ビアンエッセイ♪

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■13859 / inTopicNo.1)  LuxurySpa
  
□投稿者/ ひより 一般♪(1回)-(2006/03/11(Sat) 20:46:15)
    ‘露天風呂って癒されるな〜… ’
    なんだか今日は、一人暮らしのあの小さなワンルームに真っ直ぐ帰るのが躊躇われ、
    自分にご褒美と称し、ちょっとお高めの女性専用スパにやってきた。
    平日だけに人の入りも混みいってなく、この場所柄とこのお値段だけに客層も落ち着いている。

    露天風呂には誰もいなかった。
    お湯の中で伸びをして,澄んだ夜空を見上げると、
    なんだか寂しかったこの気持ちを、
    優しく包み込むように忘れさせてくれた。


    穏やかな静寂の中、足先を浴槽からそっと持ち上げた。
    そのまま足先を小さく動かすと、ぴちゃぴちゃとお湯が飛び跳ねる。
    それを見てたら、何だか今までの悩みがチッポケでくだらなく思えて、気持ちが明るくなった。

    そんな時、他のお客さんが露天風呂に入ってきた。

    私は慌てて行儀の良い体勢に変え、そちらの方に背を向ける。
    ぽちゃん と彼女も湯船につかる音がする。

    しばらく経った時、何となく体勢を変え、ちらっと彼女を見た。

    ‘綺麗な背中… ’

    スッと伸びた背中には程よく筋肉がついていて、凛として、… かっこいい。
    ‘いくつぐらい年上なんだろう ’
    理想の上司って感じだな、なぁーんて考えながら、さりげなさを装って彼女の後姿を見つめ続けた。

    ミディくらいの髪の長さかな、無造作に結わえた黒髪の先から僅かにおちる滴。
    長い首筋。
    肩へと続くなだらかな曲線。

    多分ジムでも行って鍛えてるんだろうと思う。

    ‘ こんな人に甘えてみたい… ’

    静かな月に照らされた彼女の後姿は神神しく私の目に映った。
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■13860 / inTopicNo.2)   LuxurySpa★2
□投稿者/ ひより 一般♪(2回)-(2006/03/11(Sat) 21:21:21)
    パシャ…。
    うっとりと眺めている私に構わず、彼女はスッと立ち上がり、露天をあとにする。

    なんだか名残惜しい。
    未練たらしく、彼女の去る姿をじっと見つづけた。

    身長も高く、脚はひきしまって長い。
    きゅっと上がったヒップ。
    モデルもように細過ぎるわけではなく、かと言って、アスリートもようなマッチョでもなく。
    かっこいい大人の女。
    誰が見てもそう思うはず。


    私はしばらく露天にいたが、堪えきれず彼女を探すように館内に戻った。
    湯気で充満した館内の浴場には、パラパラと人がいて、時折、若い子達の話声が響いていた。

    パっと見回しても館内の浴槽に、彼女の姿はなかった。
    ミストサウナ、エステコーナーとやや急ぎ足で見回しても姿はない。
    そして、ドライサウナの扉を開ける。

    中には数人の女性たちが顔を真っ赤にして腰掛けていた。

    ‘   …   いた!! ’

    二段になっている、その上段にの角の近くに彼女の姿を見つけた。

    長い脚を軽く組み、じっと瞳を閉じている彼女。
    彼女の隣、そして彼女を横から眺めれるところに私はすかさず陣取った。


    彼女の体は細かな汗でじっとりと包まれていた。
    所々にある大きめな汗の滴を目で追っていくと、
    ふっくらと、つんと上を向いたバストが目に入った。
    見るからに私より年上なのに、張りのあるバスト。
    ツンとした大き目の乳首。
    組んだ長い脚。
    引き締まった太もも。

    色っぽいというよりも、かっこいい。

    でも。
    眺め続けていると、この人に抱かれたいという欲望の目線に変わっていった。


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■13862 / inTopicNo.3)  LuxurySpa★3
□投稿者/ ひより 一般♪(3回)-(2006/03/12(Sun) 20:15:11)
    ‘暑い…! 熱くなってきたよー ’
    先にサウナにいた人たちが徐々にサウナを出て行く。
    でも、私は彼女の傍にいたいが為に、苦手のサウナだけど頑張って居座った。

    ‘あークラクラしてきたよー… ’
    彼女の太ももについた細かな水滴がぼやけ始めた時だった。

    「どこかでお逢いしました?」
    少し低めの大人っぽい声。
    慌てて、うなだれ始めた顔を持ち上げると、じっと見つめる彼女の顔が目に入った。
    もの静かな感じだけれど、その奥には熱いナニカが感じられる、吸い込まれそう瞳だった。
    「えっ?!あ、いえ… 」
    ぼやけた視界は一気に吹き飛び、逆に恥ずかしさが昇りつめた。
    なぜか慌てて、腰にかけていたタオルを胸まで引き上げる。

    「大丈夫?顔、真っ赤よ?」
    彼女は大きめなその手で、私の頬に優しく手をあてると、優しく笑って
    「じゃ、お先に。」と言って出て行った。

    ‘え?!!やだ、話掛けられちゃったよ!!’
     
    私はサウナの熱ではなく、彼女によって熱くさせられた頬に手を当てると、その場から動けなくなっていた。
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■13881 / inTopicNo.4)  LuxurySpa★4
□投稿者/ ひより 一般♪(4回)-(2006/03/13(Mon) 21:49:06)
    またも追いかけようと思ったけど、今度は怪しまれてしまいそうだから、
    私はほんの少しだけサウナで頑張り続けて、そして、サウナを出た。
    案の定、彼女の姿はもうなくて、‘当たり前か…’そう思っていた。


    落ち着いた色合いの館内着に着替え、私はここで朝を迎えようと決めた。
    給料日前の平日。
    たぶん、リラックスルームも空いてるはず。

    予想通り、チェアも空席が目立った。
    私は一番後方の一番端のチェアに身をうずめる。
    大き目のチェアは体をすっぽりと包み、ゆっくりと眠れそう。


    でも…。
    … 眠れない。

    彼女の肌、手の温もり。  優しい笑顔。
    目を閉じても、彼女のことで余計頭がいっぱいになってしまう…
    彼女を思うと、だんだんと熱くなっていくカラダ。
    その叶えられない熱を断ち切りたいが為に、何度も強く瞼を閉じるけれど、
    その想いとは裏腹に熱くなる私のカラダ。

    ‘この場所なら誰にも気づかれない…?’
    こんな所で、ハシタナイ事をしてしまいそう…。
    そんな気持ちを抑えるべく、館内用のウエアの胸元をグッと握り、ギュっと強く目を閉じた。
     …その時だった。


    熱くなった頬をスっ…と触れる冷たい指。
    「 っェ?!! 」
    思わず、小さく声を漏らすと、あの彼女が全てを見透かしたような瞳で小さく微笑みながら、私を見下ろしていた。

    「…?!! 」

    飛び出しそうな心臓を抑えるべく、私は自分の口を両手で抑えた。
    一気に顔が熱く火照る。


    「 …… 」

    彼女は人差し指を口元にあて、小さく‘静かに’と合図すると、
    その艶やかな唇をそっと動かした。


    ‘    o  i  d e   …   ?? ’


    おいで… ?


    彼女は不思議顔の私にまた笑顔を見せた。
    あまりの事に驚いて、身動きが取れない私をよそに、彼女はすっと、その場から立ち去っていく。

    私の口元を覆っていた両手からは一気に汗が噴出してきた。
    でもすぐに、嬉しさから口元がだらしなく緩む。
    今度はその喜びを抑えるべく、両手で口元を覆いながら、ニヤケ顔の私は急いで、彼女の後を早足で追った。
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■14199 / inTopicNo.5)  Re[2]: LuxurySpa★4
□投稿者/ エミル 一般♪(1回)-(2006/04/09(Sun) 02:18:01)
    続きが気になります!!
    ひよりさんの文章、テンポが良くて読み易くてホントに現実にありそうなシチュエーションで
    興奮しちゃって引き込まれます。続き楽しみに待ってます☆
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