ビアンエッセイ♪

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■19651 / ResNo.80)  昴さま
  
□投稿者/ れい 一般♪(3回)-(2007/08/07(Tue) 01:28:12)
    大変ご無沙汰しております、れいでございます。

    部署異動により更に時間的拘束がひどくなりまして…

    ココ数ヶ月は全くここに覗きにすら来られませんでした。


    コメント、くださっていたんですね。

    ありがとうございます。

    本当、今更な書き込みですみません。。。
引用返信/返信 削除キー/
■19652 / ResNo.81)  えーーーーーーっ!
□投稿者/ 通りすがりです! 一般♪(1回)-(2007/08/07(Tue) 02:02:54)
    れいさまへ

    HPが消えてしまったのは、多分1週間くらい前だと思います。
    最初はアップロード間違えかと思って、
    しばらく様子をみてからコチラに書き込んだので…。
    「バックアップ取って無かった」……、ううっ、れいさまの心中お察しします。
    でも、れいさまの意思での消失ではなかったことが判って、
    かなりホッしました(←すみません)。

    仕事が落ち着いて、気持ちも落ち着いたら、
    いつかまた、れいさんのお話読ませて下さい。
    楽しみにしています!

    通りすがりの一ファンより

引用返信/返信 削除キー/
■19784 / ResNo.82)  Re[38]: うさぎ病>再び、街角のバーで。
□投稿者/ れい 一般♪(4回)-(2007/08/17(Fri) 21:31:01)
    そのまま可南子と別れ、私はあの店に向かった。

    フランス語の名前のついた、街角のバー。


    そろそろ閉店の時間だろう。

    階段を下りて行くと、カワカミさんが微笑んで迎えてくれた。

    美春の姿はカウンターには無かった。


    「あら、ジュンコちゃん。昨日はどうも。」

    「あ、どうも。…今日、美春さん、いますか?」

    「はいはい。ハルちゃん、お客様よ」


    カワカミさんがキッチンの方に声を掛けると、

    美春がひょこっと顔を出した。

    私服に着替えている。

    ちょうど上がったところのようだった。

    髪の毛を、一つに結んだままにしている。


    私の姿を認めると、驚いた顔をして、

    菜箸で私の近くの、少し暗がりになっているテーブル席を指し示した。

    座って待っていて、という意味らしい。

    賄いか何かを作っている途中のようだった。


    カワカミさんに会釈をして、座って待たせて貰うことにした。


    カウンターテーブルに何とはなしに目を遣り、

    昨晩の夢がオーバーラップして、思わず顔を顰めた。

    あんな夢を見るなんて、カワカミさんの顔もろくに見られたもんじゃない。


    ちょうどその時、美春がお皿とビールを抱えてキッチンから出てくるのが見えた。


    「来てくれたんだ。お待たせしてごめんね、なんか飲む?」

    「大丈夫。今飲んできたとこだから」

    「…カナコさん?」

    「…そう」


    彼女の勘には恐れ入る。

    ただ、鎌を掛けただけかもしれないけれど。

    それでも、彼女の意気が少し消沈したのが分かった。


    「そっかー、いいな。妬けちゃう」

    「そのあと、こうして会いに来ているのに?」


    「…ふふふ。そっか。そうだね。照れるな」


    そういうと、美春ははにかんだ様に笑って、

    賄いご飯に手をつけていた。


    「返事、もうくれる気になったの?」


    彼女は、こちらに視線を遣さずに、

    きっと今一番したかったであろう質問を投げてきた。


    「…今日は美春に相談に来たの」

    「相談?」


    予想外の回答だったのか、彼女が私の顔を見る。


    ずるい方法だということは、私自身、分かっていた。

    でも、そうすることが、私には必要だったのだ。
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■19785 / ResNo.83)  Re[39]: うさぎ病>ずるい女
□投稿者/ れい 一般♪(5回)-(2007/08/17(Fri) 22:13:22)
    まず、第一声。


    「私ね、美春のこと、好きだよ」


    彼女の目が、私に釘付けになる。


    これは、紛れもない事実だった。

    彼女を一目見たときから、私は彼女に心奪われていた。

    実際彼女に誘われた時、遊ぶことなんて知らなかったのに、

    彼女になら許せると思い、

    心から彼女との関係を願った。


    「可南子のこと、だけど」


    少し、意識的にゆっくりと、言葉を口にする。


    「彼女、私と別れたと思っていなかったらしくて」


    今から口にしようとしている言葉の後ろめたさで、

    首筋が少し粟立つ気がする。


    「まだ関係は続いている、みたい、なんだ」

    「…」


    「私、気になる人がいるってことは言った。

    それが美春だってことを、彼女は分かったと思う。

    もし私が美春と付き合うと言ったって、彼女は別れる気はないと思う」


    彼女は、何かを言いたげに、

    それでも私はそれを言わさないように、話した。


    まだ私の話は、終わっていない。


    「美春が、それでもいいって言うなら…

    私は美春と付き合いたい。


    …すごく勝手な話だって言うのは、分かってる」


    最後は、美春の顔を見られなかった。

    全てが本当ではないし、全てが嘘ではない。

    この話を聞いて、彼女がどう判断するか。


    私は判断を彼女に委ねることで、

    罪悪感を薄めようとしている。


    ずるい女。


    いつからこんなことができるようになったんだろう。



    「ジュンコ」


    美春からの返答は、早かった。

    彼女は、ビールを飲み干して、息をするように、言った。


    「わたし…それでもいいよ。

    この先どうなるか、なんて分かんないし。

    今は、少しでもジュンコと一緒にいたいと思ってる。

    …だめかな」


    彼女の目は、潤んでいたと思う。

    私の体は、昨晩の彼女の肌の質感を、その瞬間、思い出した。


    彼女に触れたい、強烈にそう感じたのは、私だけではなかったようで。


    「もう、行こうか」


    彼女が賄いの食器と、ビールを下げに行き、

    二言三言、カワカミさんと言葉を交わして、

    階段を上りきり、外に出たところで、

    人通りが無いことを確認して、

    私たちはどちらからともなく、

    お互いの唇を貪りあった。


    その日は、翌日が休みだったこともあり、

    美春の家に泊まった。



    可南子からの着信やメールに気付いたのは、

    翌朝、お昼近い時間になってからだった。
引用返信/返信 削除キー/
■19990 / ResNo.84)  Re[40]: うさぎ病>chameleon
□投稿者/ れい 一般♪(6回)-(2007/09/08(Sat) 23:56:15)
    腰が、重い。


    翌日は休みだったから、

    昨晩私と美春は心ゆくまで愛し合った。

    初めての時も、今回も、私は彼女にやられっぱなしで。


    何回イカされたか、わからない。

    私が彼女にシてあげられたのは、

    そのうち1回だけだった気がする。


    彼女は、私が彼女から目を逸らすことを嫌がり、

    半ば強制的に、私の目を彼女に向けさせていた。

    私の感じる表情に、彼女もまた感じるようだった。

    興奮する彼女の表情は非常に扇情的で、

    私もまた、彼女の表情を見て、気持ちが昂ぶった。



    私が彼女にシてあげられた1回は、

    夢のような時間だった。


    彼女は、白くて、細くて、柔らかくて、

    いやらしい体を私に見せびらかすように、

    私をじっとみつめ、潤んだ瞳をしてイった。



    あの時の彼女の表情を、思い返すだけで

    体の中が疼くなるのを感じる。

    仕事中には、思い出さないようにしないといけない。




    美春の家を出たのは、結局その日の夕方だった。

    可南子からの着信はあれからまた1件、入っていた。


    「帰っちゃうの?明日うちから出勤したら?」


    玄関先で、私に後ろから抱きついて引き止める美春を、


    「今日は、この後すぐ美春もお仕事でしょう。またすぐ、泊まりに来るから。」


    そう言って、名残惜しくなりながら、美春に軽くキスをして。

    彼女が強引に舌を絡めてきたので、応戦していたら、

    すっかり体が臨戦態勢に持っていかれてしまった。


    昨晩、散々愛し合ったのに。

    むしろ、ついさっきまで愛し合っていたのに。

    自分の体の貪欲さには、我ながらあきれ返る。


    私の瞳の潤み具合に美春はすぐに気付いて。

    私のスカートをたくし上げかけていたけれど、

    私は、ぎりぎりのところで制止した。


    美春は確かあと30分で家を出ないとお店に遅刻してしまうはずだった。


    「時間が無いわ、美春。また今度ね」


    そう言って、彼女を抱きしめて、

    彼女の耳に宥めるようにして、一時の別れの言葉を囁いた。



    彼女のマンションを出て少し歩いてから、

    時間を確認して、可南子の携帯に着信履歴を残した。

    彼女はこの時間なら、仕事中で電話に出ないはずだった。


    一度家に戻り、洋服を着替え、すぐに家を出た。

    電車に乗って、メールを打つ。


    一通は美春に、愛の言葉を。

    一通は可南子に、今晩会いに行くわ、と。



引用返信/返信 削除キー/
■19991 / ResNo.85)  Re[41]: うさぎ病>まちぶせ
□投稿者/ れい 一般♪(7回)-(2007/09/09(Sun) 01:13:14)
    2007/09/29(Sat) 03:03:09 編集(投稿者)

    「…店長!!」

    「…久しぶり。頑張ってるみたいね」


    閉店のため、出入り口付近で、

    ちょうどお客様のお見送りをしていた

    スタッフの一人に声を掛けた。

    私と1年、一緒に店舗に入ってくれていた、古参メンバーの1人だった。

    私にすごくよく懐いてくれていた子だ。

    確か…名前は佐伯さん、だったと思う。


    「てんちょぉ〜…!」

    「こら、私はもう店長じゃないわよ」


    私を「店長」と呼んで駆け寄ってくる彼女を、なだめる。


    「どうされたんですか〜?」

    「今日、上条と飲む約束があってさ」

    「え〜いいな、副店長。店長、今度私も連れて行ってくださいよう」

    「そうだね、行こうか」

    「ゼッタイですよ!」

    「ほら、新店長に怒られるよ。あとちょっとでお終いでしょう、がんばって」

    「はーい。あ、じゃあ副店長に、店長が来てること言っときますね」

    「ありがとう。…あ、でも新店長にばれないようにね」


    ぐっと握った左手を顔の脇で、親指を上に突き出して

    いたずらっぽく笑って返事をしたあと、

    彼女は店の中に早足で入って行った。


    私がいた頃のスタッフが外からでも数名発見できた。

    みんな、頑張っているのが見える。かなり、懐かしい。

    佐伯さんがこっそり触れ回っているのか、

    店内のスタッフが、店長に気付かれないように店内を循環するフリをして

    順に窓際に寄っていき、私に手を振ってくれるのが面白い。



    そろそろ上がる頃合だろうと思っていたのに、

    結構時間がかかっているようだった。

    新店長に、残務処理を頼まれているのだろうか。

    他のスタッフは既に上がったようだった。

    佐伯さんが、丁寧に表に回って来てくれ、

    彼女が残って作業していることを教えてくれた。

    まだ、時間がかかりそうだとも。


    「裏手のバーで、待ってる」


    そうメールを入れ、ダイニングバーで待つことにした。
引用返信/返信 削除キー/
■19992 / ResNo.86)  Re[42]: うさぎ病>「会いたかった」
□投稿者/ れい 一般♪(8回)-(2007/09/09(Sun) 01:42:21)
    2007/09/12(Wed) 01:52:38 編集(投稿者)

    彼女がダイニングバーに現れたのは、

    それから1時間ちかく経過してからだった。


    目を合わせると、可南子は外に出ようと、すぐに私を促した。

    いつもと様子が、少し違う。

    周囲を気にして、落ち着かない素振りを見せていた。

    疲れているのかもしれない。


    「可南子のうちで話、する?」


    彼女は何も言わず、頷いた。

    ひとまず、店を一緒にすぐ出ることにした。

    彼女の家は、ここからすぐ近くだ。


    「ごはん、食べた?」


    聞くと、首を横に振る。

    途中、コンビニで、アルコールを少しと、

    可南子のご飯になりそうなものを買って、可南子の家に上がることにした。


    彼女は、道を歩いているときだけでなく、

    買い物している間も、常に私から離れずにいた。

    ぴったりと私に寄り添い、私の袖口や、

    シャツの裾をつかみ、付いて来る。

    まるでお母さんの後ろを付いて回る、子供のように。


    彼女のそんな行動には、覚えがあった。

    付き合っていた頃、特に忙しい日など、

    一日働き詰めで閉店処理が終わった後、

    二人だけのときに、こんな彼女をよく見ていた。


    疲れてくると、

    私にぴったりとくっつき、

    どこに行くにも付いてこようとする。


    甘えているのだ、私に。

    普段勝気な彼女が、初めてそういう行動を取ったときの、

    甘酸っぱいような、くすぐったいような、

    嬉しかった感情が、不意に甦った。


    彼女が再びそういう行動を取ってくれるとは思わず、

    変わらず私に甘える彼女の様子に、

    私たちが別れたという認識を忘れそうになってしまう。



    コンビニから、歩くこと数分。

    彼女の部屋に足を踏み入れた瞬間、

    懐かしさがこみ上げてきた。


    彼女の香りのする部屋。

    ついこの前のことなはずなのに、

    ずいぶんと長い間が空いた気がした。


    「ねぇ、可南…」


    部屋、全然変わってないね、

    そんな中身のないことを言って振り返ろうとした矢先、

    後ろから彼女が私に抱きついてきた。

    後ろが振り返れない。


    「…可南子?」


    あまりに突然のことに、声が、少し掠れる。


    「……。」


    鼻を啜る音がする。

    泣いているようだった。


    「可南子、どうしたの?」



    「…会いたかった」


    少しの間のあと、彼女が口にした言葉は。

    いつもの勝気な彼女の言葉とは異なっていて、

    非常にストレートで、心揺さぶるものだった。


    彼女がここまで素直だったことが、

    これまであっただろうか。


    彼女の意外な行動に、少し慌てた。
引用返信/返信 削除キー/
■20076 / ResNo.87)  (削除)
□投稿者/ -(2007/09/23(Sun) 23:31:41)
    この記事は(投稿者)削除されました
引用返信/返信 削除キー/
■20099 / ResNo.88)  ふら様
□投稿者/ れい 一般♪(10回)-(2007/09/29(Sat) 03:05:29)
    ほ、本当だ!!!Σ(・□・;)
    気がつきませんでした。ありがとうございます。
    …私がいかに半分寝て書いていたことがばればれですね。
    ふらさま、ご指摘ありがとうございました。
    精進します。
引用返信/返信 削除キー/
■20121 / ResNo.89)  れい様:ご丁寧にどうも
□投稿者/ ふら 一般♪(2回)-(2007/10/02(Tue) 16:59:56)
    とても楽しく読ませていただいておりますよ。
    続きも楽しみにしております。
    (もう修正されたようなので、元記事を消しておきますね)
引用返信/返信 削除キー/

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