ビアンエッセイ♪

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Nomal 彼女になりたい…です /のぃ (08/03/03(Mon) 06:30) #20689
Nomal 彼女になりたい…です /のぃ (08/03/03(Mon) 07:57) #20692
Nomal 彼女になりたい…です /のぃ (08/04/28(Mon) 05:45) #20811
Nomal 彼女になりたい…です /のぃ (08/04/28(Mon) 06:27) #20812


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■20689 / 親階層)  彼女になりたい…です
□投稿者/ のぃ 一般♪(1回)-(2008/03/03(Mon) 06:30:18)
    「うー…」

    公園の片隅で犬のコーギー(名称:クリーム)と遊んで30分。
    ぴょんぴょん跳ねるクリームの頭をしゃがんで撫でている手は、真っ白な手袋をしている。
    時計を見ると朝の早朝、6時前。
    少し霧がかった湿気を帯びた風景は地上のありとあらゆる物を美しく輝かせていた。

    (はぅぅ…)

    そして今、周りの風景をも魅了してしまうあの人を2時間見続けている私は
    クリームの頭を撫でるあの人からはるか彼方、対角20メートルに位置している
    公衆トイレの物陰に隠れて白い息を吐きながらあの人を眺めていた。


    いわゆる、ストーカー…なんです。




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▲[ 20689 ] / 返信無し
■20692 / 1階層)   彼女になりたい…です
□投稿者/ のぃ 一般♪(2回)-(2008/03/03(Mon) 07:57:03)
    (愛美ちゃん…)

    声無き声で彼女の名前を呼ぶと、何度目かの白い息が、はぁーっとモクモク出て空へと消えていった。
    今の私の想いみたいだなー…

    名前を呼んでも気持ちまでは届かない

    切ないとか、大好きだとか…

    たくさんの言葉を頭の中で拾い集めて、手のひらの隙間から流れる想いを
    ただじっとみているだけの刹那


    「クリーム、そろそろ家に帰ろーか?」

    (なんだぁ…もう帰っちゃうのかぁー…)

    真っ赤なパーカーに身を包んでいる愛美ちゃんは毎朝二時間、体を鍛える為に走り込みをするという。
    傍らには必ず、愛犬のクリームと一緒

    黒くて長い髪を結び直すその姿にキュッと心が縛られる時が大体、愛美ちゃんがお家に帰るのと一緒で
    青い短パン、パーカーの下のTシャツ、流れる汗、クリームに笑いかける時の笑顔

    それら…ううん、もっともっといろんなもの全部が、私が愛美ちゃんに対する友達の部分の感情を持ち去るみたいに愛美ちゃんは公園を後にする。


    (うー…)

    マフラーに隠れる私の今の表情を絶対、愛美ちゃんに見せちゃダメなんだ



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▲[ 20689 ] / 返信無し
■20811 / 1階層)  彼女になりたい…です
□投稿者/ のぃ 一般♪(1回)-(2008/04/28(Mon) 05:45:56)
    「おーぃ、大丈夫かぁ??」

    「!!」

    「講義、集中してないと単位とれくなるよ」

    「あ、うん。」

    いつ、大学の門をくぐったのか記憶になく
    腕時計に目をやると、午前中の講義は終わりに近づいていた。

    親友のナミが一生懸命、黒板に書かれた文字をノートにとっている。
    どうしてそんなに必死にのか…
    あぁ、論文の提出期限明日だっけ…参考になるかもと書き写してるんだ。
    私も…
    と、思ったけど後でノート見せてもらおう。

    やる気なく窓の外を眺めると、小ぶりの雨が窓ガラスを濡らしていた。







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▲[ 20689 ] / 返信無し
■20812 / 1階層)  彼女になりたい…です
□投稿者/ のぃ 一般♪(2回)-(2008/04/28(Mon) 06:27:29)
    そんな気分のまま食堂行ったからご飯食べる気しなくて
    軽めのサンドイッチをトレーに乗せた。
    手をつけづに頬づえをついてため息ばかり繰り返してたけど。

    「なに?席着いてからため息ばっか。なにかあった?」
    「別に…。」
    「…めずらしいよね、ウサギが悩みを打ち明けないなんて」
    「止めてよ、そんなあだ名」
    「えー、気に入ってたんじゃないの?カワイイとかって言ってたじゃん」
    「…だって」

    似過ぎてるんだもん…。
    愛美ちゃんの声に反応してビクビク震えてる自分。
    ウサギみたい。
    寂しくて寂しくて死んじゃいそう…。

    「はぁ…」
    「ははは、こりゃ重症だねー」

    人事だと思って…
    笑う親友の顔を睨みつけるけど、ナミは悪くない
    誰も悪くなんかないんだ、きっと。
    出会いがあまりにも自然だったから
    だから、自分が悪いとも思えない。
    この気持ちが悪いものだなんて思えない。

    ナミは心配してくれてるんだ
    ナミを見ると困ったって笑い顔
    言ってもいいのかな?
    ちょっとの勇気が出ないままズルズルと秘密を秘密のままにしてきたけど、
    まだ恐い。

    でも苦しい




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