| 2007/03/24(Sat) 01:15:49 編集(投稿者)
「私、チェルシーが大好きなんですよ。」 隣でTVを見ていた彼女が言う。
彼女は職場の後輩で、ちょっとしたきっかけでお互いの気持ちを知ってからは、休日をどちらかの部屋で過ごすようになったのはつい最近のことなんだけど…
「そうなんだ?私はプレミアムリーグよりもスペインの…」 言いかけて怪訝そうな彼女の視線に気付く。 「チェルシーってお菓子だよ?」 「あぁ…そっか。私が言ってるのはイギリスのサッカーチームのことだった。」 「私のこと、何にも分かってないよね?」 彼女が拗ねたような声をだす。 「そんなことないよ?」 「あるよ…私がサッカーのこと詳しくないの知らないの?私が不安なのだって、分かってないでしょ?」 「不安…?」 「大好きすぎて不安なんだよ?」 語尾が涙声になる。 「大丈夫だよ。」 細い肩を抱きよせる。 「それは私も一緒だから」 「ほんと?」 「ほんと。」 柔らかい髪を撫でた。 「これから会う時は必ずチェルシー用意しとく。」 「ヨーグルト味だよ?」 「わかった。」 目を合わせてクスクス笑い合った。大丈夫。きっとうまくいくよ。ね?
お粗末さまでした。次は『バルセロナ』で。
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