| 『ねえ愛純
次の土日に何か予定はあるかしら?』
今週の週末は…
舞と遊園地の予定
だけど卒業が近くなった
この上級生の希望に
出来るだけ応えてあげたい
「ううん別に
どうかしたの?」
微笑んで答える
『卒業記念じゃないけど
愛純と小旅行がしたくて
ねえ
温泉に行かない?』
「うんOK
詳しいことは後で教えて」
教室に着いたら
舞に謝ろう
ゴメンって
舞はすぐに解ってくれた
物わかりがよくて助かるけど
その分だけ
舞に甘えすぎてるかも知れない
昼休み
食堂のいつもの席に
いつも通りに座り
微笑んでいる誠
「お待たせ
それで小旅行って」
『食べながら話しましょう
一泊二日なのだけど
おうちの方は大丈夫かしら?』
「心配しないで
それは大丈夫だと思う
これでも家族には
信用されているんだから」
冗談めかして笑顔で言うと
安心したような微笑みをくれる
『じゃあ
ここなんだけど…』
パンフレットを開いて私に見せる
『近くにスキー場もあるけど
そちらの方がいいかしら?』
|