ビアンエッセイ♪

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■18271 / inTopicNo.81)  映美さん♪
  
□投稿者/ 昴 大御所(348回)-(2007/03/08(Thu) 03:13:38)
http://id34.fm-p.jp/44/subarunchi/
    最近書けない昴です・・・
    映美さんとこにお邪魔したくって頑張ってるんですよ^^
    完結は目指しているのですが遥か遠い道のりです
    映美さんもですか?お互いに頑張りましょうね

    お題は読ませて頂きました^^
    なんだかお題小説でおしゃべりしてるようで楽しかったですよ

    『エミさん』
    一体肩を叩いたのは誰なんだぁ〜?
    相変わらず映美さんの意図するままの昴でした(笑)
引用返信/返信 削除キー/
■18336 / inTopicNo.82)  昴さんへ^^
□投稿者/ 映美 ファミリー(167回)-(2007/03/14(Wed) 03:46:34)
    昴さん^^

    いつもコメントありがとうございます

    私も更新ままならず状態が続いています^^;

    このままだと筆者が・・・
    物語に忘れられそうで不安です(笑)

    気がつけばもう3月
    ルナエミを書きだしたのが昨年9月ですから
    もう半年も…思わずハァ〜と溜息を吐いてました

    完結はいったいいつ?筆者の私もわかりません^^
    マイペースながらちょっとペース上げて
    頑張って書いていきますので
    どうか温かく見守っていてください

    そうですね またお題小説で
    おしゃべりできたらいいですね

    3月だというのに寒い日が続いてますが
    どうかお風邪など召されませんように^^


                   映美


引用返信/返信 削除キー/
■18337 / inTopicNo.83)  【〜それぞれの愛〜再会】P
□投稿者/ 映美 ファミリー(168回)-(2007/03/14(Wed) 04:03:12)
    2007/03/14(Wed) 17:46:29 編集(投稿者)




    『エミさん…』


    『エミ〜』


    駅のコンコースを歩く私の肩を叩き呼び止める声
    エミさんからエミと呼ぶ声のトーンに聞き覚えがあった


    『えっ…?』


    立ち止まり振り向き驚いた
    そこには意外な人物が立っていた


    『えっ〜!! ミ…ミサオ(操)さん…どうして?』


    目を丸くする私に年中日焼け顔のミサオが白い歯をみせて笑っていた


    『ひさしぶりね〜エミ〜♪ さっきの電車で同じ車両にいたのよ』
    『ずっと視線送ってたのに気付いてくれないんだもん(苦笑)だから追って来ちゃった〜』 


    ―驚いた 


    もう会うことはない…ううん 会えないだろう
    そう思っていた人だった
    目の前のミサオの笑顔が夢じゃないかと自分の手の甲を抓って確かめた
    (イタッ)やっぱ夢じゃないんだ


    『びっくりしちゃった〜!でも ミサオさん…どうしてここに? ロスから帰国したの?』


    『う、うん ちょっと訳あってね しばし里帰り中〜』


    コンコースの中 立ち話をする私達の両側を人が行き交う
    避けて通る人の接触からミサオがかばうように私の手を引いた

     
    『ねっ エミ急いでる?立ち話もなんだからどこかでお茶しない?』


    トオルのライブは4時からだった。 

    腕時計を見た  
    早めに家を出て書店に寄るつもりだったから時間は少し余裕はある
    迷うことなく返事をした 


    『えぇ 少しなら大丈夫です じゃあ改札の外へでましょうか?』


    改札を出て駅前の通りのセルフスタイルのコーヒーショップに足を運んだ
    ここはルナと待ち合わせに2度ばかり入ったことがあった
    いつも座る窓際のカウンター席にミサオと並んで座った


    『ねぇ エミ〜 今 恋してる?』


    アイスティーにガムシロップを注ぎながらミサオが訊く


    『えっ いきなりそんな質問ですか〜』


    ミサオは返答に迷う私の表情に笑った


    『なるほどね エミ〜(笑) ハイ してますって顔に書いてる』


    鋭い指摘をされて頬に両手を当て私は照れ笑いをした


    『あはっ エミは相変わらずわかりやすい子だ〜(笑)変わってないねあの頃と…』


    『わかりやすいって…』
    (その台詞…そういえばルナにも言われたことがあった…(苦笑))


    『エミが幸せそうでよかった…』
    『あ〜あ いいな〜私なんて随分 恋とはご無沙汰よ〜』


    『ホントですか〜?向こうで恋人できたって風の噂で聞きましたけど?』


    『ううん〜その噂の風はきっと風向きが間違ってるよ〜(笑)』
    『あ〜でもね 恋人にはならなかったけど淡い恋はあったかもね〜』


    ミサオは自分の言葉に頷きながら
    アイスティーの氷を揺らし微笑んだ
    その笑みに私は恋の話題を逸らした


    『ミサオさん 向こうでの生活は慣れましたか?』


    『う〜ん そうね英語不得意だったから最初は困ったけど
    2年も住んでるおかげでいまではすっかりバイリンガルよ〜(笑)』



    ミサオは、ダンスの講師兼フリーダンサーだった
    2年前 ロスの有名舞踊家に師事する為渡米したのだった
    ロスではダンス留学生や日系人相手のダンス教室で指導をしているという



    ミサオとの出会いは社会人一年生の春だった



    友人が通うジャズダンス教室主催の発表会に足を運んだ時
    “私の講師なの”と紹介されたのがミサオだった


    “はじめまして”と挨拶を交わし私をまっすぐ見つめる
    ミサオの輝く黒い瞳に私は胸が高鳴るのを感じた 



    昔話をしながら時に眩しく…時に優しく見つめる
    ミサオの黒い瞳はあの日と変わらずに輝いていた


    その懐かしい瞳の中に
    時々引き込まれそうになる自分がいた


    その瞳に
    恋焦がれたあの頃の想いがよみがえるように


    そう…最初の出会いの
    あの日から私はこの瞳を追い続けて


    そして…
    ほどなくこの瞳に落とされたのだった






    『ねっ エミ 時間大丈夫?予定あるんじゃないの?』


    ハッとして時計を見た 3時を少し廻っていた


    『あ〜大変 もうこんな時間 行かなきゃ〜』


    焦って席を立とうとする私をミサオが引き止めた


    『あっ エミ ちょっと待って』



引用返信/返信 削除キー/
■18377 / inTopicNo.84)  【〜それぞれの愛〜懐かしい瞳】Q 
□投稿者/ 映美 ファミリー(170回)-(2007/03/17(Sat) 21:38:39)
    2007/04/03(Tue) 02:52:34 編集(投稿者)




    『エミ ちょっとまって』


    席を立つ私をミサオが引き止める


    『ねっ エミの携帯番号教えて?』
    『私 もうしばらく日本にいるから また会わない?エミの恋話もゆっくり聞きたいしね〜♪』


    『あっ はい(微笑) じゃあ…私もミサオさんの番号教えてください』


    ミサオは携帯を開き番号を私に見せた


    『私のはこの番号ね 滞在中レンタルだから憶えてないの〜(苦笑)』


    番号をうつしながら…
    ふと…あの朝のルナの哀しい瞳が浮んだ




    …なんだか軽い胸騒ぎがした





    ―駅に急ぐ途中の信号待ち 鳴る携帯


    亜紀子からだった


    『エミ〜今どこ?』


    『ごめん〜亜紀子 今 ○○駅なの これから電車のるから〜』


    『えっ〜! まだそんなとこなの〜 間に合うエミ〜?』


    『う〜ん ぎりぎりかも〜 とにかく電車乗るね』


    『うん じゃあ 待ってるね〜! あっエミ〜 着いたら携帯鳴らしてね』




    改札口でミサオと別れホームに急いだ
    タイミングよく滑り込んだ電車に乗り込んだ


    ドアの近くに立ち窓にうつる流れる景色を眺めていた
    2つ目の駅を過ぎた頃 雨が降り出した


    …雨

    (ルナは傘を持って出かけたかな…)


    朝のルナからのメールを開いて見た
    今日も休日返上で仕事だという嘆く顔文字にエミの予定は?と書いていた


    ルナの問いに友人と出掛ける予定…とだけ返信したのだった


    内緒にするつもりじゃないけど…
    トオルのライブに行くことを何故か書けなかった
    (今度会った時にちゃんと話そう…)


    ルナの文字を閉じた時
    さっき予期せぬ再会をしたミサオの顔が浮かんだ


    エミと呼ぶミサオのハスキーボイスと懐かしい瞳に心が揺れた


    私の頭の中でルナとミサオの黒い瞳が交互に巡っていた


    強く惹きつけるミサオの黒い瞳

    どこか切なく潤んだルナの黒い瞳


    どちらの瞳にも私は心を奪われて…
    (イヤだ 私ったら…なに思ってるの)

    今はルナだけ…ルナしかダメなの

    浮かんだミサオの眩しい笑顔に首を振った
    (もう いい思い出…心揺らさないで…)




    駅に到着し降りしきる雨に
    折りたたみ傘を取り出した


    バックを開いた時 ふと…思い出した


    あっそうだ ギターピック
    バックの中を慌てて確認した

    (ホッ…あった 急がなきゃ…)

    あの曲をこのピックで弾くから持って来てとの
    トオルの言葉を思い出し雨の中小走りに急いだ


    開演まであと5分と時間が迫っていた…




引用返信/返信 削除キー/
■18386 / inTopicNo.85)  映美さん♪
□投稿者/ 昴 大御所(354回)-(2007/03/19(Mon) 00:43:18)
    『エミさん』
    肩を叩くのは誰なんだぁ〜?の疑問は晴れましたが…

    え〜っ( ̄□ ̄)
    トオル以外にも恋敵出現かぁ?
    負けるなルナ!って
    思わずルナを応援している昴です

    でもネ一番応援しているのは映美さんですよ

    完結目指して頑張りましょうネお互いに…



    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■18426 / inTopicNo.86)  昴さんへ^^
□投稿者/ 映美 ファミリー(175回)-(2007/03/25(Sun) 04:25:10)
    昴さん^^

    コメントいつもありがとうございますm(__)m

    そうなんです…
    ルナの応援をしてるのは私もです^^


    トオルの誘いだけでなく
    ミサオという過去の恋人?まで現れて
    エミの揺れる心の振り子は
    どこでどう止まるのでしょうか…


    完結まで勿論頑張ります^^
    ずっと応援してくださいね

    昴さんも色々とお忙しいようですが
    (HPを楽しく拝見させて頂いてます^^)

    体調崩さないようにして頑張ってくださいね^^


                  映美

    ※お題リレーのスレ立てとお話を繋いで頂き
    ありがとうございましたm(__)m
    (大阪弁の会話楽しく読ませていただきました)

引用返信/返信 削除キー/
■18427 / inTopicNo.87)  【〜それぞれの愛〜Blue Moonの瞳〜ギターピック〜】
□投稿者/ 映美 ファミリー(176回)-(2007/03/25(Sun) 04:50:36)
    2007/04/03(Tue) 02:37:39 編集(投稿者)





    『エミー 早く〜早く〜!』



    ライブハウスの入口で亜紀子が手を振っている



    開演の4時は既に過ぎていた



    傘をたたむ私を亜紀子は急かして
    会場のなかに引っ張っていく



    (…そうだ あのピックを渡さなきゃ…)



    『ねぇ 亜紀子 トオルさんと会える?』



    『え…今? もうスタンバってるし〜無理じゃないかな どうして?』



    バックの中のギターピックをとりだし亜紀子に示した



    『トオルさんから預かってたの これがないと演奏できないでしょう?』



    亜紀子は困惑した表情の私を見てふっと笑った



    『エミったら〜(笑)トオルくんはギタリストよ ピックなんて何個も持ってるわよ〜』



    『…で、でもね これで曲を弾くから必ず持ってきてって言われたのよ〜』



    慌てる私にもう一度亜紀子は笑った



    『も〜わかってないなぁ〜(笑) それはね トオルくんの作戦よ〜』



    『えっ…作戦?』



    私の考える表情を見て亜紀子はじれったそうに苦笑いをした



    『あ〜もうっ〜エミったら! とにかく中に早く入ろうよ 始まっちゃうよ〜 』







    ドアを開くと場内は薄暗く観客のざわめきだけが聞えた


    丁度バンドのチェンジのスタンバイも終えたところのようだった
    ステージに立つメンバーを一人一人を目で追った
    ステージ左側でベースを爪弾きチューニング中のトオルが見えた


    『あっ トオルくん いたいた〜♪ 』
    『エミー 今ならトオルくんにピック渡せるよ 急ごう〜』



    亜紀子が私の手を引っ張りちょっとすみません〜と立つ人をかき分けて前へすすんで行く
    そういえばシンジはどうしたのだろう?一緒に亜紀子と来てる筈なのだか…


    『あっ ねぇ〜亜紀子 シンジさんは?』


    『え〜っと ほらっ あそこ〜』亜紀子が指を指す


    ステージのまん前からシンジが背伸びをして大きく手をふっていた


    『ねっ〜亜紀子 もしかして一番前?』


    『そーよ〜 エミのために一番の特等席を確保しておいたんだからね』


    《…まったく いつもおせっかいな亜紀子とシンジね…(苦笑)》




    ステージが目の前に迫った時…
    場内の照明がさらに暗くなりステージがライトアップされた



    『あ〜もうはじまっちゃう〜』亜紀子が焦った声を出した



    一番前の席に辿り着きステージを見上げたと同時に


    ドラムの渇いた音が鳴り響き演奏が始まった


    ステージに立つトオルが私に気付き笑みを浮かべ
    さりげなく片手をあげた


    私は手に持つピックをトオルに見えるように掲げた
    ステージまで距離はほんの2〜3mであろう…



    トオルはずっと視線を送っていた
    (この曲が終ったらピックをもらうからステージサイドにきてね エミさん)


    そう…伝えているかのように感じた


    亜紀子とシンジは演奏を聴きながら時折
    私とトオルの視線の先を交互に追っていた






    拍手が鳴り響く中 私はステージに近寄った 
    その様子にステージ上のトオルも同じように歩み寄った


    ピックを差し出す私の手をトオルは軽く握った



    『ありがとう…最後の曲は【BLUE MOONの瞳】だからね』



    ほんの一瞬 数秒のことだった



    そんなふたりのやりとり見ていたのは…



    亜紀子とシンジ…だけではなかった




引用返信/返信 削除キー/
■18429 / inTopicNo.88)  【〜それぞれの愛〜Blue Moonの瞳〜視線〜】
□投稿者/ 映美 ファミリー(177回)-(2007/03/25(Sun) 20:13:17)
    2007/04/03(Tue) 02:40:39 編集(投稿者)



    …ミディアムスローなメロディーが流れだした



    【つれない君】

    ♪〜
    つれない素振りの君  
    僕に泳がない かたくななその瞳 

    わかってるよ 僕を見ていないこと 
    何度も 僕の腕をすり抜ける君
     
    いまはいいのさ
    夢の中では 僕の腕の中に君はいるから


    今夜は最高の月
    その瞳に映してあげたいよ

    今夜だけ 
    僕に肩を預けてくれないか

    今夜だけ 
    このメロディに耳を傾けてくれないか

    〜♪




    【Blue Moonの瞳】じゃないこの曲に聞き覚えがあった


    …隣の亜紀子が小声で耳うちする


    『ねぇ この曲“転送ラブソング”でしょう〜』


    (…転送 あっそうだ あの曲だ)


    ボーカルが別の声で聴いていたせいであろうか
    それがあの曲だとは気付かなかった



    あの日 メルアドを教えなかった私あてに
    トオルはLOVESONGを書いたとシンジ→亜紀子→私へとメールを転送してきた


    そのメールに書かれていたのはこの曲の歌詞だった 


    ちゃんと題名書いてるのにいつのまにか
    すっかり“転送ラブソング”になっていたのだった



    『題名は“つれない君”だよちゃんと覚えててね』


    亜紀子とおなじことを言った時トオルが苦笑した
    あの夜のBarでの会話を思い出しながらメロディーに耳を傾けた


    目の前でギターを爪弾くトオルがなにか感じたのか
    わたしを見つめて微笑んだ







    メインボーカルのメンバーが次は最後の曲ですと告げると
    トオルにマイクを渡した


    場内はしんと静まりかえっていた


    …ボーカルはとっていない でも時々歌うよ


    (トオルは以前そう言ってたけど・・・もしかして歌うのかな)


    トオルがマイクを持ち 曲の紹介をはじめた
    『今からお送りする【Blue Moonの瞳】は僕が書いた曲の中でもっとも思い入れが深い曲です。
    今夜はこの会場にいるこの曲を捧げたい女性のために特別に歌います』



    その言葉に思わず私は視線をトオルから逸らした


    …捧げたい女性 それは自分のことだとわかっている

    だからこそ…
    心苦しくて目を合わせることができなかった


    どんな素敵な曲を贈られても・・・
    私はトオルの気持を受けとめられない




    アコースティックなギターの音色が静かに流れ始めた


    自分に注がれるいくつかの視線を感じた


    それはステージでギターを弾くトオルと隣にいる亜紀子とシンジ


    …いや それだけじゃない


    さっきから感じる別の視線があった


    自分の左右周りにいる人を確認したが知ってる顔は見当たらない


    さらに後ろを振り向こうとしたとき…
    隣の亜紀子が腕を突付き耳うちをした



引用返信/返信 削除キー/
■18469 / inTopicNo.89)  映美さん♪
□投稿者/ 昴 大御所(363回)-(2007/03/31(Sat) 22:57:09)
http://id34.fm-p.jp/44/subarunchi/
    アキコが先に気付いた人って誰なんだぁ〜?
    …って最近この反応ばかりの昴です(笑)

    昴がUPした時に映美さんのところにお邪魔するようになって
    気付けば半年が過ぎてますね^^
    お互いに長い連載ですが無理しないで
    ゆっくりと自分のペースで更新しましょうネ

    『スペアキー』お題を見て
    すぐに絵が浮かんで投稿したら
    また映美さんの後ろでしたね^^
    ストーカーじゃないから怖がらないで下さいネ^^

    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■18486 / inTopicNo.90)  昴さんへ^^
□投稿者/ 映美 ファミリー(181回)-(2007/04/01(Sun) 22:13:13)

    いつもコメントありがとうございます
    次回が気になるって
    反応してくださって嬉しいです^^

    もう4月(今日はエイプリルフールですね^^)
    本当ですね・・・もう半年経ってしまいましたね

    昨年の9月【ルナエミ】を書き始めたころは
    想像もつきませんでした
    まさか自分がこんな長い物語を書くことになるなんて^^;

    このまま筆者が展開を変えなければ完結に少し近づいている
    かなって感じですね だから頑張りますね^^

    昴さんの『外伝』もこれから大人の物語へ展開していくんですね
    凄く楽しみにしています^^

    お題の『スペアキー』よかったですよ^^

    実は私の書いた『ピアス』はまだ続きがあるんですよ・・・

    いずれどこかにUPしたいなって思っています^^

    いえいえストーカーだなんて〜昴さんご冗談を(笑)
    いつもお話繋いで頂き嬉しく思っています^^

    また昴さんとお題でお話できること楽しみにしていますね


                       映美


引用返信/返信 削除キー/
■18487 / inTopicNo.91)  【〜それぞれの愛〜Blue Moonの瞳〜心揺れて〜】
□投稿者/ 映美 ファミリー(182回)-(2007/04/01(Sun) 22:42:02)
    2007/04/03(Tue) 03:51:19 編集(投稿者)







    隣の亜紀子が小声で耳打ちする


    『ちょっと エミ なにキョロキョロしてるの…?』
    『ちゃんと聴かなきゃ〜トオル君に失礼よ…』


    その言葉に慌ててステージのトオルに視線を戻した



    【Blue Moonの瞳】


    ♪〜

    見上げた月に君を想う

    青い月の夜 
    出逢った瞳
    僕は恋をした

    こんな夜は
    どうしようもなく
    君を想う

    君の瞳は
    ブルームーン

    僕を酔わす
    ブルームーン

    〜♪




    目の前でアコースティックな音色を爪弾き歌うトオル


    この曲【Blue Moonの瞳】は
    ブルームーンのカクテルに酔ったあの夜のことを歌っていた…。


    私はトオルと初めて出逢った夜を思い出していた

    …『エミさんは色っぽいね』
    …『エミさんが店に入ってきたとき、僕は一瞬にして心奪われたよ』

    トオルのそんな台詞がカクテルの酔いを加速させたのだった


    あの夜流れていた古いラブソングがトオルの歌う
    【Blue Moonの瞳】に重なりなぜだか…胸が熱くなった


    この切ないメロディーのせいだろうか?


    自分のためにLove songを歌い想いを伝えようと
    ステージから熱く見つめるトオル
    そんなトオルに心が揺れる自分がいる気がした


    さっきは駅で再会したミサオの瞳に心が揺れた自分がいた


    (私ったら…何思ってるの ダメよ…)


    今日の私はどうかしてるわ…


    私の心はルナしかいないの ルナでなきゃだめなの…


    トオルの送る熱い視線に思わず目を閉じた


    曲が終っても拍手せずの私の様子に亜紀子が顔を覗きこむ


    『エミ〜?ねっどうしたの?』


    『あっ ううん なんでもない…』


    慌てて拍手をする私にステージの上からトオルは頷いて笑った





    トオルたちのバンドの演奏が終わると私たち3人は会場を出た


    『車 出してくるよ〜』


    シンジが駐車場に向かって歩き出した その後を亜紀子が慌てて追う


    『あっ シンジ〜待って!私も一緒にいくわ〜』


    『お前はエミさんと一緒に待ってりゃいいじゃん〜』


    『なによ〜一緒に行ってもいいじゃない〜』


    『エミ〜 待っててね』


    振り向きながらシンジの腕に手を廻す亜紀子


    《・・・相変わらず仲良いな〜亜紀子たち(笑)》


    亜紀子とシンジを見送っている時 背後から名前を呼ばれた


    『エミー♪』


    振り向くと同僚のあゆみが婚約者の彼で○○物産の若社長と立っていた


    『あゆみ〜来てたの〜♪』


    『うん 亜紀子に誘われてね〜♪』


    隣に立つ彼が“いつもお世話になっています”と営業スマイルでお辞儀をした


    『あっ…彼もね 学生の頃バンドしてたんだって〜見えないでしょう(笑)』
    『だから彼もライブ是非見に行きたいって言うから一緒に来ちゃったの』


    あゆみの言葉に隣の若社長の彼は照れ笑いを浮かべた


    『ライブよかったわよ〜 ねぇ エミの彼ってカッコいいわね〜♪』


    『えっ彼?って』


    『もぅ〜エミったら…あの情熱的なシルシをつけたのは彼なんでしょう?(笑)』


    あゆみが私の腕を小突きながら冷やかし笑いをした


    (あっ・・・そうだった…)
    思わず首筋に手が行きそうになった
    いつだったかあゆみにルナのつけたKissマークを見られたことがあった


    言葉に詰まる私にあゆみは更に驚くことを言った


    『亜紀子にね そのこと言ったらびっくりしてたよ〜(笑)』


    えっ…亜紀子に言ったって…それはヤバイ〜どうしょう(汗)
    またきっと追求されることだろう…
    やっぱあの時 あゆみに口止めしとけばよかった
    そんなことを思いながら あゆみたちと立ち話をしていた時
    また誰かの視線を感じた…


    『エミさん…』


    誰かが私を呼んだ…






引用返信/返信 削除キー/
■18501 / inTopicNo.92)  【〜それぞれの愛〜Blue Moonの瞳〜元カノ〜】
□投稿者/ 映美 ファミリー(183回)-(2007/04/03(Tue) 03:27:12)

    声のする方に振り向くと小柄な女性が立っていた…


    その女性は目が合うとペコリと頭を下げた
    顔を上げ笑みを浮かべた頬のえくぼに見覚えがあった


    それはマユだった…


    『以前・・・ルナの部屋の前でお会いしましたね…』


    私を見詰めるマユの瞳がなぜか鋭く感じた
    その瞳に言葉がもつれた


    『・・・あっ・・・あの時…の マユさんでしたね?』



    私とマユの様子にあゆみが手を振った
    『エミ〜 わたし達はこれで…また会社でね〜♪』


    あゆみに手を振る私にマユはもう一度頭を下げた


    『お話中にお声を掛けちゃってすみません・・・』


    『いえ…』


    『・・・あの曲【Blue Moonの瞳】聴いてて私も感動しました 
    トオルが曲を捧げたい女性ってエミさんだったんですね…』


    『・・・』


    返答に迷う私の表情に


    『あの時は、失礼しました・・・』


    ・・・とマユは続けた


    『えっ…?』


    『ルナの…』


    その時・・・マユの言葉を遮るかのようにクラクションが鳴った


    『エミ 早くぅ〜! ここ駐停車厳禁地帯なんだからね〜』


    数メートル先の車道に停車した
    シンジの車の助手席の窓から亜紀子が叫びながら手招きしていた










    結局 会話は途中のままで私は亜紀子たちの車に急ぎ
    マユは再びライブハウスの中に戻っていった


    ・・・どうしてマユがいたんだろう?

    あ、でもトオルのライブだからマユが来ててもおかしくはない
    それにマユはトオルさんの元カノだものね…

    (…元カノ…)ふと ルナの顔が浮かんだ

    そういえばまだルナとマユの関係を私ははっきり知らなかった

    只の友人なのか それとも…
    頭の中でいろんな関係が線を作った

    さっきのマユの鋭い瞳が浮かんだ

    そっか・・・ライブ中に何度か感じた誰かの視線はマユだったんだ





    『あ、エミとさっき話してた女の人さ〜トオルくんのバンドにいたんだよね
    ねっ シンジ?』

    シンジに確認するように尋ねる亜紀子


    『ああ たしかそうだよ 見たことある子だなって思ってたんだよ』


    『・・・っていうことはあの人がトオルくんの・・・・』


    亜紀子は私を気にしてなのか…言いかけてやめた


    『あっ 亜紀子 私・・・トオルさんとはね…』


    言いかけてハッとした…



引用返信/返信 削除キー/
■18586 / inTopicNo.93)  【〜それぞれの愛〜Blue Moonの瞳〜作戦〜】
□投稿者/ 映美 ファミリー(184回)-(2007/04/11(Wed) 02:15:26)

    トオルさんとは何もないの…と言いかけて 
    さっきのあゆみの言葉を思い出した



    《亜紀子に言ったらびっくりしてたよ〜》



    そうだ…亜紀子は聞いてるんだ
    それはあゆみに見られた首筋のkissマークのこと



    その相手はトオルだと亜紀子も勘違いしてるに違いない
    今更、言い訳も通用しないだろし 否定したら“じゃあ誰なの?”になるだろう
    亜紀子にカムアウトしてしまおうかな…そしたらルナとのことも話せるし


    (困ったな…どうしょう)


    頭の中 少しパニックになっていた


    すると…亜紀子は言葉に詰まる私をフォローするように話題を変えた


    『でもさぁ〜 エミったら いいわよねぇ〜♪』
    『私もあんな風にLOVE SONGで告白されたいなぁ ねっシンジ〜♪』


    『えっ あぁ〜LOVE SONGか…無理だよ 詞も曲も書けないな〜! 俺にはそんな才能ないよ(笑)』


    運転しながらシンジが笑った


    おかしいな…?
    いつもの亜紀子なら問い詰めて大騒ぎするはずなのに

    なぜだろう…?
    何も聞かないどころか…話を逸らしてくれるなんて

    もしかしてシンジがいるから気遣ってくれてるのかもしれない
    だとしても…何れ聞かれるだろう 覚悟しておかなきゃ…(苦笑)


    ひと先ずホッとした時
    ふと…さっきのマユとの途切れた会話を思い出した


    『ルナの…』と言いかけた言葉 何を言いたかったんだろう?


    『トオルが曲を捧げたい女性ってエミさんだったんですね…』

    そう言ったマユの瞳は 私を強く睨んだ


    ルナと…そしてトオルとも関わりある私をマユは敵視してるに違いない


    私もマユに聞きたかった…


    (あなたは…ルナとどういう関係なの?)




    ―車の振動が停まった
    着いた場所は亜紀子たちが予約していた欧風レストラン
    トオルのライブのお祝いも兼ねての誘いを私は断りきれなかった


    オーダーを告げメニューを閉じるとシンジは言った


    『トオルは食事は一緒にできないけど・・・あとでBARに来るってさ〜』


    どうやらさっき席に着いてすぐ鳴った電話の相手はトオルだったらしい


    『あっ そうなんだ、トオルくん来てくれるんだ〜♪』


    亜紀子の弾んだ声にシンジが続けた


    『そりゃあ トオルはなにをおいても来るに決まってるさ 
    今夜 エミさんに会わないと…ライブで歌った意味ないだろう〜』


    そりゃそーだねと亜紀子が送る視線に・・・今は微笑むしかなかった







    ――食事が終わるといつものBARに移動した



    今夜もカウンター席で並んで座った


    シンジの運転手しなきゃいけないからと亜紀子は
    ソフトドリンクを私は薄めのウーロンハイを頼んだ



    トオルがBARに顔を出したのは1時間後だった


    『あっ 来た来た〜トオルくん』


    扉が開きトオルの姿が見えたとたん亜紀子は席を立ち
    『お待ちしてました〜こちらへどうぞ♪』と
    大袈裟なジェスチャーで私の隣の席にトオルを誘導した


    『トオルくん〜お疲れさま〜♪ライブすごくよかったよ〜私 感激しちゃった』
    『あんなロマンチックな曲をギター弾きながら君に捧ぐなんて言われちゃったら
    女なら誰でもグッと来ちゃうわよ〜♪』


    トオルの横に立ったまま興奮気味に喋る亜紀子にシンジがたしなめる


    『おい 亜紀子立ってしゃべるなって〜!ちゃんと席に座れってば』


    シンジの声でシュンと素直に席に戻る亜紀子


    私の隣に座ったトオルが照れ笑いを浮かべた


    『エミさん ライブ来てくれてありがとう…』


    『い、いいえ あっ あの曲【Blue Moonの瞳】きれいなメロディーですね ステキでした…』
     

    『エミさんに…気にいってもらえたら…一番嬉しい』


    ステージから注がれたあの熱い視線が 今 また私を捉えている
    なんだか胸が高鳴り上手く言葉が出てこなかった


    (わたしったらどうしたんだろう…)


    ぎこちない空気が二人の間に流れていた


    亜紀子がそんな私とトオルの様子を
    チラチラ見てシンジになにやら耳打ちをした


    『ねっ エミ〜 今日はシンジは車だし〜、私も飲めないし早めに帰るね』


    『えっ だって…トオルさん来たばかりなのに…もう帰っちゃうの?』


    不安顔の私の耳元で亜紀子は小声で呟く


    『お邪魔虫は消えるわよ〜じゃあね エミ〜♪』


    『ちょっと…亜紀子 困るわ ふたりきりにしないでよ…』


    『うふっ エミったら 何 言ってんのよ 今更〜♪知ってるわよ〜』


    『えっ…知ってるって?』

     
    またハっとした・・・
    それは相手がトオルだと誤解しているkissマークのことに決まってる
    また返事ができず私は下を向いた


    シンジもトオルになにか言葉を掛けていた


    『じゃあ〜ごゆっくり〜♪』


    亜紀子は明るく手を振りながらシンジとBARの出口に向かった


    そんな二人を見送りながら
    また亜紀子達の作戦なのかもしれないなと思った




    『シンジたち帰るの早いよ 来て座ったばかりで何も話してないのにさ〜(苦笑)』


    トオルが苦笑した


    『あっ…エミさん お祝いの花ありがとうね・・あのあとスタジオに楽器運んだんだ
    スタジオに飾っておいたよ』


    亜紀子達と一緒にライブのお祝いにとアレンジメントフラワーを贈ったのだった


    『いいえ…少し遅れちゃってすみません ピックだって本番中にあんな形
    で渡してしまって・・』


    『ううん そんなこと気にしないで ちゃんと間に合ったんだからさ…』
    『あっそうだ…エミさん カクテル飲む?』


    『そ、そうですね でも…今夜はもうこれで・・』


    私は手に持つウーロンハイのグラスを示した


    『今夜は特にブルームーンのカクテルをエミさんに勧めたいな…』


    ・・・あの夜と同じ誘う瞳でトオルが私を熱く見つめた




引用返信/返信 削除キー/
■18594 / inTopicNo.94)  【〜それぞれの愛〜Blue Moonの瞳〜告白〜】
□投稿者/ 映美 ファミリー(185回)-(2007/04/12(Thu) 02:18:54)



    バイオレットブルーのカクテルが揺れた…。


    トオルにブルームーンをすすめられるのは3度目だった


    『今夜はエミさんとふたりだけで…乾杯だね…』


    トオルはドライマティーニを頼んだ


    ブルームーンとドライマティーニの
    グラスを合わせる音にカクテルの甘い香りが漂う


    『やっぱり…エミさんはブルームーンが似合うね…(微笑)』


    私が手に持つブルームーンのグラスを見つめるトオル


    なんだか今夜もトオルのペースにすっかりはまってる気がした


    『あの曲【Blue Moonの瞳】は…はじめてエミさんに逢った夜浮かんだんだ
    転送ラブソングの【つれない君】もね…』


    トオルの熱い視線を感じるが目を合わせられなかった
    なんだか心揺れそうな自分がいそうで恐かった
     

    『あの夜 エミさんに一目惚れしたっていったよね…逢ってすぐそんなこと言って軽いヤツ
    って思われたかもしれない でもホントなんだ 真剣な気持伝えたくてだから…想いを曲に託したんだ…』



    『トオルさん…気持はとても嬉しいんですけど…でも私…』



    途切れた言葉に…沈黙するふたり




    ♪〜
    心を盗むように…

    彼はメロディーを奏で 

    私を引き裂く

    沈黙は途切れ…

    溜息だけで言葉は出ない

    〜♪



    店内に流れるBGMの曲に耳を傾け…
    この曲はブレンダ・ラッセルだなとトオルが呟いた





    『ねっ…エミさん 会場でマユに会ったね?』



    『ええ…会いました…』



    『ライブ終ってからマユが楽屋に来たんだ…エミさんに会ったわっていうから
    なに話したんだって訊いたんだ…』


    『…曲を捧げたい相手はエミさんだったですね…って言われました…』



    トオルが頷きながらドライマティーニのグラスを見つめた



    『マユに…エミさんはね 好きな人がいるから無理よって言われたよ(苦笑)』


    『……』



    好きな人…それはきっとルナのことだろう
    どう 返答すればいいのだろう…
    まさかマユはルナと私の関係をトオルには言ってないだろう…



    再びふたりの間に沈黙の時が流れた…


    ブルームーンのグラスに映ったトオルの瞳が揺れた


    『好きな人がいても…かまわないよ エミさん…』



引用返信/返信 削除キー/
■18629 / inTopicNo.95)  【〜それぞれの愛〜Blue Moonの瞳〜求愛〜】
□投稿者/ 映美 ファミリー(186回)-(2007/04/16(Mon) 03:32:53)

    『好きな人がいても…かまわない』


    トオルのセリフにどう答えればいいのだろうと迷った


    私は何を迷っているのだろう


    自分がわからなかった


    きっと…酔っているのだろう 
    LOVESONGと甘いセリフ
    そしてブルームーンのカクテルに…



    ルナの顔が浮かび もう一人のわたしの声が聞えた
    (エミ…曖昧な態度をしないではっきり答えて…)



    沈黙の合間にトオルは煙草を取り出し火を点けた


    『あの…トオルさん 私…』


    BGMが再び切ないメロディーにチェンジされた


    『エミさんの答えはわかってるよ…あの夜からなんとなく気付いてたんだ…』


    『えっ…気付いてるって・…』


    トオルの切れ長の涼しい目が寂しくカクテルグラスに映る


    『エミさんは…マユと同じなんだなってね…』


    マユと同じ…その言葉に一瞬 息がとまりそうになった


    トオルは気付いていたんだ…


    気付いている 答えはわかってる
    ならば…なぜトオルはLOVESONGを贈り
    そして求愛し続けるのだろう


    きっとトオルは誤解しているのだ
    それはマユと同じ・・・私をバイセクシャルだと

    違うわ…私は女性しか愛せない 今はルナしか愛せない 



    はっきり答えなきゃ・・
    グラスに残ったブルームーンを一気に飲み動揺する胸を抑えた


    私が口を開く前にトオルが先に訊いた


    『エミさんの好きな人ってあの人(女性)なんだね?』


    あのひと(女性)それはルナのことだろう…


    トオルの目を見ず…私は頷いた


    『そっか…(苦笑)やっぱり否定してくれなかったね…』


    『ごめんなさい トオルさん』


    『あやまらなくてもいいよ・・・エミさん』


    トオルが灰皿でもみ消す煙草が二つに折れた


    『LOVE SONG 実はあの2曲だけじゃないんだ…。何曲も書くよ言ったの 憶えてる?
    エミさんを思うとね次から次に浮かぶんだ 恋すれば誰しもが詩人って本当だね(苦笑)』



    『エミさんの恋愛対象は女性ってわかっても それでも好きなんだ…』



    『これからもエミさんにLOVESONGを贈り続けたいって思ってる いけないかな?』
    『今は0%でもね 僕に泳がないその瞳にLOVESONGがいつか魔法をかけるかもって思ってるんだ…』


    熱烈な求愛をするトオルにカクテルの酔いも重なり頬が熱くなるのを感じた


    『トオルさんは、カッコいいしモテるしファンもたくさんいるって亜紀子から訊いてます だから…』


    『だから…何 ? 私のことは もうあきらめていい人見つけてくださいって言いたいのかな…あきらめられるなら今夜ここに来てないよ』


    トオルはドライマティーニのグラスとブルームーンのグラスを引き寄せくっつけた


    『シンジに訊かれたんだ エミさんと付き合ってるんだろうってね』
    『なぜそう思うのかなって思いつつ…否定しなかった けど それはダメだよね エミさん(苦笑)』


    『あ…そうですね それはダメです(苦笑)』



    亜紀子たちが勘違いしている理由 私にはわかった



    『それとねエミさん マユのことだけどね…』


    マユの名を出すトオルの肩越しにBARの扉が開くのが見えた


    店内に入ってきたその人物に私は驚いた





引用返信/返信 削除キー/
■18640 / inTopicNo.96)  映美さん☆
□投稿者/ ヤス 一般♪(1回)-(2007/04/16(Mon) 19:19:20)
    映美さん おひさしぶりデス☆うーん 恋する者たちは男女関わらず切なくも辛いで
    すね。

    エミがビアンと知ってもまだあきらめないトオルに!何故か頑張れと応援したくなったり
    エッ (・・?!んっ??違うだろーーそれ 笑

    それと随分前に、予告のセリフの件を気にして書いてくれてましたネ☆

    全然気にしてませんよ!って!!今頃 遅っ! すぐ返事しなくてすみませんm(__)m

    ルナとエミの今後の展開が楽しみ。 又 更新待ってます♪

    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■18757 / inTopicNo.97)  お久しぶりで すいません<(_ _)>
□投稿者/ 昴 大御所(369回)-(2007/04/21(Sat) 01:27:04)
http://id34.fm-p.jp/44/subarunchi/

    あの勘違いで出会った日に・・・
    勘違いでHNを変えて頂いた日に応援しますよと書いて
    自分の更新の度にお邪魔していたのですが

    前回の昴の感想から五つもお話が更新されてて
    昴が書いていないことを映美さんに立証されていますね(爆)

    しかしトオルはめげないヤツですねぇ〜
    振られてるのがわからないのかな?
    判ってるけど認めたくないのかな?

    エミ頑張れ!もちろん映美さんも
    マイペースでゆっくりと更新して行きましょうね、お互いに
引用返信/返信 削除キー/
■18898 / inTopicNo.98)  【〜それぞれの愛〜Blue Moonの瞳〜弾く微笑〜】
□投稿者/ 映美 ファミリー(187回)-(2007/05/03(Thu) 03:51:58)
    2007/05/03(Thu) 03:56:24 編集(投稿者)




    …あの人はたしかリツコさん


    リツコの後にスーツ姿の男性が続いて入ってきた
    ふたりは言葉を交わしながら 奥のBOX席に向かった


    薄暗い照明と隣に座るトオルの影になっていたせいであろう
    私には気付いていない様子だった


    (仕事の関係の人かな?…それとも恋人かな?)


    BOX席に座るリツコとその男性にぼんやり視線が泳いでいた



    『…ん?』


    トオルが私の泳ぐ視線の先を追い・・・振り向いた


    『エミさんの知りあい?』


    『あっ…ええ…ごめんなさい お話中によそ見しちゃって…』


    『挨拶とかしなくていいの?』


    『いえ…気付いていないみたい あとで声かけます』





    ♪〜♪


    何処からか聞える携帯の着信音


    『あ そうだ…』


    トオルは電話をかける用件を思い出したのか
    携帯を手に席を立った


    『エミさん ちょっと外でかけてくるね』


    扉の外に出るトオルを見送りながら
    再びBOX席に座るリツコに視線を移した


    リツコは、カウンターに背を向けて座っていた
    だから私には気付いてはいない…


    なんだか落ち着かなかった…
    もしこんな場面見られたら誤解されるだろう

    ルナの顔が浮かんで はっとした


    (そうだ…気付かれる前に先にリツコさんに挨拶しておこう…)



    席を立ちBOX席に向かった
    リツコの背後に立つと向かいに座る男性と先に目が合った


    気配で振り向いたリツコは驚いて大きな瞳を見開いた


    『あら〜!! エミさん』


    『こんばんは…』



    リツコは私の後ろを窺った


    『あれっ…ルナと一緒?』


    『いえ…今夜は友人達4人で来ていて そろそろ…帰るところなんです…』


    今はトオルとふたり…だがあえて4人で来たと強調して言った


    『リツコさん 先日はご馳走様でした』


    『どういたしまして〜♪ ルナにもご馳走してくれてありがとうって言われたわ
    たかがコーヒー一杯でそんなにお礼言わないでくださいな〜(苦笑)』


    リツコの笑顔に…ふと ルナのあの夜の告白を思い出した


    (ルナは本当にリツコさんに親友だけの感情しかないのだろうか…)


    『エミさん 今度 ルナと3人で食事でも行きましょう〜』


    リツコの弾くように微笑む瞳に
    私はぎこちない笑みで頷きその場を離れた





    席に戻るとトオルが空になったカクテルグラスを持ち
    おかわりする?と目で問う 

    首を振る私の落ち着かない様子を察したのか…
    取りだした煙草をケースに戻し トオルは店を出ようと言った





引用返信/返信 削除キー/
■18952 / inTopicNo.99)  ヤスさんへ^^
□投稿者/ 映美 ファミリー(188回)-(2007/05/06(Sun) 22:16:30)
    ヤスさん ほんとにお久しぶりです^^ 

    そして お返事遅くなりすみませんm(__)m

    なんとか残りのツリーを埋めようと・・・あと1話UPと
    そして同時にお返事をと思いつつ
    ままならぬ事情が重なりまして・・・
    気付けばこんなに日が過ぎてしまいました^^;

    トオルを応援したくなる気持 ハイ わかります(苦笑)
    叶うことのない恋なのに・・・わかっていて
    エミを想う強い気持ちいじらしいですよね 
    彼は…最初の登場からそして・・・最後まで
    STORY展開に欠かせい存在ですので・・・
    今後もまたハラハラさせられることでしょう

    ヤスさんは 昨年秋 私が低迷してた頃に
    はじめてコメントを頂きましたね・・・
    涙が出るほど嬉しかったこと思い出されます 

    あれから もう7ヶ月^^;
    まだ続いてるこの【ルナエミ】に
    コメントをくれる度 ずっと見てくれていてるんだって
    毎回 とても・・・励みになっています^^

    あらためて いつもありがとうございます

    ヤスさん完結に至るまで…あと少し見守っていてくださいね^^


                      映美
引用返信/返信 削除キー/
■18954 / inTopicNo.100)  【〜それぞれの愛〜Blue Moonの瞳〜悲しいメロディー〜】
□投稿者/ 映美 ファミリー(189回)-(2007/05/06(Sun) 23:41:07)


    BARの出口でBOX席を見ると
    リツコはなにやら深刻な面持ちで男性と話しこんでいた


    その様子に…あえて声を掛けずにBARを出た


    (さっき…挨拶したし もう帰るところだと言ったからいいかな…)





    ――BARの近くの深夜までオープンしてるCafe



    週末の夜で混む店内 
    空いたカウンター席にふたり並んで座った


    トオルはカフェオレにシュガーをたっぷりいれると あの夜と一緒だねと笑った


    『あのトオルさん…マユさんのことって?』


    『あぁ さっきなんだか話しそびれちゃったね』


    『私のせいです…ごめんなさい』


    トオルは苦笑しながら煙草に火を点けた


    『マユがライブのあと楽屋にきたっていったよね…』


    『あっ・・・はい…』



    トオルがLOVESONGを贈りたい女性ってエミさんだったんですねと言った
    マユの睨むような目を思い出した



    『エミさんには好きな人がいるから だからLOVESONGいくら歌ってもダメよってね(苦笑)』



    視線が動かぬよう・・・強くトオルは私を見つめた



    『…その好きな人が誰かってマユが教えてくれた・・』



    『・・・・』


    私は無言で頷き  そうだったんだ…心の中で納得した


    『マユから聞いたとき…やっぱりそうだったんだって思った…なんだか不思議な4角関係だね(苦笑)』


    『あの…やっぱりって?』


    『最初に逢った夜 BARに戻ったエミさんを迎えにいった時、あの女性(ルナ)と話してるエミさんを見て驚いたんだ…。
    あの女性(ルナ)を知ってるの?って聞く エミさんの様子になんとなく感じたんだ マユと同じなのかなってね・・・』





    煙草の煙を吐き出す…トオルの横顔をただ私は見つめた



    『マユとはね 最初 恋の相談相手だったんだよ

    “彼女がいる人を好きになったの” 
    “彼女がいるならダメじゃん あきらめろよ”…って

    よくマユの自棄酒の相手をしたよ…(苦笑)
    その時は好きな人が…女性だってこと知らなかった

    そのうちに…もう 好きな人のことあきらめたの 
    だから付き合ってほしい…っていわれて あとは成り行きでね』




    『ある日のライブに あの女性(ルナ)がきてたんだ 楽屋でマユに友人だと紹介された
    あの女性(ルナ)が帰ってから “実は好きだったのはあの女性(ルナ)なの”とカムアウトされたんだ
    おまけに“寂しいからトオルに癒して欲しかっただけ…”って 言われてね ダブルパンチ食らったよ(苦笑)』


    『マユはイイ子だよ 好きだったよ…けどね…お互いの求めるものがね 違ったんだ』


    『ねえ トオルさん マユさんが同時に付き合ってた人がいたって?』


    『あぁ…でも 相手が誰だか知らない(苦笑)』


    『そうなんですか…』


    視線を落とす私にトオルは続けた


    『エミさん 心配しなくても…あの女性(ルナ)ではないことはたしかだよ…』


    『…えっ…』


    『あの女性(ルナ)に聞いてみたらいいよ…』


    そういうとトオルはカフェオレを口にした




    『僕は理解できるよ…愛する気持は同じさ…』


    『エミさんの恋愛対象から外れてるってこと・・・百も承知だよ 何度も言うけど 好きな気持は変わらないんだ 』


    『僕に泳がない かたくななその瞳 
    わかってるよ 僕を見ていないこと

    …って歌詞
     
    君は心に想う人がいるかもしれない 
    だけど 今夜だけでいい 僕を見てほしいんだ そのままの気持ちで書いたんだ…』



    煙草を消し…トオルは胸ポケットからとり出したギターピックを私に笑って差し出した



    『ねっ エミさん 勝手に思うくらいは許してくれるよね…』



    それぞれの想いが交差する…そんな夜


    後に手のひらにのせたこのギターピックが
    悲しいメロディーを奏でることも知らずに…




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