ビアンエッセイ♪

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■14245 / ResNo.20)  あなたの笑顔 15
  
□投稿者/ ノアにょわ 一般♪(19回)-(2006/04/19(Wed) 10:40:27)
    キーンコーンカーンコーン
    キーンコーンカーンコーン


    「しのぶ〜」

    あかりが大きく手を振りながら駆け寄ってきた

    「あかり〜!久しぶりだね〜会いたかったょ〜!あかりが来てくれなかったから淋しかったんだょ〜。待ってたのにぃ。そんな冷たい友人には・・・抱き締めの刑だ〜っ!!!」

    忍はギュ――ッとあかりを抱き締めた

    「イタ、痛いょ〜ゴメンゴメン許して〜。それに周りの友達が見てるから恥ずかしいょっ」

    「久しぶりだから照れてるんじゃない?あかりさん?」ニヤッ

    「ち、違うょ!!」

    あかりは凄くドキドキしていて心臓の鼓動が自分でも分かる程だったが、忍がいきなり抱き締めるし変なことを言うせいだと思った。

    「あっ、体の方は大丈夫なの?」

    「うん、とりあえずは大丈夫だょ☆まぁまた2週間したら入院だけどね。」

    「そっかぁ〜大変だね。入院してても暇だし退屈でしょ?」

    「う〜ん、暇だと言えば暇だけど、結構楽しいょ。音楽聴いたり本読んだり。あとさ、おもしろい看護師さんも居てさっ。存在だけで元気になれるっていぅか・・・とにかく楽しんでるょ」

    「・・・あっそ。それは良かったですね」

    「え!?なんか怒った???」


    ガラガラガラ〜

    『さぁ授業始めるら席について〜』


    「あかり?ゴメンね?」

    「別に怒ってないよ。ほら、先生来たし座ろっ」


    あかりは忍の言葉に少しイラッとしていた。
    忍のいない学校はあかりにとっては何か欠けていて、「やっぱり忍がいないと楽しくない」と思うことが何回もあったのに、忍が入院生活を満喫していると聞いて、淋しさを超えて腹が立ってしまったのだ。

    でも、忍が元気に学校に来てくれて、会えるだけで凄く嬉しかったあかりは、1限目が終わる頃には笑顔に戻っていた。


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■14246 / ResNo.21)  あなたの笑顔 16
□投稿者/ ノアにょわ 一般♪(20回)-(2006/04/19(Wed) 10:45:07)
    キーンコーンカーンコーン


    「ふぅ〜今日も1日頑張ったぞ〜!勉強終了っと☆あっかり〜、久しぶりに中庭でトークしよぅよ。あそこが一番落ち着くし」

    「イィねぇ。じゃ早速行きますか」

    忍の通う学校は、少し小高い丘の上にあり、周りは緑に囲まれている。
    学校裏には竹林もあり、春になると生徒の誰かがタケノコを掘ってるとか掘らないとか。
    そして1階には廊下がなく外に繋がってる造りで、教室の前にはベンチがあり、天気のいぃ日はそこで昼食をとることもよくある。
    そしてベンチは学校のいたる所にあるが、1つだけ他とは違うところがある。
    立派な西洋のベンチが置いていて、その横には大きな樹があり、暑い日差しを遮ってくれ、風が吹くと葉が囁く音が聞こえる。

    そこが中庭だ

    「やっぱりここが1番落ち着くよ」

    「うん・・・落ち着くねぇ」

    7月に入ったばかりの陽射しはとても気持ちよかった。
    グランドからは運動部の声が聞こえ、音楽室からは楽器の音が聴こえてくる。
    忍にとっては、このいつもの風景と音がとても心を落ち着かせ、またあかりにとっては、いつものように隣に忍がいることがとても心地よく、しばらく2人はその雰囲気に和んでいた。

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■14247 / ResNo.22)  あなたの笑顔 17
□投稿者/ ノアにょわ 一般♪(21回)-(2006/04/19(Wed) 10:50:12)
    「夏休みはずっと入院してるんだよね?」

    「うんそぅだょ〜」

    「じゃぁ病院に遊びに行ってもいぃ?夏休み中会えないなんて嫌だし」

    「是非来てょ。さすがにずっと入院してると飽きちゃうしさ。いつでも大歓迎」

    「オッケ☆じゃぁお菓子でも持って行くね」

    「うんっありがと!それにさっき言ってた面白い看護師さんに会わせたいし」

    「そんなに面白いの?」

    「ん〜、面白いって言うか少し変わってるんだよね。普通はさ、患者が痛がってたら心配して優しくするじゃん?なのに『薬飲んだんだからスグ治るょ〜』とか笑って言うんだよ」

    「アハハ。痛がってるのに笑う看護師さんとか聞いたことないょ」

    「でしょ?最初はヒドイ看護師だー!とか思ったぐらいだょ。ま、今では逆に安心するけどね。笑う=心配ないって感じだからさ」

    「それもそぅだね。他にも面白い人っているの?」

    「う〜ん面白い人は特にいないけど、イィ感じの人はいるょ。男気溢れてて、頼りになる姉貴って感じな人が☆あとはね・・・」

    「まだいるの?」

    「ってか皆イィ感じだょ。ほとんどが20代だから話も合うし。それにねぇ、キレイな人多くて☆ハーレムなのさ(・∀・)」ニヒッ

    「アハッ。ビアンの忍にとっては本当にハーレムだね。ま、私もバイだからちょっとうらやましいけどw」

    「でしょ?それにさ・・・1人特別な人がいるんだよね」

    「・・・え?」


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■14248 / ResNo.23)  あなたの笑顔 18
□投稿者/ ノアにょわ 一般♪(22回)-(2006/04/19(Wed) 10:58:12)
    忍がサラッと言ったからおもわず流しそぅになったが、“特別な人”の言葉に耳が止まった。

    「え?特別な人って?」

    「ん〜、面白いって言ってた看護師さんだよ。付き合ってるとかはよくわかんないんだけど・・・・」


    ズキッ


    あかりは忍の口から出てくる一言一言が胸に突き刺さった

    忍はそんなあかりの様子に気づかずに話し続ける

    「・・・でもお互い好きなのは分かってるんだ」


    ズキン

    ズキン


    あかりは自分の胸の痛みと苦しみで、忍が友達としてではなく、恋愛として好きなんだと気づいてしまった。

    「あ、そぅなんだ。両思いなんだ、良かったじゃん。応援するょ(-^∀^-)」

    「アリガトあかりっ!でも友達としてはあかりが一番大好きで大切なんだからねっ。覚えといてょ」

    「うん。私も忍が大好きだょ・・・」

    あかりは忍を抱き締めた。
    泣きそうな顔を見られたくなくて。
    そして自分の気持ちを隠すために。大好きの意味が忍とは違うことがバレないように。

    あかりは忍への気持ちを胸の奥にしまうことを誓ったのだ。
    恋人の関係も望んでしまうが、友達としての忍を失うわけにはいかない。

    だから友達として一生忍の傍にいると誓ったのだ

    しかしその誓いが、自分自身を壊していくとは知るよしもなかった。

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■14249 / ResNo.24)  ひーさん★
□投稿者/ ノアにょわ 一般♪(23回)-(2006/04/19(Wed) 11:07:02)
    応援ありがとうございます♪
    最近忙しくて更新が遅れてしまいましたが、また読んでもらえると嬉しいデス(^∀^)ノ
    期待しているよぅなエロは出てこないカモですが・・・(笑)
    頑張りますっ(*´∀`)ノ
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■14254 / ResNo.25)  うわぁ(^^)/
□投稿者/ みぃ 一般♪(4回)-(2006/04/19(Wed) 23:00:41)
    ずっと待ってました(>_<)さっき見てみるとたくさん更新されているのでうれしかったです(*^_^*)今後ずっと応援してるので無理せず頑張ってくださいm(__)m

    (携帯)
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■14746 / ResNo.26)  NO TITLE
□投稿者/ e 一般♪(1回)-(2006/05/29(Mon) 00:51:41)
    あげ

    (携帯)
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■14897 / ResNo.27)  NO TITLE
□投稿者/ あ 一般♪(2回)-(2006/06/08(Thu) 01:51:20)
    あげ〜

    (携帯)
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■15059 / ResNo.28)  NO TITLE
□投稿者/ あ 一般♪(3回)-(2006/06/20(Tue) 00:35:48)
    更新してほしい〜

    (携帯)
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■15149 / ResNo.29)  あなたの笑顔 19
□投稿者/ ノアにょわ 一般♪(1回)-(2006/06/25(Sun) 20:58:59)
    「明日からはまた入院だぁ〜」


    退院している2週間はアッといぅ間だった。
    遅れた授業を取り戻すために必死に勉強し、放課後は有意義に過ごしたくてあかりと中庭でのんびりしたり、クラスの友達とカラオケで騒いだり、一日一日を楽しく過ごした。

    時々あかりの様子がおかしいと思ったが、「そんなことないょ」とあかりが言うので深くは追求しなかった。


    「忍のいない学校なんて楽しくないなぁ〜」

    明日から忍は入院なので、『プチ送別会』と題して2人でカラオケに来ていた。

    「何言ってんのょ。どうせスグに夏休みになるじゃん」

    「そりゃそぅだけど・・・」

    「それにスグに会えるじゃん?あかりがお見舞いに来てくれるならね♪」

    「もちろん行くょ。でも、私より看護師さんと過ごす時間の方が長いじゃん・・・」

    「ん〜、でも同じ空間にいるだけでそんなに喋る時間はないょ。相手は仕事中だしね。・・・ってあかりサン嫉妬ですかぃ?」

    「そ、そんなんじゃないょ!!!」

    あかりは気持ちがバレるんじゃないかと思いムキに否定してしまった。

    「そんなに否定しないでょ〜。なんか悲しくなっちゃうじゃん」


    いつものあかりなら「嫉妬してるんだょ〜ん」とノッてきてくれるのに、今日は一段と様子が変だ。
    あかりの支えになりたくて、悩みを相談してきて欲しいと思うが、無理に聞き出すわけにもいかない。
    あかりから話してくれるまで待つしかない。と忍は待つことにしていた。


    「忍のレモンティー飲んでいい?」

    「あ、うんイィょ☆ってあかりもレモンティーあるじゃん」

    「忍のが飲みたいからいぃの〜」

    あかりはそぅ言うと、自分の飲みかけのレモンティーを忍に渡した。

    「はいはい。でも同じレモンティーなんだから味は一緒だょ」



    同じ味のレモンティー

    だけど忍が口付けたレモンティーは、あかりにとってはとても甘酸っぱく感じた。



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