暖かい空間になった。子どもたちは満腹そうに、また遊んでいた。私たちはケーキと紅茶を出して食べていた。

    (携帯)
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■13451 / inTopicNo.14)  運命11
□投稿者/ そら ファミリー(162回)-(2005/10/20(Thu) 21:54:29)
    「こずえの旦那さんは今なにしてるの?」


    「うちには旦那いないの。黙っててごめんなさい。結婚してカイが生まれてから浮気して。離婚したわ。カイには寂しい想いさせちゃったけど。だから頑張らなくちゃいけないのよ」

    「そうだったの。気づかなくてごめんね。でも、こずえと一緒ならカイちゃんも寂しい想いしないわよ」

    「やっぱり、父親がいないのは寂しいのよ。この先不安になるときもあるの」

    「そりゃそうよね。シングルだと辛いこともあるわよね。辛いときは話くから」


    「そら、ありがとう。そらは変わらないね。いつも優しいんだもの」

    こずえが一言つぶやいたとき悲しそうな顔をしていた。



    そんな悲しい顔をしないで。

    悲しい顔をして見つめないで…

    こずえの手が


    私の頬に触れた


    「そら、私たち年をとったわね。」


    「そうね。シワもできてきたし可愛いおばあちゃんになるのが夢なのよ」


    「あっカイ寝ちゃったわ。そろそろ帰るね。今日は楽しかったわ。ありがとう。」

    「カイちゃん連れていくの大変でしょ。今日は旦那いないし、泊まっていけば?」

    「ダメよ。夕ご飯まで食べて泊まるまで出来ないわ」

    「大丈夫よ。心配しないで。着替えはあるから。ねっ?」

    「ごめんね、今日はありがとう。泊めてもらうわ」

    (携帯)
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■13473 / inTopicNo.15)  運命12
□投稿者/ そら ファミリー(163回)-(2005/10/21(Fri) 08:38:23)
    「それじゃ子どもたちは、子ども部屋に寝かせちゃおうか」


    「そうね。今日は悪いわ。今度うちにも泊まりに来て」

    「うちはいつでもいいのよ。今日は旦那もいないし寂しがったの」

    「一人いないと寂しいわよね」

    「お風呂に入っちゃいましょ、先入っていいわよ。着替えとタオル持ってくるから」


    こずえがお風呂に行ってから、泊まらせて良かったのだと心で呟いた。自分に言い聞かせてはうなづいた。
    「お風呂ありがとう。気持ちよかった」
    「先寝てて。寝室はこっちだから」

    「分かった。先寝てるね〜お休み」

    私はお湯につかって、疲れをとった。すべて流すように体を洗い、長めに入った。寝室に入ると梢は寝ていた。まじまじと梢の顔を見ると、疲れている様子だった。梢の前髪に触れて、顔にも触れて見ると。

    「そら?」


    「あっごめん。起こしちゃった?」

    「ううん、大丈夫。何か夢見てたら起きちゃって」

    「そうだったの?何の夢みてたの?」
    「昔のこと」

    「昔のこと?昔っていつ?」

    「あぁ〜昔のことは、高校の頃のこと」

    少し沈黙があった。

    「高校のとき、どんなこと思い出したの?」

    「ん〜いろいろだよ。たまに見るのよ。高校のときの夢をね。」

    あっ、こずえってこんなにも綺麗な顔していたかな?

    前から可愛い顔していたけど、子どもを生んで変わったんだろう。


    このとき、私は知らなかった。


    知る由も…


    こずえがどんな想いで

    この10年間を過ごしていたか…

    (携帯)
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■13485 / inTopicNo.16)  運命13
□投稿者/ そら ファミリー(164回)-(2005/10/22(Sat) 09:57:18)
    夢…

    そうだった。私も夢をよく見ていた。泣いた日のこと。高校の夢はいつも雨だった。こずえがいて、私がいて。


    私たちは部活や帰りも一緒だった。いつも一緒にいた。


    懐かしい記憶がいっぱいで、なんだか。今日は悲しみでいっぱいだった。

    ほら、今。ここにいるのは、こずえ。


    息をたてて寝ている人。


    でも私は人妻。


    あなたはシングルマザー。


    ああ、このまま


    このまま このまま


    あの頃へ行きたい

    今なら


    今なら

    すべてが叶う



    そうよ

    今なら…



    タイムマシーンは

    来ない。

    時間は戻らないけど

    タイムマシーンは

    来ない。




    (携帯)
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■13492 / inTopicNo.17)  運命14
□投稿者/ そら ファミリー(165回)-(2005/10/22(Sat) 17:56:24)
    「ほら、起きなさい」

    「まだ眠いよ〜」


    私が起きた頃には、こずえと子どもたちは朝食を食べていた。

    「あっお寝坊さんが起きてきたわよ〜」

    「お寝坊さんだぁー」

    「みんな起きるの早いわね〜こずえ朝食作ってくれてありがとう。」

    「昨日のお礼よ、ほら、顔洗って食べちゃいましょ」


    朝食を食べているとき、子どもたちを見て兄弟のように思えた。ほんの少し似ている。この子たちが大人になるとき、私と梢は叔母さんになっているんだろう。

    今日は休日だし

    どこかへ行くことにした。

    (携帯)
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■13493 / inTopicNo.18)  運命15
□投稿者/ そら ファミリー(166回)-(2005/10/22(Sat) 18:10:15)
    晴れていたので公園に行くことにした。大きなアスレチックスがあるところで子どもたちは、ハシャイデいた。

    「ママたち早く!」

    「カイちゃんと手をつないで行くのよ〜急がないで。転んじゃうから」

    お弁当とシートを持って出かけた。本当にいい天気で空の高さが無限に感じた。

    今とても幸せだと思う。

    こうやって今いることが嘘のよう。


    「今日は晴れてよかったわ〜子どもたちも嬉しそうね」

    「そうね。今日は良かったわ。シートをひいてひなたぼっこでもしましょ」

    「ねぇ、一つ聞きたかったことがあるの。梢はどうして私がここにあることを知ったの?」


    「ん〜それは実家が近くにあったから。カイの送り迎えを頼んでるからなのよ」

    「そうだったんだ。私はたまたま実家にいたからね」

    「私も驚いたわ。そらが実家にいるとは思わなかったもの」



    このとき私は安心をしていた。



    でも期待もしていた。

    私を探してここへ来たのかと…

    そんな訳はなく




    偶然だった


    偶然が偶然を呼ぶ

    私は


    この10年間、偶然を待っていた

    街のどこかですれ違う偶然を


    偶然が運命に変わる瞬間を…

    そんなことがあり得る分けないのだ

    (携帯)
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■13504 / inTopicNo.19)  運命16
□投稿者/ そら ファミリー(167回)-(2005/10/22(Sat) 23:05:26)
    「ご飯にしようっか」

    「は〜い。僕からあげがいい〜」

    「カイも、からあげにする」

    キャッキャッはしゃぎながら、昼食を食べた。風が気持ちよくて食欲も進む。
    「ねぇ、ママたちはお友達なの?」

    「ママたちは、高校時のお友達なのよ」

    「仲良しだったの?」

    「もちろんよ。カイちゃんと仲良しでしょ?それくらい仲良しだったのよ」


    子どもは無邪気に何でも聞きたがる年頃なんだろう。

    それにしても鋭い質問をしてきた。

    友達と言ったけれど。難しく…何ともコメントしずらかった。

    子どもたちは眠たいようで、シートで昼寝をしてしまった。膝の上で寝ている。

    「子どもたち寝ちゃったわね。相当疲れたのね」

    「あんなにハシャゲバ疲れるわよね。」

    「何だか、不思議ね。こうやって、そらと一緒にいることが」

    「そうね。でも自然なことよ。お互いに子どもがいることが不思議だけどね」

    「うん。子どもねぇ。でも私は子どもを生んで良かったわ。子どもには助けられいるの」

    「私も同じ。子どもがいなきゃ、ここまでこれなかったもの。大切にしなくたゃね」

    「子どもは財産だもの」


    梢はニッコリ笑った。梢、子どもを生んで良かったわ。本当に。




    私たちの


    未来に…


    未来には…


    時として財産さえも


    天秤にかけてしまう



    (携帯)
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■13506 / inTopicNo.20)  運命17
□投稿者/ そら ファミリー(168回)-(2005/10/22(Sat) 23:12:47)
    「ただいまー」

    「パパお帰りなさい」

    「いいこにしてたか?」

    「うん!あのね今日カイちゃんが泊まったの」



    疲れた様子で旦那が帰ってきた。梢とは別れて夕ご飯を作っていた。

    「お帰りなさい。疲れたでしょ?さきにお風呂にする?」

    「うん。風呂に入っちゃうよ。昨日はカイちゃんが泊まったんだって?」

    「そうなのよ。いつもお世話になってるからカイちゃんを泊めたのよ。カイが寝ちゃったからお母さんも一緒に泊めたのよ」

    「そぅだったんだ。楽しそうだったね。賑やかで良かったじゃないか」

    旦那はとても喜んでいた。私の旦那は本当に素敵な人だと思う。私にはもったいないくらい。

    もし旦那が異性じゃなくても同性だとしても、

    魅力的だろう。



    人間性を好きになったのだから。




    (携帯)
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