ビアンエッセイ♪

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Nomal Runa&Emi /映美 (06/09/25(Mon) 03:03) #16632
Nomal 雨の朝 /映美 (06/09/25(Mon) 03:07) #16633
Nomal 出逢い@ /映美 (06/09/26(Tue) 03:45) #16644
Nomal 出逢いA /映美 (06/09/27(Wed) 02:47) #16652
Nomal 出逢いB /映美 (06/09/28(Thu) 01:39) #16663
│└Nomal 映美さん♪ /昴 (06/09/29(Fri) 01:30) #16669
│  └Nomal 昴さんへ♪  /映美 (06/09/30(Sat) 01:22) #16680
Nomal 出逢いC /映美 (06/09/30(Sat) 00:54) #16679
Nomal 出逢いD /映美 (06/09/30(Sat) 19:11) #16681
Nomal 出逢いE /映美 (06/10/01(Sun) 23:39) #16700
Nomal 11桁の数字 /映美 (06/10/02(Mon) 02:44) #16702
Nomal IN THE RAIN /映美 (06/10/03(Tue) 04:31) #16707
Nomal 【栞】 /映美 (06/10/05(Thu) 10:27) #16721
Nomal 誘惑@ /映美 (06/10/05(Thu) 23:15) #16722
Nomal 誘惑ABlue Moon /映美 (06/10/09(Mon) 00:42) #16767
│├Nomal 今夜のちゃんねるはえみちゃん☆ /百歌咲蘭 (06/10/09(Mon) 19:19) #16776
│└Nomal 百歌咲蘭さんへ^^ /映美 (06/10/10(Tue) 00:35) #16791
│  └Nomal 昴さんへ^^ /映美 (06/10/10(Tue) 00:50) #16792
│    ├Nomal 映美さん♪ /昴 (06/10/10(Tue) 23:32) #16809
│    └Nomal 昴さんへ^^ /映美 (06/10/11(Wed) 03:25) #16818
Nomal ひとりごと /映美 (06/10/11(Wed) 03:22) #16816
│└Nomal エミちゃんと映美ちゃん☆は同じ?? /百歌咲蘭 (06/10/11(Wed) 21:16) #16828
│  ├Nomal 百歌咲蘭さんへ^^  /映美 (06/10/13(Fri) 01:56) #16860
│  │└Nomal Oh〜!映美さま /百歌咲蘭 (06/10/29(Sun) 18:57) #17108
│  └Nomal 百歌咲蘭さん^^ /映美 (06/11/01(Wed) 03:43) #17144
│    └Nomal 映美さま(@^^@)/コンバンワ /百歌咲蘭 (06/12/06(Wed) 22:51) #17424
│      └Nomal 百歌咲蘭さんへ^^  /映美 (06/12/08(Fri) 03:21) #17430
Nomal 誘惑B色香 /映美 (06/10/11(Wed) 03:23) #16817
Nomal 誘惑C彼女  /映美 (06/10/13(Fri) 00:30) #16851
Nomal 映美さん♪ /昴 (06/10/13(Fri) 00:56) #16852
│└Nomal 昴さんへ^^  /映美 (06/10/13(Fri) 01:41) #16859
Nomal 誘惑D“知りたい” /映美 (06/10/15(Sun) 00:03) #16883
Nomal 誘惑E"重なる手” /映美 (06/10/15(Sun) 02:46) #16890
Nomal “転送 ラブソング”  /映美 (06/10/16(Mon) 15:32) #16925
Nomal 映美さん♪ /昴 (06/10/16(Mon) 23:47) #16928
│└Nomal 昴さんへ  /映美 (06/10/18(Wed) 02:16) #16963
Nomal “BOOK COVER” /映美 (06/10/18(Wed) 02:15) #16962
Nomal “GALLERY”  /映美 (06/10/18(Wed) 20:31) #16972
Nomal 筆者より・・ /映美 (06/10/18(Wed) 21:14) #16974
│├Nomal Re[2]: 筆者より・・ /m (06/10/20(Fri) 23:03) #16983
│└Nomal mさんへ^^ /映美 (06/10/21(Sat) 22:05) #17005
Nomal “信号待ち” /映美 (06/10/19(Thu) 00:22) #16975
Nomal “絡まる手” /映美 (06/10/21(Sat) 22:18) #17007
Nomal “彼と彼女の関係” /映美 (06/10/21(Sat) 22:31) #17008
Nomal “誘いのメロディー” /映美 (06/10/23(Mon) 02:01) #17018
Nomal “強引な抱擁” /映美 (06/10/23(Mon) 23:03) #17028
Nomal “やさしく Hug” /映美 (06/10/24(Tue) 03:42) #17040
│├Nomal NO TITLE /ヤス (06/10/24(Tue) 13:18) #17043
│└Nomal ヤスさんへ^^ 《ちょっぴり予告も・・・♪》 /映美 (06/10/25(Wed) 20:08) #17072
Nomal 映美さん♪ /昴 (06/10/26(Thu) 15:26) #17075
│└Nomal 昴さんへ♪ /映美 (06/10/27(Fri) 12:19) #17083
Nomal “一緒にいたい” /映美 (06/10/27(Fri) 12:17) #17082
Nomal “Hold me” /映美 (06/10/29(Sun) 02:03) #17101
Nomal 映美さん♪ /昴 (06/10/30(Mon) 00:49) #17115
│└Nomal 昴さんへ^^ /映美 (06/11/01(Wed) 03:44) #17145
Nomal “Hold me A” /映美 (06/11/01(Wed) 04:27) #17146
Nomal ”予期せぬ訪問者” /映美 (06/11/02(Thu) 02:49) #17155
│├Nomal え〜っ( ̄口 ̄) /昴 (06/11/03(Fri) 13:20) #17161
│└Nomal 昴さんへ^^ /映美 (06/11/06(Mon) 01:47) #17180
Nomal “最悪な朝” /映美 (06/11/06(Mon) 01:26) #17178
Nomal “冷たい優しさ” /映美 (06/11/06(Mon) 01:37) #17179
Nomal “本気の恋” /映美 (06/11/06(Mon) 01:50) #17181
Nomal “交錯する思い” /映美 (06/11/07(Tue) 01:42) #17192
Nomal “腕の中” /映美 (06/11/10(Fri) 00:39) #17200
│├Nomal ちょっぴり予告アリガトウ☆ /ヤス (06/11/14(Tue) 19:00) #17237
│└Nomal ヤスさんへ^^ /映美 (06/11/16(Thu) 21:24) #17249
Nomal 映美さん♪ /昴 (06/11/10(Fri) 01:22) #17202
Nomal 昴さんへ^^ /映美 (06/11/16(Thu) 21:48) #17251
│└Nomal 映美さん♪ /昴 (06/11/19(Sun) 01:50) #17263
│  └Nomal 昴さんへ^^ /映美 (06/11/20(Mon) 18:17) #17288
Nomal 映美サンへ☆ /優 (06/11/16(Thu) 21:36) #17250
Nomal 優さんへ^^ /映美 (06/11/16(Thu) 22:23) #17252
Nomal “溢れる愛” /映美 (06/11/20(Mon) 17:39) #17286
│├Nomal 映美サンへ /優 (06/11/20(Mon) 21:05) #17289
│└Nomal 優さんへ^^ /映美 (06/11/22(Wed) 21:10) #17296
│  ├Nomal 映美サンへ☆ /優 (06/11/23(Thu) 00:01) #17298
│  └Nomal 優さんへ^^ /映美 (06/11/25(Sat) 23:19) #17332
Nomal ”愛の痕” /映美 (06/11/22(Wed) 20:51) #17295
│├Nomal 映美さん♪ /昴 (06/11/23(Thu) 00:22) #17301
│└Nomal 昴さんへ^^ /映美 (06/11/25(Sat) 23:28) #17333
│  ├Nomal v(^-^)v /昴 (06/11/25(Sat) 23:47) #17334
│  └Nomal 昴さんへ^^ /映美 (06/11/28(Tue) 15:38) #17356
Nomal “回想” /映美 (06/11/25(Sat) 23:17) #17331
Nomal “愛の形” /映美 (06/11/28(Tue) 15:43) #17357
Nomal 映美サンへ☆ /優 (06/11/28(Tue) 17:13) #17359
│└Nomal 優さんへ^^ /映美 (06/11/28(Tue) 20:44) #17362
Nomal “弾く瞳” /映美 (06/12/01(Fri) 01:20) #17387
│├Nomal いい展開ですね… /昴 (06/12/01(Fri) 13:40) #17388
│└Nomal 昴さんへ^^ /映美 (06/12/02(Sat) 03:05) #17394
Nomal “愛しい” /映美 (06/12/02(Sat) 02:49) #17393
Nomal 【Blue Moonの瞳 】@ /映美 (06/12/03(Sun) 21:41) #17403
Nomal 【Blue Moonの瞳 】A /映美 (06/12/05(Tue) 14:10) #17411
Nomal 100投稿突破おめでとうございます /昴 (06/12/06(Wed) 21:46) #17419
│└Nomal 昴さんへ^^ /映美 (06/12/08(Fri) 03:27) #17431
Nomal 【Blue Moonの瞳 】B /映美 (06/12/08(Fri) 03:39) #17432
Nomal 【Blue Moonの瞳 】C /映美 (06/12/09(Sat) 03:30) #17443
Nomal はじめまして /優美 (06/12/09(Sat) 14:23) #17444
│└Nomal 優美さんへ^^ /映美 (06/12/11(Mon) 04:50) #17450
Nomal 【Blue Moonの瞳 】D /映美 (06/12/11(Mon) 05:36) #17451
│└Nomal 映美さん☆ /ヤス (06/12/13(Wed) 15:23) #17464
Nomal NO TITLE /優美 (06/12/13(Wed) 15:33) #17465


親記事 / ▼[ 16633 ] ▼[ 16644 ] ▼[ 16652 ] ▼[ 16663 ] ▼[ 16679 ] ▼[ 16681 ] ▼[ 16700 ] ▼[ 16702 ] ▼[ 16707 ] ▼[ 16721 ] ▼[ 16722 ] ▼[ 16767 ] ▼[ 16816 ] ▼[ 16817 ] ▼[ 16851 ] ▼[ 16852 ] ▼[ 16883 ] ▼[ 16890 ] ▼[ 16925 ] ▼[ 16928 ] ▼[ 16962 ] ▼[ 16972 ] ▼[ 16974 ] ▼[ 16975 ] ▼[ 17007 ] ▼[ 17008 ] ▼[ 17018 ] ▼[ 17028 ] ▼[ 17040 ] ▼[ 17075 ] ▼[ 17082 ] ▼[ 17101 ] ▼[ 17115 ] ▼[ 17146 ] ▼[ 17155 ] ▼[ 17178 ] ▼[ 17179 ] ▼[ 17181 ] ▼[ 17192 ] ▼[ 17200 ] ▼[ 17202 ] ▼[ 17251 ] ▼[ 17250 ] ▼[ 17252 ] ▼[ 17286 ] ▼[ 17295 ] ▼[ 17331 ] ▼[ 17357 ] ▼[ 17359 ] ▼[ 17387 ] ▼[ 17393 ] ▼[ 17403 ] ▼[ 17411 ] ▼[ 17419 ] ▼[ 17432 ] ▼[ 17443 ] ▼[ 17444 ] ▼[ 17451 ] ▼[ 17465 ]
■16632 / 親階層)  Runa&Emi
□投稿者/ 映美 一般♪(16回)-(2006/09/25(Mon) 03:03:04)
    2006/11/07(Tue) 02:04:41 編集(投稿者)


    題名:Runa&Emi(ルナ&エミ)

    はじめまして^^
    筆者の映美と申します よろしくお願いしますm(__)m

    運命の糸に手繰り寄せられたかのように、一瞬で恋に落ちたふたり
    ふたりを取り巻く、人間模様・同性愛の哀しい苦悩・寂寞たる想いを
    自身の体験をも交えて綴っています

    創作ですが、ほんのすこし実話も入っています
    拙い、ドラマですが、どうか最後までよろしくおねがいしますm(__)m




                          



[ □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 16632 ] / 返信無し
■16633 / 1階層)  雨の朝
□投稿者/ 映美 一般♪(17回)-(2006/09/25(Mon) 03:07:51)
    2006/09/25(Mon) 03:12:49 編集(投稿者)

    ”甘い香りのコロン”をルナの部屋で見つけたエミ

    別れて1年も経つ 彼女のもの?が
    部屋にあることに疑問を抱くエミ

    いたずらにそのコロンをつけてみるエミ
    「前の彼女のなの?」

    ルナに何度も問いただす・・・
    そんなエミを責めることも
    問いに答えることもしない
    只、エミを抱きしめるだけ

    そんなシーンから・・・はじまった夜



    朝の空気を感じて・・・目醒めた・・・
     
    手探りで枕元の携帯を探す 
    ・・・AM 8:12 

    ルナの部屋で朝を迎えるのは何度目だろう


    『ねぇ ルナ・・・もう朝だよ・・・』
    隣で眠るルナの瞼にそっとくちづけする


    『・・ん〜ん・・エミィ・眠い〜・・・zz』 
    薄目を開けて眩しそうに顔を手で覆うルナ


    ルナの肩にブランケットをかけなおす
    安心した笑みを浮かべてまた瞼を閉じるルナ

    また夢の中に戻っちゃうの ルナったら(苦笑)

    《ねぇ その夢の中に私はいる?》


    《エミィ・・・つまんないことした罰だよ 今夜は寝かさないからね(笑)》

    そう いってたくせにルナったら(微笑)
    ・・・私より眠りに誘われちゃったのね(悔しい^^)


    ルナの寝顔を見つめてると・・・
    薄れ掛けたあの香りがまた脳裏に漂ってきた


    寝顔のルナにつぶやく
    《もう訊かないよ・・・ルナ》


    どうせ またさらりと交わすんでしょう^^
    きっと私のジェラシー楽しんでるんでしょう

    いつか仕返ししてやるからね ルナ・・・ 


    ・・・雨の音が聞こえた


    裸身のままベッドから降りて 窓に近づく
    ロールカーテンの隙間から灰色の空が見えた

    ベッドに座り
    眠るルナの額に繋る 前髪に触れる

    ・・・今日は雨だよルナ

    出掛ける予定もキャンセルね・・・


    携帯にセットしたアラームをOFFにして
    ルナの隣に身体を滑らせた・・・


    眠らさないでね ルナ・・・

[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 16632 ] / 返信無し
■16644 / 1階層)  出逢い@
□投稿者/ 映美 一般♪(18回)-(2006/09/26(Tue) 03:45:31)
    ねえ ルナ 貴女はいま幸せ?
    誰かを愛してる?

    たくさん愛をくれたルナ・・・
    あなたしか見えなかった

    ねぇわたし
    貴女以上の人にまだ巡りあわないよ・・・

    もうあんなに誰かを愛せないかも・・・

    二人が離れることになるなんて
    思いもしなかった あの頃・・・


    私はまだ立ち止ったまま


    あれから・・・もう3年だね
     

    *************



    ルナとはじめて出会った日



    あれは忘れもしない・・・
    3年前の6月の雨の午後だった




    メールの着信音で起こされた土曜の朝・・・


    会社の同僚の亜紀子からだった


    「おはよう〜エミ♪ 今日買い物に付き合ってくれない?
     それとちょっと聞いて欲しいこともあるの あいてる?」


    すこし疲れててまだまだ眠りたいモードだった
    しかし・・・ 断れない性分の私


    「うん、いいよ・・・じゃあ11時にね」


    【送信完了】の文字を見ながら 瞼が自然に重くなってくる


    あ〜やっぱ眠い・・・断ればよかったかも(^^;)
    溜息つきながら洗面に向かう


    ラジオの天気予報では午後から雨・・・


    折りたたみの傘をバックにいれて曇り空の街に出かけた



[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 16632 ] / 返信無し
■16652 / 1階層)  出逢いA
□投稿者/ 映美 一般♪(19回)-(2006/09/27(Wed) 02:47:22)


    待ち合わせの時間に早めに着いた私は、改札を出ると
    繋がっている地下街のショッピングモールの本屋に入った


    ほんの時間つぶし・・・何を見るでも 買うでも目的はなく索引別に
    並んでる文庫本コーナーを歩く・・・。


    お気に入りの女性作家の文庫が並ぶ棚の前で足が止まる


    《まだ、新刊出てないね・・・、あ、これ読んだかな?》


    その気になる題名の本に手をのばしたとき 同時に伸びる誰かの手に触れた
    慌てて引っ込める・・・


    「あ、すみません」


    「いえ・・・こちらこそ すみません」


    すぐ隣に立つスレンダーな女性と目が合った・・・。


    バツの悪そうな笑みを浮かべてお互い会釈する


    目が合った・・・。
    それはほんの数秒の出来事だった。


    その人の黒い瞳に不思議ななにかを感じた
    一瞬にして心を捉えられてしまったような なにかが・・・。
    (なんだろう これって・・)



    携帯が鳴った・・・
    本屋の外に慌て出る


    「エミ〜 着いたよ どこ?」


    亜紀子からだった・・・。


[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 16632 ] / ▼[ 16669 ]
■16663 / 1階層)  出逢いB
□投稿者/ 映美 一般♪(20回)-(2006/09/28(Thu) 01:39:22)
     
    地下街のショッピングモールでランチをして目的の買い物も終わり
    亜紀子と私は地上の通りに面したカフェに入った。


    丁度 PM3:00のティータイム 
    カフェも混んでてテーブル席は満席だった


    「あ、ほら…エミ あそこのカウンター席空いてるみたい〜♪」


    せっかちな亜紀子は店員の案内も聞かずさっさと向かう


    「ここの席 いいね〜 外の様子もよく見えるし ねっ エミ〜♪」


    ガラス張りの歩道に面したカウンター席
    交差点の角にある店なので 車や人の行き交う様子がよく見える


    「でもさ〜 外からもよく見えるね。 なんか落ち着かなくない?」


     あれ、亜紀子・・・?

    見ると相変わらずせっかちな亜紀子
    すでにセルフサービスの注文カウンターに向かってる


    「ねぇ〜エミ 何する?ホットコーヒーでいい〜?席座っててよ
     私一緒に買うからさ〜」カウンターから大声で言う亜紀子


    回りの視線がいくつか感じる 
    亜紀子の方に大きく頷いて 席に座る私(赤面)


    《まったくぅ・・・亜紀子の行動はせっかちなおばさんね(苦笑)》


    コーヒーカップを二つ並べて座ると 亜紀子は早速おしゃべりを始めた・・・


    「ね、エミ知ってる?課長が部下にセクハラしたって問題になってるらしい
     私も、飲みにいかないかって誘われたことあるんだよね・・・あのエロ課長〜」


    「そうそう あゆみが会社辞めるらしいよ・・・結婚するんだって
     相手は○○物産の若社長だって知ってた?どうみても
     あゆみのタイプではないしさ・・・きっとあれはセレブ狙いよね〜」

    「ふ〜ん そうなんだ」


    亜紀子の口から次から次にでてくる話題に 適当に相槌をうつ
    (今日のコーヒーはなぜか苦く感じるなぁ…)


    交差点の行き交う人や車の流れをガラス越しに見ながら・・・


    私はずっと…さっき本屋で出逢ったあの女性を思い浮かべてた


    亜紀子の電話であのまま店出ちゃったけど 
    あの人…あの本 買ったのかな?あの作家のファンなのね^^
    (…私ったら、どうしたんだろ・・なんで気になるのかな…)


    外は雨がポツリポツリ 降り出した
    信号待ちや歩く人波に傘が一つ二つと開いていく
    向かい側の信号が青になり人波が動きだす

    ぼんやりとそんな様子を眺めてると
    傘の間をよけながら足早に歩道を渡る ひとりの女性にふと目が留まった…。


    《あっあの人…さっきの…》(胸が高鳴る)


    視線はその人(女性)を追いかける…


    隣の亜紀子が私の腕をつつく・・・


    「ね、ちょっと エミ〜? 話聞いてる? 何?誰見てるの?」


    亜紀子の声に ハッとしたとたん…
    その人はもう追いつけない視界に消えていた


    落ち着かない様子で外を見る私を怪訝そうに覗き込む亜紀子


    「そ、そうだ ね、亜紀子 今日聞いて欲しい話って?
     セクハラや誰かの結婚話だけなの?それとも??」


    「あ〜そうだった ごめん〜ごめん〜 本題に入らなきゃね 
     エミ〜聞いてくれるぅ 実は彼のことなんだけどさ〜 昨日ね…」


    そう亜紀子が言いかけたとたん 


    テーブルに置かれた携帯の着信音が派手に鳴った・・・










[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 16663 ] / ▼[ 16680 ]
■16669 / 2階層)  映美さん♪
□投稿者/ 昴 ベテラン(215回)-(2006/09/29(Fri) 01:30:54)
    ちゃんとずっと拝見していますよ…

    私のちょっとした勘違いから映美さんに出逢ったことは必然なんでしょうか?
    私も不思議なご縁を感じます。

    私で良ければ支えにして下さいね

    誰かが読んでいてくれる…そう感じることが書くことの糧になることを私も知っていますし

    私の支えであるASUMIさんから頂いPowerを映美さんにも分け合いたいから…


    女の子って言う表現は適切ではありませんね。
    決して子供っぽいと言う意味ではなく
    女性らしいと伝えたかったのですが…


    いつも深夜の更新ですが最近朝晩は冷えて来ましたので
    風邪などひかれませんようにご自愛下さいませ

    (携帯)
[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 16669 ] / 返信無し
■16680 / 3階層)  昴さんへ♪ 
□投稿者/ 映美 一般♪(22回)-(2006/09/30(Sat) 01:22:01)
    昴さんへ


    レスありがとうございます

    夜型人間の私はこんな時間が一番集中できるんですが
    つい没頭してると、気がついたときには明け方とか
    続いちゃって 朝起きれなくてあせっちゃいました^^;

    週末は夜更かしOKだから・・
    ちょっとがんばってみようかななんて思ってます^^

    あなたの励ましのお言葉にはいつも力をいただいてます

    本当に感謝していますm(__)m

    かん違いは私の責任でさせちゃったことです・・・
    私にとっては必然な出逢いだと勝手に思っていますが・・・

    吹く風も冷たくなってきてますので 
    お風邪などお召しにならないように・・・

    昴さんのお話、毎回読ませていただいています(^^)

    更新お互い頑張りましょうね・・・


                         映美
[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 16632 ] / 返信無し
■16679 / 1階層)  出逢いC
□投稿者/ 映美 一般♪(21回)-(2006/09/30(Sat) 00:54:04)
    派手なメロディが鳴り響く携帯を右手に持ち亜紀子は
    慌てて席を立つ…


    「エミ〜、ちょっと外で話してくるね〜」


    「うん…」


    ガラス越しに映る街はすっかり雨模様…
    傘の花が交差点を埋め尽くしてる 

    さっきの女性をまた…探す自分がいた
    (あの人 傘持ってなかったみたいね・・・)


    《いつからだろう…同性に恋心を抱くようになったのは…》

    亜紀子にはもちろんカムアウトしてない
    (あんな おしゃべりには絶対いえない(笑))
    だが亜紀子は 女の勘っていうのか なにか感じるものがあるのか
    時々ドキッとすることを言っては探ろうとすることがある
    それは、私が男性の話題にあまり関心のない態度から察するのだろう

    まっいいか…
    あえてこちらからいう必要ないし、ずっと疑惑の人でいよう^^



    携帯を片手に亜紀子が席に戻ってきた…


    「エミ〜ごめん〜」


    「彼がね〜近くまで来てるからって言うの…」


    亜紀子の目で訴えてる意味を理解した私


    「…ということは私に話したい相談事も解決したわけね(笑)」


    「うん…したかも… ごめん〜エミ」


    「わかった〜(苦笑)」


    「ねぇ エミはどうする?一緒に…くる?」


    「まさか〜お邪魔虫じゃん〜 彼に怒られちゃうよ(笑)たっぷり
    仲直りのデート楽しんできなさい〜。私はもう少し地下街みて帰るわ」


    「ごめんねエミ〜 あ、そうだ お詫びに月曜日 ランチ私奢るからさ♪」


    「ほんと(笑)じゃあ デザートとコーヒーつきでね」


    「うっ〜 はいはい〜おっけぃ〜(苦笑)」


    残りのコーヒーを流し込むと 慌しく席を立つ亜紀子
    自動ドアの前でなにか思い出したように振り返りもどってくる


    「そうそう エミー、外 雨がひどくなってきたよ〜傘持ってる?」


    「もちろん♪ 相合傘でもOKの大きめ目の傘持ってきたよ〜^^」


    「さすが、エミ〜(笑)相合傘とは気が利くね〜
    私が男なら絶対彼女にしたい〜いや女でも彼女にしたくなるよ〜(にっこり)」


    《 はっ?えっ? それって…どういう意味よ^^; 》


    返事に詰まる私に亜紀子はくるりと背をむけ
    ヒラヒラ片手を振って足取り軽く自動ドアの外に出て行った…

    《まったくぅ〜》

    他人の痴話喧嘩の結末はいつもこんなもんね 
    何回付き合わされたことか…
    犬も食わないよ… 私も、もう二度と食ってやんない(笑)




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▲[ 16632 ] / 返信無し
■16681 / 1階層)  出逢いD
□投稿者/ 映美 一般♪(23回)-(2006/09/30(Sat) 19:11:04)


    外の雨はまだひどく降り続いてる・・・

    《 はぁ〜・・・》
    カフェにひとり取り残された私は深いため息をついた
    ダメダメ ため息はやめよう・・・幸せが逃げちゃう


    朝、亜紀子のメールに気づかぬふりして あのまま寝てればよかった
    土曜の休日 散々・・。しかも雨のおまけつきだし最悪(苦笑)


    もう一杯 コーヒー飲んでから出よう・・・


    二杯目はカプチーノにした・・・
    帰りに あの本屋にもう一度寄ってみようと ふと思った


    カップのカプチーノが半分ほどになったとき・・


    背後で声がした・・・


    「あの〜すみません・・・」 


    振り向いた私の瞳に映ったのは・・・さっき本屋で出逢った黒い瞳だった
    (さっきから心の中でずっと探していた あの人だった・・・)


    「お隣の席 空いてますか?」


    その瞳はまっすぐに私を見つめている


    突然のドラマのようなシチュエーションに声がでない私 
    胸の鼓動が鳴りだした
    (聞こえたらどうしょう)


    「あ、あいてます・・・」やっと声が出た


    雨宿り目的で入ってきた人達であろうか 店内は満席だった・・・

    唯一 空いてるひとり分の席は私のバックが占領してたのだった
    亜紀子が座っていた席に置いてたバックを膝にのせる


    その人は手にもったカップをテーブルに静かに置き 会釈した
    「すみません・・・ 助かりました」


    声と顔の輪郭がぼやけるなか 捉えた瞳は黒く潤んでいた・・
    隣に座るその人の空間の空気が動いた瞬間 コーヒーの香りじゃない
    いい香りが漂った・・・


    いま目の前で起こってる 3度目の偶然の出来事
    ううん 違う・・・
    この出逢い これは偶然じゃない・・・私は確信した。


    あの本屋で絡みあった黒い瞳
    一瞬にして・・私は落とされたんだ・・・この人に


    《本屋でのこと 憶えてないのかな?》


    その人は、手に持った文庫本をテーブルに置くと
    灰皿を手元によせ・・・バックからメンソールシガレットを取り出した
    そして一本だけ弾き出すとしなやかな動作で火をつけ指にはさんだ・・・。

    ぼやけてた輪郭が今、こんな近くではっきりみえる

    スタンドカラーの淡いブルーのストライプのシャツ
    襟元で揺れるショートレイヤーの黒髪
    燻らすタバコの煙の間からシャープな横顔が覗く


    かっこいい女性だと思った・・・
    (宝塚の男役スターの誰かに似てる^^)


    じっと見つめる私の視線に気づき・・・
    その人はハッとして手にしてるタバコを持ちかえた


    「ごめんなさい・・ タバコ? 煙いですか?」
    灰皿に近づけもみ消そうとする


    「いえ、全然 平気です・・・ どうぞ 気にしないください」


    雨で霞むガラス越しの街を眺めながめている 名も知らぬ人に
    とめどなく胸に熱く溢れものを感じる

    こんな感情は生まれてはじめてだった
    これが一目惚れというものなんだ・・・そう思った 


    カップとタバコを交互に持つその人の指先に目が行く
    自分と同じものを強く感じた
    この人絶対ストレートじゃない・・


    胸の鼓動は高鳴るばかりだった
    このまま去ってしまうのはイヤだと思った


    勇気を振り絞り出り 話しかけてみた・・・


    「あの〜さっき地下の本屋で会いましたよね?」


    その人はタバコの灰を灰皿に落とし首を傾けた


    「えっ・・・本屋ですか?・・」


    傾けた視線の先にある文庫本に気づくと 私と文庫本をを交互に見た


    「あ〜あの時の方ですか〜」


    まっすぐ私に向けられた顔に笑みが広がる
    私も頷いて笑みを返す・・・


    「さっきはどうも・・・」


    タバコの火をもみ消しながら 
    私を見つめる その黒い瞳が潤んだ・・・




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▲[ 16632 ] / 返信無し
■16700 / 1階層)  出逢いE
□投稿者/ 映美 一般♪(24回)-(2006/10/01(Sun) 23:39:26)

    その瞳に見つめられて胸の鼓動はさらに高鳴っていた・・・。


    「これ、あなたとニアミスしちゃった本ですよ」
    文庫本を手にとるとその人は悪戯っぽい笑みを浮かべた


    「あの作家 お好きですか?」


    ・・・あっ


    そのとき私の膝に置いていたバックが滑り落ちた
    慌てて拾い席に座りなおそうとした時 手がカップにぶつかった
    倒れたカップから流れたカプチーノがテーブルに広がり文庫本をぬらした

    「あ〜 すみません〜(汗)どうしょう」

    慌ててバックから取り出したハンカチで流れる液体をふき取る
    (カップに残ってたカプチーノがすこしだったのが幸いだ)

    文庫本を手にとるとその人は「いいのよ ありがとう」
    そういいながら薄っぺらい紙のブックカバーをはずした


    「ほら、本はこのとおり無事だし(笑)」


    「ほんと 私ったら あわてんぼうでドジで〜(赤面)」


    「ううん、気にしないで〜、それよりハンカチ汚しちゃったね」


    《・・・肝心なときに私ってホントにドジ〜》



    「そろそろいかなきゃ・・・」


    腕時計に目をやり席を立とうとする その人の動きに私は焦った


    《あっ、行かないで・・・なにか言わなきゃ・・・訊かなきゃ・・・》


    「すみません・・・あの〜お名前教えていただけませんか?」


    胸の鼓動は壊れそうに高鳴っていた・・・いきなり名前訊くなんて・・・
    きっとへんな女だと思われてるだろう 怖くて表情をみることができない


    「ルナって言います^^」


    顔をあげると 最初に出逢ったあの黒い瞳が私を映していた


    「あなたは?」


    「エ、エミです 自分がさき名乗らなきゃいけないのにすみません」


    黒く潤んだ瞳は私を見つめた


    「エミさんね・・・  私も訊こうって思ってたの・・・」


    ガラス越しの雨の街をバックにふたりの視線は絡み合った・・・




    それがルナと私の出逢いだった・・・



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▲[ 16632 ] / 返信無し
■16702 / 1階層)  11桁の数字
□投稿者/ 映美 一般♪(25回)-(2006/10/02(Mon) 02:44:17)
    2006/10/05(Thu) 10:28:57 編集(投稿者)




    ルナは文庫本から【栞】を抜きペンを取り出すと
    しおりの裏にサラサラと11桁の数字を書いて私に渡した


    「本のお話の続きがしたいですね また会いませんか?」


    私はこれは夢じゃないかと思った・・・
    絡んだ瞳の数秒の出逢い 一瞬に心の奪われ 逢いたいと願う度現れるその瞳 
    そしてこんなに早く展開していくなんて まるでドラマの中にいるみたい

    次のシナリオを私は頭に描いた・・・


    「あの、本当にお電話してもいいんですか?」


    私は動揺していてなんだかとんちんかんなことを訊いていた


    「いつでもどうぞ(笑)」


    ルナは席を立つと
    ガラス越しのドシャブリの雨の街を曇った表情で見た


    「じゃあ お先に失礼します 雨ひどいからエミさん気をつけてね」


    「はい ルナさんも気をつけてくださいね」
    《今度こそ・・いってしまうんだ でも、携帯番号GETできたし・・・(嬉)》


    私は、もらった【栞】に書かれた11桁数字をなぞった


    出口に向かうルナの姿をずっと目で見送っていた
    自動ドアの外へその姿が消えたとたん 私はハッとした・・・。


    たしかあの人(ルナ)傘もっていなかったはず・・・


    (降り出した雨の中 傘の間を避けながら足早に歩道を渡っていた光景を思い出した)


    私は弾かれたように席を立ち
    慌ててカフェを出てルナのあとを追った・・・






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▲[ 16632 ] / 返信無し
■16707 / 1階層)  IN THE RAIN
□投稿者/ 映美 一般♪(28回)-(2006/10/03(Tue) 04:31:45)

    ドアが開いて外に出たとたん
    雨の音 街の騒音など入混じりボリュームを上げたラジオのように耳に響く

    交差点を見渡すが ルナらしき姿はみあたらない
    そうだ・・・地下街 目の前の地下街に通じる階段を急いでかけ降りる


    ・・・あ、いた


    すぐ先を歩くショートの黒髪にストライプのシャツの背中が見えた


    「ルナさん・・・」「ルナさん・・・待って」


    ルナは二度目の声で気づき振り返る


    「エミさん?・・・どうしたの?」


    「あの、傘持っていますか?もしよかったらこれ使ってください」
    バックから取り出した傘をルナに差し出した


    「いいのよ、だってエミさんも傘いるでしょう?」


    《そっか そういえばたしかに駅から家まで傘がなくては困る
     私ったら・・・今は・・・ルナの事しか・・・・考えていなかった・・・^^;》


    「私、この地下街を抜けた先のビルに用があるの・・
    すぐだから大丈夫よ、帰りはそこで傘借りて帰るから。」
     
    傘を持つ私の手にルナは触れてそういった
    触れた温もりを感じながら 少しでも一緒にいたいと思った


    「そこまでご一緒させてください・・・」



    ルナが傘を持ってさし掛けてくれた
    相合傘で20メートル程先のビルを目指して歩いた


    ビルの前に着く 


    「ありがとう・・・エミさん」


    「勝手についてきちゃってすいませんでした」


    ルナは首を左右に振って笑った。


    傘を持ち替えて歩道に出ようとする私をルナが呼び止める
    ルナは傘の中の私の肩にそっと触れた


    「肩 ぬれちゃったね 冷たいでしょう・・・ごめんなさいね」


    「いいえ・・大丈夫です」
    そう言って俯いた時 伝うものを感じた


    傘から跳ねた雨粒だろう・・・頬を伝い首筋に流れる滴 

    その滴をルナは指先で拭ってくれた
    切なさが胸に込み上げてくる・・・


    「じゃあ 連絡まってるね」ルナは潤んだ瞳でもう一度私を見つめた


    《 お願い・・・見つめないで・・・私 動けなくなりそう・・・》


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▲[ 16632 ] / 返信無し
■16721 / 1階層)  【栞】
□投稿者/ 映美 一般♪(29回)-(2006/10/05(Thu) 10:27:44)
    …食後のコーヒーが運ばれた

    月曜のお昼休み 
    会社の近くのボリュームあるランチが人気の店
    亜紀子は土曜日に言った約束通りランチに誘ってくれた


    「エミー ちょっとトイレいってくるね〜」

    亜紀子が席を立つ


    コーヒー香りと温もりをカップを持つ両手で感じながら 
    ルナのことを思っていた
    (もう逢えないのかな・・・ううん 逢えるよね)


    ルナは絶対私と同じ同性愛者に違いない 
    そう・・・感じるものがあったから、一瞬で心惹かれたんだ 

    でも、もしもそうじゃないとしたら・・・あの瞳はなんだろう?

    私のこと どんな風にルナは捉えて見つめていたんだろう
    同じ、作家の本好きのお友達になれたらいいな〜程度の感じ?
    ううん 絶対 あの瞳は違う ルナだって意識してたはずよ


    「ちょっとエミー?なにブツブツ独り言 言ってんのよ〜」


    席に戻った亜紀子が私の顔を覗きこんでいた


    「エミー なんかあったの?土曜に会った時もなんか落ち着かない感じ
    だったしさ〜」


    「そうかな・・・ あ、亜紀子 土曜は 誘ってくれてありがとうね・・・」


    「え、えっありがと?って 今日はお説教覚悟でランチにきたのよ 
    だって私、誘っておいて途中で帰っちゃったしさ〜」


    《・・・亜紀子が誘ってくれなければ、あの日ルナと逢っていなかったんだ
    しかも先に帰ってくれたから、あんな展開になったんだし 感謝してる♪ 》


    「さては・・・なんかいいことあったんでしょう?」


    亜紀子が私の顔を真正面からまじまじと見つめる


    「いいこと うん〜少しね」


    「何よ〜教えなさいよ〜 エミー」


    《・・・ルナとの出逢いの事なんて,亜紀子には言えない》


    「実はね〜 すっごく読みたくて探してた本が見つかったの〜」


    「はぁ〜 本が?見つかった それだけのこと? なんだ〜つまんない〜」

    亜紀子はあきれた顔でコーヒーに口をつける


    ・・・そう、土曜のあの場面まではよかった だけどそのあとが・・・


    「あ、エミもういかなきゃ1時だよ〜戻らなきゃ〜」


    レジに向かう亜紀子の後ろを歩きながら ため息をついた


    ため息の理由 それは・・・
    ルナにもらった 番号の書かれたあの【栞】を私は失くしていた


    あれは土曜の帰りの電車の中
    ルナの番号を早速携帯にいれようと思いバックの中【栞】を探した 

    んっ〜ない・・・(汗)

    家に着いてバックの中身全部 ひっくり返してもどこにもない
    ・・・落としたんだ (頭の中真っ白になった)

    カフェに? 傘を出すときに? それとも切符を買うとき?
    色々思い出すがわからない・・・

    どうしょう・・・
    もうルナに逢えない・・・連絡できない 
    窓の外の小降りになった雨を見ながら涙がこぼれた


    もしも誰かが拾ってイタズラにダイヤルしたりして(汗)
    どうしょう・・・
    そんなことになればルナに なんて思われるだろう
    いろんなことが頭をよぎり 眠れず朝を迎えた・・・

    翌・・日曜日・・・
    私はいてもたってもいられず あの地下街とカフェに向かった

    【栞】を探す目的・・・
    それも勿論だけど見つかる確率は少ないだろう

    もうひとつの目的は違う・・

    もしかして・・・偶然に
    もしかして・・・逢えるかも

    いろんな想い 交錯しながら
    日曜の雑踏の街をひとり彷徨ったのだった・・・



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▲[ 16632 ] / 返信無し
■16722 / 1階層)  誘惑@
□投稿者/ 映美 一般♪(30回)-(2006/10/05(Thu) 23:15:08)

    日曜日は、もしかしての・・・出来事はなく
    ただ歩き疲れただけだった。


    また、週末に来てみよう
    ルナの手がかりはここしかないんだもん
    逢えるまで・・・あきらめない



    金曜日・・・

    退社時間 ロッカーで着替えて鏡の前 
    ルージュを塗りなおしてると、三つ離れたロッカーから
    亜紀子がファンデのパウダーを叩きながら近寄ってくる


    「ネッ ネッ〜 エミ 今日 今から予定ある?」


    『う〜ん特に何もないけど・・・何?』


    「シンジの知り合いがやってる カジュアルバーにいくんだけど
     一緒にいかない?エミをね 是非つれてこいっていうのよ〜」


    ・・・・シンジとは亜紀子の彼のこと 2、3度会ったことあるけど
    そんなに話したことないのになんでだろう?


    『二人でいけばいいじゃん〜 私を連れてこいって?どうして?』


    「このまえの土曜の事 エミに悪いことしたなぁ〜って
    だから、今日 お詫びに彼がおごるって言ってるのよ」


    『そんなのいいわよ〜、亜紀子にランチ奢ってもらったし
    気にしないでって言っといて〜』


    「あのさ〜シンジの友達もくるの エミに会わせたいんだって
    だからエミきたらさ〜丁度2:2になれるじゃん〜♪」


    『はぁ〜 それって勝手に、セッティングしてない亜紀子?』


    「いいじゃん、彼、彼女いない同士で 恋が生まれるかもよ ウフフ♪」


    はしゃいでる亜紀子を横目に、ロッカーの鍵をしめて手を振る


    外に出ると亜紀子が追ってきて私の前で両手を合わせて哀願する


    「ねぇ〜エミ お願い! すぐ帰っていいからちょっとだけ顔出してよ
    もう行くって返事しちゃったんだもん〜」


    《・・・たまにはいいかな、お酒も最近飲んでないし》


    『まったくぅ〜、仕方ないなぁ〜でも本当にすぐ帰るからね・・・』



    こんな週末の夜、本当は家に帰る気にもなれなかった
    あの日から ずっと心はずっと彷徨ったままだった
     
    外を歩けば、無意識でルナ似た人を追ってしまう
    いつもどこかでルナと逢える奇跡を願っていた 


    その願った奇跡・・・

    こんなに早く起こるなんて思いもよらなかった
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▲[ 16632 ] / ▼[ 16776 ] ▼[ 16791 ]
■16767 / 1階層)  誘惑ABlue Moon
□投稿者/ 映美 一般♪(35回)-(2006/10/09(Mon) 00:42:25)
    2006/10/09(Mon) 01:43:36 編集(投稿者)





    そのBARの店内に亜紀子とはいると、シンジとその友達は既に
    カウンター席に座っていた・・・。


    アメリカンテイストが溢れる店内に懐かしいAORのサウンドに
    シェイカーの音が重なる


    『おーい亜紀子〜』 

    ――シンジが私たちに気がつき手招きする


    『あ、いた いた・・・』 

    ――亜紀子が二人の席に引っ張っていく


    『紹介するね・・・こちら 友達のエミ〜♪』


    シンジの隣に座る 長髪で涼しい目元の青年は手に待つグラスの氷を
    揺らしながらイスを回転させると私たちの二人に向きをかえる
     

    『はじめまして トオルっていいます よろしく♪』


    亜紀子がトオルに話しかける

    『ね、シンジに聞いたんだけど トオルくんってバンドやってるだよね?』


    『ええ でも、たいしたもんじゃないです 学生時代の仲間とね
     趣味でやってるだけですよ』そう言いながら前髪に手をやる


    胸元を大きくあけたシャツの首にシルバーのレザーチョーカーが覗く 
    (なるほど、Rockerを意識してる・・でもなんかナルシストっぽい…)


    『でも ベース弾けるなんてカッコいいよね 素敵♪ ね〜エミ』


    『うん、そうね^^;』


    『おい、亜紀子 そこでたってしゃべってないでさ 座れよ〜』

    ――シンジが亜紀子の腕を引っ張る


    『エミさん〜、この前土曜日 ごめんね、今日はお詫びの飲み会
    楽しんでいってよ〜』シンジが亜紀子を横目で見ながら笑う


    『そうね〜 さ、さ 座ろう〜え〜と エミはトオル君の隣にね♪』

    亜紀子はカウンター席の座る位置を仕切るとシンジの隣に座りなおす


    《・・・まったく いきなり2:2にしないでよ(苦笑)》

     
    この雰囲気はやっぱり馴染まない…隣のトオルがルナならいいのに
    長髪の横顔に…ふとあの雨の日に隣にいたルナの横顔がよぎった
    そうだ、早く店を出てあとで本屋に見に行こう ルナの読んでる
    本が読みたいと思った 今は、ルナにすこしでも近づきたい・・・



    『エミさん なに飲む?』トオルが目の前にメニューを差し出す


    『あ、すみません・・・じゃあ カクテルにしょうかな・・・』


    『なんでも 飲める? 僕が選んであげようか〜 』


    トオルはカクテルのカラーメニューに目をやる


    『マティーニかモスコミュールもいいね 僕はテキーラサンライズが好きな
    んだけど エミさんの今夜のイメージは・・・。う〜んこれだ・・・ブルームーン♪』


    『ブルームーン・・・?』


    『今夜は満月だしね ブルームーン・・・。青い月は妖艶な夜を誘う女性を
    イメージさせるんだ・・・。 エミさんの今夜のスタイルに合うね・・・・・・』


    ・・・トオルは私のブルーのキャミソールの胸元あたりから口びる目へと
    視線をうつす
     

    『じ、じゃあ、それ飲んでみようかな〜』絡ませようとする瞳を避けて答えた


    トオルはたしかに、女性にもてるタイプだと思う… ギターも弾けるとなると
    尚更だろう・・・少女漫画のなかに描かれる様な線の細い顔立ちに長髪、涼しい
    目元 ボーイズラブ系かも…なんて勝手に想像してみた。そこでハタと思った 
    私・・・なんの為に連れてこられたんだろう?  ふたつ向こうの席の亜紀子は
    シンジと盛り上がってる様子で私とトオルにはまるで見向きもしない


    『エミさんは今、彼氏とかいないの?』トオルがタバコに火を点けながら訊く


    『いいえ、いません 』


    『エミさん 僕は苦手なタイプ? 気に入らなかったんだ?』

    トオルはタバコの煙を吐き出しながら 苦笑いをする


    やっぱり これはおせっかいな亜紀子のセッティングなんだ。 たしかに亜紀子
    の前では”いいひと”いないかなとは言う事あったけど それはカムアウトして
    いない私のカムフラージュ”いいひと”は私にとっては男じゃない女だよ(苦笑)


    『エミさん、ほらカクテル』


    トオルがブルームーンを私の前に置くとさっきの熱い視線をまたおくってきた


    『あの・・・、トオルさんは彼女いないの?すごくモテそうな感じだけど』


    トオルは2本目のたばこを口にくわえて火をつける

     
    『もし、いたら ここでエミさんにブルームーンをすすめないよ(笑)』


    『ね、もしかしてエミさんって、男嫌い?』


    そう問うトオルに 思わずカクテルを持つ手が震えそうになる


    『僕がタイプじゃないとかそういう感じじゃなくて なんか興味ないって
    感じがするんだけど・・・気のせいかな?(笑)』


    『あの、そうじゃなくて・・・私 実は最近 失恋しちゃって・・・だからしばらく
    恋とかはしたくないっていうか・・・今はそんな感じなんです ごめんなさい』



    バイオレットブルーのブルームーンのカクテルグラスに
    ルナの潤んだ黒い瞳を思った…


[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 16767 ] / 返信無し
■16776 / 2階層)  今夜のちゃんねるはえみちゃん☆
□投稿者/ 百歌咲蘭 一般♪(1回)-(2006/10/09(Mon) 19:19:39)
    ウィー (*^¬^)ノ∀ コンバンワイン〜
    わたしはカクテルよりワインが好きだぜ(関係ないっか)
    まるでドラマを画面でみてるみたい
    こーいうのお話好きでーす☆
    おっと!ここで勝手に次回予告
    トールの誘惑に肌をゆるすなんて(*/∇\*) キャッ
    それはいけませぬ えみ (アハッ)・・・なわけないね
    でわ 次の展開たのしみにしてま〜す




[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 16767 ] / ▼[ 16792 ]
■16791 / 2階層)  百歌咲蘭さんへ^^
□投稿者/ 映美 一般♪(36回)-(2006/10/10(Tue) 00:35:31)
    百歌咲蘭さん

    はじめまして^^
    今夜はえみちゃん(笑)のこのドラマに
    ちゃんねるを合わせてくれたんですね
    有難うございます(涙)
    おまけに次回予告もしていただき(笑)
    ですが・・・当然のごとく、トオルの誘惑に
    負けてのエミの肌の絡みはありません

    少し予告しますと、心の絡みは少しあるかもしれません
    只、それは恋愛感情ではありませんが・・・

    わたくしからの予告
    ルナとエミの心と体が激しく絡み合うこれからの展開
    に乞うご期待を・・・(*^_^*)

    これからもよろしくお願いいたします^^



                       映美



[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 16791 ] / ▼[ 16809 ] ▼[ 16818 ]
■16792 / 3階層)  昴さんへ^^
□投稿者/ 映美 一般♪(37回)-(2006/10/10(Tue) 00:50:34)
    昴さんへ

    何度もお邪魔かと思いますのでこちらにレスしますね^^

    お風邪の具合はどうですか?
    三連休はゆっくり静養されましたか・・・?
    おタバコも喉が辛いでしょうから 気をつけてくださいね

    なんだか 私が更新を急かしちゃったみたいな感じで
    申し訳なく思ってますm(__)m

    お題エッセイの続きを昴さんが書いてくれたんですね
    ありがとうございます^^
    お話がさりげなく続いてたから・・・なんだか嬉しかったです^^

    では、無理なさらないように、ゆっくりお話書いてくださいね




                        映美

[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 16792 ] / 返信無し
■16809 / 4階層)  映美さん♪
□投稿者/ 昴 ベテラン(232回)-(2006/10/10(Tue) 23:32:57)
    2006/10/11(Wed) 00:26:28 編集(投稿者)

    お誘いを受けて参上致しました。(笑)

    風邪の方は悪化もしなければ治りもしない
    現状維持って状態で…
    ゴホゴホ咳をしながら通常勤務をしていますので…
    うーん、まあまあってところでしょうか(苦笑)


    お返事とお話のupはセットでと思っていますので…
    決して映美さんに急かされた訳ではありませんから、お気になさらないで下さいね(*^-^)b
    (2日に経っていましたし 苦笑)


    お題小説は…
    別々に読むとそれぞれ違うお話のようだけど
    続けて読むと続きになるように
    お題だけでなく
    ストーリーも映美さんから頂いてみました(^-^)
    気づいて下さって私も嬉しかったですよ



    肝心な本題を書き忘れるところでした(汗)


    トオルはモテそうなタイプだけに

    俺が口説けば的な雰囲気に好感が持てません

    (…って映美さんの思惑通り? 笑)



    トオルに負けるな!
    エミ頑張れ!!


    映美さんも頑張れ!!(えっ)


              昴
[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 16792 ] / 返信無し
■16818 / 4階層)  昴さんへ^^
□投稿者/ 映美 一般♪(40回)-(2006/10/11(Wed) 03:25:29)
    2006/10/11(Wed) 03:42:11 編集(投稿者)


    こちらに誘導してしまいましたね すみません^^

    昴さんは 今頃・・・
    夢の中に誘導されていることでしょうね・・・

    まだ咳もひどいようですね
    あまり無理なさらないくださいね


    物語のご感想有難うございます^^

    トオルはたしかに私のタイプではありません
    ・・・っていうか男性ですし・・・問題外です(笑)

    これからトオルとエミはまだ絡む場面あります
    ですが・・・誘惑されることは絶対ありません^^

    物語とひとりごとをつらつら書いていたら
    こんな時間になってしまいました^^;
    そろそろ寝ます・・・^^;

    昴さん

    私も頑張れとは・・・何を(笑)?

    きっと 物語を書くことですね

    ハイ・・・
    昴様に支えていただいていますので頑張りますね(^^)


                       映美

[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 16632 ] / ▼[ 16828 ]
■16816 / 1階層)  ひとりごと
□投稿者/ 映美 一般♪(38回)-(2006/10/11(Wed) 03:22:14)
    皆さんのエッセイを拝見するたびに 
    こんな大きなサイトで、ちょっと冒険しちゃったかなぁ〜て
    大きなため息をつく私(>_<)

    ポエムやショートエッセイなどつらつら綴っている
    そんな自分の心の置き場所はあるのですが・・・

    素敵のHPは以前から皆様のお話を読ませていただきに時折訪問
    しておりました

    何かを吐き出したくて 何かを伝えたくて たくさんの人が行き交う
    この場所に私も残してみようかなって思ったのがきっかけでした・・・。

    しかし 書き始めたものの 何分、思いつきで書いてしまったので
    ちょっと話のつなぎのなさに失敗しちゃったかな〜と反省してます

    このルナ&エミも 当初はワンシーンで短編で書くつもりだったのが、
    いつのまにか長編になってしまっているし・・・^^; 

    もう、このまま突っ走るしかないですね〜ええい いっちゃえ〜(笑)

    こんな拙い文章でも読んで頂いてる方がいること
    こんな私を、応援して励ましてくださる方がいること
    そんな方たちに出逢えたこと非常に嬉しく思っています^^

    最後まで挫折しないで終らせることできるかな・・・と落ち込んだり・・・
    行き詰まる夜もあるけれど・・・そんな日はちょっぴりお酒なんか飲んで
    気合だぁ〜(笑)なんていいながら 書いています^^

    ここを読んでくださっている皆様 ありがとうございます

    どうかこんな拙いわたしですが・・・、
    最後までお付き合いくだされば嬉しいですm(__)m

    (秋の夜長のひとりごとでした 失礼いたしました)



                                 映美

[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 16816 ] / ▼[ 16860 ] ▼[ 17144 ]
■16828 / 2階層)  エミちゃんと映美ちゃん☆は同じ??
□投稿者/ 百歌咲蘭 一般♪(5回)-(2006/10/11(Wed) 21:16:06)
    えみちゃん予告に激しく期待 しちゃう(*~ρ~*)

    これから激しく絡むなんて〜〜〜はぁはぁ(勝手に妄想女)
    おまけにエミがそんな色っぽい女だとと聞いた夜には
    もう〜〜たまらんぜぃ〜〜 どこでも押し倒したくなるぜ〜〜!
    あんたが押し倒してどーすんのって ハイ!すんませーん
    セクシーも色っぽいも、私は大好きだけどね(*^o^*)♪


    えへん!ちょっとまじめにコメントをします
    いわなかったけど(誰もきいてないちゅうーに)
    昔、えみという名の好きな子がいたんだ、振れたけどさ(;_ _;)
    だからエミという名前にについ反応しちゃうんだなぁvv
    わかってる 君がえみではないことは(当たり前だ)
    でも、君のドラマはいいよ 最後までかいてほしい
    うん、応援してるからさp( ^ 0 ^ )q がんばれ!

[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 16828 ] / ▼[ 17108 ]
■16860 / 3階層)  百歌咲蘭さんへ^^ 
□投稿者/ 映美 一般♪(46回)-(2006/10/13(Fri) 01:56:20)
    百歌咲蘭さん

    いつも励ましのお言葉ありがとうございますm(__)m

    はい、私は、確かに咲蘭さんの大好きだった
    えみさんではありません・・・
    ごめんなさい えみさんじゃなくて・・・(笑)

    でも、こうしてひょんなきっかけで目に留まって
    わたくしの拙い^^;ドラマを見ていただいたこと
    とても幸せに思います^^

    えみちゃん予告の件ですが(笑)

    どこででも押倒すという咲蘭さんのお言葉
    物語で出てきますよ・・・ お楽しみに♪
    わたしも結構そういうの好きかも(*^_^*)


    エミと映美は同じ?というご質問ですね?

    え〜と、100%ではありませんが
    70%くらいわたしです^^
    (何の割合なのか意味不明ですね・・・)

    只、このルナとエミのStoryは創作です・・・
    ・・・・・が 実話もすこ〜し織り込んでいます
    それがどの部分かは・・・内緒ですが(意味深 笑)

    これからも見守っていてくださいね
    暖かいお言葉に感謝いたしますm(__)m



                     映美

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▲[ 16860 ] / 返信無し
■17108 / 4階層)  Oh〜!映美さま
□投稿者/ 百歌咲蘭 一般♪(9回)-(2006/10/29(Sun) 18:57:31)
    (@ ̄∇ ̄@)/~ オー久しぶり 映美ちゃんと、、、エミちゃん 笑
    最近、、、、超、忙しくって、、パソコン見れなかったんだぁ
    おっずいぶん、進んでるじゃぁ あーりませんか
    ドラマ読んだぞよ バチッ☆(−_^)
    ナヌ、、実話もちょっとあり、、、なるほどハハ〜ン
    まぁ〜〜だいたいどのシーンか想像はつくけどねぇ(( ̄ー ̄)ニヤリッ 
    次回楽しみだニャァ・・絡むシーンに期待大の字♪
    ぐふふ・・・わらひ、エロ星人(^0^*オッホホ)

    ふざけてごめんね(\(__ ) ハンセィ
    えみさんのドラマちゃんとまじめに読んでるからね
    でわ でわ 楽しみにしてます! また登場しまぁ〜〜す!!(^ー^)ノ

[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 16828 ] / ▼[ 17424 ]
■17144 / 3階層)  百歌咲蘭さん^^
□投稿者/ 映美 ちょと常連(71回)-(2006/11/01(Wed) 03:43:01)
    百歌咲蘭さん^^

    おひさしぶりです・・・。
    お忙しいなか・・・見て頂きありがとうございますm(__)m

    そうですね、少し実話もありかもと書いてましたね(苦笑)

    咲蘭さんが、ご想像のシーンが、そのシーンかどうかという
    のはさぁどうでしょう?なんともお答えできません(*^_^*)

    そうですね・・・少しネタバレすると
    哀しいシリアスなシーンでもありますね・・・・。

    いえいえ、反省なんてしないでいいですよ〜(笑)
    いつも、楽しいコメントで笑わせていただいています
    どんどん、また登場してくださいね^^待っています

    日々・・寒くなってきてますね
    お風邪など引かないようにしてくださいね^^


                         映美
[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 17144 ] / ▼[ 17430 ]
■17424 / 4階層)  映美さま(@^^@)/コンバンワ
□投稿者/ 百歌咲蘭 一般♪(4回)-(2006/12/06(Wed) 22:51:31)
    ひさびさにきてみたよ〜ん!!! 
    続きを、いっきに読んでたよん♪〜♪

    ル、ルナとついに(*/∇\*) キャァ
    おもわずゥ 興奮しちゃったよォ(* ̄▼ ̄*) デヘヘ
    溢れる愛 な、、な、、になにがあふれたの〜〜〜←想像しすぎ(爆爆)
    どこでもしたくなる・・・・もしや〜〜エミいや映美さんもそうなのォvv(興奮)
    それでェ、、、エミよ〜あわぁゎ〜( ̄O ̄;)
    またぁ!!トオルに魔の誘いに・・・ダメジャナイカァヾ(°∇°*) オイオイ
    まさかァ今度こそ〜〜〜★ってなことは・・・ないっかァ〜〜!Σ( ̄口 ̄;;
    エミいかんよ 男は欲望のかたまりじゃぁ〜〜!
    すんませーんm(__)m 
    咲蘭は錯乱状態・・・・ 笑。
    でわ 続きを楽しみにしてます
    頑張ってネ☆エミ&ルナ&映美☆応援していまっす☆
    でわ また参上いたしやす (゜-^*)/~



[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 17424 ] / 返信無し
■17430 / 5階層)  百歌咲蘭さんへ^^ 
□投稿者/ 映美 常連♪(103回)-(2006/12/08(Fri) 03:21:58)
    ほんとにお久しぶりですね


    ツリーで見ると・・・
    一瞬、どこにレス頂いてるかわかりませんでした(汗)
    こんな高いとこにお返事でいいのかな?あはっ

    相変わらずお元気そうですね^^

    あの、あまり興奮しないでくださいね・・・(笑)

    そうですね トオルの誘いに、ついていくエミに
    書いている私も、ハラハラしながらだめじゃない
    と突っ込みをいれています^^

    トオルと絡んでもらわないと、続かないシーンも
    ありなので・・・お許しくださいね^^


    いつも応援ありがとうございます・・・
    年内に完結できるか?・・・わかりませんが
    咲蘭さんが、今度ここを見て頂いたときに
    ドラマが、進んでるように頑張りますね


    寒い日々が、続いていますので、お身体ご自愛くださいね


                    映美






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▲[ 16632 ] / 返信無し
■16817 / 1階層)  誘惑B色香
□投稿者/ 映美 一般♪(39回)-(2006/10/11(Wed) 03:23:32)
    2006/10/11(Wed) 03:24:15 編集(投稿者)



    『そっか〜 失恋で傷心中・・・。 
    じゃあ僕と同じだね しばらく恋はしたくないっていうのも・・・』


    トオルはグラスのウオッカを飲み干す


    『でもね、僕はエミさんに今夜会って・・・。 
    しばらく恋しない・・・の決心は揺らいじゃったけどね』


    『トオルさん 上手いのね・・・』今度は笑顔で見つめ返した


    『エミさんは、色っぽいね とても・・・』


    トオルは、真剣な目を燻らすタバコの煙に泳がせる


    『えっ セクシーってことですか?そんな〜私なんか・・・』
     

    『いや、”セクシー”と”色っぽい”は違うよ・・僕の中ではね』


    『違うって?』


    『セクシーさは作れるよ・・・誰でもね。洋服だってメイクだってね 
    外面をセクシーに装うことはできる でも”色っぽい”は違う
    内面から出てくるものだよ 誰もがもっているもんじゃないさ 』


    『エミさんが店に入ってきたとき、僕は一瞬にして心奪われたよ
     もちろん その色気にね・・・ 』


    どんどん甘い言葉を吐き出す・・・トオルは酔ってるのかもしれない
    そして私も酔っているのかもしれない・・・軽いめまいがした

    カクテルよりその言葉たちに・・・私は酔ってしまいそうだった


    『ちょっと、すみません 化粧室へいってきますね・・・』


    席を立つと、そんな私に亜紀子が気づいたのか
    あとを追うように席を立ち化粧室に入ってくる


    『ねっ、ねっ エミ〜どう〜♪話し弾んでる?』


    『ねえ 亜紀子 そろそろ私、帰りたいんだけど・・・』


    『まだ、早いじゃん〜、なんかお腹すいたしさ 向かいのビルの居酒屋に
    移動しよっかてシンジが言ってるの 行こうよ〜飲みなおそう エミ〜♪』


    『それか、トオルくんとふたりでここでまだいる?』


    亜紀子はVサインをしておどけてみせる


    『私、もう帰るってば〜 寄りたいところもあるの・・』


    『え〜こんな時間にどこ寄るのよ?それにそんな赤い顔でひとりで
    ウロウロしてたら危険よ〜エミ〜』


    頬に手をあてる 鏡に映った顔はたしかに、ほんのり赤い・・・


    なんだか 鏡を見てたらひとりで帰るのも空しくなった私 
    結局まだ亜紀子たちと付き合うことになった…


    (今夜だけいいか・・・トオルとは音楽の話でもすればいいしね)


    地下にあるバーの細い階段を 亜紀子たちと順に縦に並んで
    出口目指して登っていたとき 店に下りてく人影が見えた…
    壁側により通路をあけてその人と交わす空間をつくった…

    『すみません』そう言いながら降りてくる人影が近づいたとき
    私は、息が止まりそうになった…


    その人影・・・それは ルナだった…

[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 16632 ] / 返信無し
■16851 / 1階層)  誘惑C彼女 
□投稿者/ 映美 一般♪(43回)-(2006/10/13(Fri) 00:30:19)
    2006/10/13(Fri) 00:37:55 編集(投稿者)




    ――ルナがすぐ横をすり抜けて降りていく


    途中・・・トオルとルナの目線が合った《気がした》


    気まずい様子でお互い目を逸らした《・・ように一瞬見えた》


    《・・・それは私の気のせいなんだろうか?》


    トオルの背に隠れてか、暗くてわからなかったのか 
    ルナは私には気づかず階段を降り店に入っていった


    突然のことで、ルナに声をかけることができなかった


    BARを出ると 外の空気が火照った頬に心地好い
    私は店の前で足がとまり動けなかった


    前を歩くトオルが気づきふり向く


    『エミさん 大丈夫?気分でも悪い?』


    『エミ 大丈夫?』亜紀子もシンジもふり向く


    私は、はっと気づいた
     ルナに逢ったんだ・・・ルナがこの店にいる
     

    《そうだ・・・訊かなきゃ 謝らなきゃ・・・》


    『ねっ 亜紀子 先行ってて・・・ 私、忘れ物したかもしれない
    ちょっと 店戻って見てくるね 』


    『一緒にいってあげようか?』トオルが言う


    『ううん 大丈夫^^; すぐ戻ります 』


    3人が向かいのビルに歩き出すのを見届けると
    いま出てきた店の階段をドキドキしながら降りた

     
    《確かルナはひとりだった 待ち合わせかな・・・》


    ドアを開けると、懐かしい“LOVE SONG”が流れていた


    マスターは、私を見ると おやっとした顔を一瞬したが 
    なにも言わず”いらっしゃい”と笑顔で迎えた


    その声でカウンターに座っていた ルナが私に目を向けた


    胸をおさえながら ルナの座るカウンターに近づく


    バックで流れる “LOVE SONG”にルナの声が重なる


    『エミさん?・・・だよね』


    あの雨の日カフェで言葉を交わしたルナの瞳が、目の前にあった


    『ルナさん 私・・・ごめんなさい・・・』


    『えっ なに? 突然 謝られても〜 困るんだけど(苦笑)』


    『わたし、ルナさんに番号書いてもらった【栞】を失くしちゃったんです;;』


    ルナは目線を灰皿に落すと


    『そっかぁ〜 だから 待てど連絡こないわけだったんだ・・(苦笑)』


    『ごめんなさい わたしったら・・・』


    『ううん いいの 私もエミさんに連絡先訊いておけばよかった
    ってあとから思ったの・・・。 そうだ いま教えてくれる? 』


    ルナが携帯を取り出す・・・


    『そもそも、紙に書いたのが間違いね(苦笑)
    私が、エミさんにかけるから番号言ってくれる?・・・』


    私の番号を打ち込むルナの指先を見つめる


    『ハイ オッケー(笑)これで失くすことないね』


    そのとき私の携帯の着信音が鳴った・・・


    ルナが今入れた番号からだと思って出ると それは亜紀子からだった


    『エミ〜遅いよ〜! 忘れものあったの?』


    『ごめん〜 今から 行くから待ってて』


    『今、トオルくんが心配してそっちに迎えにいったよ〜』


    え、トオルがここに・・・それは困る(汗)
    ルナにへんな誤解されたくないし、早く店出なきゃ・・


    慌てた様子の私をみてルナが微笑んで訊く


    『もしかしてデート?待ち合わせ?』


    『いえ、ち、ちがいます・・ともだちです。
    待ち合わせしてて あのごめんなさい 私、行かないと・・』


    『じゃあ またゆっくりお話しましょう』


    このままずっといたかった
    ここでルナの黒い瞳に誘惑されたかった・・・。


    ひとりカウンターでグラスを持つルナが気になった


    『あの、ルナさんはお一人?』


    『ううん、待ち合わせよ・・・』


    ルナのタバコを持つ指先を見つめる
    (わたしったらどうして目がいくんだろう・・)


    『あ、そうですか?もしかして彼氏とか?』


    『ううん 彼女・・・』


    タバコの火をもみ消しながらルナが笑って答えた・・・





[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 16632 ] / ▼[ 16859 ]
■16852 / 1階層)  映美さん♪
□投稿者/ 昴 ベテラン(236回)-(2006/10/13(Fri) 00:56:34)
    うーんトオルめ

    いいところで邪魔して


    でも番号をルナに渡せたから…

    いいかな




    映美さんに「頑張って」は

    もちろん執筆活動ですが…


    他にも頑張ることがあるなら

    昴は心から応援しますよ(笑)

    (携帯)
[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 16852 ] / 返信無し
■16859 / 2階層)  昴さんへ^^ 
□投稿者/ 映美 一般♪(45回)-(2006/10/13(Fri) 01:41:26)
    昴さんへ

    いち早いご感想とコメント
    ありがとうございます^^

    誰よりも 私の作品を一番に見ていただいてる 昴さん^^
    本当に嬉しく思っていますm(__)m

    あなたのいつもかけてくれるお言葉のひとつひとつが
    糧になり書くパワーをいただいています^^

    他に頑張ることですか・・・
    たくさんありすぎて あれもこれもと
    応援のおねだりを昴さんにしちゃうかも(笑)
        ↑
    すみません・・・冗談です^^

    秋の夜長・・・
    風邪をこじらせないようにしてくださいね


                      映美

[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 16632 ] / 返信無し
■16883 / 1階層)  誘惑D“知りたい”
□投稿者/ 映美 一般♪(47回)-(2006/10/15(Sun) 00:03:56)

    『彼女』と待ち合わせ


    ルナの言葉に 私のすべての動きが一瞬にしてとまった


    《彼女って?》


    『ウフフッ・・・エミさんって わかりやすいひとね
    もしかしたら(笑)酔ってる? 顔赤いわよ・・・』


    ルナが、凍った表情の私の頬に触れた その手はひんやり冷たかった。


    その時、BARの入り口のドアからトオルが顔だけ覗かせた


    『エミさん?』 


    私とルナを視界に捉えると驚いた顔をし中には入らず声をかける



    『エミさん 僕、外で待ってるね』



    ルナの方に軽く会釈するとトオルはドアの向こうに消えた


    ルナの横顔を見ると さきほどの笑みはなかった
    このとき二人の間に漂った、ただならぬ空気を感じた


    ルナは取り出したタバコにスリムなお洒落なライターで火をつけた


    『エミさんの彼?』


    『いえ 違います! 彼は 彼氏ではなく、え〜とお友達・・・といっても
     今日、会ったばかりで・・・その・・・友達の彼の友達で・・・(汗)』


    言葉がもつれて 何をいってるのか自分でもわからなかった


    ふたつの出来事で 頭の中がパニックになっていた



    ルナの口から出た“彼女と待ち合わせ”
    ルナとトオルの不自然な視線の弾きあい


    なにから訊いていいのかわからない
    ・・・けどなにか言わなきゃと思った


    『あの・・・ルナさん・・・?』



    『早く行ってあげなきゃ ほら〜彼 待ってるんでしょう?』


    ルナは質問を、避けるように私を諭した


    『エミさん 近いうちに電話しますね・・・今日は逢えてよかった・・・』


    ルナの表情に、これ以上ここには居ないでと・・・読み取れた


    『わかりました。 じゃあ、お電話待ってます・・・』


    重い足取りで、ドアに向かった


    階段を登るとトオルが待っていた…



    『エミさん 酔ってる?』



    トオルが歩きながら訊く


    『いいえ、もう醒めちゃったみたい・・・。大丈夫です』


    『エミさん、話したいことあるんだけど・・ちょっといいかな?』


    『えっ、でも、亜紀子たちが待ってるでしょう?』


    『シンジと亜紀子さんには、言ってきたから 大丈夫だよ』


    (あ、もしかして、これって亜紀子たちが仕組んだ作戦?!) 


    二人きりは抵抗あるけど、トオルには訊きたいことがあった
    (それはルナとトオルのさっきの気まずい雰囲気の理由 )


    亜紀子たちの前だとそんな話もできないし訊けないし・・・


    『ねぇ トオルさん お酒はもういいから、私、コーヒーが飲みたい・・・』


    『わかった え〜と じゃあ、あそこ行こうか』 


    ビルの角の先に見えるカフェの看板をトオルが指差した


    歩きながら・・・私には“知りたい”ことがもう1つ頭の中で渦巻いていた


    《待ち合わせの相手は“彼女”》さらりと答えた ルナの言葉

    その“彼女”の意味が気になる どんな関係?

    その“彼女”は彼女でルナの恋人?(もしそうなら ショック・・・)

    その“彼女”はただの女友達を指してるのかもしれない


    信号が青になり ぼんやりしてた私を促すようにトオルが
    肩に手をまわそうとした・・・

    私は、さりげなくその手をかわした


[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 16632 ] / 返信無し
■16890 / 1階層)  誘惑E"重なる手”
□投稿者/ 映美 一般♪(48回)-(2006/10/15(Sun) 02:46:38)

    カフェオレにトオルはシュガーを、たっぷり入れた


    『トオルさんって 甘党なんですか?なんか意外〜(笑)』


    トオルは前髪を軽くかきあげながら、笑った


    『そ〜、みんなに言われますよ』


    トオルがタバコに火を点けたのを見て尋ねた


    『あの〜トオルさん?』 『あのさ、エミさん?』


    ふたり同時に話しかけてた・・・


    『あはっ トオルさん先にどうぞ〜』


    『いや、エミさんから、どうぞ〜(苦笑)』


    『さっきのBARで私と話してた女性のこと知ってるんですか?』


    『あぁ 知ってるよ』


    トオルのタバコの煙を私はみつめた


    『僕達のバンドで、前に、キーボード担当の女の子がいたんだけど
    彼女はたしかその子の友達だよ 何回かライブ来てたかな・・・? 』


    本当にそれだけなのだろうか?
    その程度の知り合いならば、気軽に声をかけるんじゃないだろうか?


    《・・・今度ルナに会った時に訊いてみよう》


    『エミさんと彼女はどんな知り合い?』トオルが訊く


    ルナとの出逢いの経緯をトオルに詳しく話すのは躊躇った


    『あ、あの友人の友人で・・・まだ会うの2度目なんですが・・・』


    『2度目? そっか・・・』


    ・・・しばらく沈黙があった


    それ以上トオルはルナのことを訊かなかった


    『あ、エミさん 僕ね、曲も書いてるんだ・・・』


    『エミさんに今夜会って、なんだかいい詞が浮かんできてさ
     ・・・そのうち曲 出来たら聴いてもらいたいな〜 いい?』


    それから、トオルが得意そうに音楽談義を始めた・・・。
    私は笑って適当に頷きながら・・・心の中でルナを想っていた


    今頃ルナは、”彼女”と会ってるんだろう・・・。
    胸がざわめく・・・


    《逢いたい・・・。ルナに逢いたい・・・。》


    酔いが醒めた頬を両手で覆った
    無意識にルナが触れた頬の辺りを指先で探した・・・。



    ・・・頬に"重なる手"の感触を感じた



    トオルの手だった



    『エミさん・・・やっぱり僕じゃ駄目かな?』



    トオルの視線がまじかにあった・・・。


    『トオルさん さっき 言ったでしょう〜
    私、失恋して傷心中だから恋はお預けなの・・・って(苦笑)』


    触れてたトオルの手をゆっくりテーブルにおいた・・・


    『じゃあ、エミさんの傷が癒えるような曲を書いてくるよ
    それからエミさんをもう一度誘惑する?いい?』



    『ええ、いいわよ〜できるものなら・・・(笑)
    でもね1曲くらいでは癒えないかもしれないわよ(苦笑)』



    『何曲でも書いてみせるさ・・・』



    トオルが涼しい目でみつめた



    《・・・ルナでないと駄目なの・・・ルナでいっぱいなの・・》



    私は心の中でそう呟き トオルの涼しい瞳を弾いた



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▲[ 16632 ] / 返信無し
■16925 / 1階層)  “転送 ラブソング” 
□投稿者/ 映美 ちょと常連(51回)-(2006/10/16(Mon) 15:32:55)
    2006/10/16(Mon) 18:05:26 編集(投稿者)





    日曜日の朝・・・


    枕もとの携帯のメロディで起こされた


    亜紀子からのメールだった
    ・・・まったく いつも朝早いんだから(苦笑)


    おはよ〜 エミ〜!こちら恋の宅急便でーす(笑)
    トオルくんからエミに贈るってさ〜。
    明日 会社で見せようって思ったんだけどさ
    【至急】って書いてるんだもん(笑)
    シンジから・・・私・・・そんでエミに転送だよん

    なんでメルアド教えてあげないのよ〜まったく!
    でもさ、この転送作戦は、私達にも見てもらう様
    にというトオルくんの作戦よね ♪

    もう〜“ラブソングの転送”なんかしたくないよわよ
    でも かなりエミにぞっこんだね どうするエミ〜?(笑)



    エミさんへ

    とりあえず まず1曲贈るね
    一日も早く、つぎの恋ができるように・・・。
         
     【つれない君に】
      
    この静寂の夜の闇の中 
        君を連れ出したいんだ

    つれない素振りの君 
       僕に泳がない かたくななその瞳 

    わかってるさ 僕を見ていないこと
       何度も 僕の腕をすり抜ける君
     
    いまは いいさ 
       夢の中 僕の腕の中に君はいるから

    今夜は最高の月 
         その瞳に映してあげるよ

    今夜だけ 
       僕に肩を預けてくれないか

    今夜だけ 
      このメロディに耳を傾けてくれないか 

    僕の心をこのメロディにのせて


    君の破れたハートを修復したいのさ


    ※♪曲未完成※ 


    P:S アドレス聞くの忘れてたよ 教えてね♪ 

                      トオル



    そうね・・・これで落ちない女いないよね(苦笑)

    でも まず1曲って?
    『何曲だって書くさ』って言ってたトオル

    トオルは本気なのか・・・


    ごめんなさい・・・何曲贈られても・・・


    私は落ちないからね・・・。


    携帯を閉じたと・・・同時にまた着信音が鳴った


    点滅し映し出される11桁の数字


    それは・・・ルナの番号だった


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▲[ 16632 ] / ▼[ 16963 ]
■16928 / 1階層)  映美さん♪
□投稿者/ 昴 ベテラン(242回)-(2006/10/16(Mon) 23:47:31)
    昴のお昼休みは14時からで…編集前のも拝見しましたが

    編集して良くなりましたねって言うか

    行動として自然になりましたね



    風邪だと思っていた症状なのですが…
    風邪じゃなかったみたいで(>_<)

    秋の花粉症デビューでした(T_T)

    春の花粉症は目に来るタイプなので

    まさかって感じでした


    病院でアレルギーの薬を処方されたら

    だいぶ楽になりました

    心配してくれて…ありがとう

    (携帯)
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▲[ 16928 ] / 返信無し
■16963 / 2階層)  昴さんへ 
□投稿者/ 映美 ちょと常連(53回)-(2006/10/18(Wed) 02:16:54)
    やっぱり 昴さんが一番に見てくれていますね^^
    貴重な休憩時間にまでありがとうございますm(__)m

    最近はPC仕事の作業が多く、その合間に書いています

    “転送 ラブソング”は未完成の下書きの方を間違って
    UPしてしまったんです(汗)

    夕方に【野生時代】(中山可穂特集と新連載の小説掲載)
    を求めて出向いた書店で、他の本を見てたとき
    ラブソングという文字にハッとまちがいに気づき慌てて
    飛んで帰りUPしなおしました^^

    秋の花粉は喉ですか?
    花粉症の辛さは、わかります;;

    友人の涙目を何度も見てますし・・・
    ほんと辛いですよね(>_<)

    私 なにもできませんが・・・
    お言葉しかかけられませんが

    どうか無理なさらずに お大事になさってくださいね・・・。

                          映美


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▲[ 16632 ] / 返信無し
■16962 / 1階層)  “BOOK COVER”
□投稿者/ 映美 ちょと常連(52回)-(2006/10/18(Wed) 02:15:10)
    ルナと待ち合わせに選んだ場所は、はじめて出逢ったカフェ


    カウンター席が空いていた 見廻せばテーブル席も空いてる
    すこし迷って私はカウンター席にむかい 座った


    ガラス越しの外の交差点の往来を眺めながら 
    朝の電話の、ルナの声を思い出していた


    『エミさん おはよう〜♪朝早くごめんなさいね
    今日予定ある?お話したいんだけど・・・会える?』




    ルナと二人きりでやっと会える・・・


    約束の時間まであと少し・・・時計を見たとき声がした


    『お待たせ エミさん』


    振り向くとルナが笑顔で立ってた


    『カウンター席でいいの?あっちに移動しない?』


    ルナは 後ろのテーブル席を目で示した
    頷いて席を立つ私のカップをルナが持ってくれた


    『金曜の夜はごめんね なんだか店からエミさんを追い出しちゃった
    みたいで・・・。 私、ずっと気になってたの・・・』


    スマートにタバコを吸うルナの仕草をみつめた


    『いいえ、私こそ店の中まで押しかけちゃって・・・すみませんでした』


    訊きたい事は、たくさんあった・・・。


    でも今は、ルナの話を優先しよう・・・そう思った。


    『BARに迎えに来た彼 エミさんのお友達なの?』


    いきなりルナから訊いてくるとは・・・
    (やはりトオルとの繋がりを気にしてるのかしら)


    『あの日、初めて会ったんです ともだちの彼の友達です・・・。』


    『そう、じゃあ〜お友達にはなったのね?』


    ルナは何を言いたいのだろう・・・


    『あの〜、ルナさんは彼を知ってるんですか?』


    『・・・』


    少し間をおいてルナが答えた


    『ええ、知ってるわよ 訊いたでしょ?』


    『彼からは、以前バンドでキーボードしてた女性のお友達だと・・・』


    ルナは燻らす煙りの先を目で追っていた


    『お友達・・・。ええ、そうよ・・・』


    そう答える ルナの瞳が一瞬曇った


    『そうですか〜、世の中狭いですね(苦笑)』


    これ以上はもう訊かない 訊きたくない なぜかそう思った


    『あ、そうだ・・・』


    ルナは灰皿にタバコを押し付けて火を消し
    思い出したようにバックから文庫本を出した。


    『エミさん読んだ?読んでなければ・・・どうぞ(笑)』


    テーブルに差し出した文庫本 あの作家の本だった。
    そのタイトルは、あの日ルナと同時に手をのばした文庫本だった。


    『いいんですか? ルナさん』


    『ええ、返却は無期限 いつでもどうぞ・・(笑)』


    私も本を見て思い出した。


    『そうだ ルナさん、私も渡したいものあるんです』


    『あの〜 これ・・・』


    薄っぺらいペーパーバックをルナに差し出す


    『えっ、なに?』


    ルナは、カップをずらして中を覗いた


    『あっこれって もしかして“BOOK COVER”ね?』


    『私、コーヒーこぼしちゃって 汚しちゃったから』


    『あれは、書店で付けてくれる紙のカバーよ だから気にしなくても
    いいのに〜(苦笑)・・・・綺麗ね、これって 和紙ね・・・』


    ルナに逢いたいと彷徨っていた 先週の日曜 
    ふらりと寄った和雑貨の店で見つけた和紙だった・・・。


    『もしかして手作り?』


    『手作りといっても・・・只 和紙を張り合わせただけです(苦笑)』


    『ありがとう 大切に使うね・・・』


    潤んだ黒い瞳で見つめるルナ


    ルナの中に映る私は 無言で好きを伝えていた・・・ 


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▲[ 16632 ] / 返信無し
■16972 / 1階層)  “GALLERY” 
□投稿者/ 映美 ちょと常連(55回)-(2006/10/18(Wed) 20:31:42)
    2006/10/18(Wed) 22:31:37 編集(投稿者)



    お気に入りの本や作家の話をし、
    コーヒーを飲み終えた頃 ルナが腕時計に目をやった


    『ねえエミさん ちょっと近くまで付き合ってくれる?』


    『ええ、どこでも お付き合いします〜』


    『友人が写真展を開いてるの ちょっとのぞいてみたいから・・・』


    カフェを出てルナと並んで歩く午後の街


    私よりすこし背の高いルナ・・
    思わず腕を組みたくなる衝動を抑えた



    『ここの中にギャラリーがあるの』


    ギャラリーのあるビルには見覚えがあった


    あの雨の日・・・
    地下街を抜けひとつの傘で歩きルナを見送ったビルだった・・・。


    『あ、そういえば エミさんに、送ってもらったね 
    あの時は、ここに展示の準備の手伝いにきたの・・・』


    そのギャラリーは1階奥にあった・・・


    『ルナ〜♪』


    ギャラリーの入り口から弾んだ声がした


    『ようこそ いらっしゃいませ』


    ルナと私の方に歩み寄ってくる女性がいた


    『リッコ〜 いたんだ』


    『なによ〜、いちゃ いけないの〜(苦笑)』


    笑いながら その女性はルナの肩を軽く叩いた


    私に注がれる女性の視線に気づき ルナが紹介をする


    『こちら 友人の律子 一応女流カメラマンかな(笑)』


    『はじめまして、エミです・・・』


    リツコは、大きな瞳が印象的な美人だった


    『エミさんね よろしく・・・。ゆっくり見ていってくださいね♪』


    大きな瞳でリツコが私を、弾くように見つめる


    『あ、そうそう ルナ・・・ちょっと・・・』


    リツコがルナの腕を引いて なにか話しはじめた・・・。


    ルナがリツコと話してる間 白い壁に並べて飾られた
    モノクロ写真をみて歩いた・・・
    街の風景をいろんな角度から捉え、撮られていた


    『学生時代からの友人なの 私も女流カメラマン目指してたの
    でも 私、才能なかったみたい〜(苦笑) 』


    ルナがいつのまにか隣にきていた・・・


    『エミさんは写真とか興味ない?』


    『いえ、こんな風景とか見るの好きです。素敵ですね
     この写真の街に行きたいなって思っちゃう〜』


    リツコが近寄ってきて 
    写真の街の場所や、撮影のエピソードを語る


    ルナのリツコをみる穏やかな目に
    あの夜の“知りたい”が甦ってきた・・・


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▲[ 16632 ] / ▼[ 16983 ] ▼[ 17005 ]
■16974 / 1階層)  筆者より・・
□投稿者/ 映美 ちょと常連(57回)-(2006/10/18(Wed) 21:14:34)
    当初ワンシーン短編の予定だったこのStoryですが、
    なんか長々となっています^^;

    二人の接近や展開があまりにも遅いので読まれてる方
    もきっとやきもきされていることだと思います。
    何分、始めて試みなものでお許しくださいm(__)m

    次回より、展開の速度をUPしていこうと思っています。
    拙いドラマですが・・・
    最後まで もう少しお付き合いくださいますよう・・・

     よろしくお願いしますm(__)m

            
                       映美
[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 16974 ] / 返信無し
■16983 / 2階層)  Re[2]: 筆者より・・
□投稿者/ m 一般♪(1回)-(2006/10/20(Fri) 23:03:10)
    始めまして!毎回楽しく読ませていただいてます。
    いやいや、次どうなるんだろうってやきもき感がいいです^^
    更新されるの楽しみにしてます。

[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 16974 ] / 返信無し
■17005 / 2階層)  mさんへ^^
□投稿者/ 映美 ちょと常連(59回)-(2006/10/21(Sat) 22:05:35)
    はじめまして^^mさん

    読んで頂きありがとうございますm(__)m
    本当に嬉しいです・・・(涙)
    一言一言のお言葉あたたかく感じます

    やきもきさせてしまう場面
    またあるかもしれませんが^^;
    更新がんばってしていきます

    どうか見守っていてください

                  映美
[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 16632 ] / 返信無し
■16975 / 1階層)  “信号待ち”
□投稿者/ 映美 ちょと常連(58回)-(2006/10/19(Thu) 00:22:59)

    ・・・訊いてみよう


    あの夜、ルナが待ち合わせしてた“彼女”
    それは リツコのことかもしれない


    《私ったらそんなこと訊いてどうするんだろう》


    ううん、彼女がいてもいい 
    私の気持ちは変らない


    ・・・ルナが好き


    ギャラリー出るとすっかり
    すっかり日が暮れていた・・・。


    『ねぇ ルナさん・・・』


    『なに・・・?』


    『あの夜 BARで待っていたのはリツコさん?』


    『ええ そうよ どうして?(笑)』


    『じゃあ・・・彼女って・・・』


    そのあとの言葉がいえず・・・躊躇う私
    そんな私の様子を見て ルナは横顔で笑った


    ・・・やっぱり そうなんだ(彼女)


    目の前の信号が点滅から赤になり


    ふたりを立ち止らせた・・・。


    その時、隣に立つ・・ルナが私の右手をそっと握った


    ・・・えっ


    不意の事に息が止まりそうだった
    心臓が壊れるんじゃないかと思った


    ルナが熱く潤んだ瞳を絡ませてきた


    『わかりやすいひとね・・・エミさん(笑)』


    『あの時も 私 いわなかったっけ・・・(苦笑)』


    その言葉の意味をようやく理解した・・・。


    『最初に目が合った時から感じてたの・・同士だなって・・・』


    そう言いながら・・・握った手を5本の指で絡めなおすルナ


    『気になってたの エミさんのこと・・・』


    『私も・・・ルナさん・・・』


    周りの人の視線など気にならなかった


    信号待ちのわずか数十秒間


    ルナと私 絡みあう手と瞳は離れなかった・・・



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▲[ 16632 ] / 返信無し
■17007 / 1階層)  “絡まる手”
□投稿者/ 映美 ちょと常連(60回)-(2006/10/21(Sat) 22:18:49)

    ・・・信号が青になり 絡んだ手をどちらからともなく離した…。


    《気になっていたの・・》ルナの言葉に・・・
    胸の鼓動は収まらず・・・全身がずっと火照ってる感じだった・・・。


    ふたりはなぜか・・・暫く無言で歩いた…。


    地下鉄の駅が見えてきたとき ルナが口を開いた


    『エミさん、ちょっと地下街の本屋に寄りたいの…』


    ――その本屋は ルナと始めて出逢った場所だった…。


    ルナは難しいタイトルの本を手にとり何かを探していた


    私は、あの作家の文庫が並ぶ棚の前で立ち止まっていた
    (あの日ここでルナと出逢ったんだ・・・)


    ルナの指先の感触がまだ残る右手を見つめた・・・。


    『エミさん ありがと 行きましょう〜』


    ルナが携帯を閉じながら近寄ってきた


    『夕飯一緒にと思ってたんだけど呼び出しかかっちゃったの
    うちの上司ったら休みでもお構いなしなの 参っちゃう(苦笑)』


    『いえ、気にしないでください〜』


    …そういえば、ルナがどんな仕事してるかきいてない
    カフェで、私はOLだというのは話したけど・・・
    あの時、何故か別の話題に飛びルナに訊かずじまいになってた


    『ルナさんって、どんなお仕事されてるんですか?』


    『ライターです…。 広告代理店に勤めてるの』


    『コピーライターですか?』


    『きこえはいいいけど…、ライターの他も雑務色々なことやってるの
    仕事柄、不得意分野の本も読まなきゃだし 調べ物多くって・・・(苦笑)』



    ・・・人が行き交う 改札口の前


    『じゃあ、私はここで・・・。 エミさん 今日はありがとう(微笑)』


    見つめるルナの瞳に切なさが込み上げる


    『ルナさん 会えて嬉しかった・・・』


    寂しい気持がいっぱいでなんだか上手く笑えない


    『うふふ エミさんどうしたの?もう会えないみたいな顔しちゃって・・・(苦笑)』


    ルナが潤んだ瞳で手をもう一度絡ませてきた


    『ね、これから エミって呼んでいい?』


    私は・・・ルナの手を強く握り返した








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▲[ 16632 ] / 返信無し
■17008 / 1階層)  “彼と彼女の関係”
□投稿者/ 映美 ちょと常連(61回)-(2006/10/21(Sat) 22:31:06)
    2006/10/21(Sat) 23:53:00 編集(投稿者)




    ・・・翌月曜日


    『ねっ エミー、お茶して帰ろうよ〜♪』


    着替えを終えて ロッカーからバックを取り出す私に、
    亜紀子が声をかけてきた


    『うん、いいわよ〜』


    ・・・亜紀子の誘いは無下に断れない(苦笑)
    だってルナとの出逢いも亜紀子のおかげでもあるしね


    駅前の、シフォンケーキの美味しいカフェに入った。
    席に座ると亜紀子がさっそくおしゃべりを始める



    『ねっ、あれからトオルくんからメールきた?
    でも やるわね ラブソング作戦だなんてさ〜(笑)』


    ・・・そうだ、トオルのことをすっかり忘れてた
    あれから、トオルにメルアドを教えたが その後メールはきていない


    『それより、何?早く次の恋ができるようにって書いてたけど
     エミいつ失恋なんかしたのよ?私、そんな話聞いてないよ〜』


    亜紀子がシフォンケーキをつつきながら、不満そうな顔をする


    『ごめん 亜紀子・・・。あれはトオルさんの誘いを断るためについ言っちゃたの』


    『どうしてよ〜、トオルくんいい男じゃん・・才能もあるしさ〜♪』


    『たしかにいい人だと思う でも〜、私にはもったいないよ・・・』


    『あらまぁ〜もったいないだなんて〜謙遜しちゃってさ 
    はっきり言えばタイプじゃないんでしょう(笑)』


    私は、笑って首を左右に振ると 亜紀子も笑って同じ仕草をした。


    『そうそう・・・シンジに訊いたんだけどね トオルくんのバンドね
    インディーズデビュー 目指してるらしいの でもキーボードの子
    が突然辞めちゃったらしく いま代わりの子探してるんだってさ〜』


    キーボード?その言葉で、ふとルナとトオルのつながりを思い出した


    『エミ〜にその気ないから話すけどさ・・・。実はねそのキーボードの子と
    トオルくん恋仲だったらしいの・・・でもねその子ね・・・』

    声をひそめて亜紀子が話を続ける・・・

    『実はね、その子レズビアンだったらしいの・・・しかもね
    私はよくわからないんだけど・・・男女どちらも愛せる人だったらしいよ』


    その言葉に 手に持ったコーヒーカップを落しそうになった・・。


    トオルの恋人だった・・・女性
    ルナが友達だといってた・・・女性

    その女性がそう《バイセクシャル》だとしたら・・・


    私の頭の中で“彼と彼女の関係”がつながった





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▲[ 16632 ] / 返信無し
■17018 / 1階層)  “誘いのメロディー”
□投稿者/ 映美 ちょと常連(62回)-(2006/10/23(Mon) 02:01:24)
    2006/10/23(Mon) 02:32:09 編集(投稿者)




    ・・・トオルとルナの顔が交互に、私の頭の中でグルグルまわっていた


    トオルの恋人?だった女性 もしかしたらルナの恋人?でもあった?

    もしそうだとしたら・・・
    あの時の二人の間の気まずい空気は理解できる

    もしそうだとしたら・・・
    なんて皮肉なめぐりあわせなんだろう

    トオルが私を誘い・・・私はルナを好きになり・・・
    そうして、また二人が関わるなんて

    でも・・・・ルナは、どうしてなにも言わないんだろう?
    いや・・・・本当にそんな仲だったかどうか わからないじゃない



    『ちょっと エミ〜?どうしたの大丈夫〜?』


    コーヒーカップを持ったまま動かぬ私を
    亜紀子が心配そうな顔で覗き込んでいる


    『あ、ごめん・・・。ちょっと今、考え事しちゃってて・・・』


    気を取り直して 亜紀子に訊いてみる


    『ねっ トオルさんはそのひと(女性)と恋人同士だったの?
    どうして別れたの ?』


    『あら、ホントは気になるんじゃないの〜エミ〜♪』


    亜紀子がシフォンケーキを口に運びながら笑う


    『詳しいことしらないけど〜、付き合ってたんじゃないの〜
    別れたのは、そのことが原因じゃない?またシンジに訊いとくよ〜』



    ♪〜

    私の携帯の着信音が鳴った。



    ・・・トオルからのメールだった
    (なんていうタイミングなんだろう)



    ―エミさん―
     
    あの歌詞に、メロディー付けたんだ
    まだ完成じゃないけど・・・エミさんに
    一番に聴いてもらいたいんだ〜♪
    会えないかな?

    P:S
    大丈夫だよ 誘惑なんかしないから(笑)

                 ―トオル―



    『誰?ねっ、もしかしてトオルくん♪』


    亜紀子が携帯に目をやる


    『ち、ちがうわよ〜、友達よ〜』


    また言えば 大騒ぎするだろう・・・。
    亜紀子にはメールのことは内緒にした


    トオルに会ってみようと思った


    訊いてみたい・・・。


    《今更、訊いても仕方ないだろう・・・知らない方がいいかもしれない》


    心の中もうひとりの私が呟く・・・。




    ・・・昨日 ルナが触れた手を見つめた 


    『エミって呼んでもいい?』


    ルナの声を思い出してた・・・。恋しい・・・。



    《ルナのことなら、何でも知りたい・・・ううん知っておきたい》



    亜紀子の話に頷きながら トオルにメールの返事を打っていた




    ―トオルさん―

    もうメロディーできたんですか?早いですね♪
    聴いてみたいです

    絶対、誘惑されませんから、ご心配なく(笑)

                      ―エミ―



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▲[ 16632 ] / 返信無し
■17028 / 1階層)  “強引な抱擁”
□投稿者/ 映美 ちょと常連(63回)-(2006/10/23(Mon) 23:03:16)

    トオルに連れられていった場所は・・・
    いつも練習してるという貸しスタジオだった・・・。


    折りたたみの椅子をトオルは持ってきて開いた


    『エミさん、ここ座ってて・・・』


    ギターをアンプにつなぎ・・・なにやら操作をして
    『なんか調子わるいな〜・・・』と言いながら
    首を捻りトオルはギターを何度も爪弾く


    『しょうがない〜・・・、エミさん音悪いけど・・・我慢してね』

    トオルはギターを爪弾きメロディーを奏でる・・・♪
    そのメロディーは、ふと あの夜、BARで流れていた懐かしい
    LOVESONGに重なり ひとりでいたルナを思い出させた

    ・・・ギターを弾くトオルは、たしかにいい男だと思う
    モテないわけないだろう・・・もしかしたらどんな女にもこうして
    口説いてるのではないか・・・ふっと思った


    『どう?エミさん』


    ぼんやり聴いていた私にトオルが首をかしげて微笑んでた


    『あ、すごくきれいなメロディーです・・・。素敵な曲だと思います』


    『それだけ・・・?(苦笑)』


    『え、それだけって・・・?』


    『少し、心の傷口は塞がったかな?ってまだまだ ダメだよね(苦笑)』


    微かに私は頷いた


    ・・・そうだ 訊かなきゃあの事


    『あの〜トオルさん・・・、キーボードの方探してるんですね?』


    『うん・・・、でもなかなかみつからなくってね(苦笑)』


    トオルは 前髪をかきあげながらタバコをくわえた


    『女性のキーボード奏者を探してるんですか?』


    『いや、別に女じゃなくてもいいさ・・・っていうか今度は男がいいな』


    ・・・・はっきり訊こう


    『あの、トオルさん 前いたキーボードの女性は恋人だったの?』


    『・・・』


    一瞬 トオルのタバコを持つ手が揺れた


    『シンジから、訊いたんだ?』


    『いえ、亜紀子から・・・(苦笑)』


    『そっか〜 エミさんには、ちゃんと話そうって思ってたんだ・・・マユのこと』


    『彼女は期限付きでバンドに参加してたんだ・・・。突然辞めたじゃないよ
    確かに、うん 付き合ってたよ・・・。でもね 嫌な言い方だけどお互いにね
    真剣じゃなかったんだよ だから別れたんだ・・・。これでいい?』


    トオルは、灰皿にタバコを押し付けた。


    ・・・真剣じゃない付き合いって・・・どういうことなんだろう


    そうだ肝心なルナのことを訊かなきゃ・・・


    『あの〜、この前BARで会った女性とマユさんはお友達?』


    『う〜ん、そうなんじゃない 僕は挨拶程度しか話したことないよ
    どうして、そんなに気になるの?』


    ・・・本当にそうなんだろうか・・・(挨拶程度)
    じゃああの時の空気はなんだったんだろう 私の思い過ごしなのかな・・・。


    『エミさん、もうスタジオ出る時間だから行こうか〜』



    トオルがドアの横の照明のスイッチをOFFにする


    ドアの外に出ようとしたとき・・・
    トオルが私の腕を引き そしてそのまま強引に抱き寄せた


    あっと声が出そうなった・・・


    『トオルさん・・・離して・・・』逃れようとするが力には適わない


    『なにもしないから すこしだけ・・・』


    真っ暗でお互いの表情は見えない


    『エミさん 僕、マジ(真剣)なんだ』


    『・・・』


    トオルの広く硬い胸のあたりからメンズコロンと煙草の香りがした


    『トオルさん、力ずくなんて・・・ダメよ』


    『ごめん・・・』


    ようやく腕の力を緩めた トオル・・・


    私は、腕から逃れると ドアを開け駆け出していた・・・。


    外に出ると・・・雨が降っていた


    携帯のコールが鳴っていた・・・(たぶんトオルだろう)


    切れたコールの着信番号を見た


    もう一度鳴るコール


    『もしもし・・・エミさん? エミ・・・』


    ルナの声だった・・・


    『・・・ルナ・・・』




[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 16632 ] / ▼[ 17043 ] ▼[ 17072 ]
■17040 / 1階層)  “やさしく Hug”
□投稿者/ 映美 ちょと常連(65回)-(2006/10/24(Tue) 03:42:16)

    ・・・ルナの声に思わず・・・涙があふれた


    『エミ、早速 エミィって呼んじゃった♪』


    電話の向こうのルナは明るい声で話しかける


    『・・・・』


    『エミィどうしたの?聞えてる?』


    涙で声が出ず返事をしない私にルナが問いかける


    『あれ、切れてないよね』


    『・・・ルナさん・・・』


    かすれた声で返事をする私に、ルナの声が変わった


    『もしかして 泣いてるの?』


    『エミィー いまどこにいるの・・・?』


    トオルが追ってこないか ふりかえりながら路地に入り
    閉まってる酒屋の軒先に立って雨やどりした・・・。



    ルナに この場所の最寄り駅を言った



    『そこの駅なら、今いる駅からすぐだから・・そっちにいくから待ってて・・・』



    トオルからコールが何度か鳴っていた
    今は話したくない・・・出ずにいたら・・・メールが来た


    ―エミさん―

    さっきは 本当にごめんm(__)m
    衝動を抑えられなかった
    でも、誤解しないでほしいんだ
    ただ 抱きしめたいだけだった・・・。
    さっきも言ったけど、僕は真剣なんだ

    もう、絶対しない だから許してほしい

    それより、無事に帰ったの?
    電話も出ないし心配してるんだ・・・

                ―トオル―


    心配しないで 大丈夫・・・。とメールを返した



    雨が降り続ける大通りに出て
    ルナの姿を探した・・・


    煙る視界に傘を持つルナの姿が見えた・・・。



    『エミィー・・・』


    ルナも私に気づき 足早に向かってくる 
    そして・・・傘を差しかけた


    ルナの顔を見ると、また涙が溢れてきた・・・


    『こんなにぬれちゃって・・・風邪引いちゃうじゃない・・・』


    ルナは、ぬれた肩や髪を取り出したハンカチで拭いてくれた・・・。


    『ほら・・目から雨も降ってるし・・(苦笑)』指先で涙を拭うルナ


    私は、その指先を握り締めて ルナの肩にそっと頭をのせた・・・。


    『ルナ・・・ありがとう・・・』


    そんな私を、傘の中・・・ルナは“やさしくHug”してくれた・・・






[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 17040 ] / 返信無し
■17043 / 2階層)  NO TITLE
□投稿者/ ヤス 一般♪(6回)-(2006/10/24(Tue) 13:18:43)
    はじめまして☆毎回うーん切ないと思いながら見てますよ(o^-')b次回楽しみにしてます☆

    (携帯)
[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 17040 ] / 返信無し
■17072 / 2階層)  ヤスさんへ^^ 《ちょっぴり予告も・・・♪》
□投稿者/ 映美 ちょと常連(66回)-(2006/10/25(Wed) 20:08:18)
    はじめまして^^ ヤスさん

    毎回読んでいただき・・・本当に有難う御座いますm(__)m

    秋のせいなのか、書いてる私自身も最近センチメンタル
    になってます・・・
    物語の中のルナに私もHugされたい気持(*^_^*)

    そんな感じで・・・寂しく・・・更新を続けているなか
    ヤスさんのお言葉はホントに嬉しかったです

    言葉でのやさしいHugを感じました^^



    これからの展開を、ちょっぴり予告します
    (尚、台詞は変更あるかもですが・・・)



    ――物語の隋所 抜粋会話で予告―



    マユ 『えへっ ルナんち また きちゃった〜』



    エミ 『ルナは・・・愛していなくても抱けるの?(泣)』



    ルナ 『そう、トオルとマユは私が別れさせたの・・』



    エミ 『リツコさんと何年も一緒に暮していたって本当なの?』



    トオル 『エミさんも、あの女(ルナ)と一緒なのか(怒)』



    エミ 『どうして、そんなに遠くにいっちゃうの?もう会えないの・・・ルナ』



    以上 お楽しみに・・・♪




    なるべく途切れないように・・・挫折しないように 
    頑張って書いていきますので 
    拙いドラマとわたくしのことを・・・

    どうか見守っていてくださいねm(__)m


                           映美

[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 16632 ] / ▼[ 17083 ]
■17075 / 1階層)  映美さん♪
□投稿者/ 昴 大御所(256回)-(2006/10/26(Thu) 15:26:13)
    ルナと…やっと『はじまり』ですね


    感想に少し間が空いてしまいましたね

    他にも読者の方から感想が届いていたので、しばらく慎んでいました


    ヤスさんへのお返事に
    ちょっぴり予告が入っていて

    ちょっぴりやきもち?を焼いた昴でした(笑)

    (携帯)
[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 17075 ] / 返信無し
■17083 / 2階層)  昴さんへ♪
□投稿者/ 映美 ちょと常連(69回)-(2006/10/27(Fri) 12:19:03)
    昴さん^^


    昴さんが、声をかけてくれると、ホッとします^^
    いつも、あなたが見ていてくれること感じてながら
    書いています・・・

    花粉症はマシになりましたか?まだつらいですか?
    心配していました・・・


    ルナとの、はじまりがホントに遅くなりました・・・

    書いていて ハタとこのドラマは何十話いや何百話(笑)
    までいくつもりなんだろうと、だんだんあせってきまして
    今、ペースをあげているつもり・・・なんですが・・・
    なにぶん 初心者なので大目にみてくださいね・・(苦笑)

    昴さんの『ご主人様・・・』も毎日 更新チェックしています^^
    誠さんと愛純さんのこれからの甘い時間はじまるんですね
    期待しています・・・(*^_^*)
    私は、一番乗りで読ませていただいてるつもりですが・・・
    昴さんのファンの方多いから きっと負けちゃってますね


    やきもち?(笑)
    ホントなら・・・うれしいですけど・・・(微笑)

    今度は、昴さんだけに予告しますね^^ 



                         映美

[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 16632 ] / 返信無し
■17082 / 1階層)  “一緒にいたい”
□投稿者/ 映美 ちょと常連(68回)-(2006/10/27(Fri) 12:17:03)

    トオルの腕から逃げ、ルナの傘の中で泣いた夜


    『エミィ どうしたの?なにがあったの?』


    『う、うん ちょっと会社で嫌なことあって、家に帰りたくなくて
    ひとり・・・彷徨ってたの・・・心細くて寂しくて
    ルナの声 聴いたらなんだか泣けてきちゃって・・・』


    トオルのことも、訊きたい“マユ”のことは言えずにいた。



    ―あれから、ルナとは何回かデートした・・・。


    お互いの気持も確認しあって、セクシャリティの話もした。


    休日も駆りだされる程の仕事を抱えていたルナは
    忙しいなか、私と会う時間をつくってくれた
    ルナといると、時計の針が何倍もはやく動くように感じる
    もっと一緒にいたい・・・会うたびに別れが辛くなった


    ―あれから、トオルからメールが、何度かきていた

    ライブを予定してて、あの曲を流す予定だとか・・・ 
    代わりのキーボード奏者が決まったとかの内容だった。
    あれ以来・・トオルは、自粛してるのか(苦笑)
    私に、誘いをかけてはこなかった・・・。


    トオルの元カノでルナの友達?だという・・・
    “マユ”という女性の存在は、ずっと気になっていた


    知りたいのは山々・・・だけど反面、訊いてもしょうがない
    知れば、嫉妬で毎夜眠れなくなるだけだろう(苦笑)
    訊きたくない・・でも・・・知りたいと心の中で葛藤を繰り返していた
    ルナに会う度に、喉まで出かかってる言葉を呑み込んでいた

    今、ルナは私といてくれる・・・だからいいじゃない・・・。
    終った恋だとしたら それでいいじゃない・・・うん・・・。

    だが、そんなマユのことを、後にある場面に遭遇し
    目の当たりで、真実を知ることになるのだった・・・。



    ―7月になり すっかり夏も本番
    週末近いもある日 カフェにルナと私はいた・・・。


    『ねぇ エミィ 土日やっと休めそうなの〜
    どっかいきたいとこある?』


    『う〜ん、じゃあ 海がいいな〜♪
     昼間は人が多いから・・・、夜の海をルナと眺めるだけでもいいな〜』


    『泳がないの?』


    『泳げないもん(笑)』


    『やっぱり・・そうだと思った(笑)』


    笑うルナの潤んだ瞳に心身ともに疼く私がいた


    ・・・まだ、私たちは軽いハグ程度の触れあいしかしていなかった

    手を繋いだり・・・絡めたりは幾度もあった
    今まで・・・会える時間が短かったせいもあるだろう
    でも、口づけさえ求めない・・・ルナに少し焦れてる私がいた
    ・・・かといって自分から・・・っていうのも引ける
    ・・・ヤダ・・私ったら、何考えてるんだろう(赤面)


    『エミィー、どうしたの?なんか赤くなってる(微笑)』


    そういって私の頬に触れたルナ


    『ねぇ、ルナ 今度の休みは一日ずっと一緒にいたいの』

     
    『いいよ・・・』


    ルナの重ねる手が熱く感じた・・・

[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 16632 ] / 返信無し
■17101 / 1階層)  “Hold me”
□投稿者/ 映美 ちょと常連(70回)-(2006/10/29(Sun) 02:03:49)
    2006/10/29(Sun) 02:09:26 編集(投稿者)



    ・・・・土曜日


    電車を乗り継ぎ 海が見えるデートスポットにルナときていた


    腕を組んだり、手を繋いだりの男女のカップルが通り過ぎていく
    そんな光景が羨ましくて時々、隣のルナの横顔を見つめる・・・


    陽が沈み、星が散らばりはじめる頃までの数時間・・・
    遊歩道を歩き、ベンチで他愛のない話をしながら海を眺めていた


    『エミィ そろそろ行こっか・・・、次のリクエストはどこ?(笑)』


    『人目気にせずに、ルナにくっつける場所(赤面)』
    (私ったら なんて大胆なこといってるんだろ・・・)


    『う〜ん じゃあ、うちに来る?掃除してきたし(笑)』



    駅を降りて数分歩くと、ルナはコンビニの前で立ち止り
    すぐ先の白い建物を指差した


    『あの マンションなの 
     ねっ〜、エミィー ちょっとコンビ二に寄っていこ〜』


    店内の有線から流れる・・・懐かしいJ-POP


    〜Hold me 抱いて・・・いてね〜♪

    次にかかったのが

    〜抱いてくれたらいいのに〜♪

    そんな曲の特集なのか・・しかし懐かしい
    ・・それに、ちょっと刺激(うふっ)


    雑誌をめくる私の隣でルナの声がした


    『エミィー、アイス買ったよ 行こう〜』


    店を出て歩きながら、
    さっき流れてた歌を口ずさんでみた 〜Hold me〜・・・♪


    『エミィ〜ったら、歌いたいの?カラオケいく?(笑)』


    『ううん・・・、歌じゃなくて・・・』


    『そ〜ね カラオケの採点で100点取ったら 抱いてあげる(笑)』


    『そんなの無理よ・・・、一生抱いてもらえない(苦笑)』


    もうマンションの前にきてた
    ルナの部屋のドアにつくまで、ふたりは無言だった・・・。


    『ここなの、これちょっと持ってて・・・エミィ〜』


    ルナが、コンビニの袋を私に渡す


    鍵を閉め、部屋の灯りをオンにするルナの背中に訊いた


    『ねぇ 何点だったら、抱いてくれるの?』
    (私ったら、玄関でなに言ってるんだろう・・・)


    振り向いたルナは、潤んだ瞳で顔を近づけた・・・


    『ここでは、採点できない・・・エミィ(苦笑)』


    そう言いながら・・・ルナは、私の髪をやさしく撫でると
    頬から顎のラインを指先でなぞり滑らす
    その指先に・・・伝わるくらい・・・胸の鼓動が鳴っていた

    ルナの指先が唇でとまると・・・ゆっくり自分の唇を重ねた
    全身の力が・・・一瞬・・・抜けていくようだった


    はなれるルナの唇に小さく呟く《なんだか・・・恥かしい・・・》
    部屋の灯りをルナはオフした
    闇の中で、熱い吐息が絡み合う・・・
    夢中で、はなれた互いの唇を・・・もう一度探りあっていた


    ルナの背中に腕をまわしたとき、コンビ二の袋が床に落ちた・・・





[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 16632 ] / ▼[ 17145 ]
■17115 / 1階層)  映美さん♪
□投稿者/ 昴 一般♪(1回)-(2006/10/30(Mon) 00:49:35)
http://id34.fm-p.jp/44/subarunchi/
    2006/10/30(Mon) 14:39:40 編集(投稿者)
    2006/10/30(Mon) 00:50:54 編集(投稿者)

    無駄に長い小説は

    昴の方が先輩ですから…(苦笑)


    いつになったら目指したいゴール(完結)に辿り着けるのか…

    不安になる気持ちは一緒ですから…



    焦らずにゆっくりと自分のペースで自分のお話を書いて行きましょう


    お互いにネ(b^-゜)




    あっ、【無駄に】長いのは昴だけで…

    映美さんのは

    そんなことありませんからネ…
[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 17115 ] / 返信無し
■17145 / 2階層)  昴さんへ^^
□投稿者/ 映美 ちょと常連(72回)-(2006/11/01(Wed) 03:44:49)
    昴さん こんばんは^^


    きっと、今頃は深い眠りのなかでしょうね^^

    昴さんのHP拝見させていただきました
    入室したとき500番でした(キリ番GETですね)

    開設して間もないということですが・・・
    既に、たくさんのお友達やファンの方たちで
    にぎやかですね^^
    昴さんのお人柄を感じ、温かいHPだと思いました

    実は私も、ホムペ作りをしています
    散らばった、ポエムやエッセイなど
    まとめてみようかと思い悪戦苦闘しています^^;
    まだまだかかりそうですが・・・
    ちゃんと形になったら、またお教えしますね^^

    このドラマも完結まであと少しかかりそうですが
    マイペースで頑張ります・・・

    ここまで挫けずに書いてこれたのも・・・
    あなたのおかげです

    どうか最後まで・・・支えていてくださいね^^

                      

                         映美


[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 16632 ] / 返信無し
■17146 / 1階層)  “Hold me A”
□投稿者/ 映美 ちょと常連(73回)-(2006/11/01(Wed) 04:27:03)
    2006/11/01(Wed) 17:25:32 編集(投稿者)
    2006/11/01(Wed) 17:24:12 編集(投稿者)




    暗い玄関の中
    重ねる唇・・・絡み合う互いの舌先が溶けるほど熱い
    このまま・・・溶け合って・・・ひとつになればと思った


    『あ、エミィー・・・』


    何か思いだしたように ルナは唇を離した


    『アイス・・・溶けてる(苦笑)』


    床に転がってる・・・コンビニの袋にふたりで目をやった


    『ホントね・・・忘れてた・・・』


    ルナの首に巻きついたままの私


    そのまま屈んでルナは、袋の中を確かめる・・・
    カップの蓋が半分開き、アイスの中身は流れそうに溶けだしてた


    『これは、誰のせい・・・』


    ルナが、溶けたアイスを指先ですくい・・・私の唇に含ませた・・・


    『ルナのせい・・・』


    指先を噛んだ


    『離してくれないから』


    『どっちが・・・』


    ルナが唇をなぞる


    『エミィがね・・』


    『ねぇ・・私たちと一緒に・・・アイスも溶けてたんだね・・うふっ』


    もう一度、重ねた唇は・・・甘いストロベリーの味がした



    『エミィー、ずっと玄関でこうしてる?(苦笑)』


    ルナの声にようやく、腕を放した・・・


    (ずっと・・こうしていたいのに・・・離れたくない)





    シャワーを浴びて、ふたりでワインを飲んだ


    『酔って眠っちゃったら いやだから、少しだけにしとくね』


    グラスを持つ・・私の頬にルナは手を当てた・・・


    『少しって・・・エミィ 赤いよ もう、酔ってるじゃない(微笑)』


    『エミィ 歌う?Hold me〜♪(笑)』


    『ルナが採点するの?』


    『そうだしようか〜♪ 終ってから、合格かどうか判定するね ふふっ』


    『何が合格なの?ルナったら・・・』


    グラスを置いて・・・ゆっくり・・・ルナが身体を引き寄せる
    絨毯の上に倒れると、ルナの黒い瞳が目の前にあった・・・




[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 16632 ] / ▼[ 17161 ] ▼[ 17180 ]
■17155 / 1階層)  ”予期せぬ訪問者”
□投稿者/ 映美 ちょと常連(75回)-(2006/11/02(Thu) 02:49:36)
    2006/11/02(Thu) 03:11:55 編集(投稿者)




    微睡のなか目を開けると
    スタンドライトの光が微かに部屋を照らしていた
    天井がさっきより低くみえた
    ぼんやり周りを見渡した・・・


    隣でルナが微かな寝息をたてていた…
    (そうだ 私、ルナのベットにいるんだった)

    ルナのはみ出た肩に、ブランケットをかけなおす


    《寝顔はじめてみちゃった・・・》


    数時間前 絨毯の上で転げるように抱き合い
    そのあと・・・
    どうやってベットまで辿りついたのだろう
    どうやって・・・全裸になったのだろう


    たぐり寄せたブランケットの柔らかさが胸を包む
    ワインの酔いのせいじゃない・・・
    本当は全部憶えてる 酔っていたのは・・・(赤面)


    ふっとまた熱さが甦ってくる…
    ルナの余韻が身体のあちこちにまだ残っていた


    痺れるような快感の渦のなか
    何度ルナの名を呼んだだろう
    涙が止まらなかった・・・


    あの雨の日、本屋で出逢った
    ルナの黒い瞳 一瞬で、私は魔法をかけられた


    あの日から、心はルナに全部奪われてた

    心だけ奪わないで・・・身体も奪われたい
    ルナの瞳をずっとずっと・・・求めてた


    《ねぇ、ルナ・・夢みたい 幸せよルナ・・・》


    ルナの寝顔にそっと囁き、私は夢の中にまた引き込まれていった





    ♪〜ピンポーン♪


    玄関のチャイムが鳴った


    ハッとして起きたのは、私だった


    『ね〜、ルナ誰かきたみたい・・・』


    時計はAM9:20を指していた


    ルナはブランケットをめくり目を細めて時計を見る


    『こんな朝早く、誰だろう?』


    もう一度チャイムが鳴った


    『はいはい・・』


    返事をしながらルナは
    慌てて服を着き・・・ドアホンをとった


    『はい、どちらさまですか?』


    『ルナ〜♪ きちゃった〜』


    ドアホンの向こうで弾んだ声が響いた


    『えっ、マユなの・・・』


    マユ?って

    その“予期せぬ訪問者”に
    忘れていた記憶が甦った・・・



[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 17155 ] / 返信無し
■17161 / 2階層)  え〜っ( ̄口 ̄)
□投稿者/ 昴 大御所(265回)-(2006/11/03(Fri) 13:20:51)
    2006/11/03(Fri) 21:23:21 編集(投稿者)

    映美さんは

    そのシーンは省略なんですかぁ〜


    ルナと結ばれるその時を

    そのシーンを読むの楽しみにしてのにな


    なんてことは置いといて


    ちょっと修羅場が来るのかな?

    展開が楽しみですね…


    ↑こんなエ〇い昴で宜しければ支えにでもなんでもして下さい(笑)



    早速ホムペに起こし下さりキリ番Getにキリリクまで

    ありがとう  映美さん
[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 17155 ] / 返信無し
■17180 / 2階層)  昴さんへ^^
□投稿者/ 映美 ちょと常連(78回)-(2006/11/06(Mon) 01:47:03)
    こんばんは^^ 昴さん

    そのシーンは、省略したつもりではないのですが
    初めての夜なので、あんな感じでいいかなと・・・^^;

    楽しみにして頂いていたのにすみません〜^^

    二人のメイクラブのシーンは、これからまだあります
    でも、上手く描けないので・・期待しないでくださいね

    いろんな面でベテランの昴さんに・・・?
    そのシーンの描写の手ほどきを受けたいな〜なんて思ったり
    もしくはそのシーンの代筆を頼もうかしらとか・・・(冗談(笑)

    昴さんには・・・絶対勝てませんけど
    私も、かなりエ○いですよ・・・^^ 
    どういう風にかは・・・ここではちょっと・・・(*^_^*)


    お題のリレー、『寝言』で続いて書いてくれたんですね・・・
    本当は、前回の逆で昴さんのあとに書きたかったんですが
    飛んでしまいました^^;
    あの『マグカップ』は昴さんの『星空』をイメージして・・
    マグカップに繋げて書いてみました・・・


    すばるさんちでの・・・
    リクエストエッセイ ありがとうございましたm(__)m


    またホームページにもお邪魔しますね^^


                         映美











[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 16632 ] / 返信無し
■17178 / 1階層)  “最悪な朝”
□投稿者/ 映美 ちょと常連(76回)-(2006/11/06(Mon) 01:26:04)

    ・・・・マユ


    ルナの呼ぶその名前に、記憶を辿っていた


    ・・・トオルの言葉を思い出した

    (そうだよ、たしかにマユと付き合ってたよ・・・。)
    (あの女性(ルナ)は、マユの友達なんじゃない?)

    ・・・ルナの言葉を思い出した

    (お友達?・・ええ・・・そうよ・・・)




    『ちょっとまってて、エミィ』


    ルナは、Tシャツを着ながらドアに向かった
    狼狽してるルナの様子が感じ取れた


    朝から部屋を訪ねてくるなんて
    ふたりはやっぱり・・・?


    ドアの閉まる音に、私は慌ててベットから
    身体を起こし・・・衣服を探した



    《なんて、最悪な朝なんだろう・・・》




    『ルナ〜、ひさしぶり〜♪』


    『マユ こんな朝から・・・なんなの?』


    『昨日、すごく飲んじゃったのね〜、で・・・終電に乗り遅れて
    友達んち泊めてもらっちゃったの〜』


    えくぼをみせて笑うマユ


    『それで?』


    腕組みして問うルナ


    『友達がね〜 今日仕事なの・・で、帰ろうと駅まで歩いてたら
    ルナんちの近くだって気がついて〜ルナの顔見たくってきちゃったわけ〜♪』

    話し続けるマユ

    『まだね〜、二日酔い気分なの なんか頭もすっきりしないし〜
    ルナんちで、ちょっと休んでいこうかなとか思っちゃって・・・・えへっ』


    あきれ顔のルナが背にしてる・・・ドアに目をやるマユ


    『ねっ、ルナ・・・。部屋に誰かいるの?』


    マユはやっと、外で話してる状況に気がついたらしい


    『そうよ、・・・』


    ルナが言いかけたとき
    背にしてるドアが、内側から重く開こうとしていた・・・



[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 16632 ] / 返信無し
■17179 / 1階層)  “冷たい優しさ”
□投稿者/ 映美 ちょと常連(77回)-(2006/11/06(Mon) 01:37:17)


    《今・・・ルナが、マユと玄関の外で話してるんだ》


    慌てて着替えを済ませ・・・
    髪を梳かし、スッピンの顔にルージュだけ塗った


    何をそんなに慌ててるのか自分でもわからなかった


    ルナと初めての夜を過し・・・甘美な夢の中で眠っていた
    まさか、こんな現実の悪夢で起こされることになるとは

    この悪夢から逃れたい・・・目を覚ますためには
    この部屋から出て行かなきゃ・・・そう思った

    いま、起こってる場面を直視したくなかった
    悲しみ・・、裏切り、憤り・・、猜疑心・・、不信感・・
    いろんな感情が入り混じり ただ、息苦しかった


    バックを持ち、重いドアを開こうとすると
    ドアのすぐ外に立つルナが・・・気づいた


    『エミィ、何してるの?』


    思い切ってドアを開き・・・玄関の外に出た


    『ルナ ごめん 私、帰るね・・・・』


    ルナの前に、緊迫した表情でマユが立っていた


    私とルナを交互に見る マユと一瞬目が合った
    マユは小柄で、可愛い感じの女性だった・・・


    『ちょっと待って・・・、エミィ』


    ルナのひき止める腕を払い、エレベーターを待たず
    非常階段を降り・・・マンションの外に出た
    外の空気を感じたとき やっと呼吸ができた気がした


    ルナが、追いかけてこないことはわかっていた
    だから、ふりかえらなかった・・・


    マユがいなかったら、力ずくでも引き止めてただろう


    一瞬、ひきとめた ルナの瞳の中に言葉を感じた

    (今は、ひとりにしたほうがいいね・・)

    マユを無理に追い返したり・・・私に、適当な言い訳を
    ルナはしない人だとわかっていた・・・。


    追いかけて、ひきとめないことが・・・
    ルナの“冷たい優しさ”だということもわかっていた


    《ルナ・・・信じてるからね・・・》


    昨夜、二人で寄ったコンビ二の前を通り駅に着いた


    日曜の朝の電車は空いていた。

    BOXの窓際に1人で座った
    コンパクトを出し、化粧っ気のない顔を映してみた


    (わたしったら・・・素顔で飛び出してくるなんて・・・)


    慌てて塗ったルージュのラインが正確じゃなく笑えた
    こんな顔をルナとマユにみられちゃったなんて 恥かしい


    せめてマユには、綺麗にした私を見て欲しかったな・・・(苦笑)


    小さな鏡に映る自分に、なぜか涙が溢れた・・・。


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▲[ 16632 ] / 返信無し
■17181 / 1階層)  “本気の恋”
□投稿者/ 映美 ちょと常連(79回)-(2006/11/06(Mon) 01:50:15)
    2006/11/08(Wed) 23:54:31 編集(投稿者)






    『今の人、彼女なんでしょう?私のせいね・・・』


    マユが、苦笑した


    二つ隣の住人が、ドアから顔を覗かせこちらを見た


    『マユ、ちょっと部屋に入って話そう・・・』


    テーブルに、灰皿を置き煙草に火をつけるまでルナは無言だった


    『ルナ、私も1本頂戴〜♪』


    『どうぞ』


    無造作に煙草ケースをマユの方に向けた


    マユの吐く煙を見つめながらルナは訊いた


    『マユ、友達んとこ泊まったっていってたけど 男?女?』


    『うん、男・・・』


    『やっぱりね』


    『で、でもね、そういう関係じゃないの、ただ、泊めてもらっただけだから』


    『別に言い訳しなくていいよ・・・、私には関係ないことだしね』


    『つめたいな〜、ルナったら〜』


    マユは灰を落としながら少し不満そうな顔をした


    『ねぇ、マユ・・・。もういい年なんだから いい加減に落ち着きなよ・・・』


    テーブルの上の、ふたつのワイングラスをみつめ
    マユは、視線を落す


    『さっきの女性(ひと)エミさんていうんだ・・・キレイな人だったね・・・』



    『本気の恋をしなきゃ・・・マユ・・・』


    『ルナは、してるの?』


    昨夜、エミが飲んだグラスに手をのばし
    少し残る赤ワインを揺らした


    『してる・・・。今までで、一番 本気の恋・・・』


    マユが、もう一本煙草を取り出し火をつける


    『愛してるのね 彼女の事・・・』



    ルナはワイングラスを見つめた



    『うん・・・、とっても愛してる』



    部屋の中を見回しベットで視線がとまる


    煙草を持ったままマユは天井を見つめた


    『わかった、もうこない〜(苦笑)』


    マユは持った煙草を吸わずに灰皿でもみ消すと・・・立ち上がった


    玄関で靴を履くマユに、思い出したようにルナが訊いた


    『ねっ マユ・・・、バンドで一緒だった彼いたでしょう?』


    『トオル?』


    『そう、その彼(トオル)とエミィが知り合いみたいなの・・・』



    ルナがマユに、こぼした言葉が
    また、ひと騒動起きることになるとは・・・





[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 16632 ] / 返信無し
■17192 / 1階層)  “交錯する思い”
□投稿者/ 映美 ちょと常連(80回)-(2006/11/07(Tue) 01:42:52)



    扉が開き、マユはエレベーターに乗り込んだ


    『ルナ ごめんね〜。彼女とちゃんと仲直りしてね』


    『うん、マユ あんまり飲んじゃだめだよ〜』


    『は〜い(苦笑)』


    マユは、閉まる扉の向こうで、手を振った



    マンションの外に出てマユは、駅へと歩いた


    途中、よろけた拍子に片方の靴が脱げた・・・
    溜息をつき、 靴を履きなおしながら ふと、ルナとの会話を思い出した 


    『え、トオルとエミさんが知り合いなの?』


    『エミの友達の彼と友達らしい・・・。BARで偶然会っちゃってびっくりしたよ』


    『ふ〜ん、・・・で、トオルと話したの?』


    『ううん〜、お互い涼しい顔して通り過ぎた(苦笑)』


    『そうなんだ〜、でも奇遇ね』


    『もしかして、トオルがエミさん口説いてたりとか?』


    『そうね、してたかもね・・・(苦笑)』



    マユの頭の中・・・ルナとエミの幸せそうな笑顔がよぎった


    (わたしだって・・・、愛されたいわよ・・・)

    マユは、そう呟くと携帯を開き 番号を探し発信ボタンを押した


    6回目のコールで出た相手はトオルだった


    『あ、もしもし トオル?久しぶりね〜♪マユです』


    『あのさ〜、トオル・・・』




    ――エミは、乗り換えの電車をホームで待っていた


    間もなく電車が到着すると、アナウンスが響いている


    帰りたくない・・・


    色んな思いが、交錯していた


    ・・・マユは帰ったのだろうか?
    ・・・何故、出てきちゃったんだろう
    ・・・待っていればよかったのに



    携帯が、着信を知らせていた
    ルナからのメールだった・・・


    ―エミィ

    昨夜 誰かさんのせいで
    溶けて・・・食べ損ねた・・・
    アイス 食べたいよ〜♪

                              
    ルナったら・・・(涙)


    丁度、電車がホームに入ってきた


    その電車を見送り
    反対側のホームに向かった・・・



[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 16632 ] / ▼[ 17237 ] ▼[ 17249 ]
■17200 / 1階層)  “腕の中”
□投稿者/ 映美 ちょと常連(81回)-(2006/11/10(Fri) 00:39:35)
    2006/11/10(Fri) 01:02:51 編集(投稿者)






    ドアの前で深呼吸をし、インターホンを押す


    ピンポーン〜♪


    『ハイ、どちら様ですか?』


    かしこまったルナの声がした・・。


    『あの〜私、アイス宅○便で〜す』


    『はあ〜?ちょっと待ってくださいね』


    ルナが、笑いながらドアを開けた・・・


    『エミィ〜』


    ルナは、私の手を引いてドアの鍵を閉めた


    アイスの入った袋を差し出すと


    『受領印はここでいい?』


    ルナは、私の唇を人差し指で押さえ見つめた


    頷きながら・・・ルナの潤んだ瞳に
    吸い込まれるように自分から唇を重ねた


    お互いの、唇の形を確かめあう舌先が
    ディープな動きで、口中で絡まりあう


    やがて、ルナの唇が首筋に移動した・・・


    『アァン…ダメよ また溶けちゃう・・・』


    ルナが持つアイスの袋を目で示す


    『そうだね〜、じゃあ冷蔵庫まで移動(苦笑)』


    手を繋ぎ、キッチンに移動した
    アイスをしまい、冷蔵庫を背に…再びkissをした


    『うふっ、玄関の次はキッチン・・・』


    ルナの鼻先に、額をくっ付ける


    『エミィを見てると、どこででもしたくなる』


    『Kissだけ?』


    『ううん・・もっと・・・色々なことも・・・』


    『ルナったら・・(赤面)』


    『エミィ 素顔で、飛び出していったの・・・』


    私の頬を両手で挟んでルナは笑った


    『そんなに見つめないで・・・恥かしい・・・』


    『素顔の方が可愛いよ・・・エミィ』


    『でも、素顔で外歩いてたなんて 紫外線にやられて
    エミィのお肌は・・・もうボロボロじゃない〜(笑)』


    『ううん〜、途中で、日焼け止め塗ったの・・・だから、大丈夫
    でも、一杯 汗かいちゃったぁ・・・急いで戻ってきたから・・・』


    ルナの胸に甘えるように顔を埋めた


    『ごめんね・・・エミィ』


    ルナは、私の髪を撫で・・しばらく抱きしめていてくれた

    ルナの腕の中にいれば、何もかも忘れられた
    マユの事も・・・
    何があったかなんて
    もうどうでもいいと思った

    もうなにも、いまは訊きたくなかった・・・


    『エミィ、汗流しにいこう・・・』


    ルナは、腕を解くと
    私の手を引いてシャワールームに向かった・・・




[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 17200 ] / 返信無し
■17237 / 2階層)  ちょっぴり予告アリガトウ☆
□投稿者/ ヤス 一般♪(8回)-(2006/11/14(Tue) 19:00:34)
    2006/11/14(Tue) 19:03:17 編集(投稿者)

    いいシーンですね〜☆☆次が楽しみです(笑)もちろん最後まで見守っていますよ(o^-')b

    (携帯)
[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 17200 ] / 返信無し
■17249 / 2階層)  ヤスさんへ^^
□投稿者/ 映美 ちょと常連(82回)-(2006/11/16(Thu) 21:24:25)
    ヤスさん^^

    コメントありがとうございます^^

    予告の・・・次の展開の順を、変更したりして書き直して悩んでます(苦笑)
    ですので・・・ゆっくりとした更新になっていますが・・・
    どうか気長にお付き合いくださいm(__)m


                              映美

[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 16632 ] / 返信無し
■17202 / 1階層)  映美さん♪
□投稿者/ 昴 大御所(273回)-(2006/11/10(Fri) 01:22:56)
http://id34.fm-p.jp/44/subarunchi/
    いつものパターンだとネ
    自分のスレの頂いているご感想にお返事をして
    映美さんに一言話し掛けて
    それから自分の小説をupさせてるんですが・・・・

    それなのに今日は
    布団以外の所で眠りかけて(爆)

    慌てて小説だけでもとupしたら

    映美さんの新しいのがupされてて・・・読んじゃった^^
    いいところじゃないですか〜

    ウチにもアイスの宅配屋さんが来ないかなぁ〜(笑)
[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 16632 ] / ▼[ 17263 ]
■17251 / 1階層)  昴さんへ^^
□投稿者/ 映美 ちょと常連(83回)-(2006/11/16(Thu) 21:48:37)
    昴さん^^

    いつも一言声を掛けてくれてるんですか?
    ならば・・・本当の声が聞きたいな♪な〜んて(笑)

    展開の順を、変更して何度か・・・書き直したりしてます
    もちろん、昴さんがご期待の
    メイクラブのシーンも・・・(*^_^*)(苦笑)

    そんなわけで・・・更新もゆっくりになっていますが
    また、・・・声かけてくださいね♪

    最近、よく眠る昴さん^^
    きっと、お疲れモードなんですね

    B型らしい・・・思って微笑んでしまいました^^

    寒くなってますので、風邪引かないよう
    暖かくしてゆっくり眠ってくださいね・・・


                           映美



[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 17251 ] / ▼[ 17288 ]
■17263 / 2階層)  映美さん♪
□投稿者/ 昴 大御所(278回)-(2006/11/19(Sun) 01:50:42)
http://id34.fm-p.jp/44/subarunchi/
    今日も一言、声を掛けにお邪魔しました(笑)

    推敲したり展開の順序を変えたり・・・大変だけど頑張ってネ
    丁度いいシーンで皆様お待ちかねだと思うし・・
    もちろん昴もネ

    B型らしいって微笑まれるとポリポリと照れ笑いしてる昴です
    本当の声が聞きたいだなんて・・・う〜ん、多分普通デスヨ
    決して野太い低い声ではないので安心して(笑)←なにを

    寒くなってきたので映美さんも温かくして風邪なんかひかないでね
[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 17263 ] / 返信無し
■17288 / 3階層)  昴さんへ^^
□投稿者/ 映美 ちょと常連(87回)-(2006/11/20(Mon) 18:17:44)

    昴さん^^

    いつもお声掛けありがとうございます。

    最近 重なる仕事が忙しくて・・・
    なかなか更新もままならず^^;でした

    展開に悩みながら・・まだ悩み中ですが^^
    やっと・・・、ひとつUPしました。
    昴さんにしてみれば・・・弱い官能シーンですが・・・(苦笑)

    B型さんの性格や行動は、人一倍よくわかりますので^^

    眠いとか、お布団でないとこで寝ちゃったなんて聞いたら
    なんだか・・・ほっておけなくて・・・(笑)

    とても、いとおしくなってしまうんです^^
    髪を撫でながら、私の腕の中で眠らせてあげる・・・
    な〜んて言ってしまいそうなんです(笑)

    どんな声でも結構です。ハイ、安心していますよ^^

    昴さんもお忙しそうですね・・・
    体調崩さないように頑張ってくださいね・・・。

    本当に寒くなっていますので 風邪など引かないようにしてくださいね^^


                       映美




[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 16632 ] / 返信無し
■17250 / 1階層)  映美サンへ☆
□投稿者/ 優 一般♪(1回)-(2006/11/16(Thu) 21:36:19)
    はじめまして!!
    いつも読ませていただいてます♪
    すごく楽しみにしてますのでこれからも頑張って下さい(*^_^*)

    (携帯)
[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 16632 ] / 返信無し
■17252 / 1階層)  優さんへ^^
□投稿者/ 映美 ちょと常連(84回)-(2006/11/16(Thu) 22:23:52)
    はじめまして^^優さん

    レスにお返事してる最中・・・優さんから
    コメント頂いてることに気がつきました

    優さんの、お言葉すごく嬉しかったです^^
    毎回読んでいただきありがとうございますm(__)m


    最近、更新がゆっくりですが
    頑張ってUPしていきますので
    又読んで頂ければ嬉しいです
    よろしくお願いします^^


                      映美

[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 16632 ] / ▼[ 17289 ] ▼[ 17296 ]
■17286 / 1階層)  “溢れる愛”
□投稿者/ 映美 ちょと常連(85回)-(2006/11/20(Mon) 17:39:08)
    2006/11/20(Mon) 20:25:13 編集(投稿者)




    窓の外は、照りつける日差しが眩しい真夏の午後 

    カーテンを引いた部屋
    エアコンが程よい冷たい空気を漂わせている
    コンポから低く流れる・・BGMはリズム&ブルース

     


    ベットの中で私は、ルナの指先の魔法に酔っていた


    『ね、エミィ・・・、もしかして・・・我慢してる?』


    人差し指を噛む私 その手の甲にくちづけをし
    ルナは動きをとめ・・・問いかける


    『・・・えっ・・・なにを?』


    『・・・声・・・』


    笑みを浮かべ見つめるルナの瞳に、さらに熱く溢れるものを感じる


    『・・だってこんな時間だもん・・・聞こえちゃうじゃない・・・』


    『ふふっ・・・、大丈夫 ここは端部屋 隣は空室よ』


    『・・でも・・・』


    『こんな真夏の休日の真っ昼間・・・部屋に皆、いないって(笑)』


    ルナは、半身を起こしベットから届く位置にあるコンポに
    手をのばすと音楽のボリュームを少しだけ上げた・・・


    『これで、OK・・』ルナが私にウインクした


    スローな・・・切ないラブバラードが静かに響く


    『エミィ・・・、昨夜の方がきっと聞こえてる・・・(苦笑)』


    隣に、身体を滑り込ませて
    私の唇を悪戯っぽく突付く


    『・・もぅ〜・・・ルナったら・・(赤面)』


    ルナの額に滲む汗に・・・張り付く髪を指先で掬う


    『ねぇ・・・ルナ・・・暑い?・・・』


    『・・・うん、暑い〜 でも、エミィの方がね もっとアツイ・・・ほら・・・』


    ルナがツゥーと指先を滑らせ私の蜜の溢れる部分に触れる


    『・・アァン・・・』


    仰け反る私の長い髪をかき上げながらルナが耳元で囁く・・・


    『我慢しなくていいよ・・・。エミィの声をもっと聞かせて・・・』


    熱い吐息が、湿った感触にかわるのを感じた
    ルナの舌が耳を這っていた・・・唇で耳朶を柔らかく咬む


    『あぁ ルナ・・・ 私・・・なんだかおかしくなりそう・・・』


    首筋・・・鎖骨・・・胸元へと移動し滑り這うルナの舌
    しるしをつけた部分が溶けていくような感じがした


    乳房を愛撫しながら 乳首を口に含み舌先で転がす


    『アァン・・・ン・・・ルナ・・・』


    たまらず・・・ルナの背中に爪をたて肩を噛んだ・・・


    ルナの髪に指を絡ませ埋めて身を捩る
    ベットの海の中・・・私は深く深く溺れていた・・・

    ボリュームを上げたBGMの音をかき消す・・
    淫らな音色の私の声は、部屋中に響いていた


    下腹部に滑らすルナの指が捉えた花弁の蕾
    触れそうで…触れない
    わざと焦らすようなルナの指の動きがもどかしい


    『ねぇ・・・、焦らさないでお願い・・・ルナ・・・』潤んだ瞳で哀願する


    そんな言葉を発する・・・私の唇を塞ぐルナ


    『・・・うふっ・・エミィ・・・、こんなにあふれてる・・・』


    溢れる蜜の中に深く・・・指を入れ律動しながら 
    顔を下腹部に移動させ・・・花弁の部分に舌を這わせた・・・


    『・・アアァ・・・イイ〜・・・アアァ・・・』


    枕が落ち、手繰るシーツと一緒にベットの淵から落ちそうに
    何度もなった


    痺れる快感の中 夢中でルナにしがみついていた
    落ちないように・・・


    ルナの肌の体温と柔らかさが・・・私を包む
    重ねた肌が溶けてひとつになればいい・・・そう思った


    『あぁ・・・、ルナ 愛してる・・・』


    『エミィ・・・かわいい・・もっと感じて・・・もっと・・・見せて・・・私だけに・・・』


    乱れた吐息が絡み合い・・・淫らな声が止らない


    『ずっと、こうして抱いていて・・・ルナ・・・』



    “溢れる愛”で貴女をずっと包んでいたい・・・
    コンポから、そんなLOVESONGが流れていた・・・



    真夏の午後 エアコンを効かせた部屋の中で
    時間も忘れて・・・夜が更けるまで・・・
    何度も何度もふたりは、愛し合った・・・





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▲[ 17286 ] / 返信無し
■17289 / 2階層)  映美サンへ
□投稿者/ 優 一般♪(3回)-(2006/11/20(Mon) 21:05:25)
    お返事ありがとうございます(^-^)

    これからも読ませていただきます!!!

    今回のはすごくドキドキしました(*^_^*)って言っても映美サンの小説はいつもドキドキしながら読んでるんですけどね♪

    ルナさんみたいな女性が本当にいたらイイなぁ♪と思いながらいつも読んでます(*'-^)


    (携帯)
[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 17286 ] / ▼[ 17298 ] ▼[ 17332 ]
■17296 / 2階層)  優さんへ^^
□投稿者/ 映美 ちょと常連(89回)-(2006/11/22(Wed) 21:10:57)
    優さん^^

    コメントありがとうございますm(__)m

    ドキドキしながら読んでくださってるなんて・・・嬉しいです♪

    実は私もドキドキしながら毎回書いています・・・(笑)

    このドラマは、創作ですが・・・
    ちょっぴり実話も入っていたりします
    ですので・・・素敵でかっこいい女性ルナも実在する人かもですよ^^

    私もドラマのなかのルナに、すっかり恋しちゃっています(*^_^*)

    完結までもう少しかかりますが・・・頑張ってUPしていきますので
    最後まで、お付き合いくだされば嬉しいです^^


                           映美
[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 17296 ] / 返信無し
■17298 / 3階層)  映美サンへ☆
□投稿者/ 優 一般♪(4回)-(2006/11/23(Thu) 00:01:16)
    どこかで私もルナみたいな人に偶然会いたいなぁ〜♪

    毎回どの話が実話なのかなぁ〜??って考えてるとまたドキドキしちゃってる私がいます(*^_^*)

    やっぱり実話ってコトは映美サンはルナのような感じの女性に出会ったってコトですよね??うらやましいなぁ〜(*'へ'*)

    これからも私は映美サンのファンで居続けますね(^-^)

    (携帯)
[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 17296 ] / 返信無し
■17332 / 3階層)  優さんへ^^
□投稿者/ 映美 ちょと常連(91回)-(2006/11/25(Sat) 23:19:04)
    優さん^^

    いつもありがとございますm(__)m

    そうですね・・・、素敵なルナに出逢えた私がいたから
    こんな物語も書けるんです^^

    いろんな想いを・・物語りに託して描いています・・・

    実話の部分は、お話のところどころに散りばめていますので
    想像しながら(何を?)読んでくださいね(*^_^*)ドキドキ♪

    こんな私の、ファンでいてくれるなんてそんなお言葉に
    本当に感激です。思わずホロリ(;_;)としちゃいました

    優さんの視線と温かいお言葉を胸に、頑張って書きますね^^


                          映美


[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 16632 ] / ▼[ 17301 ] ▼[ 17333 ]
■17295 / 1階層)  ”愛の痕”
□投稿者/ 映美 ちょと常連(88回)-(2006/11/22(Wed) 20:51:25)
    「エミー」 


    パソコンの青い液晶画面をボンヤリ見ていた私の背後から声をがした


    「これ、お願いね」


    後ろのデスクの、あゆみが椅子を回転させA4のファイルを差し出した。


    「はい〜、いつもの処理でいいのね?」


    ファイルを受取る私を、あゆみはジーっと見つめた


    「エミ、昨日は彼とデートだったの?ウフフッ」


    大き目のカールの髪を胸元で揺らし、意味深に笑いながら
    あゆみがデスクに戻る


    「えっ・・・」


    私は、はっとして首筋に手をやった
    昨夜・・ルナがつけた痕(しるし)が熱く疼いた気がした

    《彼じゃなくて、彼女よ(苦笑)・・・あゆみの背に心の中で呟く》

    ファイルをめくりながら、昨日のことを・・・思い出していた




    歓喜の波の中で喘ぎ・・・朦朧とした意識の中・・・


    『・・・ルナ・・・帰りたくない・・・離れたくない・・・』


    ルナの背中にしがみつき泣いた


    そんなだだをこねて流す私の涙を、ルナは唇で拭ってくれた


    シーツに広がる長い髪を指で掬いながら・・・
    首筋・・・肩・・・胸に・・・ルナは唇を強く押し付け肌を吸った


    『・・・エミィ・・・離さないから・・・』


    どれくらい時間が経ったのだろう・・・

    コンポのディスプレイパネルが
    すっかり暗くなった部屋の中に僅かな光りを放ち
    流れる音楽の切ない響きが・・・呼吸の合間に聴こえた

    時間をとめてしまいたい・・・そんな夜だった







    終業のベルが鳴り響く・・・


    「あつかれさま〜♪」あちこちで声が飛び交う


    ロッカーの鍵を持ち席を立ち ふと、亜紀子のデスクに目をやる


    《そっか・・・、今日 亜紀子 休暇とってたんだ・・・》


    ロッカーの鏡の前で、ルージュを引きながら
    そっと首筋のルナのつけた痕を指でなぞった

    亜紀子に見られなくってよかった・・・、きっと大騒ぎして
    問い詰めることだろう・・・(苦笑)
    (明日は、隠してこなきゃね)


    「エミ、お茶しない?」


    ポンと肩を叩かれて振り向くと、さっき鋭い指摘をしたあゆみが笑っていた


    「なんだか、まっすぐ帰りたくない気分なの〜。
    ちょっと話さない?いつもお連れの亜紀子もいないみたいだし(笑)」


    私も帰りたくなかった・・・


    「うん、いいよ〜」


    あゆみは、今月末で寿退社する予定だった
    相手は取引先の○○物産の若社長だった

    あの若社長なら 私も、何度か見かけたことがある・・・
    まだ30歳なのに、老けていていつもハンカチ片手に汗を
    拭っているなんだか脂ぎった感じの男性だった。
    ふたりが並んだ姿を想像する
    容姿もよくセンスのいいあゆみには、やっぱり不釣合いな相手だと思った
    でも、愛があるなら・・・他人がとやかく言うことないっか(苦笑)


    駅前の、お洒落なカフェに入った
    あゆみはアイスティー、私はカプチーノを頼んだ


    「あゆみ、もうすぐ奥様になるんだね♪」


    「ん〜、そうだけどさ・・・」


    あゆみは、なんだか浮かない顔で返事をし、
    運ばれてきたアイスティーのグラスのストローに口をつける


    「あゆみ、なんだか嬉しくなさそうね どうして?」


    「嬉しくないことないんだけどね・・・ちょっと、早まっちゃったかなって感じ・・」


    「えっ でも結婚するんでしょう?」


    「うん、彼 容姿はイマイチだけどね(笑)やさしくていいひとなの すごくね。
    結婚したら大切にしてくれると思う・・・」


    「じゃあ いいじゃない〜、あゆみを大切にしてくれるんだったら
    きっと幸せにしてくれるし、幸せになれるよ うん」


    「うん、私もそう思って結婚しようって思ったの・・・でもね・・・」


    「でも?」


    カップのカプチーノが思ったより熱くテーブルに置きなおした


    「・・・でもね 私、愛していないの 彼のこと」


    アイスティーの氷をストローであゆみは静かに突付く


    私は、なんて言葉を掛ければいいのか迷った・・・。


    愛していないなら・・・どうして 結婚するの?
    そう問うのは普通だろう

    愛のない、結婚だってしなきゃいけない事情だってある
    愛があって、結婚しても幸せになるとは限らない
    あゆみがどうして彼を選んだのか、どうして愛のない結婚を選択し
    今、後悔し憂鬱でいるのか事情はしらない
    その理由を、聞いたところで・・・慰めたり否定も肯定も私にはできない

    でも、あゆみの心の迷いが同じ女として・・・少しわかる気がした・・・。


    「エミは、いまいい恋してるんだね」


    あゆみが眩しそうに、私を見つめる


    「え、どうしてそう思うの?」


    「わかるわよ・・愛されてとても幸せって・・・顔に書いてるわよ(笑)」


    私は、ジャケットの襟を直すふりをし・・・ルナの唇の痕を隠した



[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 17295 ] / 返信無し
■17301 / 2階層)  映美さん♪
□投稿者/ 昴 大御所(283回)-(2006/11/23(Thu) 00:22:48)
http://id34.fm-p.jp/44/subarunchi/
    困ったことが起きた
    ここで映美さんに声を掛けるのは
    自分の小説を更新する時って
    自分の中で決めたから・・・
    映美さんに声を掛けたくなると小説を頑張らなきゃいけない(笑)

    いい感じで進んでますね
    昴はルナに感情移入して小説の中でエミ(映美?)を・・・


     とても、いとおしくなってしまうんです^^
     髪を撫でながら、私の腕の中で眠らせてあげる・・・
     な〜んて言ってしまいそうなんです(笑)

    いや、腕の中よりも胸の中の方が・・・
    あっ、それだと眠れないし眠らせないや f^_^;
     
    昴も映美さんの本当の声を聞きたい
[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 17295 ] / ▼[ 17334 ] ▼[ 17356 ]
■17333 / 2階層)  昴さんへ^^
□投稿者/ 映美 ちょと常連(92回)-(2006/11/25(Sat) 23:28:28)
    昴さんへ^^


    いっぱい、声掛けて欲しい・・昴さん^^

    だから、小説どんどん頑張ってください・・って
    我侭をいいたいけど お忙しい昴さんに
    そんな無理なこと言えませんね・・・m(__)m

    私も、感情移入しちゃっています^^
    ハイ、エミは、私ですので・・・(笑)
    昴さんが・・・ルナ・・なんて思うとドキドキして眠れません(*^_^*)

    映美さんの本当の声を聞きたい・・・に思わずあらぬことを想像した私
    あはっ・・・昴さん 私もかなりエ○イでしょう^^

    今度は、声の宅○便 お伺いしましょうか^^
    私の、ところにも来てくださいね

    いつか本当の声聞けること願っています^^

                       映美

[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 17333 ] / 返信無し
■17334 / 3階層)  v(^-^)v
□投稿者/ 昴 大御所(290回)-(2006/11/25(Sat) 23:47:14)
    今日は3つupしましたので…
    大手を振って
    声をかけにお邪魔しま〜す(笑)

    ルナに感情移入しても辛いことが一つ
    HNから容易に推察のことでしょうが…
    昴はフェムじゃないんですよね(苦笑)

    フェム同士は官能シーンも描写が美しいですね(ウットリ)

    えっ( ̄口 ̄)
    そっちの声をいつか聞かせてくれるんですかぁ〜
    ウッ…楽しみだぁ〜

    壊れかけて来ましたので…
    今日はこれにて失礼します

             昴

    (携帯)
[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 17333 ] / 返信無し
■17356 / 3階層)  昴さんへ^^
□投稿者/ 映美 ちょと常連(93回)-(2006/11/28(Tue) 15:38:15)
    2006/11/28(Tue) 15:39:32 編集(投稿者)



    昴さん^^


    毎回、貴女のお声がいつも耳に響いてます^^

    睡眠たくさんとって、パワフルにお仕事頑張ってる
    昴さんの姿を思い浮かべてます^^

    フェム同士・・・う〜ん、そう感じましたか?

    昴さん・・・ルナは、全然フェムではありませんよ
    物語では、すこしソフトに書いていますが・・・
    実際はいろんなところ? もっとハードです(*^_^*)
    私は、ハードなのが好きかも・・・
    あっまた私、エ○イを曝け出してしまいましたね(笑)


    昴さん^^ 壊れたら、私がなおしてあげますね・・・


                      映美

[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 16632 ] / 返信無し
■17331 / 1階層)  “回想”
□投稿者/ 映美 ちょと常連(90回)-(2006/11/25(Sat) 23:17:36)


    あゆみの言葉にルナを思った・・・


    狂おしいくらい 私は、ルナを愛してる
    身を委ねながら、溶けあい何度も重ねた肌


    あゆみの、結婚話を聞いていて
    頭の中でふと不安がよぎった


    ・・・このまま、ずっと ルナと一緒にいられるのかな
    ・・・ルナも私もビアン
    ・・・この先、男性を恋愛対象にすることなどはない
    ・・・もちろん結婚なんてことも・・・考えられない・・・でも・・・



    「ねっ、エミの彼ってどんな人? 見てみたいな〜♪」


    あゆみが、首をかしげて微笑む


    「えっ 彼? ふ、ふつうのひとよ」
    心の中でまた呟く(彼じゃなくて彼女よ・・)


    あゆみにみられた首筋のこの痕(しるし)
    今更、恋人がいないと否定はできないだろう


    一瞬 亜紀子の顔が浮んだ・・・

    (あっ、ちょっとやばいかも(苦笑)亜紀子には知られたくないな)
    かといって・・・あゆみに内緒にしてと口止めするのもおかしいし
    ・・・まっいいか〜、知られたらなんとか切り抜けよう・・・(苦笑) 


    「愛し合ってるんでしょう?羨ましいな〜」


    そう言いながら 溶けた氷で薄くなった、アイスティーを飲み干すあゆみ


    「ねぇ・・・あゆみ 幸せになってよね・・・」


    愛していないけど結婚すると言うあゆみに、私はそう声を掛けるしかなかった 






    ――ルナは、溜まった仕事を順に忙しく処理していた


    「わかりました。では、木曜の午後一時にお伺い致します・・。」


    受話器を置くルナのデスクの横に立ち、部下の青井が用紙を広げた


    「ルナさん レイアウトはこんな感じでいいですか?」


    ルナは、予定表にペンを走らせながら・・・広げた用紙に目をやる


    「そうね〜いい感じだけど・・・ん?このスペースはどうしてあけてるの?」


    青井が、指摘されることを分かっていたのか・・・いなやに答えた


    「あの・・・そこ、社寺の写真を入れようと思ったんですが、手持ちの中で、適当な
    写真がなくって・・・かといって撮影に行くのも使う予算や時間も限られてるんで
    ・・・もうナシにしたほうがいいかと・・・迷ってるんです」


    「う〜ん そうね・・・」


    ルナが、ペンを顎につけ空いたスペースを見、少し考えた・・・


    「あ、そうだ〜♪ 青井くん いいわ 写真は私が手配するから 
    あとは、これですすめてね」


    なにか思い出したように、ルナは携帯を開き発信ボタンを押した・・・


    ♪〜♪


    途切れたコールの向こうで弾んだ声が聞えた



    「もしもし リッコ? ちょっと頼みたいことあるんだけど・・・会えるかな?」





    夜、リツコとルナは、例のBARにいた・・・


    カウンター席でリツコは・・・数十枚の写真を並べた


    『ここにも入ってるから・・・お好きなものを使ってくださいな〜』


    SDカードを、ルナに差し出す


    『ありがとう〜、助かったわ さすがリッコね〜』


    煙草の灰を落しそうになり・・・ルナは慌てて灰皿を寄せた


    『この前の写真展で、ルナに色々手伝ってもらったもの・・・こんなのお安い御用よ(笑)』


    『リッコが、社寺・仏閣の写真撮ってるって言ってたこと ふっと思い出したの・・。
    あっもし、使うんだったら・・・ボツになるものでいいよ〜』


    写真を選ぶルナのしなやかな指先と、穏やかな横顔に
    ふッと・・・昔のふたりをリツコは回想していた


    《あの頃は、いつもルナと一緒だった・・・》


    同じキャンパスで学んだ私達
    趣味も合い何事も意気投合して
    将来進む夢を一緒に追っていた・・・あの頃

    いつも隣にいてくれたルナ
    落ち込んだ時、一番に励ましてくれたのはルナだった。
    ルナは、憧れだった・・・。ルナは私にとって・・・。

    ジンライムのカクテルに静かに口をつけるリツコが、
    そんな回想をしてることなど知るよしもなく
    ルナは仕事の話をしながら、手帳をめくりペンを走らせていた


    「忙しそうね ルナ?」


    「うん〜、重なるんだよね・・・暇なときはこわいくらい暇なのに(笑)」


    煙草を取り出すルナの指先にリツコが問う


    「ねぇ ルナ、この前ギャラリーに一緒に連れてきた女性(ひと)は?」


    「あぁ エミのことね・・・」


    「ルナの彼女なのね?」


    「うん、そう・・・(微笑)」


    照れ気味に答え煙草の煙を吐き出すルナ


    「いいわね〜、私に見せつけに来たのね〜お熱いこと(笑)」


    リツコは、わざと明るく笑ってひやかした


    「あ〜そうだ、こんど休みにルナの部屋に残った荷物とりにいくね
    もう、2年も預けっぱなしね・・ごめんねルナ・・・」


    「うん 了解・・・」


    そう、リツコに答えたとき・・・
    昨夜、エミィが背中に深く爪をたてたあとが疼いた・・・











[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 16632 ] / 返信無し
■17357 / 1階層)  “愛の形”
□投稿者/ 映美 ちょと常連(94回)-(2006/11/28(Tue) 15:43:08)
    2006/11/28(Tue) 19:44:17 編集(投稿者)





    ――昼休み


    亜紀子と、社員食堂で昼食をとっていた


    「はい エミ〜、これ お土産♪」


    小さな袋をにこやかに・・・テーブルに差し出す亜紀子
    袋から出てきたのは、木彫りの可愛い人形のストラップだった


    「かわいい♪ありがと〜。 ねっ・・亜紀子 旅行は、シンジくんと一緒にいったんでしょう?」


    「うん、そう・・・ 実はね、シンジの実家にいってきたの・・・」


    「実家って、もしかして・・・ご両親にご挨拶に?」


    亜紀子が、珍しく照れ顔で頷く


    「今週は、シンジが私んちにくるの」


    「・・・ということは・・・そうなんだ 
    亜紀子もついにお嫁にいっちゃうだね・・・。おめでとう〜」


    「やだぁ・・・おめでとうだなんて〜、まだ早いわよ〜エミー(笑)」


    食器のトレイを、返却口に運びながら亜紀子は声のトーンを落す


    「ねっ エミ・・・、まだ会社の人たちには内緒にしてね」


    「わかってる 亜紀子みたいに私、お喋りじゃないもん〜(笑)」


    そう言う私の背中を亜紀子は笑いながら小突いた




    ふと、一昨日のあゆみの顔が浮んだ
    あゆみは、愛のない結婚に向かい、亜紀子は愛のある結婚に向かっている


    結婚する意味って・・・なんだろう
    適齢期を迎えた女性が安定する場所を求めて辿る形
    愛していても いなくても 結婚という形に収まればいい
    そういうことなんだろうか・・・わからない

    ルナと私には、できない結婚という形
    形なんてどうでもいい
    愛し合って一緒にいれれば・・・
    ただ、それだけで十分・・・

    それぞれの愛の形があるんだ
    だから、いいんじゃない・・・心の中で哀しく笑う私がいた




    「そうだ〜、 エミー トオルくんから連絡あった?」


    洗面所で、化粧直しする鏡に映る私に亜紀子が問う


    「ううん、こないよ 連絡ってなに?」


    「あら、おかしいわね エミには一番に連絡してると思ったのに・・・
    あのね〜、トオルくんのバンド ライブするらしいよ♪見に来てほしいって・・」


    「あっ、それとエミには直々に話したいこともあるらしいよ〜」


    「え〜、なんだろう・・・?」


    トオルとは、あの強引な抱擁から逃げた夜から会っていない
    メールは、度々きたけど他愛もない内容だった・・・
    そういえば、そのときにライブするって書いてたかもね・・・忘れてた(苦笑)


    トオルの話題で、マユのことを思い出した


    ・・・お互い真剣な付き合いじゃないから、別れたんだ


    トオルの口から出た言葉


    ルナの部屋に訪ねてきたマユの顔を思い浮かべた
    あの日は、結局ルナにはマユのことは何も訊かずにいた

    訊きたくなかった・・・
    あの日は、ルナで心も身体もいっぱいだった


    ・・・・ルナも、マユとは軽い気持でお互い付き合っていたのだろうか?


    鏡に映る自分に問いかけた・・・心の中で首を振った
    《ううん、ルナはそんなことするひとじゃない・・・》


    亜紀子が、私の腕をひっぱった


    「エミ、早くデスク戻らなきゃ〜、また課長にお目玉くらっちゃうよ〜」


    「うん〜」


    亜紀子が、髪をかきあげながら急いで鏡の前から離れた


    私は、ブラウスの襟をずらし首筋に残る痕を確認した


    《・・・うん、見えない・・わかんないね・・》





    「じゃあね〜、エミ 又、明日ね〜♪」


    改札を出て、路線が違う亜紀子が手を振りながら階段を下りていく


    私は、頼まれ物の買い物をする為に・・・
    駅と繋がるショッピングセンターに向かった


    エレベーターを待つ私の横に立つ人の視線を感じた
    やがて、その視線の主が声を掛けた


    「エミさん・・・」






[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 16632 ] / ▼[ 17362 ]
■17359 / 1階層)  映美サンへ☆
□投稿者/ 優 一般♪(5回)-(2006/11/28(Tue) 17:13:48)
    愛の形…考えるとすごく深いですよね(^-^)

    でも本人同士が愛し合っていればイイんだって改めて感じました(*^_^*)

    物語ゎトオル&マユが再び登場しそうな雰囲気ですよね〜☆またドキドキの展開ですね(^-^)

    エミサイドとルナサイドが出てきてますが2人とも同じようなこと想ってるなんて素晴らしいですよね♪お互い相手のことを考えてるのは愛し合ってる証拠ですよね(*^_^*)羨ましい限りです☆笑


    (携帯)
[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 17359 ] / 返信無し
■17362 / 2階層)  優さんへ^^
□投稿者/ 映美 ちょと常連(97回)-(2006/11/28(Tue) 20:44:10)
    優さん^^

    素早いご感想ありがとうございますm(__)m

    愛の形は、色々ありますね・・・(しんみり)
    きっと星の数ほど、さまざまな愛の形があるのでしょう・・・そう思います^^

    ルナとエミの二人の深い愛を
    時に、お互いの心の視点で切り替えて描いたりしています^^

    物語は、過去の恋・嫉妬・欲望・羨望など問題を絡めて展開していきます
    もちろんマユとトオルも再び登場します・・・どうぞお楽しみに♪

             
                            映美

[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 16632 ] / ▼[ 17388 ] ▼[ 17394 ]
■17387 / 1階層)  “弾く瞳”
□投稿者/ 映美 ちょと常連(98回)-(2006/12/01(Fri) 01:20:46)
    2006/12/01(Fri) 02:37:14 編集(投稿者)



    『エミさん・・・ですよね?』


    『えっ、はい・・・』


    その声の方をふりむくと
    首を傾げて私の左側に微笑む女性が立っていた


    その大きな瞳に見覚えがあった


    だが、すぐに名前が思い出せず返事に困った


    『私、ルナの友人のリツコです^^』


    リツコという名で鮮明に記憶が甦った

    ルナに連れられていったギャラリー
    あの時、ルナの友人だと紹介されたリツコだった


    『あっ、あの・・・写真展でギャラリーでお会いした・・・』


    リツコが大きな瞳で頷く


    その時、丁度エレベーターが着きドアが開いた


    乗り込む人の流れに押されエレベーターにリツコと乗った


    5階でドアが開き・・・リツコも同じ階で降りた
    そのフロアは進物コーナーや、催場やサロンなどが入っていた


    私の目的は、進物コーナーだった。リツコはブライダルサロンに
    仕事で打ち合わせに来たという


    フロアの目的の場所に、歩き出す私にリツコが声を掛けた


    『エミさん、私、30分くらいで終ると思うの
    よかったら・・・コーヒーでもご一緒しませんか?』




    5階のフロアにある、小さな喫茶店
    リツコを待つ間にルナからメールが届いた


    ―エミィ

    まだ、仕事中だよエミィー
    忙しくって土日出勤になりそう〜
    来週までデートはお預けね(寂)


    ルナと、会えないなんて・・・寂しい

    携帯の画面の文字をかなしく見つめた
    返信のメールを打ち込もうとした時


    『ごめんね〜、エミさん』


    息を切らしてリツコが向かいの席に慌しく座った



    リツコは、ルナとの昔話を懐かしそうに話した


    ルナとは、高校で知り合い、進んだ大学も一緒だった 
    リツコは、父がカメラマンだった影響で子供の頃から写真
    に興味を持ち自分もその道を選んだ・・・
    ルナも、一時カメラに興味をもった時期があった
    だがルナは、結局カメラではなく海外で活躍するルポライター
    を目指し・・・そして今の職を選んだということ


    私は、リツコの話にただ頷くだけだった・・・。


    リツコが話すルナは 私の知らない・・・ルナばかりだった


    気のせいだろうか・・・
    リツコは話しながら、時々 私を弾くような瞳で見る


    《あなたより長い間・・・私はルナと一緒にいたのよ》
    《あなたより・・・私は、ルナを知ってるのよ》


    そんな“弾く瞳”の中に言葉がみえた


    こんなに愛してるのに
    まだまだ私の知らない・・・ルナがいる


    『エミさんと、ルナ お似合いよ・・・』


    リツコがまっすぐ私を見つめた


    返答に困り私は下を向いた

    (そうだね・・リツコがルナのセクシャリティを知らないわけないよね)


    そんな私の様子にリツコが話を続けた


    『昔、すごく好きになった男の人がいてね 彼を追いかけてニューヨークまで行った事あるの
    でもね、大失恋して帰ってきたの・・・(苦笑)』


    私は顔を上げて、こんどはリツコをまっすぐ見つめた


    『えっ、失恋って・・・ふられちゃったんですか?』


    『彼ね、ゲイだったの・・・』


    『そのときにルナに、相談色々しててね・・・それで、ルナのこともわかったの・・・』


    リツコが、遠い目をした・・・


    『・・・』


    テーブルに置かれたリツコの携帯が鳴った・・・


    『そろそろ戻らなきゃ・・。ごめんね エミさん
    なんだか 私1人でおしゃべりしちゃったみたいね(苦笑)』


    席を立ち リツコが私の前に移動したとき

    ふっと、甘い香りが漂った・・・ 




[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 17387 ] / 返信無し
■17388 / 2階層)  いい展開ですね…
□投稿者/ 昴 大御所(295回)-(2006/12/01(Fri) 13:40:02)
    昨日upしたけど
    声を掛けにお邪魔していないから
    こんな時間にお邪魔しま〜す(笑)

    この甘い香りが
    最初に続くのかなって
    勝手に想像してます


    恋多きハードな女性なんですね…ルナさんって(笑)


    それでは続きを楽しみにしていますネ…


    今日は急に寒くなっていますので
    ご自愛下さいね

             昴

    (携帯)
[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 17387 ] / 返信無し
■17394 / 2階層)  昴さんへ^^
□投稿者/ 映美 常連♪(100回)-(2006/12/02(Sat) 03:05:03)
    2006/12/03(Sun) 21:53:24 編集(投稿者)




    昴さん^^

    私の100レス目GETですね(^^)v

    って・・思ったのですが・・・
    記事数の100とレスは違うのですね?
    意味がまだ理解していない私です^^

    自分でも、こんなにも書いてたことに
    あらためてびっくりしてます・・・

    何度も書き直して、意味不明のレスになってしまっています^^;
    もし、読み直していただいていたらですが・・・

    昴さんが、他の方へのレスをされてるのを見て
    見てくれていないのかなと・・・ちょっと寂しく感じました




    甘い香り・・・
    昴さんの、ご想像通り一番最初に書いた番外編
    【甘い香り】に繋げるようにと思っていますが・・・
    ・・もしかしたら・・・香り違いで変更ありかもです^^

    ハードは正解ですね^^
    恋多き人かな・・・?どうでしょう(苦笑)
    ルナはクールですが、一途な愛を貫く女性です^^

    師走ですね・・・
    本当に急に寒くなりましたね・・・

    暖かくしておやすみくださいね^^




                    映美







[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 16632 ] / 返信無し
■17393 / 1階層)  “愛しい”
□投稿者/ 映美 ちょと常連(99回)-(2006/12/02(Sat) 02:49:55)

    リツコと別れて、帰る電車の中・・・ルナにメールをした


    ―ルナへ―
    さっきね、偶然 リツコさんに会ったの・・・
    一度会っただけなのに、名前も顔もしっかり
    憶えてくれてたみたい・・・
    声掛けられて、びっくりしちゃった

    コーヒーご馳走になっちゃった^^
                   ―エミ―


    その頃・・・ルナは、事務所で原稿をチェックしていた
    エミのメールで、ペンを持つ手を休めた

    ―エミへ―
    リッコは、人一倍記憶能力に優れてるからね
    コーヒーだけ?もっとご馳走してもらえれば
    よかったのにさ・・・(笑)
                   ―ルナ―


    【送信完了】の文字を見ながらふと思った


    エミとリツコは、どんな会話をしたのだろうか・・・


    ルナの、胸中は穏やかではなかった


    後ろめたいこと 知られたくない過去などはない 
    だが、リツコの口から語られた話で
    エミが、変な誤解などして傷ついていないか心配だった


    今まで、出逢い恋したひと(女性)は、何人かいた・・・
    でも、こんなに深く強く惹かれたのはエミがはじめてだった


    あの雨の日、文庫本に手を伸ばすエミの横顔に視線が止った
    不思議に感じるものがあった・・・。

    まるで強力な磁力に引かれるように
    手が触れる偶然は、分かりつつその本に手を伸ばした・・・


    エミと目が合った瞬間に、恋に落ちると・・・確信した 


    必然の出逢いだと想った・・
    会釈し、立ち去るエミの背中を・・・見送りながら思った
    ここで、別れてもきっと・・・必然がまた偶然を導くはず


    ルナは、エミを愛しく想った


    数日前の朝の、ベットの中での会話がよぎった


    「ねぇ ルナ 私の方が勝ってるね」


    「ん、何が?」


    「愛する気持の大きさ」


    「う〜ん、そうだね・・・。 昨夜はエミィの勝ちだね(笑)」
     

    「昨夜はって何よ〜? ルナ」


    「私は、疲れて眠いのに・・・何度もおねだりして〜(苦笑)」


    「もう〜ルナったら(赤面)」



    エミィ・・惚れた方が負けなんだよ(微笑)

    エミィ・・“愛しい”よ・・・ 


    ルナは、エミの身体のラインを・・・なぞった指先を見つめた








[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 16632 ] / 返信無し
■17403 / 1階層)  【Blue Moonの瞳 】@
□投稿者/ 映美 常連♪(101回)-(2006/12/03(Sun) 21:41:49)

    『エミー 早くぅ〜シンジが会社の前に着いたって』


    携帯片手に亜紀子が、私を急かす


    ―金曜の退社時間


    会社近くに仕事で来たシンジが車で、亜紀子を迎えにきたらしい
    私も一緒に駅まで送ってくれるという


    『いいよ〜亜紀子 私、駅まで歩くから・・・』


    『何言ってんの〜エミ 乗っていけばいいじゃん 早く早く〜』


    『ハイ ハイ〜(苦笑)』


    亜紀子に、急かされ廊下を早足で歩き 
    タイミングよく着いたエレベーターに駆け込んだ



    車に、亜紀子と乗り込む
    シンジが仕事の打合わせも終わり
    今日は、直帰だから一緒に夕飯を食べようと私を誘った


    『わたし、お邪魔じゃない?亜紀子』


    『何 言ってんのよエミ 邪魔なら誘わないよ〜(笑)』


    亜紀子が、お薦めのイタリアンの店に向かった


    バックの中の・・・鳴らない携帯を何度も確かめる


    食事をしながら・・・ルナを思った
    (ルナは、仕事でまだ忙しくしてるんだろうな・・)


    ゴールインが近い亜紀子とシンジ
    二人の幸せそうな予定を聞きながら2時間弱過した


    食事を終えて帰る車の中


    『ねぇ、シンジ トオルくんのライブっていつだっけ?』


    助手席の亜紀子が、運転するシンジに問う


    『え〜と、来週いや再来週の土曜かな?』


    シンジが首を捻った


    『19日の土曜日だったよ・・・』


    私が、後部座席から亜紀子に答えた


    『トオルくんから、連絡きたんだ〜エミ♪』


    なぜか嬉しそうな声で後ろを振り向く亜紀子


    昨夜、トオルから長いメールが届いた
    そのメールに気になることが書いてた



    ―エミさんへ

    久しぶり エミさん♪ 

    19日の土曜日 ライブするんだ
    他のバンドと一緒だからね
    今回、僕達は3曲演奏するだけだけどね(苦笑)
    エミさん、是非見に来てね

    ・・・・(省略)

    そういえば、マユとこの前会ったんだけどさ
    エミさんに会ったって言ってたよ・・・

    また、カクテル一緒に飲みたいな・・エミさん
    誘ってもいいかな?


                       ―トオル―


    返答のメールはまだしていない


    マユがトオルに会った
    あの日の事をトオルに話したのだろうか?
    会ったしか、書いていないので詳細はわからない


    少し、気になった・・・それは、マユのこと
     

    ルナに会いにきて、トオルにも会いに?いった


    いったい、マユはどんな気持で元恋人?のもとに
    平気で現れるのだろうか・・・


    スクランブル交差点の信号のメロディーが聴こえた
    信号待ちのシンジが、ハンドルから手を離し伸びをした


    『そーいえば、トオル 今夜、スタジオで練習するっていってたなぁ〜』


    『エミさん、見に行く?ここからならすぐだし・・・送っていこうか?』


    シンジが、バックミラーで私を窺い
    亜紀子がふりむく


    『見に行ってあげなさいよエミー トオルくんエミに会いたがってたわよ〜♪』


    返事に迷う私がいた 


    別にトオルに会いたいわけじゃない


    どうしてだろう?


    なにかを、確かめたい自分がいた
    (そのなにかは・・・マユの事、ルナの事しかない)


    トオルからのメールをもう一度開いた


    追伸:
    そうそう、もう1曲書いたんだよ エミさん♪
    題名【Blue Moonの瞳 】聴いてほしいな・・・




[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 16632 ] / 返信無し
■17411 / 1階層)   【Blue Moonの瞳 】A
□投稿者/ 映美 常連♪(102回)-(2006/12/05(Tue) 14:10:57)
    2006/12/05(Tue) 18:46:58 編集(投稿者)




    信号で止まり 
    シンジが携帯を取り出し、発信ボタンを押した


    『う〜ん 演奏中かな?』


    コール音が、雑音に変わり電話の相手の声が交じる


    『あっ、トオル タイミングよかったよ・・・。』


    『今から、素敵なLADYを送り届けるからさ〜。彼女のこと
     責任もって帰り家まで送ること。もし、送り狼なんかに
     になったらオレが許さないからな〜(笑)じゃあな〜』


    電話を切ると同時に信号が青になった
    シンジの言葉に隣で亜紀子が笑い、私を振り返る


    『あの〜、シンジさん まだ行くって、私言ってないんだけど・・・(困惑)』


    『エミ いいじゃない〜、顔だけ見せてあげなさいよ〜♪』


    シンジの代わりに、亜紀子が答えた


    『亜紀子 そういえば、トオルさんが私に直々に話したいことあるって
    言ってたね?』


    『だっから〜それは〜(笑)エミに、直々に会いたいってことでしょう〜』


    運転席のシンジが、ハンドルを切り返しながら大きく頷く


    (ふたりは性格似てる(苦笑)まったく・・・おせっかいなんだから)




    スタジオの入り口でトオルは待っていた・・・


    私の姿を捉え トオルが手を振りながら駆け寄ってきた


    『エミさん〜♪』


    『おひさしぶりです トオルさん・・・』
    『あの・・・昨日のメールの返事 まだで、ごめんなさい・・・』


    長身のトオルが、私を見下ろし微笑む


    『そんなの気にしなくていいよ〜 エミさん、来てくれてありがとう・・・』


    閉まったスタジオの扉に視線を移す私に、トオルは頭をかいた


    『実は、シンジが電話くれたとき、丁度 練習終ったとこだったんだ』


    『終ったって言ったら、きっと・・・素敵なLADYは来てくれない(苦笑)
    そう思ったから・・・待ってるって言ったんだ ごめんね エミさん』


    トオルが、熱い瞳で私を見つめる・・・


    『あ、あの 他のメンバーの方たちは?』


    扉の奥を窺がったが、静かで人の気配は感じない


    『うん・・・もう、みんな帰ったんだ ねっ エミさん少し飲みに行かない?』


    トオルは、さらりと私を誘った
    時計を見た・・・午後9時を回っていた


    ルナの顔が浮んだ
    明日の土曜日も仕事だといっていた
    鳴らない携帯が・・・ルナの代わりに会えないと告げていた


    『じゃあ・・・、ほんとに少しだけ』


    (マユがどんなことを話したのか、ちゃんと訊いてみたい)


    ビルの外にトオルと出た 今夜はなぜか夜風が冷たく感じた


    『あの、トオルさん 車・・・じゃないですよね?』


    『ううん、タクシーで行こう・・・
     あ、もしかして心配してる?送り狼にならないかとか・・・(苦笑)』


    私は下を向き、小さく首を振った・・・


[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 16632 ] / ▼[ 17431 ]
■17419 / 1階層)  100投稿突破おめでとうございます
□投稿者/ 昴 大御所(297回)-(2006/12/06(Wed) 21:46:32)
http://id34.fm-p.jp/44/subarunchi/

    この『Runa&Emi』のスレッドは昴が書き込んでいるこのレスが90レス目
    まもなくスレッド満タンですネ
    映美さんの100投稿は前の『・』も昴への感想も併せての100です
    それでも書き続けることの大変さは誰よりも知っているつもりですから・・・
    「100投稿突破おめでとうございます」昴から贈ります

    エヘヘ
    トオル君が頑張りそうなのでトオル君の邪魔をしに
    映美さんのところへお邪魔に参りました
    お見舞いのメッセージもありがとう・・嬉しかったヨ
[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 17419 ] / 返信無し
■17431 / 2階層)  昴さんへ^^
□投稿者/ 映美 常連♪(104回)-(2006/12/08(Fri) 03:27:58)
    昴さん^^

    体調回復されたんですね よかった^^
    心配してました・・・

    あらためて 昴さん 
    いつもありがとうございますm(__)m

    ここまで書いてこれたのは・・・
    昴さんのたくさんのお言葉が私を支えてくれたおかげです
    本当に感謝しています;;

    こんな私ですが、もう少し見守っていてくださいね


    ええ、もう・・・どんどん邪魔しちゃってください 昴さん^^
    昴さんに、特別出演してもらおうかな・・・
    トオルから、エミを連れ去ってくださいな・・・なんて(笑)


    寒い日々、師走の忙しさも重なり・・大変ですが
    くれぐれもお身体ご自愛くださいね・・・


                        映美
[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 16632 ] / 返信無し
■17432 / 1階層)  【Blue Moonの瞳 】B
□投稿者/ 映美 常連♪(105回)-(2006/12/08(Fri) 03:39:23)



    トオルに連れられてきたのは、例のBARだった


    古き良きアメリカを感じさせる店内 流れる懐かしいメロディー
    あちこち飾られたPOPな雑貨類に心がなごむ


    カウンター席に、ふたり並んで座った。
    金曜の夜、店内は程よく混んでいた 


    『エミさん、何飲む?』


    メニューを広げるトオル


    『今夜は満月じゃないけど、エミさんには、やっぱブルームーンかな・・』


    トオルが、微笑む


    オーダーを告げ、煙草をとりだすトオルの横顔を
    ぼんやり見ながら、あの夜を思い出していた



    あの夜、トオルが選んだカクテル・・・【Blue Moon】


    ルナの黒い潤んだ瞳が
    Blue moonのカクテルの中で 揺れた気がした夜


    ルナを追いかけて戻ったBAR
    待っているのは“彼女”その言葉に落胆した夜


    ふと、リツコの顔が浮んだ・・・


    (ほんとに、ふたりは友人関係だけなのだろうか・・・)


    先日会って話したリツコ
    リツコの私を弾く大きな瞳に、嫉妬の炎が見え隠れした気がした



    《ねえ、ルナ あなたは、私と出会う前・・・どんな恋をしてきたの?》




    『エミさん、どうしたの?ぼんやりして・・・』


    煙草を、手に持ち私の顔を覗きこむトオル


    ―そうだ、マユのこと訊かなきゃ


    『あの トオルさん マユさんに会ったってメールに書いてたけど・・・?』


    たばこの煙が揺れる


    『ああ、この前 電話があったんだ・・・。キーボード奏者が決まったって
     言ったら、演奏を聴きたいっていってスタジオに来たんだ・・・。』


    『そうですか・・・』


    『ん、それで・・・終ってから、少し話してたらエミさんのこと訊かれたんだ』


    オーダーしたカクテルが二人の前に置かれた・・・。
    トオルは、ジントニック 私はブルームーン
     

    トオルが煙草を灰皿で消し、カクテルを寄せた


    『一瞬 エミさんと、マユがどんな接点があるんだろうって考えたよ・・・』


    グラスを持つと、トオルが“乾杯”と自分のグラスを軽く当て音を鳴らした


    私は、スミレの香りが広がるカクテルに口をつけ 
    トオルの次の言葉を待った


    『あのひと(女性)・・・ルナさんだったね?』


    トオルが強い瞳でみつめた


    『は、はい・・・』


    マユはこう話したらしい

    《そうそう、トオル エミさんって知りあい?この前 CAFEで偶然ルナと会ったの
     その時、一緒にエミさんていう人がいてね トオルと知り合いだって紹介されて
     びっくりしちゃった(笑)それでね・・・》



    え、CAFEで会った・・・?
    どうしてマユは、ルナの部屋の前で会ったと 言わなかったんだろう?
    トオルの話だと、マユはルナと私はただの友人だと強調してるようにとれた
    (どうして・・・?)


    『なんだか不思議なつながりだね(笑)』


    トオルが、煙草を取り出し火をつけ前髪をかき上げる


    ふと、トオルに訊いてみたくなった


    『ねぇ、トオルさん マユさんのこと愛していなかったの?』


    『・・・・』


    一瞬 曇った表情をする トオル


    しばらく沈黙があった



    手に持ったライターの火を点けたり消したりしながら
    トオルは言葉を選んでいる様子だった


    『明るくていい子だし、最初は好きになったよ。・・・でも 愛してはいなかった』


    『・・・愛してなかったの・・・?』


    『う〜ん、エミさんには理解しがたいかもしれないけど
    僕も男だからね・・・、そんな付き合いもあるってことだよ』


    『・・・・』


    『マユはね、同時に付き合ってたひとがいたんだよ
    だからマユも僕を愛してはいなかった・・・』


    トオルの言葉にドキッとした
    (同時に・・・それはルナのことなのかもしれないと思った)




[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 16632 ] / 返信無し
■17443 / 1階層)  【Blue Moonの瞳 】C
□投稿者/ 映美 常連♪(106回)-(2006/12/09(Sat) 03:30:09)
    『あの、トオルさん・・・同時にって?』


    『ごめん、嫌な表現しちゃったね・・・訂正するよ・・・』


    トオルが、ジントニックを一気に飲み干す


    『マユはね・・・ゲーム感覚で恋する子なんだよ 
    その・・・ゲームの相手の1人が僕だったんだよ・・・』


    ・・・マユという女性がわからない
    一人の人をみつめることができないのだろうか?


    空になったグラスをみつめるトオル


    『エミさん、僕の事・・・軽蔑した?』


    『えっ・・・いいえ・・・』


    視線を落すカクテルグラスの中で
    トオルが歪んで映る


    もうひとつの訊きたい事を私は飲み込んだ
    (それは・・・ルナとマユの関係)


    ・・・しばらく沈黙が続いた


    流れるBGMの曲が変わった時 トオルが口を開いた


    『シンジと亜紀子さん、結婚するみたいだね・・・』


    『ええ、亜紀子のお惚気話 毎日きかされてます(苦笑)』


    煙草をくわえてトオルも笑った


    『そうそう・・・こんどのライブのことだけどね・・・』


    話題をライブに移すトオルの横顔に・・・ふとルナが重なった


    無意識にバックの中の携帯を探した
    やはり今夜は、鳴らないメロディー


    ・・・ルナは何してるんだろう


    ・・・私はここで何してるんだろう


    トオルと二人きりでBARでいること
    ルナが知ったら・・・何してるのって叱るだろうか?


    ルナは、いつもクールだった


    やきもち妬いて私を責めたことがない
    少し、寂しいと思った


    ・・・ルナ 今夜はなんだかとても寂しい
    少し火照った頬に触れた


    『エミさん・・・カクテル もう一杯飲む?』


    ブルームーンのグラスを揺らしながら
    トオルの熱い瞳が私を誘っていた・・・



[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 16632 ] / ▼[ 17450 ]
■17444 / 1階層)  はじめまして
□投稿者/ 優美 一般♪(1回)-(2006/12/09(Sat) 14:23:53)
    すごいおもしろいですね★続き楽しみにしています。私もエミちゃんのような恋人がほしーい!笑

    (携帯)
[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 17444 ] / 返信無し
■17450 / 2階層)  優美さんへ^^
□投稿者/ 映美 常連♪(107回)-(2006/12/11(Mon) 04:50:49)
    優美さん はじめまして^^

    コメント有難うございます
    とても嬉しいですm(__)m

    エミのような恋人ですか?
    えっ、私(映美)でよければ・・・な〜んて(笑)
    筆者の私も、感情移入して二人に恋しています(*^_^*)

    なんか、すごく長い物語になってきていますが(苦笑)
    更新頑張っていきますので・・・
    引き続き、読んでいただければ嬉しいです^^
    よろしくおねがいしますm(__)m


                    映美



[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 16632 ] / ▼[ 17464 ]
■17451 / 1階層)   【Blue Moonの瞳 】D
□投稿者/ 映美 常連♪(108回)-(2006/12/11(Mon) 05:36:39)
    2006/12/11(Mon) 19:44:51 編集(投稿者)







    〜僕に泳がない その瞳〜 
    何度も 腕をすり抜ける君〜♪


    トオルが、口ずさむ・・・


    『エミさん・・・憶えてくれてる?この歌・・・』


    『転送 ラブソングですね(笑)』


    『えっ 転送・・・??違うよ・・・題名は【つれない君】だったはずだけど(笑)』


    『あはっ そうですね〜 亜紀子が転送のラブソングってメールに書いてたから、
    私ったら・・・題名と勘違いしてました・・・(苦笑)』


    『あははっ・・・ちゃんと憶えててほしいなぁ〜エミさんの為につくった曲なんだから・・・』


    『トオルさん、ボーカルもするの?』


    『うん メインボーカルはいるけどね 時々歌うよ 自分の歌いたい曲だけね(笑)』


    2杯目のカクテルは、口当たりが良過ぎる
    (なんだか・・・私、お喋りになってるみたい)


    『こんど、ライブで歌うからね・・・エミさん・・・聴いてほしい』


    酔いのせいだろうか・・・
    トオルの熱く絡ませる視線もさけずに、見つめかえす
    (わたしったら・・・どうしたんだろう・・・)




    ―その頃 ルナは、長引いた会議が終わり
    事務所に戻り帰り支度をしていた


    マナーモードにしたままの携帯を開いた
    エミから、メールは届いていなかった
    (エミィは、家にいるのかな?)


    時計に目をやる 午後10時30分を指していた


    『青井くん、明日の原稿お願いね・・・』


    (はぁ明日も出勤か・・やれやれ・・・・)小さく溜息を吐きながらルナはドアに向かった


    『はい、わかりました あっ〜ルナさん 最寄駅まで送っていきますよ』


    部下の青井が、書類を束ねながらルナに声をかけた


    『あら、いいの〜助かるわ なんだか歩くの足が重かったんだぁ(苦笑)』


    連日の忙しさで、ルナは疲れていた


    走る車の中、開いた携帯
    ルナは、エミに打ち込もうとしたメールの手をとめた
    (帰ってからでいいかな・・・)





    ―熱く感じる頬に両手をあてた


    2杯目のカクテルは、酔いを加速させる
    (いけない・・・これ以上、STOPしなきゃ・・・)


    『トオルさん そろそろ遅いから・・・帰らなきゃ・・・』


    『そうだね・・・、行こうか・・』


    煙草をポケットにしまい トオルが少し寂しそうに笑った


    BARを出て、タクシーを拾える大通りをトオルと歩く


    やっと、みつけた空車にトオルが手を上げたとき
    酔いのせいか 足が少しもつれよろめいた


    『あっ、大丈夫・・・エミさん』


    トオルが、肩を抱きとめる


     
    そんな、ふたりの様子を、後方から見ていた人物がいた


    「あ〜、空車 さきにとめられちゃった」


    数人の男女の中のひとりがつぶやいた


    (あれ・・・トオルじゃない・・・あの人(女性)はたしか・・・)


    それはマユだった・・・。





    タクシーの中で、私はすっかり酔っていることに気がついた
    知らないうちにトオルの肩にもたれかかっていた


    ハッとして、身体を離す


    『エミさん・・・、大丈夫だよ送り狼なんかにならないから
    ・・・シンジにぶっ飛ばされるよ(苦笑)』


    『・・・(苦笑)』


    ぎこちない空気の中
    窓の外の夜の街をただみつめた


    ルナを思う・・・
    (ルナ どうして今夜は連絡くれないの・・・)



    酔いと車の振動のせいか・・・眠りに誘われ
    再びトオルに寄りかかり、いつのまにか瞼を閉じていた



    そんなエミにトオルは
    LOVE SONGをおくる




    〜【Blue Moonの瞳】〜


    見上げた月に君を想う

    青い月の夜 
    出逢った瞳
    僕は恋をした

    こんな夜は
    どうしようもなく
    君を想う

    君の瞳は
    ブルームーン

    僕を酔わす
    ブルームーン



    やわらかな髪が触れ
    あまい香りが漂う・・・
    エミの息を肩に感じる

    頬に伸ばしかけた手を戻し
    トオルは、エミに触れたい衝動を抑えた・・・


    《エミさん・・・、本当はね・・・》


    トオルは、心の中で呟き・・・
    走る車の窓に映る月を見上げた




[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 17451 ] / 返信無し
■17464 / 2階層)  映美さん☆
□投稿者/ ヤス 一般♪(9回)-(2006/12/13(Wed) 15:23:37)
    毎度楽しく読んでますよ☆トオルの[本当はね…]がウーン気になるなぁ(・・)?☆では更新楽しみしてます♪




    (携帯)
[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 16632 ] / 返信無し
■17465 / 1階層)  NO TITLE
□投稿者/ 優美 一般♪(2回)-(2006/12/13(Wed) 15:33:57)
    映美さんが!?笑
    いやぁあたしにはもったいないです(´∀`)エミちゃんもか…笑

    長くて大丈夫ですよ★続きが気になる〜!!

    (携帯)
[ 親 16632 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/


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