| 「あした、早いの?じゃあ、うちに泊まれば」
何も生まないことなど、初めから、知っている。 (壊れてしまった機械人形のように)
さきを考えるのがもうめんどくさくて、いまを必死に乗り越える。 (ただただとめどなくしゃべり続ける。)
「なにか…、あ、あるものでよければ」
料理に愛は必須で、 それが恋愛の愛ならなおさら甘美だ。
「…おフロ、どうする?」
白くて華奢な肢体、この目に触れてしまえばもう、なにもせずにはいられない。 (分かっていた、だけど、)
「一緒に、はいる?」
傷つくのが怖くて、つくった笑みがひきつっている。 (一度負ってしまった罪なら、もう、もとには。)
「…ね、ぎゅってしてもい?」
「ちゅぅ、してもいい、」
「拭いてあげるから、やっぱりベッドで、ね?」
「ほら、ねえ、あったかいよ」
(墜ちていく闇。)
*Fin*
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