| 「おじゃします〜」
「お帰りなさい。初めてまして。リョウと仲良くしてね」
「は〜い」
「カイちゃんって言うんだよ」
「カイちゃんっていうのね。ゆっくりしていってね」
カイちゃん。カイちゃんは女で目がクリクリしていた。
とても可愛くてビックリしてしまった。
夜になると
玄関のチャイムが鳴った
ピンポーン
「は〜い、ちょっと待ってくださいね」
玄関を開けると
目眩がした
そして凝視してしまった
「こ…こずえ?カイちゃんのお母さんって。こずえ?」
「そうよ。カイの母が私なのよ。元気だった?」
「いつ、こっちに来たの?」
「旦那の転勤で、こっちに来たのよ。そしたら、そらがいるなんて。知らなかったわ」
「そうだったの。さぁ、上がって。カイちゃんも待ってるし」
「ありがとう。お邪魔します。」
それから私たちは 短時間、しゃべった。
なにも変わって
いなかった
年相応に見えて
女らしくなった
こずえは大人になった
10年も経てば
変わるものだ
(携帯)
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