ビアンエッセイ♪

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■18323 / ResNo.90)  Saturday Night
  
□投稿者/ 名無しのゴン太 一般♪(2回)-(2007/03/12(Mon) 17:42:29)
    2007/03/12(Mon) 17:45:12 編集(投稿者)

    「パッコン買いに行こう。」

    親しき仲に言葉は不必要と言うけれど、


    「……へ?」


    色々と補う必要がある会話もある訳で。

    陽の差し込むリビングで新聞に目を通していた私は頭を傾けた。


    「パッコン?」


    なんだそりゃ、
    の目で同居人を見ると。


    「…洗面所が詰まった」


    ガシガシとタオルで顔を拭いた後、それを首に巻きつけている。


    「あー…」


    そっか。


    パッコンの意味をやっと理解した。

    トイレが詰まった時に使うアレの事だ。


    「パッコンか」


    私が言うと。


    うん、と腕を組み、私の新聞の先に映るサンデージャボンに目を向けている。


    その道具の名前はパッコンかどうかは定かでは無いが…。


    「じゃ、買いに行こう」


    珍しく重なった二人の休日に目的が産まれた。


    〜♪


    ハードディスクに登録された当たり障りの無い、音楽を聞きながら。


    私の車で郊外のショッピングセンターを目指す。


    休日─
    晴れた日曜日。


    梅が咲いてる、と。
    あんなお店あったっけ、と。


    当たり障りの無い会話を交わして、
    大規模な駐車場へと車を停める。


    目的のパッコンは─
    意外にも100円ショップに並んでいて。


    私達の目的は早々に果たされてしまった。


    ので─


    「何か食べて帰ろうか」


    顔を見ると。
    うん、と口の端を持ち上げて、二人手を繋いで歩き出す。


    何も言わずに私の手からキーを取り、運転席へ。


    日差しが眩しいだろうと思い、サングラスを小物入れから取り出すと。


    また何も言わずにそれを受け取った。




    その日は─


    久しぶりに二人一緒の休日で。


    でも、
    特に何かをしよう、と目的を立ててはいなかった。



    あの頃は─


    早く会いたくてそれでも待ちきれなくて長電話をしていた土曜日や。


    今が何曜日なのか何時なのか自分の体なのか相手の体なのか、
    分からなくなる位体を重ねていたけど。


    それはもう記憶の彼方へ。




    けれど─


    帰りの牛丼屋では、大好きな紅しょうがを私の丼に沢山盛ってくれた。


    帰ってから。
    パッコンパッコンと洗面所で格闘したのち、
    コポコポとスムーズに流れる水を見て。


    二人で笑った。



    若かった土曜日から、



    一緒に生きていく─






    そんな日曜日へ。


    次は…『東京メトロ』で。

引用返信/返信 削除キー/
■18331 / ResNo.91)  東京メトロ
□投稿者/ さやち 一般♪(1回)-(2007/03/13(Tue) 23:48:28)
    子どもの頃から一人で歩いて

    行ったことのない場所へ

    見たことのない景色を見るのが好きで 楽しくて。

    一人で歩いて駅まで行って
    『子供』の切符を一枚買って改札を通り
    地下鉄に乗って知らない駅で降りる。

    地下から地上に昇る階段を上がる時に

    ワクワク愉快

    家に戻ると心配した母親から「どこへ行ってたの?」
    尋ねられて『大きい建物と鳩がいっぱいいる所』

    だってその頃【築地】って漢字が読めなかったし

    本願寺も初めて見たけどお寺には見えなかった。

    大人になった今

    東京メトロの階段を昇る時
    やっぱりワクワク愉しい。
    彼女が上で私を待っていてくれるから。

    --------------

    次は[一人旅]でお願いします。

    (携帯)
完結!
引用返信/返信 削除キー/
■18338 / ResNo.92)  一人旅
□投稿者/ お喋りなゴン太 一般♪(1回)-(2007/03/14(Wed) 21:29:47)
    ふいー…っと。


    砂利を踏んでいた足を休める為に、腰を下ろした。


    平日の夕方─
    人は少ない。


    長年ここに根を張って見下ろしているのだろう、立派な松の樹。
    その床には緑鮮やかに、苔がびっしりと生えていて。


    静かだなぁ…と。
    一回空を見上げた。


    冷たい風が胸まで伸びた髪を巻き上げるけど。


    不思議と寒くはなかった。




    慣れない仕事で─


    時間の隙間を見つけて。五千円だけポケットに突っ込んで。
    タクシーに乗って、ここに来た理由は。


    …この場所の名前位しか知らなかった。


    のが正直な理由。



    「……だから、…やんか。」



    過ぎて行くカップルから聞こえる会話は関西弁が多い。



    座ったまま後ろを振り向くと仕事を終えようとしてる太陽が─


    わずかに見える日本海に沈もうとしていた。


    煙草の一本でも吸えばなかなかカッコいいシチュエーションだろうけど…。


    吸わなくなった私はポケットからのど飴を一つ出して、口の中で転がす。



    うーん…。


    温泉でも入って、
    朝まで騒ぎたいな。


    あ。
    あの有名旅館の名前、なんだっけ?


    日本一が歌い文句の…。



    割と歴史があって、景観を楽しめる場所にいるはずなのに─


    私の心は雑念ばかりだ。


    働きの鈍い前頭前野はとりあえず置いておいて。


    再び園内を、歩く事にした。




    集団でいると一人で抜け出したくなる性格だけど─


    大人になるにつれ。
    一人で旅に出るには“理由”を伴う事が多い。


    でも出来るだけ、帰る先には前向きな答えがあるべきだと常々思う。




    「……あの、写真撮ってもらっていいですか?」



    梅をぼーっと見ていた怪しい私に、
    学生とおぼしき。


    なかなか可愛い二人に、声をかけられた。



    「はい♪いいですよ。」


    デジカメを二人の被写体に向ける。




    ─あ、思い出した。



    加賀屋、だ。



    シャッターを切る。


    「ありがとうございます。…お仕事ですか?」


    「うん。ついでに寄ったんだけどね。」


    「私達も4月から社会人なんですよー。」




    梅が満開、
    加賀百万石。





    金沢の地にも─







    春はもうすぐそこまで。




    ※前回のさやちさん、面白かったです♪
    なもんで再び書きました。

    次は…「触っちゃダメ」で♪




    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■18341 / ResNo.93)  触っちゃダメ
□投稿者/ 優貴 一般♪(9回)-(2007/03/15(Thu) 00:31:08)
    あの人は私のほっぺたを突いたり、ひっぱったりする。


    あの人の手はとてもあったかくて、気持ちいい。


    だけど、恥ずかしいからつい言ってしまう。


    『触っちゃダメ!!』


    そんな私にあの人は


    「いいじゃん。ぷにぷに気持ちいし。」


    そう言って、私のほっぺたを触る。


    このまま触れていてほしい。


    だけど、やっぱり恥ずかしくて


    『触っちゃダメだってば!!』


    そう言うとあの人は、残念そうに手を離す。


    その時のあの人の顔は、とてもかわいい。


    恥ずかしいのと一緒に、その顔があまりにもかわいくて、見たくなるから、やっぱり言っちゃう。




    『触っちゃダメ!!』



    次は『飴玉』でお願いします。

    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■18359 / ResNo.94)  飴玉
□投稿者/ さやち 一般♪(2回)-(2007/03/16(Fri) 00:08:40)
    私の彼女さん、いつも素直で凄く可愛いぃんですけど

    急に豹変しちゃうことがありまして。

    「ひやしあめ飲みたい」

    はい?何ですか、それ。

    冷やした飴玉を飲むんですか?

    ミルキ-みたいな白い飴玉?一度に飲んで大丈夫ですか?
    ってか、ミルキ-今 売ってないじゃん。


    「ちゃう」


    何?ジュ―スなの?

    どこに売ってるんですか?

    「自販機とか」


    こっちでは見たことありませんが。

    「今急に飲みたくなって」
    あなた、かぐや姫ですか?

    彼女さん大爆笑

    「尼崎のア―ケ―ドで 皆立ち飲みしてる」


    甘いの?


    「ショウガ味」「蜂蜜入ってるし、少し」

    余計に混乱しますが、興味シンシン


    姫所望のひやしあめ

    今度 飲みに連れて行って下さいね!


    -----次は「迷路」でお願いします-----


    前回ドキドキの初投稿にゴン太さん(つ○さん?)の嬉しいメッセ-ジ〜 今回も迷走〜



    (携帯)
完結!
引用返信/返信 削除キー/
■18362 / ResNo.95)  迷路とかすみ草
□投稿者/ 肉食うさぎ 一般♪(6回)-(2007/03/16(Fri) 01:21:24)

    「薔薇園って嫌い」

    薔薇園でいきなりそういわれでも、こっちとしては相当困る。

    あたり一面薔薇しかない。

    あたりまえだ、薔薇園だもの。

    「そんな事いったってねぇ・・・」

    私は薔薇の花に触れる。
    赤い薔薇、白い薔薇、サーモンピンクに黄色。
    黒なんてあったら、ある意味不気味だけれどどこか妖艶な気もする。

    「薔薇は・・・嫌い」

    そういうと、彼女はスタスタと歩き出してしまった。

    「ちょっ・・・!」

    彼女は確かに私の数歩分しか離れていなかったはずだ
    なのに、角を曲がると彼女はもういなかった。


    ここの薔薇園は、まるで規律というものが無い。
    薔薇達は自らを誇るようにその存在を主張し、他の薔薇達をおしのけるように
    咲いている。

    むせかえる程の薔薇の香りに、くらりとする。

    私はとりあえず歩いた。

    何処を見ても薔薇・薔薇・薔薇・薔薇。
    たまにうずもれた緑の葉。

    薔薇は愛の花言葉をよく使われる。

    白は尊敬
    黄色は可憐や嫉妬
    赤は愛情、熱烈な恋
    ピンクはわが心

    どれもこれも美しい言葉ばかりを並べていて、反吐がでる。

    (花に罪は無い、けれども・・・)

    愛の形は様々だ。

    だけれどここの薔薇達は自己主張が激しくて、まるでそれが常識のようだ。
    常識、普通、一般的。
    まるでここでは薔薇が法律であるかのように、薔薇は奔放である。

    (様々な愛の形はある・・けれどもそれは一般のなかにうずもれる、マイノリティに過ぎない)

    そこまで考えて頭を振った。
    くだらない思考は歩みを鈍らせる。

    私は眼前の自己を主張し続ける薔薇達をにらんで、ひたすら歩き続けた。

    薔薇達は色、香りを使って私の思考を鈍らせ、自己を主張する。

    (ええい・・うるさい・・うるさい)

    そう思っていると、いきなり道がひらけた。

    そこには薔薇達はいない。
    そして、彼女はそこにいた。

    「やっと・・・見つけた」

    私が歩み寄ると、彼女はのろのろと顔を上げる。
    泣いていたのか、目元がかすかに赤い。

    「・・・薔薇が好きなんでしょう?あなたは薔薇のほうがいいのでしょう?」

    「・・・」

    なんと返せばいいのか、私は少し悩んだ。

    それを彼女は肯定として受け取ったのか、またもや膝に顔をうずめてしまった。

    その時私は、ふと気付いた。
    彼女の足元に、控えめに咲く花。

    (・・かすみ草・・・か)

    「貴方が薔薇を好きなことなんて知っていたのに・・私はすがってしまったの」

    彼女がポツリ・・ポツリと話す。

    「もしかしたら、もしかしたら薔薇でも振り返る事はあるのかもしれないと」

    彼女の声はかすれていて、何かがあふれ出した。

    私は彼女のところまで近づいて
    頭に手をおく

    ゆっくりと顔を上げた彼女は、泣いていた。

    「薔薇は綺麗だけれど、裏がありすぎて私には荷が重いよ」

    そう言って、彼女にキスを落とす。

    何かが絶えずあふれる。

    愛しさは、薔薇だけの特権ではない。
    かすみ草のように健気で、純粋なものにも愛は含まれているものだ。

    私は薔薇よりも、この純粋なかすみ草を愛したいと、心から願うのだ。





    ・・・・・・・・

    二人だったので、消すのはきっと忍びない
    ならば二人いっぺんにやってやろうじゃねぇかと思って描いてみました。
    うん。無理だったみたいです。意味不!!

    力不足です;申し訳ない;

    それでは次は「お姫さまに憧れる」で、お願いします。


引用返信/返信 削除キー/
■18365 / ResNo.96)  お姫様に憧れる
□投稿者/ かなう 一般♪(3回)-(2007/03/17(Sat) 01:38:54)

    例えば…、


    ふわふわの柔らかい髪

    胸が隠れるくらいの流さで、笑う度に揺れる髪の艶艶とした流れが
    砂糖菓子の空気を纏っている。


    高い声は、細くて
    あまり大きな声は出ない

    でも囁くような優しい声色は天使の歌。


    真っ白な指先と、淡色の爪
    細い指に小さな掌

    重ねると隠れてしまう

    そんな儚い肌。




    憧れ続ける理想を、
    私は描き続けている。


    絵の具で汚れた小指を見ながら、あまりにも違う自分の掌を嘲笑う。

    でも、決して自分は成り得ない姿の少女を

    想い、想い、
    焦がれて描く。



    仄かに彩をたたえる唇

    濡れた長い睫

    真っ青な瞳


    触れなぞらえて、描く。


    決して描き終わらない

    憧れ続けるお姫様。





    End


    次のお題は
    「星の無い夜」でお願いします。

    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■18384 / ResNo.97)  星のない夜
□投稿者/ ハル 一般♪(2回)-(2007/03/18(Sun) 22:51:21)
http://id23.fm-p.jp/24/wasabiya/


    星がないとつまらない



    あなたが夜の空を見上げて言った言葉。私にかけたものなのか姿を見せない星に対する文句なのかは分からない。


    オリオン座が好きなあなただ。


    私達はよく散歩する。コンビニへの行き帰りだったり、公園で童心に返る為だったり純粋に歩く為にも。
    そして必ず空を見る。


    オリオン座しか知らない私だ。


    まだ寒い季節しかしらない私達の道は寄り添う事しかしらない道だ。
    今夜も私はあなたの背中に7回キスをする。
    もう決まりきった場所にオリオンのように






    次は『休日』でお願いします。


    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■18402 / ResNo.98)  休日
□投稿者/ つちふまず 一般♪(1回)-(2007/03/22(Thu) 00:25:05)
    私の恋人─


    顔はなかなかイケてるものの。


    だらしがないし、
    のんびり屋だし。




    「あれ、メガネがない。」


    「……かけてますけど。」


    「え?」


    「しっかり顔にかけてますけど…。」


    「あれ。あー…、一体化し過ぎて分かんなかった。」




    かなりボケている。


    そんなんでサバイバルな社会を乗り切れるのかしらと、心配になる事も多く。




    私以上に忙しい日々。


    帰宅時間は日付を越える事もざらで。




    当然─


    「ただいま…。」


    「おかえりー。」


    “くたくた”
    って感じだから。


    「お風呂とるよ…って、おーい、ソファで寝ないのー。」


    「………んが。」


    よいしょ、と。
    上着を脱がせながらベッドに連れて行くのも。


    割と茶飯事。




    でもま、
    すやすやと眠るあなたの顔を見ながら。


    お風呂にお湯がたまるまでの時間を過ごすのは、悪くない。




    それに─


    「…んー。」


    「……何?」


    ベッドに寄りかかってる私を引っ張り上げて。


    「……つも、…とう。」


    「え?」



    腕の中に入れてくれる時。


    「……いつも、ありがとう。………んがー。」


    照れ隠しか、
    はたまた寝言か。
    朝には忘れたふりしてるけど。


    こんな私にも、
    ありがとうと。


    必要性をくれる。




    きっと私に一番似ている人だから、


    外ではカッコつけて、無理をしてる時もある事は容易に想像がつく。




    だからせめて─


    「…ゆっくり休んでね。」


    顔を撫でると。


    「………ふぬー。」


    妙な寝言に笑って。一回キスをして。




    腕の中から静かに出る。




    あなたは頑張らない事をまだ知らないんだよね。


    でもね、
    それでいいよ。




    頑張れ、って。
    他人事みたいで嫌いな言葉だったけど。


    最近はそうでもない。




    思うたびに、
    私も強くなっちゃいそうな気がするし。


    それって結局、自分に向けて言ってるだけなのかもしれないけど。




    でも─


    せめて私の前では休息を。


    だらしがなくても。
    妙にヌケてても。




    今のあなたが一番いい。




    明日はあなたの休日。


    私はバリバリ働くぜ。




    ゆっくり。
    休んでね。






    ども(^O^)
    次は…「同じ匂い」で。





    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■18404 / ResNo.99)  同じ匂い
□投稿者/ ユウキ 一般♪(1回)-(2007/03/22(Thu) 01:42:13)
    2007/03/22(Thu) 01:47:05 編集(投稿者)

    ある木曜日の朝
    目覚ましがなるまでにまだ30分はある。アタシはまだ虚ろな目を擦りながら、何でこんな時間に起きたのだろう?と考える…
    ふっ、と横を見た。
    いつもは起こしてもらう彼女の寝顔。
    『…かわいぃ…///』
    思わずつぶやく、そして起こさないようにそっと抱き寄せた。

    アタシと彼女は同じシャンプー匂いがした。

    目覚ましを止めちゃおうかな…



    駄文ですみません(>_<)
    次は『空が青いよ』でお願いします。

    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/

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