ビアンエッセイ♪

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■15287 / ResNo.10)  優しい物11
  
□投稿者/ セブン 一般♪(11回)-(2006/07/11(Tue) 23:54:29)


    「あさ美。」

    と口のすぐ横にキスをする。

    初めはゆっくりすぐには口にしない。


    おでこ。頬。瞼。


    ひとつひとつ丁寧に優しく。


    「早く。」


    「何が?」

    「あさ美がチュウするの好きなこと知っててジラすんだもん…」


    「ふっ。ジラすの好きだからさ。」


    最後の最後にやっと口にする。

    甘く深く。


    「はぁん。」

    と息と一緒に声が漏れる。


    「トントン」


    「はい。」


    「葉様。ご夕食の準備が出来ましたが。」


    「あぁ。ありがとう。」


    「あさ美も食べていくだろ?」


    「う…うん」


    「どうしたの?今ので我慢出来なくなっちゃった?(笑)」


    「そ…そんなことないもん。」


    と真っ赤な顔して言ってるよ。


    かわいい…


    「あさ美を食べるのも良いんだけどな。

    せっかく作ってくれてるし、先にご飯食べようよ。」



    「うん…分かった。」





    と、まぁ。こんな風に仲直りした。



    (携帯)
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■15288 / ResNo.11)  優しい物12
□投稿者/ セブン 一般♪(12回)-(2006/07/12(Wed) 00:00:05)



    「おはよう。七瀬さん」


    「あっ。加嶋さんおはよう。朝練あったの?」


    「うん。なんで?」





    「汗。かいてるよ。しっかり拭かないと風邪ひいちゃうよ。」



    と僕の首にかかってたタオルで拭いてくれた。


    僕は突然のことで不覚にもドキっとした。


    「あ…ありがとう。」


    「総体近いんでしょ?頑張って。応援行くからね。」


    七瀬さんはニコっと笑って教室に入ってった。


    あぁ〜びっくりしたぁ。あの子顔に似合わす大胆だな。
    なんて失礼なことを考えてた。


    授業中…



    うぅ…眠い…なんで国語の時間ってこんなに眠いんだろう…

    あっ。七瀬さん。こんなに眠い授業なのに、(←先生ごめん!)真剣な顔で授業受けてる。


    それから僕は気付いたら七瀬さんのことを見ていた。




    何かな?この気持ちは…
    分からないけど、すごく心地良いよ。



    (携帯)
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■15297 / ResNo.12)  優しい物13
□投稿者/ セブン 一般♪(13回)-(2006/07/13(Thu) 00:11:25)


    「今日から七瀬先生も一緒に総体に向けてやっていきます。」


    「よろしくお願いします。」




    七瀬先生はバスケ経験があるらしく、一緒にゲームをしていくとのこと。




    本当大丈夫なのかな。あんなに華奢なのに。







    そんな僕の心配など数分後に消えてった。




    七瀬先生はいとも簡単に53点中一人で20点もとった…




    「七瀬先生すごいですね。」



    「え。えぇ。高校の時ほどじゃないけど。さっ。ランニングよ。」



    と、サラっと行って
    走って行った。



    七瀬先生って本当に27歳なの?
    体力ありすぎだ…僕はもうクタクタでついていくのがやっとだった…






    「じゃぁユニホ〜ムを渡して行きます。」





    と、4番から15番まで渡された。






    頼む!後一枚なんだ!




    二年生の僕らには後一年あるし、何より三年生の人数が多くて。普通にいけば全員三年生でうまってしまう…




    だけど僕はこの日の為に朝練も部活が終わってからも毎日毎日練習してきた。





    3Pシュートの練習を。それでしか今年レギュラーに入れる可能性がないから。
    ピンチヒッターとして使ってもらえれば。と思っていた。






    「15番。
















    光。」



    「はい!!ありがとうございます!」




    「二年でレギュラーに入ったのは光だけだ。頑張れ。期待してるぞ。

    今回入らなかった人もチームの為に頑張ってくれ。」




    「あっした!!」


    (携帯)
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■15298 / ResNo.13)  優しい物14
□投稿者/ セブン 一般♪(14回)-(2006/07/13(Thu) 00:18:49)

    僕はすごく悔しくて、すぐに部室に戻ることが出来なかった。



    「ち…くしょう…」







    「加島さん。」


    誰だよ。今は誰とも話したくないのに。



    「この辺りは街灯もないし、危ないから部室に行きましょう?」








    「大丈夫です。七瀬先生。気にせず帰って下さい。」






    静かになった。先生帰ったかな?









    そっと振り向いた。










    何かフワっとしたものが僕を包んだ。



    「加島さんたくさん頑張ってたよ。先生が知ってるから。毎日毎日シュート練習して。その努力は絶対に自分の為になるから。」











    「何故…なんだ…光は確かに上手いし入る可能性だってあると思ってたけど、あいつより。




    いや。誰よりも練習していたと思ったのに…」




    僕の目から涙が止まらなかった。






    それをそっと拭って強く強く抱き締めてくれていた。










    数分後。



    だいぶ泣き疲れてきて息も整ってきて。


    今の自分の状況がかなり恥ずかしいものだと気付いた。



    「せ…先生話聞いてくれてありがとうございました。


    うわ!涙と鼻水で先生のT‐シャツが…!すいません!」



    「良いのよ。どうせ汗まみれだったし。 」


    「なんだか恥ずかしい所を見せてしまいました…」


    「いいんじゃない。青春してるって感じで(笑)」







    七瀬先生の存在がかなり大切な物になったのは言うまでもない。

    (携帯)
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■15307 / ResNo.14)  優しい物15
□投稿者/ セブン 一般♪(15回)-(2006/07/13(Thu) 23:52:16)


    それから総体の日まであっという間に過ぎた。







    「今日から総体が始まる。 みんな悔いが残らぬよう全力で頑張りましょう。」



    「はい!!」





    総体に出れないのは残念だけど、僕は出来ることをしよう。声が枯れるまで応援するぞ!




    僕らは一回戦をなんなく突破。

    その波に乗って二回戦三回戦と勝ち進んで、ついに決勝へと進むことが出来た。


    一回戦二回戦は光も出て大活躍していた。やはり光はすごいな。




    でも次は負けないから。




    残念ながら僕らは決勝で5点差で負けてしまった。かなり良いところまで行ったが最後の最後で逆点されてしまった…





    先輩達の夏が終わった。

    (携帯)
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■15316 / ResNo.15)  セブン様へ
□投稿者/ りょう 一般♪(1回)-(2006/07/14(Fri) 18:25:23)
    毎日、更新していないか楽しみにここに来ています。1日の癒しになります。
    頑張って下さい。これからも拝見させていただきます。

    (携帯)
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■15323 / ResNo.16)  りょうさん
□投稿者/ セブン 一般♪(16回)-(2006/07/15(Sat) 00:33:40)
    コメントありがとうございます。
    全然先が見えなくて、毎日どうするか考えてる感じです。
    私も最後はどうするかボンヤリとしか浮かんでなくて。

    ゆっくりですが今回は完結させたいと思っていますので、またのぞきにきてください。

    では。

    (携帯)
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■15324 / ResNo.17)  優しい物16
□投稿者/ セブン 一般♪(17回)-(2006/07/15(Sat) 00:50:13)



    「お疲れ様でしたぁ!!!」






    とタオルを渡す。






    ある先輩達は、泣き始め。






    ある先輩達はすがすがしい顔で「お疲れ!」




    と言い合っている。







    そして集合がかかり。







    「みんなお疲れ。今日は本当に頑張りましたね。最後まで全力を出しきって勝負出来たと思います。
    特に三年生は最後まで諦めずゴールを目指す姿をみて感動しました。 本当にお疲れ様。」







    グス。 うっう。




    と泣き声が聞こえてくる。




    「さっ。今日はもう帰ってゆっくり休みなさい。」





    「あっした!!!」









    今まで聞いた中で一番熱い挨拶だった…

    (携帯)
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■15325 / ResNo.18)  優しい物17
□投稿者/ セブン 一般♪(18回)-(2006/07/15(Sat) 01:12:17)



    日が変わり。





    今日は日曜日。







    朝早くから「トントン」と扉を叩く音がした…





    うぅ。もう少し寝かせてくれ…






    「葉様。

    朝早くから申し訳ありません。

    ご友人の光様から電話がはいっております。」






    「あぁ。ありがとう。」






    なんだよ。光…こんな朝早くから…







    「おっ!葉!おはよう!もしかして寝てたか!?」






    と朝早いとは思えないテンションだ。







    「あぁ。おはよう。寝てたよ。 早すぎだろ。 」






    「ごめんごめん。今日さぁ。暇か?」







    「特に用事はないが、どした?」







    「昨日試合だったじゃん?熱が冷めないうちに、先輩お疲れ様パーティしたいなぁ。と思って。」







    「はは…そんな急な話先輩達にも予定があるんじゃない?」






    「いやぁ。それがさぁ。昨日のうちに先輩に連絡網メール流したら大体の人からOK出てさ。」







    えっ。先輩達も暇なんだなぁ…






    「あっ。そう。僕も予定入ってないし大丈夫だよ。で、何する?」






    「ちょうど良いことに今日花火大会なんだよ!花火見てその後が相談なんだが。」





    「へぇ。花火大会か。そういえば最近行ってないな。
    ん?なんだよ。相談なんて改まって。」






    「花火大会の後に葉の家でBBQなんてどうよ?庭広いし。」





    「それは楽しそうだな。さっそく話通してみるよ。」






    「よっしゃ!楽しみにしてるぜ!じゃな!」






    「おう!…








    って切るのまで早いよ…」





    さて。爺に話してみるか。BBQの網とかあったよな?


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■15381 / ResNo.19)  優しい物18
□投稿者/ セブン 一般♪(19回)-(2006/07/20(Thu) 00:52:58)



    まったく。無駄に広いな。この家は。


    大体僕と爺が住んでるだけなのに、こんなに何部屋もいらないだろう…


    そう。爺が見当たらなくて探してる途中なんだ。







    『あっ!爺!やっと見つけたよ!』




    『葉様。いかがなさいましたか?』





    『今日部活のみんなと花火に行くんだ。その後に家でBBQをしようと思うんだけど、準備手伝ってもらえないか?』




    『それは楽しそうですね。確か網は物置小屋にあったと思いますが。』




    『よし!準備開始だ!』



    光の朝早い電話のおかげでお昼には終わってしまった。




    『う〜ん。何しようか。』





    『葉様。今日花火大会に浴衣を着て行かれてはいかがでしょう?』





    『浴衣かぁ〜。』




    あさ美に着せたいな。



    とちょっと的外れなことを考えていたら、爺の顔に?マ〜クが浮かんだので、すぐ返答した。




    『そうだなぁ。浴衣よりジンベイはないかな?』




    『それでしたら、お父様のジンベイはいかがでしょう?お父様はジンベイにコダワリがあるようで、クロ〜ゼットに20から50着ほどはあるんではないでしょうか?』




    『えっ!そんなに持ってるのか。父さんも好きだなぁ。…分かったよ。見に行ってみる。』




    ガラっ。



    『うわ。本当にあるよ…これは迷うな…』





    適当に選んでたらすぐにお祭り時間になってしまったので僕は急ぎ足で待ち合わせ場所に向かった。



    (携帯)
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