ビアンエッセイ♪

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Nomal 続・砂漠の花 /れん (05/08/05(Fri) 13:27) #11739
Nomal Re[1]: 続・砂漠の花 /れん (05/08/11(Thu) 13:45) #12004
Nomal 痺れてきした(^^ゞ /匿名 (05/08/19(Fri) 08:21) #12149
Nomal どうも(#^.^#) /カルピス (05/08/23(Tue) 00:34) #12279
│└Nomal Re[2]: ども〜 /れん (05/08/23(Tue) 22:01) #12291
│  └Nomal Re[3]: 砂漠の花 /れん (05/08/23(Tue) 22:02) #12292
│    └Nomal Re[4]: 砂漠の花 /れん (05/08/25(Thu) 11:13) #12341
│      └Nomal Re[5]: 砂漠の花 /れん (05/08/25(Thu) 11:32) #12342
│        └Nomal Re[6]: 砂漠の花 /れん (05/08/25(Thu) 12:14) #12343
│          └Nomal Re[7]: 砂漠の花 /れん (05/09/02(Fri) 23:25) #12638
│            └Nomal Re[8]: 砂漠の花 /れん (05/09/02(Fri) 23:26) #12639
│              └Nomal Re[9]: 砂漠の花 /れん (05/09/02(Fri) 23:35) #12640
│                └Nomal Re[10]: 砂漠の花 /れん (05/09/02(Fri) 23:52) #12641
Nomal NO TITLE /カルピス (05/09/03(Sat) 17:05) #12649
│└Nomal Re[2]: カルピスさんへ /れん (05/09/03(Sat) 21:13) #12650
Nomal お久しぶりです!! /リオ (05/09/11(Sun) 15:18) #12792
  └Nomal Re[2]: リオさんへ /れん (05/09/24(Sat) 23:41) #13055
    └Nomal Re[3]: 続・砂漠の花 /れん (05/09/24(Sat) 23:52) #13056
      └Nomal Re[4]: 続・砂漠の花 /れん (05/10/03(Mon) 23:32) #13176
        └Nomal Re[5]: 続・砂漠の花 /れん (05/10/13(Thu) 11:22) #13320
          └Nomal Re[6]: 続・砂漠の花 /れん (05/10/13(Thu) 12:21) #13322
            └Nomal Re[7]: 続・砂漠の花 /れん (05/10/18(Tue) 12:24) #13392
              └Nomal Re[8]: 続・砂漠の花 /れん (05/10/19(Wed) 13:11) #13423
                └Nomal Re[9]: 続・砂漠の花 /れん (05/10/22(Sat) 23:12) #13505
                  └Nomal Re[10]: 続・砂漠の花 /れん (05/10/22(Sat) 23:45) #13509
                    └Nomal 続き、楽しみにしています! /幸 (05/10/25(Tue) 02:05) #13552
                      └Nomal Re[12]: 続き、楽しみにしています! /トクメイ (06/03/09(Thu) 16:42) #13848


親記事 / ▼[ 12004 ] ▼[ 12149 ] ▼[ 12279 ] ▼[ 12649 ] ▼[ 12792 ]
■11739 / 親階層)  続・砂漠の花
□投稿者/ れん 大御所(272回)-(2005/08/05(Fri) 13:27:04)
    アタシはれんちゃんのパンティに手をかけた。
    ピンクの可愛いパンティだ。
    陶器のように白い肌によく似合っていた。
    れんちゃんは抵抗もせず、自分から少し腰を浮かせた。
    その従順さに打たれて、アタシは生唾をゴクリと飲みこんでしまうほど興奮していた。

    全てをさらけ出したれんちゃんは

    「ノアさんも・・・脱いで・・・」

    と、消え入りそうな声で言った。

    「・・・うん。いいよ。・・・」

    アタシは、れんちゃんの必死の言葉に応えるため、片足をソファーに乗せ、
    パンストを下ろす。
    アタシのそこをわざと見せ付けるように。
    れんちゃんは目を逸らそうとしたけれど
    アタシがわざとそうしていると解ると、
    おずおずと、アタシのソコへ視線を移した。
    アタシはパンティを下ろした。
    もうソコはとても濡れていた。
    れんちゃんに見られていると思うと余計泉から蜜が溢れてくる。
    アタシは頬を真っ赤に染めているれんちゃんの手をソコに誘った。

    ヌルリ・・・
    ああ・・・気持ちいい・・

    れんちゃんの細くてしなやかな指で触られているんだと思うと
    とても感じた。

    「ハア・・・ン・・・」

    アタシが声を上げるとれんちゃんは、指を離した。
    え?と思ってると、次の瞬間・・・
    アタシの膝を割ってれんちゃんは顔をソコに埋めた。

    れんちゃんからしてくれるなんて・・
    夢のようだ。
    この間アタシがしたことを覚えているのか、
    必死でチロチロを舌を動かすれんちゃん。
    一生懸命アタシに奉仕する姿・・・
    アタシの股の間に身体を押し込め、
    可愛いオシリを時折振りながら
    必死で・・・

    「・・・・アア・・・ン・・・・良いわ・・・」

    アタシは上半身を仰け反らして喘いだ。

    「・・・・ア・・・・・・ハアア・・・れんちゃん・・・上手よ・・」

    レロ・・・ペロ・・・ヌチャ・・・・チュプ・・・

    顔中アタシのジュースまみれになりながら、れんちゃんは必死で
    アタシを感じさせようとしてくれていた。
    それだけで、抱きしめたくなるような愛おしさが胸にこみ上げてくる。

    「れんちゃん・・・アアン・・・そう・・・アア」

    すぐにイってしまいそうだった。


[ □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 11739 ] / 返信無し
■12004 / 1階層)  Re[1]: 続・砂漠の花
□投稿者/ れん 大御所(273回)-(2005/08/11(Thu) 13:45:55)
    アタシは必死で奉仕してくれるれんちゃんの髪を撫でた。
    そして、もういいよと手を引いた。
    れんちゃんは、アタシの蜜を顔面につけながら顔をあげた。
    可愛い鼻もアタシのジュースでテカテカと光っている。

    こんなになるまで頑張って・・・
    ・・・ありがと、れんちゃん。

    胸にジ〜ンと熱いものがこみ上げてくる。
    イカナイまま途中でアタシがとめたのを、
    れんちゃんは「??」という顔で見つめる・・・

    アタシはれんちゃんを側へ引き寄せて、
    顔についた蜜をタオルで丁寧に拭いてあげた。
    れんちゃんは、赤ん坊のようにされるまま。
    きょとんとした顔がなおも可愛い。

    顔を拭き終わると、今度はれんちゃんと向かい合わせになった。
    そして、お互いの足を絡めた・・・
    陰毛と陰毛がこすれあった。
    ふわふわして、くすぐったい感触。
    足を深くさらに絡めれば、硬くなっクリトリスに当たる。
    お互いの薔薇と薔薇が合わさるようにアタシは場所を調節した。

    互いのグチョグチョになったソコをこすり合わす・・・

    「・・・ャア!!」

    れんちゃんが悲鳴のような声をあげた。

    「ふふ(笑)気持ちいい?」

    アタシは腰をゆっくり動かし始めた。
    れんちゃんの顔を見ながら・・・
    みるみる間にれんちゃんの瞳は潤み、肌が上気する・・・

    ニュチャ・・・・ヌチャ・・・・チャ・・・チャ・・

    しんと静まり返った部屋にいやらしい音と吐息だけが響く

    「・・・あ・・れんちゃん・・・気持ち良いわ・・・」

    「ア・・・!アン・・・・ノアさんっ・・・あ!! ダメっ!!」

    3,4回の運動だけでれんちゃんはイってしまった。
    アタシは痙攣するかわいい薔薇を確かめるように体を密着させた。

    ああ・・・すごい。

    「・・・ハ・・・れんちゃん・・・もうイッちゃったのね・・いいのよ。何回イっても・・・」

    朝まで離したくないと思った。
    れんちゃんとなら何回してもしたりない・・
    そんなことを思うアタシだった。

[ 親 11739 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 11739 ] / 返信無し
■12149 / 1階層)  痺れてきした(^^ゞ
□投稿者/ 匿名 ちょと常連(97回)-(2005/08/19(Fri) 08:21:58)
    やっぱり、れんさん最近忙しいんですね(>_<)
    続き待ってます♪

    (携帯)
[ 親 11739 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 11739 ] / ▼[ 12291 ]
■12279 / 1階層)  どうも(#^.^#)
□投稿者/ カルピス 一般♪(4回)-(2005/08/23(Tue) 00:34:43)
    年賀状がいまだに来るなんてすごいですね>゜))彡
    プライベートな質問になってしまうんですが、橘さんはれんさんの好みじゃなかったんですか?
    私はもてないんで、基本的に来る者拒まずです(笑)

    (携帯)
[ 親 11739 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 12279 ] / ▼[ 12292 ]
■12291 / 2階層)  Re[2]: ども〜
□投稿者/ れん 大御所(274回)-(2005/08/23(Tue) 22:01:12)
    匿名さんへ
    そうなんです。時間がなくて。すいません。お待たせして・・・
    でも、懲りずによんでくださいね?

    カルピスさんへ
    質問にお答えします・・と、好みじゃないとかではなかったんですよ。女性として素敵だなあとおもってました。ただ、私が前に進めなかっただけなんです。自分の気持ちを認めるのが怖かった・・・とでもいいましょうかね。そんなとこです(~_~;)
[ 親 11739 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 12291 ] / ▼[ 12341 ]
■12292 / 3階層)  Re[3]: 砂漠の花
□投稿者/ れん 大御所(275回)-(2005/08/23(Tue) 22:02:12)
    アタシたちはその夜、何回も何回も愛しあった。
    でも、いくらしてもし足りないくらいだった。
    普段のれんちゃんも可愛いのだけれども、
    アタシの前で全てをさらけだして感じている彼女は
    とっても色っぽくて、可愛くて普段とはまた違った魅力があった。
    アタシはいつまでもそんなれんちゃんを見ていたいと思って
    ついつい無理をさせてしまった。
    一晩中してしまったものだから、
    翌日れんちゃんは疲労と、睡眠不足と貧血で
    立つことすらできない状態だった。
    身体じゅう、アタシがつけたキスマークだらけだし、
    かわいい二つの乳首も少し切れて充血していた。

    やりすぎた・・・
    ベッドにぐったりと横たわるれんちゃんを見て
    アタシはとにかく反省した。

    「ごめんね。無理させちゃって・・・」

    「ううん・・・」

    「大丈夫?胸、痛むよね?薬ぬろうね・・・」

    アタシは薬箱から、軟膏を出してきて、そおっと、気をつけて丁寧に
    れんちゃんの痛々しい蕾に塗った。
    れんちゃんは、そうとう痛いだろうけど、我慢してじっと痛みを耐えていた。
    健気に耐える姿も可愛い・・

    「れんちゃん、ほんとに、ごめんね」

    かなりアタシ、大人げなかったかも。
    これじゃあ、そこらへんのガツガツした男と一緒じゃない。

    ・・・自己嫌悪の嵐・・・


    「今日は会社休んだしかいいよ。」

    「え・・・でも・・・」

    「アタシから課長にうまく言っとくから。今日はゆっくりして。
    アタシのベッドで寝てていいから。ね。」

    「うん・・・」

    アタシは、昨夜の情事をかなり反省した。
    優しくしているつもりでも結果的にれんちゃんに
    痛い思いをさせてしまったこと、
    自分の欲求につき合わせて無理をさせ
    会社を休ませてしまったこと・・・
    これらを深く深く反省した。

    そして二度と今日のように傷つけないでおこうとココロに誓ったのだった。

[ 親 11739 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 12292 ] / ▼[ 12342 ]
■12341 / 4階層)  Re[4]: 砂漠の花
□投稿者/ れん 大御所(276回)-(2005/08/25(Thu) 11:13:02)
    アタシはれんちゃんを好きで好きでしょうがない。
    まさに、ハマってしまった。
    35にもなった女が、20歳前の女の子に・・・
    れんちゃんと会ってから、目の前の景色が色づき、
    れんちゃんと結ばれてからは、毎日がとても幸せだ。

    ・・誰にも渡したくない。
    誰にも渡さない。

    普段に見せる花が咲いたような笑顔も、
    ベッドでの仕草・・・恥じらいの顔・・
    熱い体・・・乱れた吐息・・
    すべてあたしだけのもの。

    アタシはれんちゃんを見てるといつでも
    どこでも、触れたくなる。
    抱きしめたくなる。
    でも、会社では我慢してる。
    みんなにアタシたちの関係がばれて、
    れんちゃんが傷つくことになるのが怖いから。
    アタシはどうなってもいいのだけれども。
    会社なんていつだって辞める覚悟はある。
    でも、れんちゃんは・・・
    入ったばかりで、ようやく仕事にも慣れてきたところだもの。
    アタシのせいで辞めなきゃならないなんてことにはなってほしくない。

    アタシはれんちゃんを傷つけるのが一番怖い。
    だから、最新の注意を払って気持ちを封じ込めている。
    本当は、毎日朝から晩まで一緒にいたいし。
    いちゃいちゃもしたい。
    でも、それは無理・・・
    いつも気持ちを抑えている分、れんちゃんと2人きりの時は
    爆発してしまうのだ。
    だから、いつも無理をさせてしまう。
    アタシはまるで性に目覚めたばかりの少年のように
    れんちゃんを求めてしまう。
    それは、自分でもなかなか押さえがきかなくて・・・
    こんなふうに自分の気持ちが先へ先へと
    走ってしまって、れんちゃんに辛い思いをさせるんなら、
    少し距離を置いたほうがいいんだろうか・・・
    と、馬鹿なことを最近考える。
    れんちゃんと一緒にいると、自分がどんどんワガママになっていく。
    もっと、もっとと望んでしまう。
    れんちゃんは、こんなアタシをどう思っているのだろう。
    うっとおしく思わないだろうか。
    れんちゃんに、嫌われるのが怖い・・・
    恋人同士のまま少し距離を保ったしかよいのだろうか・・・

[ 親 11739 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 12341 ] / ▼[ 12343 ]
■12342 / 5階層)  Re[5]: 砂漠の花
□投稿者/ れん 大御所(277回)-(2005/08/25(Thu) 11:32:54)
    最近、れんちゃんとゆっくり過ごすのは週に1度くらいだ。
    それは、アタシが距離をおいているから。
    れんちゃんは、自分からはあまり会いたいだとか、言わない子だから。
    アタシが誘わないとデートもない。
    まだ、アタシに遠慮してるとこ、あるのかな・・・
    もっと甘えてくれていいのに。
    それがアタシじゃできない?・・・
    そう思うとちょっとカナシイ。
    会社では毎日会っているんだけれど。
    はっきり言って、寂しい。
    愛されてるのか不安になる。

    最近、それにれんちゃんの様子がおかしい。
    見ていると、すごく落ち込んでいるような感じだし・・・
    アタシが心配して、話しかけると何でもないと笑顔でいう。
    でも、その笑顔がなんだか淋しそうで、
    絶対、何でもなくはないと思うのだけれど・・・

    もしかして会社での仕事がうまくいってない?
    いや、それは違う。
    れんちゃん、頑張ってるもの。
    仕事もよくこなすし、人の倍働いてる。
    今ではみんなのアイドル的存在だし。
    仕事で悩んだりすることは無いと思う。

    仕事・・じゃない。
    とすると・・・
    アタシの知らないところで何かあったのかも・・・
    また、佐々木が・・・?
    でも、佐々木は最近大人しくしてるようだし。
    絵美ちゃんとうまくいってるみたいだし
    れんちゃんにもちょっかいを出しているようにも見えない。
    じゃあ、誰が・・・?

    アタシはれんちゃんに関係する人物を思い浮かべてみる。
    さして要注意人物だと思い当たるのはいなかった・・

    でも・・・

    「あ。」

    アタシは一人の女の子を思い出した。
    れんちゃんを初めて見たときのことを思い出した。
    ライブハウス。
    待ち合わせ。
    れんちゃんに親しそうに手を絡ませてた綺麗な・・女の子。
    嫌な予感がした。
    アタシはでもその予感を忘れようと気持ちに蓋をした。

    れんちゃんが何でもないって言ってるんだもの。
    思い過ごしよね。
    きっと、そう。

    そうだ、もうすぐれんちゃんの20歳の誕生日じゃない。
    何か、プレゼントしよう。
    記念に残るものを。
    そしたら、きっとれんちゃん元気だしてくれるよね・・・
[ 親 11739 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 12342 ] / ▼[ 12638 ]
■12343 / 6階層)  Re[6]: 砂漠の花
□投稿者/ れん 大御所(278回)-(2005/08/25(Thu) 12:14:05)
    何をプレゼントするのがいいかな。
    20歳の誕生日。
    成人になる日だ。
    記念に残るものがいい。

    れんちゃんの笑顔を思い浮かべた。
    そうだ。
    ピアス!
    れんちゃん、右耳だけピアスしてたよね。
    ピアスにしよう!

    アタシは早速会社帰りにいくつか宝石店を回った。
    何軒かまわったけど、れんちゃんに似合いそうなものが無かった。
    あきらめかけて、帰ろうとしていたところ、
    友人のミサキが働いている店を思い出した。
    なんで、最初に思い出さなかったんだろ。

    閉店間近、そのお店へ足を運んだ。

    「いらっしゃいま・・・あれ?ノア!!」

    「ミサキ。久しぶり〜」

    「も〜。かなりひさしぶりじゃん!どうしてたのよ〜」

    「うん。いろいろと忙しくてね(笑)」

    ミサキはアタシの側にやってきて耳打ちちた。

    「で、あの子・・れんちゃんだっけ?とはうまくいってんの?」

    「(苦笑)まあね。」

    「なら、よかった。でもミサキがウチ来るのって珍しいよね。
    どうしたの?」

    「どうしたっ・・て!買いにきたんだよ。」

    「え〜!ホント!うれし〜。何?何?なんか探してるの?」

    「ピアス。」

    「え?だってノア、ピアスしてないじゃん」

    「アタシのじゃなくって・・・その・・」

    「あ〜!れんちゃんへのプレゼントね!」

    「うん、まあ。」

    「きゃ〜!もお。わかった、わかった。
    私に任せてよ。安くしとくからさ。」

    「うん。頼んどく」

    ミサキは、何点かピアスを出してきてくれた。

    「これ、どう?」

    「う〜ん。イマイチかなあ・・」

    「じゃあ、これは?」

    「う〜ん・・」

    「これなんか似合うんじゃない?」

    「う〜ん。ちょっと大きいかなあ。」

    「大きいのとか駄目なの?こぶりのほうがいいの?」

    「う〜ん・・っていうか、れんちゃん、片方だけしかピアスしてないから」

    「ああ。そっかあ・・・じゃあ、あんま、目立たないやつのほうがいいね」

    「うん・・・」

    「ちなみに、お値段なんかは?」

    「う〜、任せる。いくらでも。ちょっとくらい高くてもいいから」

    「え〜。いいの?よし、わかった。じゃあね・・」

    ミサキはショーケースの鍵を開けて、ピアスを出してくれた。

    「これなんかどうかな?」

    それは、とても小さな涙の雫のような形をしたピアスだった。
    店内のライトがキラキラと反射して、とても輝いて見えた。

    「キレイ・・・」

    れんちゃんがこれをつけたら・・・
    白い耳にキラキラ光るピアスを想像した。
    耳はエッチの時に一番れんちゃんが感じる場所。
    ベッドによこたわるれんちゃん。
    その長い髪をアタシが掻き揚げて耳を露にする。
    カーテンの隙間から入る月光が
    れんちゃんの耳に光るピアスを照らす・・・
    アタシが送ったモノを身体につけて
    悶える彼女・・・

    あ、ちょっと、想像しすぎた。
    身体が熱くなりかけたところで、アタシは現実に帰った。


    「これって、もしかしてダイヤとか・・?」

    「そお。変わったカットだし、可愛いでしょ。お値段はするけどね」

    「いくら?」

    「えっと、給料の○か月分くらいかな」

    「えっ!そんなすんの?」

    「ノアなら、ちょっとまけるわよ(笑)」

    「・・・ん。じゃあ、これにする。」

    「え?マジで?いいの?こんな高いの。」

    「うん。これにする。」

    「毎度あり!」

    アタシはこのピアスを見て一目で気に入ってしまった。
    れんちゃん、喜んでくれるかしら。

    「ねえ。ノア。片方はノアがつければ?」

    「え。・・・」

    「だって、2つもらっても仕方なんじゃん。だからさあ・・・
    ね?ラッピングはひとつだけにしとくよ。」

    そう、言いながらミサキはさっさと奥へ消えていった。
    同じピアスの片方をアタシが・・・
    考えてもみなかったミサキの言葉にココロが震えていた。

    つけちゃおうか・・・
    ピアス。

    「はい。おまたせ〜」

    綺麗にラッピングされたそれを受け取った。

    「支払いはカードでね」

    「はいはい〜。(笑)」

    これで、当分貧乏ぐらしかあ〜
    でも、いいの。れんちゃんにアタシがあげたいんだもの。
    これはアタシの気持ちなんだもの。

    それより、アタシは考えていた。
    さっきミサキが言ったことを。
    そして帰り道、決心をした。
    れんちゃんと同じ右耳に、ピアスをあけることを。

[ 親 11739 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 12343 ] / ▼[ 12639 ]
■12638 / 7階層)  Re[7]: 砂漠の花
□投稿者/ れん 大御所(279回)-(2005/09/02(Fri) 23:25:10)
    アタシは思い立ったらやることは早い。
    で、開けてしまった。・・・ピアス。
    いちよう初めてなので整形外科へ行って開けたんだけども。
    片方(しかも右耳だけ)なので、看護婦さんが変な顔をしてた。
    でも、いいの。誰になんと思われようとも。
    これでれんちゃんとおそろいなんだもの。
    もちろん普段は見えないように、髪で隠す。
    周りにれんちゃんとの仲を悟られないようにしなければならないから。
    ピアスを開けたことで気を使わなければいけないこともあるけれど、
    でもアタシとれんちゃんを結ぶ秘密ができたようでなんだかうれしい。
    アタシは耳のピアスの消毒をしながら思った。

    れんちゃん、このピアス気にいってくれるかな。

    いよいよ明日はれんちゃんの20歳の誕生日だ。
    最近、わざと会うのを我慢したりして距離を置いていた。
    ほんとうは毎日でもいちゃいちゃしたいし、
    可愛い微笑みを見るとぎゅ〜って抱きしめたい。
    でも、会社ではそういうことはできない。
    実は明日もデートの約束はしていないのだ。
    だから、少し不安はある。
    20歳の誕生日当日に、ちゃんとプレゼントを渡せるだろうかと。

    なんとか会社で渡したい。
    帰りに更衣室で待ち伏せでもしようかなんて考えたり・・・
    プレゼントを渡した後は・・・
    久しぶりにアタシんちでラブラブ・・・
    な〜んて想像も。
    でも、我慢我慢・・・
    プレゼントで釣って家に呼ぶみたいに思われるのもね〜
    そんなこと、思う子じゃないけど・・・

    また、2人きりになると前みたいにれんちゃんを傷つるかもしれない。
    れんちゃんを傷つけないという自信が今のアタシにはまだない。
    自分の欲望のほうが大きすぎて、れんちゃんをめちゃめちゃにしてしまうだろうから。
    だから、もう少し我慢する。

[ 親 11739 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 12638 ] / ▼[ 12640 ]
■12639 / 8階層)  Re[8]: 砂漠の花
□投稿者/ れん 大御所(280回)-(2005/09/02(Fri) 23:26:29)
    そして翌日・・・
    アタシは小さい紙袋にプレゼントを入れて、朝早く会社へ向かった。
    朝からとてもドキドキしていた。
    れんちゃんに近づくことばかり考えていた。
    と、運のいいことに朝一に偶然給湯室でれんちゃんにばったり。

    「あ。れ・・れんちゃん、おはよう!」

    「あ・・・橘主任!おはようございます」

    「あ、あのね・・・」

    「はい・・?」

    「えっとね、今日は・・・」

    「?」

    「おはようございま〜す!!」

    れんちゃんに今日の帰り、一緒に帰ろうと言おうとしたところ運悪く、
    佐々木が給湯室へ入ってきた。

    「あ。主任おはようございま〜す!れんちゃん、おはよう」

    「あ、佐々木さん、おはようございます」

    「佐々木、えらく今日は早いじゃん。」

    「ちょっとね、朝ごはん買ってきたんで。食べま〜す」

    「もお〜、ここで食べないでよね。食堂行けばいいじゃない。」

    「じき食べちゃうんで。」

    佐々木はアタシたちのことなど気にもせず、
    コンビにで買ってきたパンをガブガブ食べはじめた。
    もお〜、せっかくれんちゃんと2人きりだったのに〜
    タイミング悪すぎ。
    それになかなか出て行きそうにないし。
    もお〜

    アタシは仕方なしに課長のコーヒーとお茶を入れて課に帰った。
    それから、休憩時間に隙をみてれんちゃんの携帯にメールを送った。
    帰り待ってるって。
    でも、れんちゃんメール見るかな・・・
    会社でいる時はバッグへ入れっぱなしだから。
    望みは薄そう・・・やっぱり帰るまでに捕まえるしかないか・・・

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▲[ 12639 ] / ▼[ 12641 ]
■12640 / 9階層)  Re[9]: 砂漠の花
□投稿者/ れん 大御所(281回)-(2005/09/02(Fri) 23:35:11)
    アタシはれんちゃんの課の終業時間を気にして、
    用もないのに2階と3階を行ったりきたり。
    早い日はれんちゃんは6時に終わるんだけれども、
    この日は8時をまわっても終わる気配なし・・・
    残業か・・・
    初めてバレンタインデーにチョコを渡す女の子のように
    アタシは朝からドキドキ・・・しすぎて半分疲れ気味だった。
    も〜、こうなったら直接れんちゃんのところに様子を見に行ってやる!
    アタシはれんちゃんと彼女の上司の所に様子を伺いに行った。
    れんちゃんの上司は課長と言ってもアタシと同期入社なのだ。
    女はいくら仕事ができても主任どまり。
    その点、男は仕事ができなくても年数努めれば出世もできる。
    日本の会社ってまだまだだなあ・・・と思う。
    ま、れんちゃんの上司は仕事ができる部類の男だけれども。
    でも、年頃の家の遠い女の子を一人残して残業させるという
    ところは、ひどい。サドだ。他にもっと空いてる人間がいるだろうに。
    まあ、れんちゃんを独り占めしたいのはよくわかる。
    みんなわざとない仕事を見つけて残業しているのは
    れんちゃんと一緒にいたいから、飲みに誘いたいからという下心があるのだ。
    でも、れんちゃんは真面目一筋。
    飲みに誘っても無駄無駄。
    アタシ以外とはいかないんだからね。
    アタシはコピーをとりにきたフリをして商品部に近づいた。
    ほとんどの社員が帰っている中、薄暗く蛍光灯のともっている片隅・・・
    課長と、れんちゃんだ。

    「残業ですか〜?」

    さりげなくアタシは言った。

    「おお!橘。お前、まだいたのか?」

    「まだ、いたのかって・・・!何それ。アタシも今日は残業よ。
    そっちも忙しいの?」

    「ああ。まあな。」

    「もう8時よ。れんちゃん早く帰してあげないと」

    「お?もうそんな時間か?そうか・・」

    わざとらしい・・・

    「よし、もう終わろうか。先、帰っていいぞ。俺はもう少し片付けてから帰る。」

    やった!
    この男のいいところは引き際がいいとこ。
    まあ、アタシには口でかなわないと思ってるから引くんだろうけどね。

    「よかったね〜、れんちゃん。アタシももう終わりだから一緒に帰ろうか」

    「はいっ!」

    アタシはれんちゃんの片付けるのをまって一緒に帰ることにした。

    「じゃあ、課長・・お先に失礼します」

    れんちゃんはまだ残るという課長に少し気を使っている。

    「おお!おつかれ〜。
    おい、橘、お前ちゃんと送れよ!」

    「わかってますよ。なんですか?!」

    「飲みに連れていくなよ〜。」

    ドキリ。

    「連れていきませんて。(笑)」

    この男、アタシとれんちゃんの関係を感づいてるんだろうかと時々疑いたくなることがある。
    でも、それは杞憂だろう。
    ただ、アタシが男に興味がないということは長年の付き合いでわかってはいると思うのだが。
    それをどうこういう輩でもないので、この男は安全圏だ。
    れんちゃんへの態度にしてもまるで自分の子供のような、妹のような可愛がりようである。
    れんちゃんと性的対象として見ない分、この男をアタシは信頼してる。
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▲[ 12640 ] / 返信無し
■12641 / 10階層)  Re[10]: 砂漠の花
□投稿者/ れん 大御所(282回)-(2005/09/02(Fri) 23:52:03)
    それはそうとやっと2人きりに慣れた。
    ふう・・・
    着替え終わって一息ついた。
    れんちゃんはアタシより一足遅れて身支度を整え終わった。
    なんだか疲れてそう。
    残業だったもんね。
    なんかぼ〜っとしてる。

    「れんちゃん?」

    「は・・はい!」

    「疲れた?(笑)」

    「いえ・・」

    「考えごと?」

    「え、あ・・・ちょっとボーっとしちゃって」

    「ふう〜ん。他の誰かのこと考えてたんじゃない?」

    あ・・何言ってんだろ。アタシ。
    こんな時に。
    でも、この頃れんちゃん様子がおかしいからなんか気になるのよね・・・
    前にライブハウスでれんちゃんと一緒にいたあの美人の子が頭にひっかかっていた。
    よりによって、今思い出すなんて・・・
    アタシの馬鹿馬鹿。
    女の嫉妬じゃない!

    「まさか〜全然違いますっ・・・(汗)」

    少し、れんちゃんの目が泳いだのをアタシは見逃さなかった。
    やっぱり、何かあった?
    アタシ以外の誰かのこと、考えてたんだ。
    でも、れんちゃんは否定したから、これ以上は聞けない。
    話したくないなら無理に聞こうとは言わない。
    いつか話してくれる日がくるのだろうか。
    今は言えないだけ?
    アタシに言えないことなんて・・・
    一体何があったの?
    れんちゃんが疲れてそうにしてたり、元気がないように思うのは
    なんか見ていて辛い。
    れんちゃんは笑顔でなくっちゃ。
    人を幸せにする笑顔・・・
    才能とでもいうようなそれがれんちゃんにはあるから・・
    アタシ以外にもきっとこの子は誰かを救うことができる子だから・・

    「なら、いいけど。」

    アタシは話を逸らせた。

    「それより、れんちゃん、手だして」

    「え?」

    れんちゃんは一瞬不思議そうな表情をしたけれど素直に手をだした。
    アタシは差し出された小さい手の上にコトンとプレゼントを置いた。
    手のひらの上の感触に、びっくりしてれんちゃんが目を開けた。

    「え・・?これ・・・」

    「あら。自分の誕生日忘れたの?ふふ(笑)」

    「え!!あ。そっか〜。忘れてました(苦笑)」

    「20歳!誕生日おめでとう。・・・開けてみて?」

    「あ・・ありがとう・・・」

    リボンを解いて、包みを破らないよう慎重に開けるれんちゃん。
    中を開けて「わあ・・・」
    とれんちゃんは声をあげた。
    素直に嬉しいという表情。
    口元に笑みが浮かび、顔が輝いていた。

    「綺麗・・・ピアス・・・
    あ・・・片方・・・・だけ?」

    「そぉ。れんちゃん、もともとピアス穴1つでしょう?
    それにもう片方はここ!!」

    アタシは自分の髪を掻き揚げた。

    それを見たれんちゃんは

    「・・・うれしい・・・」

    と、素直に嬉しいと言った。
    可愛い・・・素直なれんちゃん。

    「れんちゃん、してみる?」

    「・・・うん!!」

    れんちゃんは自分でピアスを耳にはめた。
    思ったとおり、そのダイヤはれんちゃんの可愛らしい耳にとても似合っていた。
    雫の形のピアス。
    ううん。この雫は涙の雫じゃない。
    れんちゃんに涙は似合わないから・・・
    薄暗い室内に外のネオンの反射が煌いていた。
    月光は届かない。
    でも、れんちゃんの耳には月の雫・・・

    ハッピーバースデイ。
    れんちゃん。
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▲[ 11739 ] / ▼[ 12650 ]
■12649 / 1階層)  NO TITLE
□投稿者/ カルピス 一般♪(5回)-(2005/09/03(Sat) 17:05:12)
    こんにちわ、続きが更新されて嬉しいです(^^♪
    読んでると、早く彼女欲しいなぁってつくづく思います(笑)
    全然関係ないけど、私は今夏休み中で試験に向けて勉強しています( ..)φメモメモ
    やっぱり将来女の子と暮らしたいんで安定した収入が欲しいですよね☆彡
    れんさんは女の人と結婚したいですか?

    (携帯)
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▲[ 12649 ] / 返信無し
■12650 / 2階層)  Re[2]: カルピスさんへ
□投稿者/ れん 大御所(283回)-(2005/09/03(Sat) 21:13:49)
    ひさっびさに更新しました。
    お待たせしてすいません・・・
    彼女ですか。ワタシはいまだかつて彼女なんていたことありませんね〜
    なので女性とは結婚無理です。
    養ったり、養われたり・・
    ワタシにとっては、なんかそういう問題って大変な気がします。
    あまり考えたくないってのが本音ですね。
    勉強、がんばってくださいね♪(^-^)
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▲[ 11739 ] / ▼[ 13055 ]
■12792 / 1階層)  お久しぶりです!!
□投稿者/ リオ 一般♪(1回)-(2005/09/11(Sun) 15:18:47)
    長い間これなくてすいません!!
    仕事が忙しくてやっとこれました。
    れんさんの物語やっぱり最高です!!
    ノアさんの気持ちよくわかります☆好きになったら一途なんですね。
    れんさんのこと好きでたまらないんですね。
    これからの続き楽しみにしてますね☆
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▲[ 12792 ] / ▼[ 13056 ]
■13055 / 2階層)  Re[2]: リオさんへ
□投稿者/ れん 大御所(284回)-(2005/09/24(Sat) 23:41:13)
    久しぶりですね!
    私も最近ずっと忙しくてなかなか小説をアップすることができず・・・
    みなさんに迷惑かけてるな〜と思ってたんですよ。
    でも、こうやって続けて読んでくれてるとなると
    頑張って完結まで書かなければ!っておもいます。
    では、また読んでくださいね。
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▲[ 13055 ] / ▼[ 13176 ]
■13056 / 3階層)  Re[3]: 続・砂漠の花
□投稿者/ れん 大御所(285回)-(2005/09/24(Sat) 23:52:22)
    20歳になったれんちゃん。
    見かけはまだまだ高校生、ううん中学生でも十分通用するくらい、幼い顔立ち。
    それに化粧なんかしなくてもいいくらい肌にもハリがあるし、アタシみたいに
    シワやシミもひとつも無い。
    うちにれんちゃんが泊まるようになって、まず驚いたのは
    れんちゃんのスッピンだったっけ。
    化粧をとると本当にあどけないんだもの。
    なんだか、幼い子をたぶらかして犯罪を犯しているような錯覚にとらわれるほど(笑)。
    そもそも、アタシはミサキにロリコン!っていわれて否定してきたけど
    まさに!ってね。
    れんちゃんを好きでいるってことは、
    自分でも、そういう趣味があったのかなあ〜って認めざるおえないっていうか。
    れんちゃんとアタシ、つりあわないよね。

    でも、20歳かあ・・・
    とりあえずプレゼントも喜んでくれたようだったし
    よかった・・・
    元気にもなったみたい。


    ほんとに。
    誕生日を経て、れんちゃんはいつもどおりの彼女に戻ったようだった。
    アタシが贈ったピアスもちゃんとつけてくれてる。
    ふふ。
    自分と同じそれを時々確認して一人でにやけてるあたし。
    危ない女だわっ・・・
    このままじゃ危険人物じゃないの。
    クールなアタシにもどらなきゃ。
    にやけたり、すましたり・・・
    また思い出してにやけたり。。
    会社でアタシってば百面相してるな〜


    「橘主任〜!」

    「?」

    「どうしたんですか?ニヤニヤしたり、怒ったり(笑)」

    なんだ、佐々木か。
    一番見られたくないやつに見られてたか。
    しかもそれを突っ込まれたアタシって・・・
    情けない〜
    から、わざとクールに返答した。

    「別に。何か用?」

    「いえ、もうすぐ慰安旅行だなあ〜って思って」

    「ああ。そうね」

    「楽しみですね。ところで、今年はどこに決まったんですか?」

    「白浜。」

    「え〜。めっちゃ近場じゃないっすか。」

    「仕方ないじゃない、会社も不景気なんだから。」

    「まあ、そうですけどね。1泊2日ですか?」

    「そうよ。」

    「やっぱり・・・で、ところで相談なんですが」

    「なによ、佐々木。またなんかややこしいこと言うんじゃないでしょうね」

    「違いますよ〜。えっとですね、部屋割り。あるじゃないですか、それをですね・・・」

    「あ〜、わかった。絵実ちゃんと一緒にして欲しいっていうんでしょ?わかってるわよ」

    「絵実と一緒は当然なんですけどね」

    「まだ何かあるの?」

    「部屋って4人か6人部屋ですよね?」

    「もちろん、そうなると思うけど・・」

    「あの〜、できれば、橘主任とれんちゃんと同室がいいな〜な〜んね」

    「なんで、れんちゃんなのよ?」

    「いや、カップル同士じゃないですかあ。だから、いろいろと気を使わなくてもいいかなあ。と」

    「まあ、それはそうだけど」

    「でしょ〜。じゃあ、お願いしときますね。」

    佐々木は、それだけ言うとさっさと仕事に戻ってしまった。

    な〜んか、怪しいわね、あの子は。
    れんちゃんと同室なんかに絶対したくないところだけど・・・
    だって何するかわからないもん。佐々木ってば。
    絵実ちゃんの見てないところでれんちゃん、狙ってたりするんだから。
    絶対、危険だわ。
    でも、アタシがついてるんだから大丈夫かしら。
    れんちゃんには絶対指一本触れさせないし。
    ああ、そうだ。
    慰安旅行といえば、露天風呂。
    気をつけないと。
    女同士で裸になる場があるじゃない!!
    れんちゃんをひそかに狙っている佐々木は絶対れんちゃんの裸をチェックしようとしてるハズだもの。
    でもれんちゃんの裸とスッピンは佐々木には絶対見せてやらないから。
    おあいにくさま!ベロベロバ〜!!
    れんちゃんはアタシだけのものなんだから!
    (なんて、子供っぽくなったのかしら。アタシってば)

    ああ。今から不安がいっぱい。
    佐々木以外にも、若手男子営業社員や役職オヤジもれんちゃんを狙ってる。
    男どもの酒攻撃からもれんちゃんを守らなければいけないわ!
    ああほんとに。心配。
    れんちゃんと初めての慰安旅行は楽しみだけれども、
    アタシの胃はしくしく痛むのであった。


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▲[ 13056 ] / ▼[ 13320 ]
■13176 / 4階層)  Re[4]: 続・砂漠の花
□投稿者/ れん 大御所(287回)-(2005/10/03(Mon) 23:32:16)
    あっという間に慰安旅行の日が近づいてきた。
    結局、ホテルでの部屋割りは佐々木の望み通りになった。
    部屋わりを決めるのはアタシの仕事だったけれども、
    アタシもいろいろと考えた結果、そうするしかないと思ったのだ。

    れんちゃんにはアタシがずっとついていれば問題ない。
    佐々木は絵実ちゃんがいる前ではれんちゃんにチョッカイをださないだろうし。

    あの二人のいちゃいちゃぶりを間のあたりにして、しかも同じ部屋で寝るなんてことは最悪だけれども、そこんところはうまいことするつもりだ。
    きっと、例年のごとく食事を兼ねた夜の宴会は2次会、3次会まで行われるだろうし新入のれんちゃんがターゲットにされ、お酒を飲まされるであろうことは、もはや目に見えて予想される。
    部長や次長に付き合っていると、部屋に戻るのはおろか、下手をすれば朝までお酌をさせられるというのも、あり得る話だ。
    まあ、そうなれば佐々木たちに気をつかって部屋で過ごす時間なんて問題はなくなってくるんだけれども。
    去年の慰安旅行では社員の半分以上が朝まで飲んでいたのだった。
    アタシはお酒が好きだしそういう場も苦痛ではないけれども
    きっとれんちゃんにとってもすごく疲れることだと思う。
    ころあいを見て連れ出してあげないとな・・・


    慰安旅行当日。
    空は快晴。
    7月の風は熱気を帯びてさんさんと頭上から降りそそいでいた。
    暑い一日になりそうだ。
    待ち合わせ場所に向かった。
    バスが2台、駅のロータリーに停車していた。
    れんちゃん、来てるかな・・・
    あ!いた。
    ジーンズにTシャツ、背中までの長い髪は今日は束ねていない。
    だから、余計印象が若くてやわらかい感じだった。

    「れんちゃん!!おはよう」

    「おはようございます」

    アタシに気づいたれんちゃんは天使のようににっこり笑って、
    手を振った。

    「れんちゃん。髪おろしたら若く見える!
    ・・・って、普段でも充分若いけど(笑)」


    「若く見えるって?・・・年相応の20歳に見えません?」

    「アタシには中学生くらいに見えるけど(笑)」

    「ええ〜まさか。」

    「ほんと。ほんと。若い。若い!アタシみたいなオバサンと一緒にいたら、親子に間違われるかも(笑)」

    「そんなことないです!!橘さんも充分若いですっ!!」

    「ふふ。ありがと(笑)」

    なんだか、訳も泣くにやけてしまうアタシだった。

    とそこに

    「お〜い!橘。遅いぞ!」

    という声が。
    れんちゃんの上司でありアタシと同期の南田だった。

    「遅い?だってまだ出発時間まで15分もあるじゃない〜?」

    「遅い!遅い!もうみんな乗ってるぞ〜!」

    「え?」

    驚いてバスを見ると本当にもうほとんどの座席は埋まっていた。
    こんなときだけ集まるの早いんだからね、この人たち。

    「ごめんね、れんちゃん。アタシが来るの待っててくれたんだ。
    先に乗ってくれればよかったのに。」

    「でも・・・席とか部署できまってるのかなとか思って・・・
    それに・・橘主任と一緒に座りたかったし・・・」

    控えめにそう言ったれんちゃんは少し頬を赤らめてうつむいて・・・
    その場で押し倒し倒してしまいたい衝動に駆られてしまったアタシだった。
    が、冷静を装って

    「ありがと。じゃ、さっさと乗りましょ。」

    アタシはれんちゃんを先導した。

    れんちゃんの上司の南田がさっきから
    早く乗れ!乗れ!とうるさいので
    アタシは南田が乗っている方のバスにれんちゃんを誘って乗車した。
    この南田って男、れんちゃんのことがすごく気にいって部下として大事にしているくせに案外気使って、れんちゃんのことを一番気にかけているのに、素直にれんちゃんに言えないのよね。
    それで遠まわしな態度とるんだから(笑)
    まあ、そこが可愛いとこではあるんだけどもね。
    あ。可愛いといっても、れんちゃんに感じる可愛さとは意味の違う「可愛い」ね。
    でも、その気持ちはわからないでもないよなあ。

    アタシは2つ空いてる席でれんちゃんと隣同士の席をゲットした。
    でも、ふとみると横は佐々木と絵実ちゃんだった。
    あちゃ〜。
    2人はもう2人だけの世界に入ってる。
    よくもまあ、堂々といちゃいちゃできるもんだわね。
    こっちとしては、見てるほうが恥ずかしくなってくるくらいだ。
    佐々木の絵実ちゃんを見る目は、はっきり言ってエロイ。
    上から下までなめるように、色っぽい、いや、エロっぽい視線を送っている。
    まるでオヤジ並みだ。
    そんな目で佐々木は時々れんちゃんを見るのだから、まったく気が抜けない。
    って、もしかしたらアタシがれんちゃんを見つめる目も、
    そんな空気が漂ってたりするんだろうか・・・
    う〜ん。
    それはまずいわ。
    周りに気づかれでもしたら大変!
    気をつけないと。
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▲[ 13176 ] / ▼[ 13322 ]
■13320 / 5階層)  Re[5]: 続・砂漠の花
□投稿者/ れん 大御所(288回)-(2005/10/13(Thu) 11:22:20)
    アタシたちの乗ったバスは若手連中が大半を占めていて
    出発するなり、ビールを飲んでみんな騒ぎだした。
    アタシとれんちゃんの席にもお菓子やつまみがあちこちから回ってくる有様。
    いつの間にかカラオケも始まって、マイクをまわせ、まわせの大騒ぎ。
    そんな中、れんちゃんはおとなしかった。
    楽しくないのかな?と思って横を見るとれんちゃんは
    窓際の席で景色をずっと見ているのだった。
    時々微笑んだり、なにか必死に見て感心して声をもらしたりした。
    まるで初めて遠足にいく小学生かなにかのように無邪気な笑顔。
    楽しんでるみたい・・
    よかった。

    「れんちゃん、景色ばっかり見てて面白い?」

    「あ。うんっ!私子供のころから景色みるのがすっごい好きで(笑)」

    「そうなの。ふふ(笑)」

    「つまらなそうに見えましたか?」

    「別に、そういうわけじゃないんだけど。」

    「周りが煩いでしょ、だから嫌になっちゃたのかなあ。と思って」

    「私、周りが静かよりもわいわい騒いでるほうが落ち着くんです。」

    「どうして?」

    「なんか、沈黙って落ち着かない。(苦笑)
    静かなの怖いんです」

    「ふうん・・・そうなの。
    でも、それなら、よかった(笑)」


    高速に乗って、バスはあっという間に白浜についた。

    「こんな近いと日帰りでも充分よね」

    荷物をバスに預けたまま、あたし達はエネルギーランドに行った。
    社員旅行でいくにしてはちょっと物足りない気もするんだけど・・・
    でも、まあれんちゃんと一緒にいれるんだからいいか!
    アタシはさりげなくれんちゃんの手を引いたり、
    みんなに見えないところで肩や、腰なんかに触れたりした。
    れんちゃんは気づかないフリをしてアタシと距離を保ったまま。
    そうされるともっといちゃいちゃしたいような気持ちになってくるんだけど・・・
    振り向くと佐々木がいたり、絵実ちゃんがいたり。
    誰かがいつもいて、うかつなことはできやしない・・・

    あ〜あ。
    これってちょっとキツイなあ。
    会社でいる時と違って、今日はみなが私服だし
    ココロが開放的になってる分、理性が揺らぎつつあるんだけども。
    いけないいけない。
    さっき、みんなに見つからないようにココロに誓いを立てたのに。
    アタシって、意思弱いのかしら。




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▲[ 13320 ] / ▼[ 13392 ]
■13322 / 6階層)  Re[6]: 続・砂漠の花
□投稿者/ れん 大御所(289回)-(2005/10/13(Thu) 12:21:52)
    結局、アタシとれんちゃんはうちの経理の課長グループと合流し、
    みんなで食事に行き、みんなでそこらじゅうを回ることとなってしまった。
    まあ、食事も課長のおごりだからよしとするか。
    ふう〜
    それにしても、れんちゃんのいるところには不思議と人が集まる。
    みんなにとってれんちゃんは社内で一番若くて可愛い女の子だし、
    一番興味のある人物なのだ。
    定年間近の熟年おじさん達には娘のように可愛がられ、
    若手連中からは恋愛の的として見られる。
    みんながみんなもっとれんちゃんのことを知りたいと思ってる。
    一緒に行動したいと思っている。
    そしてこんな時に聞く質問といえば、こればっかり。
    年寄りから大人まで、興味のあることは一緒らしい。

    「れんちゃんて彼氏いるの?」

    も〜、いい加減にしてよね!
    横にいるアタシですらウンザリするくらいなのに、
    それにいちいち答えなきゃならないれんちゃんの身にもなれ!っていうの。
    れんちゃんは、正直だから、こう答える。

    「彼氏はいません・・・」

    そう、当たり前。
    彼女ならいるけどね。
    何を隠そうれんちゃんの恋人はこのアタシなんだから。
    あ〜!もう。
    叫んでやりたいわ。この男どもに。
    ばらしてやりたいわ。
    でも・・できない。

    アタシはこの旅行で人生の中で一番の歯がゆさを味わうこととなった。



    旅館へついた。
    慰安旅行のメインは宴会だ。
    アタシは、ここでもれんちゃんに群がる男どものことを考えると頭が痛かった。
    れんちゃんを死守せねば!
    アタシの闘志はメラメラ音を立てて燃え上がるのだった。
    なんだか自分でも知らず知らずの間に殺気だっていたアタシ。

    「きゃ〜!けっこう広いね。」

    「そうだよね。4人部屋でよかった〜、橘主任に感謝しないとね(笑)」

    部屋につき、佐々木と絵実ちゃん二人のハシャギぶりを見て我に返った。
    そうだった。
    佐々木と絵実ちゃん・・・
    ああっ。
    そうだわ。今夜は佐々木からもれんちゃんを守らないといけないんだった。
    ・・・と、いきなり

    「橘主任。みんな先、お風呂ですよね?」

    何か下心を含んだような瞳で、佐々木がアタシに言った。

    「え・・・あ、うん。そおね。」

    なに?なによ。その目は・・・
    今ニヤってしたような・・・
    思い過ごし?

    「主任も、れんちゃんも行くでしょう?お風呂。」

    なんか、どうしてもあたし達と一緒にお風呂に行きたいような口ぶりね。
    佐々木、お風呂でれんちゃんの身体を観察しようとしてるんじゃないかしら。
    危険だわ。
    れんちゃんのピンク色の乳首とか透けるような白い肌を佐々木に見られるなんて嫌だ。
    絶対駄目よ。

    「れんちゃん。ちょっと・・・」

    アタシはお風呂の用意をしようとしていたれんちゃんを手招きした。
    そして耳元でこっそり言った。

    「れんちゃん。あのね。お風呂、あとにしようか。」

    れんちゃんは「へ?」っていう顔。

    「後って?」

    「食事の後・・・っていうか寝る前」

    「え・・・ああ・・別にいいですけど・・」


    「橘さん、どうしたんですか!?」

    佐々木が苛つくように問う。

    「ううん、何でもないよ。
    アタシたち先に売店覗いてきたいから、佐々木たち先に行って。」

    「え、お風呂いかないんですか?」

    「後でいくわよ。」

    「そうですか〜。じゃあ、絵実、先いこっか」

    「うん!」

    思ったとおり、佐々木は少し落胆した顔をしていた。
    やっぱり、狙いはれんちゃんだったか。
    後でいくって言ったけど佐々木が
    お風呂にいるうちはれんちゃん連れていくもんですか!


    「ね。じゃあ、ちょっとれんちゃん。売店いこう!売店!!」

    半ば強引にアタシはれんちゃんを連れて部屋を出た。

    売店に着いてれんちゃんはアタシに訪ねた。

    「ノアさんもうお土産先に買っとくの?」

    「ううん、まだ買わないよ。だって先に買ったら重いでしょ?
    どうせ、明日アドベンチャーワールド行くんだから、その時でいいよ」

    「そっか〜」

    れんちゃんは、それでもいろいろとお土産を眺めていた。
    まるっきり買う気もないのに売店に来たアタシの行動になんの疑問ももたないのかしら。
    アタシはれんちゃんの側にいってこっそりと耳打ちした。

    「あのね、ほんとはれんちゃんの裸、アタシ意外の誰にも見せたくなかったの・・・」

    「え・・・」

    アタシの言葉を聴き、れんちゃんはびっくりした様子。
    なんだかかすかに頬も赤らめて・・・
    かわいい〜

    「特に・・佐々木。あの子、絵実ちゃんとできてながら、れんちゃんのこと見てるし。」

    「え?!そんなことないですよ〜」

    何も気づいてないれんちゃんは否定する。

    「ううん。絶対見てる!アタシわかるもの。
    こないだだって、れんちゃんにアタシのこと吹き込んだのあのこでしょ・・・・
    だかられんちゃんの裸見せたくない。
    それに、化粧落ちるじゃない(笑)。な〜んてね!」

    「わかりました。じゃあ、お風呂は宴会終わってから(笑)」

    れんちゃんは頬を上気させながら恥ずかしそうにそういって
    アタシに合わせてくれたのだった。
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■13392 / 7階層)  Re[7]: 続・砂漠の花
□投稿者/ れん 大御所(290回)-(2005/10/18(Tue) 12:24:31)
    アタシとれんちゃんがお風呂にいかなかったもんだから、
    なんだか佐々木はあからさまに不機嫌だった。

    「佐々木、なに怒ってんのよ」

    アタシは宴会の席でそれとなく言ってみた。

    「別に怒ってなんか・・・」

    「あんたの魂胆はみえみえなんだからね。」

    「え?何ですか?」

    「ま〜た、とぼけて。」

    「あんた、れんちゃんの裸狙ってたでしょ!」

    「(笑)なんだ。バレてましたか」

    「当たり前よ、ばればれなんだから。」

    「私もまだまだだなあ〜(苦笑)」

    「あいにくれんちゃんの裸は誰にも見せないの。」

    「へ〜、れんちゃん橘さんに愛されてますね。」

    「あんた、絵実ちゃんがいるでしょ!
    れんちゃんにチョッカイださないでよ!」

    「わかってますって。出すわけないじゃないですか。
    さあ、どんどん橘さん飲んでください。」

    宴会の席でこういう会話が繰り広げられているということは
    他の誰もつゆ知らず・・・

    社長はお酒が入って上機嫌。
    普段は怖い営業部の重役でさえも今日は顔を赤らめて笑みを浮かべている。
    れんちゃんはみんなに酒やピールを勧められて困っていた。
    すかさずそこでアタシがれんちゃんのフォローにまわる。


    「も〜課長。まだれんちゃん20歳になったばかりだから、あんまりお酒勧めないでくださいね。」

    「ああ、そうだったな。
    でも、20歳になったんだから飲めるだろう」

    「れんちゃんの代わりにアタシがいただきますから。
    あれ?課長もカラじゃないですか。はい、はい!どんどん飲んでくださいね〜」

    そういって、アタシはみんなにビールをついで回った。
    れんちゃんのところに近づく輩を横目でチェックしながら。

    そのかいあってなんとか宴会はひと段落。
    初老の社長が先に寝るといって出て行ったのが合図、
    宴会はお開きとなった。
    でも、飲み会がそれで終わろうはずもない。
    連年のごとく朝まで続くのは目にみえてわかっていた。
    宴会が終わって、アタシたちは無理やり2次会にひっぱられてしまった。
    2次会は場所を変えて旅館のラウンジで行われた。
    若手ばかり30人はいただろうか。
    カラオケがはじまり、ほとんどわが社で貸切状態。
    ビール、焼酎、カクテルが次々と注文され、
    れんちゃんは、しつこく飲めと言われ続けていた。
    れんちゃんは甘いカクテルにチビチビと口をつけていたけれども
    目が半分トロンとしている。
    ヤバイなあ。
    ほあ〜んとしてめっちゃ可愛い。。
    いつでも押し倒せそうだ。
    時計を見た。
    夜中の1時になろうかとしていた。
    アタシは頃合をみてれんちゃんに声をかけた。
    皆には、れんちゃんが少し気分が悪いから休ませるといっておいた。

    そしてアタシはれんちゃんを海に誘った。

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▲[ 13392 ] / ▼[ 13505 ]
■13423 / 8階層)  Re[8]: 続・砂漠の花
□投稿者/ れん 大御所(291回)-(2005/10/19(Wed) 13:11:45)
    2005/10/22(Sat) 20:33:19 編集(投稿者)

    「ふ〜」

    「れんちゃん、疲れたでしょ?」

    「ちょっと・・・でも、抜けてきて大丈夫かな・・」

    「大丈夫よ〜。あんなのに付き合ってたら日が昇っちゃうわよ」

    「課長ほってきちゃったけど・・・」

    「いいのいいの!」

    ひとつ扉をでると静寂が漂っていた。
    真夜中の旅館はひっそりと静まり返っている。
    ラウンジでの喧騒がまるで嘘のように。

    「れんちゃん。海いこ!海!」

    「え?こんな夜中に?」

    「そう。どうせ部屋に帰ったって佐々木と絵実ちゃんがいるじゃない?
    それに花火してるみたいよ。ほら」

    耳を澄ますと「ポ〜ン ポ〜ン」という音が聞こえていた。
    アタシはぎゅっとれんちゃんの手をひいた。

    「じゃあ。行く!」

    「うん。行こう。」

    旅館をでて真っ暗な暗闇の中、浜辺を目指した。
    海は旅館の直ぐ前で、少し歩くと草履にサラサラの砂が絡まった。
    少し酔っていて、砂に足を取られそうになって転びかけるれんちゃんを
    アタシは支えながら海を目指した。

    ぽ〜ん。
    ぽ〜ん。

    打ち上げ花火が夜空に上がっている。
    地元の若い男の子や女の子たちがキャーキャー言って騒いでいる。
    夏なんだなあ・・・
    でも、もうすぐ夏も終わってしまう。
    れんちゃんとアタシの初めての夏。
    これといって、普段は2人でどこへ出かけるでもなく
    また、デートらしいデートもせずに今日まで来てしまった。
    れんちゃんは、きっとつまらない思いをしているかもしれない。
    れんちゃんにアタシはつまらない思いをさせてるかもしれない。
    でも、そうしなければいけない程アタシはれんちゃんを好きなのだ。
    距離をとっていないと崩れてしまいそうなくらいの想い。
    素直になれないアタシ。

    アタシ達は花火を適当な場所に座って眺めた。
    慰安旅行にきてまさか真夜中にこうしてれんちゃんと
    花火をみれるとは思わなかった。
    2人の時間がとれるなんて思ってなかった。


    ぽ〜ん。


    「綺麗だね・・・」

    「うん・・・」

    空には満月。
    キレイなお月さま・・・

    「月の中のウサギ見える?」

    アタシはれんちゃんに聞いた。

    「見える!見える!」

    れんちゃんは無邪気にそう言った。
    ふふ。れんちゃんらしい答えだ。

    「アタシ太陽より月のほうが好きなのよね・・」

    「うん。私も・・・」

    「月見てたらなんか癒される・・」

    「ノアさん、月って似合う(笑)」

    「そお?」

    「うん、なんかノアさんて、月の化身みたいな人だもん」

    「え〜?アタシのどこが!?」

    「雰囲気・・・かな・・・」

    「ふう・・ん」

    「・・・ノアさん・・・あのね・・」

    「ん?」

    れんちゃんは何かを言おうとして少し躊躇った。

    「何?」

    「あの・・・」

    れんちゃんの声が少し震えていた。

    「好・・き・・・」

    初めて言ってくれた言葉。
    れんちゃんがアタシに向けて
    初めて思いを言ってくれた。

    「・・・れんちゃん・・・ありがと・・」

    アタシはそっとれんちゃんの耳にキスをした。
    その後は・・・唇にも。

    それからはしばらく寄り添いあって2人で真っ暗な海を見ていた。
    花火が終わってしまって砂浜に誰もいなくなっても。
    海に映る満月をみて
    よせては返す波の音を聞いていた。
    心地よい自然の静寂の中
    2人の重なり合う心臓の音を聞きながら・・・
    アタシの頭の中にはイエローモンキーの「聖なる海とサンシャイン」が流れていた。


    海の果ての果てに 君を連れて
    銀の砂浜で
    この胸に引き金引かなきゃ
    君は僕のことを忘れるだろう
    Easy GO 今 燃やしてくれサンシャイン
    ・・・・



    2人で海の果ての果てに行けたら・・・
    幸せになれるだろうか。


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▲[ 13423 ] / ▼[ 13509 ]
■13505 / 9階層)  Re[9]: 続・砂漠の花
□投稿者/ れん 大御所(292回)-(2005/10/22(Sat) 23:12:43)
    「そろそろ行こっか」

    アタシはそっとれんちゃんの手をひき夜の海を後にした。
    いったんお風呂の用意を取りに部屋に戻った。
    佐々木と絵実ちゃんに気を使いながら、戸を開けると
    玄関を入って布団を敷いてある隣の部屋から微かに2人の乱れた息遣いが聞こえた。
    あ、もしかして最中だった?
    あの子たち、アタシたちがいつ帰ってくるかわからないっていうのに
    やってくれるわね。
    まあ、いいけど。
    あたしもこれから・・・
    ふふ。
    そう。れんちゃんにお風呂は後にしようと言ったのは
    ただ単に佐々木にれんちゃんの裸を見せるのが嫌だという理由だけではなかった。
    実は下心があったのだ。

    「ノアさん・・・今頃お風呂開いてるのかなあ。」

    「大丈夫よ。ここの温泉は24時間入れるんだって。」

    「へえ。そうなんだ!」

    エスカレーターで1階までおり、
    別館につながる通路を渡ってまた階段をおり、大浴場へついた。
    夜も更けて深夜2時をまわっていたので案の定、誰もいなかった。

    「わ〜い!貸切みたい」

    「ふふ。そうね」

    広々とした脱衣場。
    湯気でガラスが曇っている。
    冷房があまり効かずにむ〜んとしていて、まるでサウナのようだ。
    れんちゃんは横でおずおずと浴衣を脱ぎ始めた。
    あら・・・少し緊張してるみたい。

    「れんちゃん、今日1日で日焼けしたね〜」

    「え?そうかな?」

    「うん。半そでの型がバッチリついてるもん(笑)」

    そういいながらアタシはれんちゃんに近づき、
    すっと背中をなぞる。
    れんちゃんは過剰なくらいビクビクっと体を震わせた。
    期待しているかのような反応にアタシが満足げに笑うとれんちゃんは
    図星だったようで頬を赤らめて下をむいた。
    可愛いんだから・・・
    最近全然してなかったから、れんちゃんも欲求不満になってるのかしら。
    そうなってくれてたら嬉しいけど。

    「れんちゃん。恥ずかしがらなくていいのよ。感じちゃった?」

    アタシは背後に回ってブラジャーのホックをゆっくりと外す。
    締め付けられていた胸が急に開放されて「ぷるん!」とゆれた。
    そしてその弾力を楽しむかのように手で包み込んでもみしだくと
    乳首はすぐ上を向いてたってきた。
    アタシは後ろかられんちゃんの髪のニオイを嗅ぎ、
    甘い香りの耳元に口付けた。
    こりりと耳を噛まむと、れんちゃんは切なげに喘いだ。
    吐息が甘い熱をおびてゆく。

    「あ・・・ハア・・・ノアさん・・・」

    「可愛い・・・じかに触ってないのにもう先が固くなってる・・・・」

    「ハア・・・・こんなとこで・・・ダメ・・誰かくるかも・・・」

    「大丈夫。誰もこないわよ・・・こんな時間だし・・・」

    アタシはどんどんと愛撫をエスカレートさせた。



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▲[ 13505 ] / ▼[ 13552 ]
■13509 / 10階層)  Re[10]: 続・砂漠の花
□投稿者/ れん 大御所(293回)-(2005/10/22(Sat) 23:45:03)
    アタシは自分の衣服と下着を脱ぎ捨てた。
    そしてれんちゃんの背中にわざと自分の胸尖ったを押し付けた。
    れんちゃんの胸を愛撫しながら自分の胸のしこりをその白い背中にこすりつけるように円を描く・・

    「ノアさんっ・・・誰かきたら・・・どうす・・・・ンン・・・」

    「そうね。誰かに見つかったら・・・大変ね」

    そういいながらもパンティを下げる。
    そっと茂みをかき分けて、奥の花びらをなぞると
    ソコはもうグチョグチョでたくさんの蜜をしたたらせていた。
    ・・・れんちゃん、とっても感じてるのね。

    「誰かにみられたら大変だからお風呂はいろうね」

    そういってアタシは膝がガクガクになっているれんちゃんをお風呂まで連れていった。
    そして滑らかな白い肌にかけ湯をし、2人で湯船に浸かった。

    「ふう・・」

    れんちゃんは適度なお湯の温かさを感じてさっきのエッチモードから
    素に切り替わろうとしていた。
    けれどもアタシが許すはずもない。
    アタシはぴったりとお湯の中で後ろから体を密着させた。
    アップにしたれんちゃんのうなじがアタシの欲情を駆り立てる。

    「れんちゃん・・・さっきのでかなり感じちゃってるんじゃない?」

    わざと思い出させるようなことを言い、
    意地悪な質問をした。

    「そ・・・そんな・・・」

    「ウソ〜。さっき膝ガクガグだったよ?(笑)」

    「・・・・」

    「感じていいのよ。いっぱい感じてほしい」

    そういってお湯の中で足を開かせた。
    れんちゃんは羞恥の態度ながらも言われたとおりに従がってくれた。

    「アアっ!」

    「お風呂のなかでもこんなにヌルヌル・・」

    アタシはわざと厭らしい言い方をすると
    それを聞いてますます恥ずかしそうに目を伏せるれんちゃん。

    「れんちゃん。そこに座って足を開いて・・」

    「はい・・・」

    「綺麗な花弁が良く見えるわ・・・」

    まずは充分に目で犯してから
    お湯と蜜でヌルヌルのソコを指でなぞる・・・
    れんちゃんは、声をだすまいと必死で唇を噛んでいる。

    ジュップ・・・・

    「アア・・・・・ハア・・・・」

    そこに指を埋めると、れんちゃんは背中を弓のようにしならせた。

    「れんちゃん・・・気持ちイイ・・?」

    「すっごいヌルヌルだよ」

    「・・・アア・・・ウンっ・・」

    チュ・・・プ・・・チュ・・プ・・・

    「もっとしてほしい・・?」

    「・・・・アハア・・・」

    「してほしいの?聞かせて・・」

    「・ンっ・・欲しい・・・」

    「っふふ・・・じゃあ。自分で腰を動かしてみて・・」

    「えっ・・・そんな・・・」

    「嫌なの?」

    初めて羞恥的なことを強要した。
    清純で潔癖でプライドの高いれんちゃん。
    そのれんちゃんを自分の思うように操りたいという欲望。
    何もかも捨てれるくらいアタシの前では無防備になって欲しい。

    「・・・ウウ・・・ン・・」

    動かすのをやめた指をれんちゃんのソコは狂おしく締め付ける。
    薔薇の花がひくひくと痙攣している。

    れんちゃんは、おそるおそる自分から腰をふり始めた。
    アタシはそんな愛らしい彼女の姿を刻み付けるように見つめた。

    ヌチャ・・・ン・・・チャ・・・ヌチャ・・

    浴場に淫猥な音がこだまする。

    「っ!!」

    そして、あっという間にどくんどくんと激しく指が締め付けられ
    れんちゃんは身体を震わせて果てた。


[ 親 11739 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 13509 ] / ▼[ 13848 ]
■13552 / 11階層)  続き、楽しみにしています!
□投稿者/ 幸 一般♪(1回)-(2005/10/25(Tue) 02:05:49)
    いつも続きを楽しみにしています。
    このエッセイをドキドキしながら開いて、続きが発表されていると叫んでいそいそと読ませていただいてます!
    お忙しいでしょうが、ゆっくりでも最後まで書かれてくださいね♪
[ 親 11739 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 13552 ] / 返信無し
■13848 / 12階層)  Re[12]: 続き、楽しみにしています!
□投稿者/ トクメイ 一般♪(1回)-(2006/03/09(Thu) 16:42:23)
    初めまして★今日はじめて読みましたが、すっごく面白かったです!!一気に読んじゃいました!続き楽しみに待ってます★★
[ 親 11739 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/


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