| 2006/06/09(Fri) 18:54:18 編集(投稿者)
「雨降る夜に 頼子の決心01」
だめだった。 ずっと言わない つもりでいたけれど もうだめだった。
あたしはあたしを 止められなかった。
嫌われてもかまうもんか。 もう、限界なんだもん。
六月の雨降る夜に さしていたビニール傘は
何の意味を持たず あたしの全身を濡らす。
行き着いた先は 圭子先輩の家。
もともと来る気は なかっただけに
すごく "ちょっとそこまで"的な格好。
思い付きにもほどがある。
ジーンズにTシャツ &スリッパ。。。
ふん。シンプルでいいじゃない。
いつだって 行き当たりばったりの自分を
今は悔やむ余裕もなかった。
高ぶる想いを 押さえ切れなくて。
4年− 初めて圭子先輩と会ってから 4年のあいだずっと。
気付かないフリしてた。
でも、もう限界。
切なすぎて死ぬ前に 嫌われたっていいから
あの人の記憶に 残りたかった。
(携帯)
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