ビアンエッセイ♪

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■16670 / ResNo.10)  外伝 第4章 6
  
□投稿者/ 昴 ベテラン(216回)-(2006/09/29(Fri) 01:32:33)

    なんとか涙を堪えて

    さっき決めたことを愛純に話す




    「誠先輩

    綺麗だもんね」



    『うん


    ゴメン


    やっぱりもう

    ここには来ない方がいいよね』


    それはイヤ



    「愛純は

    舞のことを嫌いになったの?」


    『ううん

    好きだけど


    でも…』


    「じゃあ

    今までと変わらないでいて」



    「愛純が好きなの


    愛純と離れたくない



    だから

    二番目でいいの



    愛純の一番になれなくていいの



    舞を愛純の傍に居させて」




    『本当に

    それでいいの?』



    聞き返す愛純



    「愛純が少しでも

    思ってくれてたら

    舞は幸せだから



    舞は愛純の愛人でいいの」


    人差し指で愛純の唇をなぞりながら話し

    言い終えて唇を重ねた





    「しばらくは我が儘言わないから


    今夜は舞を抱いて



    愛純の痕を舞につけて


    愛純を舞に刻んで」


    愛純の耳元で

    甘い声で囁く




    強く抱きしめられた


    『舞

    離さないよ



    そんな風に言ってくれる舞を

    離せる訳がない』


    制服を脱がされ


    愛純も脱いで


    浴室に入った

引用返信/返信 削除キー/
■16676 / ResNo.11)  外伝 第4章 7
□投稿者/ 昴 ベテラン(217回)-(2006/09/29(Fri) 23:18:50)


    浴室でシャワーを浴びる



    ボディソープを掌に取り

    撫で回すように洗ってくれる愛純



    ダメ


    そんなこと

    欲しくて欲しくて堪らないのに




    〈好きな時にいつでも〉から


    〈次は何時かわからない〉になったことで


    私の欲情は強くなっていた




    躯に着いた泡をシャワーで流しながら


    愛純の手が私の躯を撫で回している




    「お願い


    きっと立っていられなくなるから




    ベッドに行こう」



    愛純の手がポンポンと

    私の頭を撫でる


    『そのほうが

    良さそうね』




    先に浴室を出て躯を拭いて


    私を呼んで躯を拭いてくれる



    タオルが間にあるのに

    愛純の手に反応している私の躯



    バスローブに腕だけ通して


    愛純は私の肩を抱いて

    寝室に向かった






    そのまま肩を抱かれて

    ベッドの端に腰掛ける




    『どうしよう

    初めての時以上にドキドキしてる


    なんだか変だね』


    「ううん

    ちっとも変じゃないよ


    舞だって

    すごくドキドキしてるもん」




    愛純の指が私の躯を這う



    愛純の指

    私だけのものじゃなくなったけど


    この指を決して離さない

引用返信/返信 削除キー/
■16677 / ResNo.12)  外伝 第5章 1
□投稿者/ 昴 ベテラン(218回)-(2006/09/29(Fri) 23:20:42)


    誠先輩に呼び出された図書館の前



    生徒会長が私に付き合えって?


    私には舞がいるって言うのに



    確かに誠先輩は綺麗で素敵だけど


    さっきは勢いに飲まれて返事をしてたけど


    今まで告白された時のように

    ちゃんと断ろう

    私には舞がいるから



    「誠先輩

    先程のお話しですが


    私には舞が…」

    言いかけたら遮られた

    『このことは

    私の父から


    愛純のお母様に話して頂いて


    愛純のお母様も承知なされている筈だけど』

    『それに

    いずれ愛純が

    お母様の跡を継がれるのならば


    私とお近づきになることは


    愛純にとっても

    良いお話しの筈よ』


    お母様が私と舞の何をご存知と言うのだろう



    次の言葉に詰まっていると

    舞が立ち去り駆けて行った



    その後ろ姿を見つめる私の背中に声がする



    『略奪愛って言うのかしら?


    横恋慕もいいとこよね


    イヤな女に見えたでしょ?』


    誠先輩が話してる


    振り向くと

    誠先輩はさっきまでと違う表情をしていた



    『本当はね

    こんな強引なことは

    したくなかったのよ』


    少し憂いを含んだ表情に


    言葉を失った

引用返信/返信 削除キー/
■16690 / ResNo.13)  外伝 第5章 2
□投稿者/ 昴 ベテラン(220回)-(2006/10/01(Sun) 00:59:58)


    『少し歩きながら話しましょうか?』


    歩き出した誠先輩に慌ててついて行く



    『気が付かなかったかしら?


    愛純が高等部に入った時から


    ううん

    もっと前


    愛純が中等部の頃に見つけて

    高等部に入って来るのを

    待っていたのよ

    ずっと』


    少し懐かしそうに微笑んでる



    『高等部に上がっても

    話しかけられないでいたら


    舞さんが現れて


    二人がどんどん仲良くなっていくのも

    ずっと見てたの』




    知らなかった

    見られていたなんて


    ずっと自分の殻に閉じこもって


    舞に逢うまで

    他人に心を開いたりしなかったから



    『舞さんと仲良くなって

    愛純の表情がだんだん明るくなっていくのを

    羨ましく

    眩しく見てたの』





    愛純と舞さんの間に割り込むつもりもなかったし


    父の力を恋愛に利用することは
    フェアではないからイヤだったけど



    このまま愛純と

    お近づきにならないで

    卒業して行きたくはないから…




    やっと今日行動に移すことが出来た




    そう話す誠先輩の顔は晴れやかで


    今日一日だけなのに

    何度も表情を変えるその女性(ひと)の美しい顔を見つめた

引用返信/返信 削除キー/
■16698 / ResNo.14)  外伝 第5章 3
□投稿者/ 昴 ベテラン(222回)-(2006/10/01(Sun) 20:51:47)


    『さっきは


    付き合いなさい

    なんて言ったけど



    そんなのじゃなくていいから



    もっとお近づきになれるかしら?』



    そう言って少し頬を赤らめて



    はにかんだ笑顔は優しかった





    「誠先輩


    本当は優しい方だったんですね




    こちらこそ

    宜しくお願いします



    って言うのも変かな?」


    笑いながら手を差し出す


    誠先輩はその手を優しく握り返した



    『誠先輩って言うのは

    よさない?



    愛純には【誠】って呼ばれたいわ





    本当は【マコ】がいいのだけれど


    すぐには無理でしょうから


    それはいずれ


    ゆっくりとね』



    照れくさそうに話す仕草が可愛い




    『舞さんがイヤでなければ

    三人で一緒に遊びましょう





    それじゃあ

    舞さんのところに行ってあげて


    今日舞さんを

    きっと私が

    傷つけてしまったから』



    学校の前のバス停に来ていた



    「そうさせてもらいますね


    ま…誠」




    『嬉しいわ

    誠って呼んでくれて


    行ってらっしゃい




    大好きよ

    愛純』



    誠に見送られて


    バスに乗る



    周りの生徒が私を見てる



    誠が相手だもの


    それは目立つよね

引用返信/返信 削除キー/
■16699 / ResNo.15)  外伝 第5章 4
□投稿者/ 昴 ベテラン(223回)-(2006/10/01(Sun) 20:53:20)

    舞のマンション(いえ)に着いた


    エントランスの虹彩認証は自分で開けた


    でも

    舞の部屋を開けることは出来なくて


    ピンポーン


    部屋のチャイムを鳴らす



    カチャ



    『はい』


    「舞


    愛純だけど


    入ってもいい?」


    いつもなら

    自分で鍵を開けて入るのに

    声を掛けて開けてもらってる




    「さっきは…

    ちゃんと舞の前で断るつもりで


    だから舞について来てもらったのに


    ゴメン


    断れなかった」



    部屋に入ってすぐ


    舞に詫びた



    『うん

    解ってる』




    そう言いながら

    舞は泣き出してしまってる


    『誠先輩

    綺麗だもんね』



    舞が何を言おうとしてるか解らない


    「うん


    ゴメン


    やっぱりもう

    ここには来ない方がいいよね」


    イヤだけど…

    それは言わなきゃいけない


    ちゃんとケジメはつけなきゃ



    『愛純が好きなの


    愛純と離れたくない



    だから

    二番目でいいの



    愛純の一番になれなくていいの



    舞を愛純の傍に居させて』




    そう言われて

    『本当に

    それでいいの?』



    聞き返すしか出来なかった

引用返信/返信 削除キー/
■16704 / ResNo.16)   外伝 第5章 4 昴さんへ☆
□投稿者/ ゆらら ちょと常連(53回)-(2006/10/02(Mon) 20:17:36)
    出て来る人、みんな切ないね・・。誠さんも・・。昴さんも・・?

    秋は切ないね・・ふうっ・・。ゆっくりと楽しみにしています・・☆
引用返信/返信 削除キー/
■16706 / ResNo.17)  昴さんへ
□投稿者/ 映美 一般♪(27回)-(2006/10/03(Tue) 04:16:05)
    今、夢の中にいる昴さまへ

    真夜中に読むStoryはどれも切ないですね・・・

    舞さんの「二番目でもいいのそばにいたいの」の言葉に痛切します
    愛すれば傍にいれるなら何番目でもかまわない 私も強くそう思います

    「でも、いつかあなたの一番になりたい・・・ううん・・・なってみせる」
    本当はそう答えたかった。 な〜んて勝手な台詞をすみませんm(__)m

    なんだか舞さんの気持になってしまうと、私ならそう言うかも・・・
    とか思ってしまいました

    起きる時間を間違えてしまいました・・・ 
    結局 眠れずにいくつか物語の中を彷徨っています(苦笑)

    続き楽しみにしております。


                             映美

引用返信/返信 削除キー/
■16708 / ResNo.18)  (削除)
□投稿者/ -(2006/10/03(Tue) 10:27:07)
    この記事は(投稿者)削除されました
引用返信/返信 削除キー/
■16709 / ResNo.19)  ゆららさん♪
□投稿者/ 昴 ベテラン(224回)-(2006/10/03(Tue) 22:32:39)
    正解かも知れない。

    遠い昔、二番目なのは昴でした。

    大好きなその女性(ひと)には彼がいて…

    そんな切ない懐かしい恋が

    登場人物をみんな切なくしているのかも知れませんね…



    秋ですね…

    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/

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