| 講義に出る気がしなくて、部室に逃げ込んだ。 別に、一回くらいサボったってどうって事ない。普段は、今時珍しい真面目学生で通ってるけど、たまにはサボりたくなることだってある。 部室に入って、すぐ近くにあるベンチに寝転がった。
「はあ〜」 自然にため息が出た。
「さつき!」
目を閉じた瞬間、名前を呼ばれて飛び起きた。見ると、最愛の彼女が扉の前に立っていた。
「彩…。あ〜…びっくりした。」 「ひどいよ〜。サボるんなら、誘ってくれたらいいのに〜」
彩はニコニコ笑いながら、また寝転んだ私の頭のすぐ側に腰掛けた。 彩は素直で可愛い。明るくて、男女関係なく友達が多い。みんなに好かれている。私も大好きだ。こんなに、大好きになれる人に出会えることは、この先ないんじゃないかと思っている。 彩は、私の髪をずっとなでてくれている。すごく安心する。 このままずっといられたら…
「別れようか…」
私は、そう言った。
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