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「....アキ先輩っていっつもそれかけてますよね」
そろそろマフラーをしている人が目立ってきた寒い季節。
あたしはアゴまで隠すようにおっきいマフラーをしてる。
「アタシのチャームポイントなの。コレ」
先輩はそういうとそのサングラスをくいっっとあげた。
似合うんだよ。
似合ってるんだよ。
長い黒髪と革のジャケット
そして薄いブラウンのそのサングラス。
悔しいけど、 その姿はそこらへんの芸能人にも負けてない
「...いぃなぁ〜似合ってて!」
アタシなんかがかけると、 そいつは当然似合わなくて、 しかも思いっきり顔からはみだしてしまう。
「かけてみる?」
そう言うと先輩はそいつをアタシにかけた。
サングラスを外した先輩の顔は また違う一面を見せる。
メガネを外したらがっかり.... なんてことは毛頭なくて、
凛とした瞳 大きい目。 見つめられるだけで固まってしまう
これってメデューサじゃん。
バレないように頬を赤くして、 マフラーでアゴまで覆って、 顔に合わない大きなサングラスをしているアタシは、
まるでちびっ子ギャング。
「おぉぉ。ゆまも似合うじゃん♪」
そういっていたずらっ子ぽい笑顔をむける人。
「....サングラスはね、 ドキドキしてる表情とか自分の感情も隠してくれるから、 アタシの必需品なの」
先輩はまっすぐ前を見据えながらアタシに話しかけた。
「特に、ゆまといる時はね」
........一瞬心臓が止まった。
鼓動の速度倍速モード。
なんで!?どうして!?と聞きたくて モジモジしているちびっ子ギャングと、
にひひといたずらっ子の長身二人。
アタシもサングラスが必要になるかもしれない。
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NEXT【彼氏持ちの人】
よろしくお願いします♪
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