ビアンエッセイ♪

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■18104 / ResNo.60)  れいさんへ
  
□投稿者/ ぽむ 一般♪(3回)-(2007/02/23(Fri) 23:39:42)
    お久しぶりです。
    私の方こそ、再度コメントしていただき
    本当にありがとうございました。

    バレンタインは…
    意中の人に遠回しにチョコをあげました。
    雰囲気的に“うさぎ病”の美春さんに似ている感じの方なのですが、
    美春さんのようにビアンではなさそうです。
    職場も全く違って接点がほとんどないのが辛いです…(><)


    れいさん、相変わらずお仕事お忙しいのでしょうね。
    体調は大丈夫ですか?風邪などひかれてませんか??

    更新は、れいさんのペースでのんびりとしてください。
    もちろん、これからも末永く応援していきますので、
    こちらこそよろしくお願い致します!(笑)
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■18258 / ResNo.61)  Re[33]: うさぎ病>可南子の過去話8
□投稿者/ れい 一般♪(12回)-(2007/03/07(Wed) 17:41:45)
    言うしかないと思ったから、言った。


    そこで出てきた言葉は、飾り気のない、けれど真実の言葉だった。


    「あたし、淳子さんが、好きです。ごめんなさい」


    最後の「ごめんなさい」、は。

    同性である彼女に対してそのような感情を持ってしまって「ごめんなさい」なのか、

    こんな風に取り乱してしまって、自分に対する言い訳の「ごめんなさい」なのか、

    作業を中断させてしまって、私のせいで時間のロスをさせて「ごめんなさい」なのか。

    あたしの中ですら、そのどれともはっきりしないものだった。


    それでも、最初の理由が、ある程度の割合は占めていたと思う。

    淳子さんは、そういう世界の人とは無縁そうに見えたから。


    だから、淳子さんからの返事を聞いて、驚いた。



    淳子さんは何かを考えている素振りをして、

    暫くあたしの肩辺りを撫でていたあと、徐に口を開いた。


    そこから紡がれる言葉は、どんなに優しい断り文句なんだろう、

    あたしはその瞬間を待っていた。


    「私、か…。」


    そう淳子さんはつぶやいた後、


    「こういうこと、上長が思っててはいけないのは、分かってるんだけど」


    彼女の発言一つ一つに、心のそこで怯えていたあたしがいた。

    思わず、逃げ出したくなったところで、


    「私も…、上条こと、好きだよ。こんなこと、言っちゃっていいのかな…」


    気付くと淳子さんは、真っ赤になっていた。

    あたしの心拍数も、一気に跳ね上がった。




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■18259 / ResNo.62)  Re[34]: うさぎ病>可南子の過去話9
□投稿者/ れい 一般♪(13回)-(2007/03/07(Wed) 17:42:24)
    それからの半年間は、仕事もプライベートも充実した毎日だった。

    職場での連携は前にも増して良くなった。

    精神的に不安定なところのあったあたしを以前よりも淳子さんが公私に渡って

    フォローしてくれるようになり、トップの二人の連携が以前に増して良くなったことで、

    お店の雰囲気はより一層よくなり、スタッフの定着率も上がった。


    職場からの帰りは、必ずどちらかの家に寄った。

    店長と副店長だから、同時にお休みが取れることはなかったけれど、

    お休みと遅番を利用して、近場の温泉に泊まりに行ったりもした。


    すごく幸せだった。


    でも、あたしは。


    その幸せ過ぎると、そこからの転落を極度に恐れて、

    今の幸せを自分で壊してしまいたくなる癖があって。


    甘えていたんだと思う。

    淳子さんなら、許してくれるとでも思ったのだろうか。

    もう、今となってはよく分からない。

    終わってしまったことだから。



    あたしは淳子さんに嘘をついた。

    そしてその嘘で、幸せな生活の全てが崩壊した。









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■18260 / ResNo.63)  Re[35]: うさぎ病>可南子の過去話10
□投稿者/ れい 一般♪(14回)-(2007/03/07(Wed) 17:43:54)
    「淳子さん、あたしね、言えなかったんだけど…彼氏がいるの」


    それは、あたしの家で。

    淳子さんが遅番から帰ってきて、シャワーを浴びたあとで。

    あたしはその日、なんだかむしゃくしゃしていた。


    生理前だったし、

    その日が淳子さんを非常にご贔屓にしてくださっている、

    すごくきれいな女性のお客様がご来店された日の夜ということもあった。

    (その人は人妻なんだけど、なんだかいつも淳子さんを誘うような目で見ていて、

    その人がご来店されると、あたしはむしゃくしゃがMAXになるのだ。

    淳子さんには「只のお客様じゃない」ってあきれられるんだけど。)


    淳子さんは、えっ、と言う顔をして固まった。


    そりゃそうだ。あたしはほぼ24時間、淳子さんと一緒にいるんだから、

    いつ彼氏と会っていたんだよ、ということになる。

    だからあたしは、淳子さんに笑い飛ばされるか、

    はいはい、とあしらってもらえるかと思っていた。


    「…いつから?」


    乾いた、掠れた声で、淳子さんはあたしに聞いた。



    …驚いた。淳子さんは完全に信じている。



    あたしは、すぐ「嘘にきまってるでしょう」と返すつもりだったのに、

    むしゃくしゃついでにそこから言葉を続けてしまった。


    「マサヤとは…もう2年になるかな…」


    マサヤ、って誰だよ。内心自分につっこみを入れつつ、淳子さんの様子を伺った。


    「そう…だったの」

    「淳子さん、あたし…やっぱりマサヤが好き。これ以上、マサヤを裏切れないよ。」


    あの時のあたしの頭の中は、どうかしていたんだと思う。

    その発言たちが、どれだけ淳子さんを傷つけるかなんて思いもよらなかった。

    それまで、どれだけ淳子さんに気を遣ってもらって、

    大事にしてもらったかを分かっていたはずなのに。



    淳子さんはかなりショックを受けていて、

    あたしはとても「嘘だよ」なんていえる雰囲気でないことに気付いた。


    「ごめんね…ちょっと………。……とりあえず、今日は帰る」

    「あ、淳子さん…!待っ…」

    「本当、ごめん。ちょっと私今…、全然余裕ない」


    淳子さんは洋服を着て、5分もしないうちにうちから出て行ってしまった。

    淳子さんが支度をしている間、あたしは何も言えず、気まずさを抱えたまま、

    ベッドから上半身だけ起こして彼女の姿を見ているしかなかった。

    内心、どうしよう、淳子さんを傷つけちゃった、とは少し思っていたけれど。

    まぁ、明日になったら謝ろう、そして許してもらおう、なんて甘い考えでいた。


    それで、当然許されると思っていたのだ。

    どれだけあたしが淳子さんに甘やかされていたか、今では痛いほど分かる。

    そして、どれだけあたしが淳子さんのことを分かっていなかったか、も。


    あたしは彼女に甘やかされることに慣れてしまって、

    彼女の弱さを忘れてしまっていた。

    彼女が弱さを見せるのが自分の前だけなことが、

    付き合い始めは何よりも嬉しかったというのに。




    翌日の職場に、彼女は来なかった。

    新店準備の打ち合わせに、SV命令で借り出されたようだった。

    仕事後、彼女の携帯に電話したが、繋がらなかった。

    彼女の家で待っていたけれど、彼女は帰って来なかった。


    その翌日は、彼女はお休みの日だったから。

    彼女と会えたのは、「彼氏発言」をしてから丸2日経った後だった。


    その日付けで、彼女の「新店オープニング店長」の辞令が出た。

    その店舗は、顧客層の拡大を担う上で前々からうちの上層部が狙っていた案件で。

    その期待を背負って彼女が大抜擢されたのだった。


    新店オープン日までの事前準備と店長引き継ぎ期間中、

    彼女は表面上は全くこれまで通り接してくれた。

    それこそ、あの日の発言が全くなかったことのように。

    あたしはだから、彼女があれを嘘だったと分かってくれたのかと思っていた。


    でも気付くとあたしと二人だけになる機会、極力接触を避けていて。

    あたしの家に来ることもなく、彼女の家にも帰らず、

    あたしは彼氏の件を、一切弁解できないまま、彼女は新店に異動してしまった。


    気付いたときには、彼女は前のマンションからも引っ越していて。

    あたしはそのときになって、やっと彼女の傷の深さを感じたのだった。


    その頃には、あたしと淳子さんの間にはすでに大きな深い溝が横たわっていた。







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■18261 / ResNo.64)  ぽむさま
□投稿者/ れい 一般♪(15回)-(2007/03/07(Wed) 18:17:09)
    ご無沙汰しております。れいでございます。

    ぽむさまは意中の人にチョコをあげたのですか。

    いいですね。もうすぐホワイトデーですが、

    お返しがもらえるといいですね。


    VD&WDのやりとりで、何組のカップルが成立するのでしょうね。

    みなさまの幸せを願うれいでございます。

    続きをUPさせて頂きました。

    もし宜しければごらんください。
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■18262 / ResNo.65)  やっと更新ができました。
□投稿者/ れい 一般♪(16回)-(2007/03/07(Wed) 18:21:29)
    ご無沙汰しております、れいでございます。

    やっと3つだけではありますが、更新できました。

    可南子の過去話がここで終わり、

    お話の流れは"今"の淳子と可南子の食事のシーンに戻ります。

    いよいよ大詰め?

    ちゃんとまとめ切れるのかな。

    お話をちゃんと生かせるよう、頑張ります。


    だらだらと長くて大変恐縮ですが、

    もう少しだけお付き合いくださいませ。

    よろしくお願いいたします。
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■18269 / ResNo.66)  お疲れ様でした。れいさん♪
□投稿者/ 昴 大御所(346回)-(2007/03/08(Thu) 02:32:04)
http://id34.fm-p.jp/44/subarunchi/
    お久しぶりです・・・お元気だったようで
    相変わらずお仕事がお忙しそうですね

    長かったカナちゃんの回想シーンも終わって
    いよいよ新展開ですね
    体調に気をつけて完結まで楽しみにしていますよ

    疲れた時はやっぱりチョコレートでしょ(笑)
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■18309 / ResNo.67)  れいさんへ
□投稿者/ ぽむ 一般♪(4回)-(2007/03/11(Sun) 02:16:41)
    一気に3つのお話をアップされたんですね!
    読ませていただきました(^^)

    過去話もこれで終わり、2人の食事シーンへと戻るんですかぁ…。
    今後、どのようにお話が進むかドキドキです。

    れいさん、相変わらずお忙しいようですので、
    無理をなさらずに更新していってくださいね。
    続きを楽しみに待っています♪


    チョコのお返しは…ないと思います。
    なぜなら、仕事上の都合でお会いしたときに
    お礼として「みなさんで…」と渡したからです。(^^;)

    ホントに、VD&WDのやりとりで何組のカップルが成立するのでしょうね?
    統計をとってみたいくらいです。(笑)

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■18371 / ResNo.68)  昴さん、ありがとうございます
□投稿者/ れい 一般♪(17回)-(2007/03/17(Sat) 10:37:18)
    休日出勤のれいでございます。

    コメントありがとうございます。

    いい加減、1日17時間労働を抜け出したいです。

    引き続き更新を頑張りますので、

    応援宜しくお願いいたします。


    疲れた時にはやっぱりチョコです。

    最近ゴディバのカフェモカにはまるれいでした。

    (携帯)
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■18373 / ResNo.69)  ぽむさま
□投稿者/ れい 一般♪(18回)-(2007/03/17(Sat) 17:26:17)
    れいでございます。

    度々コメントありがとうございます。

    すごく嬉しいです。

    非常に励まされます。

    ぽむさんのお好きな方はお仕事関係の方なのですね。

    ビジネスとプライベートで

    モードが切り替わってしまう私にとって、

    オフィスラブ(とでも言うのでしょうか)、

    ちょっと憧れます。


    タテマエが崩せない人間なので。

    なんか進展があったら教えてくださいね。

    応援しています。


    (携帯)
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