ビアンエッセイ♪

HOME HELP 新規作成 新着記事 ツリー表示 スレッド表示 トピック表示 発言ランク ファイル一覧 検索 過去ログ

■17447 / ResNo.60)  海鏡の光橋-1-
  
□投稿者/ 金丸 大御所(258回)-(2006/12/10(Sun) 01:16:48)
    2006/12/10(Sun) 01:18:43 編集(投稿者)

    -
    --
    ---
    ----

    君と繋がるこの橋

    無数の光が反射する

    温かさや愛が幾重にもなり

    宝石より美しく優しく光る

    何より近く

    何より遠い

    真実に沿えば距離などない

    抱かれるように

    繋がるこの橋

    無数の光は

    優しい笑顔で迎えてくれる

    ひとつひとつの光が

    ひとりひとりの光が

    この輝きに満ちた橋を照らす

    ----
    ---
    --
    -

    私は度々

    二人ということを忘れる


    三人ということを見すぎる



    私の居る位置を忘れる


    その度に

    四季に伝える


    四季は

    いつも私の位置をまた教えてくれる


    私は

    泣くとき

    誰にも見せない


    四季の傍で泣いても

    四季がその姿を目にすることはなかった


    一人部屋で泣くときもある


    でも

    今は

    四季と逢うとき

    化粧をしていかない


    いつでも

    泣いていいように

    何も気にせず

    ただ泣けるように



    ただ見つめ微笑むことしか出来ないかもしれないときがきても

    私も同じように微笑むだろう


    それでも気づける繋がりがあると

    存在すると思える



    あの

    子守唄のような

    優しい歌声のように


    ただ微笑むような温かさが

    ここにある


    少しの寂しさも

    少しの切なさも込めた

    この優しい歌のように

    優しく抱かれるような心地よさ

    そんな存在が

    君の中に


    そんな存在が

    私の中に


    位置しているのだろう



    赤子のように泣くときも

    赤子のように笑うときも


    ケラケラと笑うあのときも

    吹き飛ばすように大笑いしたあのときも


    互いをあやすように抱きしめたあのときも

    愛する人に向けたあの笑顔も


    二人だけのものであり

    みんなのものでもある

    この愛を


    君まとうこの愛を

    私まとうこの愛を


    強く抱くように包ませてくれるのは

    愛しいと想う

    あの人たち



    この物語には

    終わりがない気がするよ

引用返信/返信 削除キー/
■17448 / ResNo.61)  海鏡の光橋-2-
□投稿者/ 金丸 大御所(259回)-(2006/12/10(Sun) 02:24:29)
    子供のように笑えることも

    子供のように喜べることも

    君のおかげだと想う


    君は拗ねた子供のようなオトナだと

    いつか四季が言った


    今でも

    その片鱗はあるけど

    君想うとき

    私の心は

    澄んだ水のような色になる


    緑に育まれ

    大地に恵まれ

    美しい風に吹かれ

    優しい雨が降り

    暖かい陽に導かれる


    気づけば湖になり

    助けを求めやってくる人が増えた


    ポツリポツリと

    傷を癒そうとやってくる


    私はただゆらゆらと揺れ

    その人をうつそうとする


    いつだか

    四季がわたしにしたように

    抱くように

    ただゆらゆらと揺れる



    ねぇ四季

    今まで

    あれだけ君のようになりたいと

    もがいていた私は

    少しは君に近づけたのかもしれない


    愛しいと思える人が増えた

    その人たちに生かされていることを気づいた


    まだ

    包むように触れることは出来ないけど

    愛しいと想うことを抱いて触れられるようになったよ


    ねぇ四季

    いつもひねくれている私の

    いまこの笑顔を

    いつか君に見せられる日は

    多分近いうちだと思うよ



    いつの日か

    木漏れ日の下

    言葉交わさず

    ただ微笑み

    君に寄り添い

    同じ時間を過ごしたい



    いまこのとき

    本当に受け入れたと思う

    ゆっくり

    ゆっくり

    それでいい


    時間は

    いくらかかってもいいんだ


    私にしかできないことは

    私の時間でやればいい



    待っていてくれる君が居るから

    そうできる



    遅いし

    遠回りばかりしている私だけど

    私にしか出来ない回り道


    ただ

    微笑み

    君が待っていてくれる


    そう信じれるから

    私はここまで来れたんだね



引用返信/返信 削除キー/
■17449 / ResNo.62)  Re[3]: 海鏡の光橋-2-
□投稿者/ 麺子 一般♪(1回)-(2006/12/10(Sun) 17:16:07)
    初めまして!!
    いつも金丸さんのエッセイ楽しみにしてますw
    何かと共感できたり、「ああ、そうなんだ」って感じるのもあったりで、とてもおもしろいです。
    これからもぜひ書いていってください!応援してます!!
引用返信/返信 削除キー/
■17455 / ResNo.63)  麺子様
□投稿者/ 金丸 大御所(260回)-(2006/12/12(Tue) 17:35:25)
    読んでくれてありがとうございます!!!!

    更新の度合いがバラッバラなのに…有り難いです(ノД`)


    これからもまた

    気が向いたら読んでくださいな。


    久しぶりの感想で本当に嬉しかったです。

    ありがとう。


    金丸

    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■17478 / ResNo.64)  海鏡の光橋-3-
□投稿者/ 金丸 大御所(261回)-(2006/12/15(Fri) 11:10:40)
    優しい写真が撮りたいと想い込め

    シャッターをきる



    いつか近い日

    君と彼

    二人歩く道


    君と彼

    二人眠る姿


    君と彼

    二人後ろ姿


    愛しさ込め写したい



    君とあの子

    二人歩く道


    君とあの子

    二人眠る姿


    君とあの子

    二人後ろ姿


    愛しさ込め写したい



    君中心

    廻り廻りゆく花咲き乱れ

    笑い合う姿

    泣き慰める姿

    愛しき優しさ秘めた眼差し



    愛してると

    囁き合うよう寄り添う姿



    全て映し出せないとしても

    この古びたカメラで

    君と廻り廻りゆく花写したい



    全て咲き乱れ

    舞い上がる花びら


    散ることなく

    生まれ生まれ揺るぎない


    在りし姿



    包むように

    抱くように

    ただファインダーを覗く



    包むように

    抱くように


    ただシャッターをきる



    この心そのまま


    まっさらな

    この眼差しを



    ただ


    焼き写す

    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■17479 / ResNo.65)  海鏡の光橋-4-
□投稿者/ 金丸 大御所(262回)-(2006/12/15(Fri) 11:43:26)
    「私の黒パンがないっ!!!」

    「だからアタシが食べるって言ったじゃ〜ん。もうっ」


    バイト先の人に黒糖パンを食べられて落胆する夢をみた朝



    別に黒糖パン好きでもないのにな…と目が覚めた



    淡い朝陽が窓のカーテンから差し込み


    おもむろにカメラを手にする


    窓を開けると息はまだ白く

    寝ぼけた体を冷気が包む


    さぶっ


    とレンズを空に向ける


    ファインダーから覗いた空は淡く淡く流れる


    無心にシャッターをきる


    露出を変え

    場所を変え

    とどまらない光 雲を写す



    さて


    と上着を羽織る


    廊下板の冷たさに眠気は覚めていく


    陽をファインダーから見ていた目が少し痛い


    ボサボサの髪に手グシを通しゴムで結ぶ


    浴槽にお湯を溜める間また部屋に戻る


    窓からはまた顔の違う空が見える


    またカメラを持ち

    シャッターをきる



    どんな写真になるだろうかと

    色々いじってみる


    おまけでもらったフィルムはすぐなくなって

    100円ショップで買ったフィルムをカメラに通す


    まだぎこちない手つき


    幾度かカラうちする


    そろそろお湯たまったろうか


    カメラを置いて風呂場にいく



    服を脱ぐと朝の寒さが肌にしみる



    また さぶっ と嘆いて


    シャワーを浴びる



    今日はどうしようか

    頭と体を洗い
    浴槽に沈む



    温かさが包む



    高い所に行こう


    何も邪魔することなく

    空写せる場所へ



    しばらくして浴槽から出る



    服を着ながら


    今日は夕陽も夜空も綺麗だろうと考えると


    四季が浮かんだ

    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■17482 / ResNo.66)  海鏡の光橋-5-
□投稿者/ 金丸 大御所(263回)-(2006/12/16(Sat) 01:53:27)
    カメラを手にして

    外に出た


    雲と陽が遊ぶように見え隠れする

    その姿を焼き付ける


    自転車に乗り走り出した


    高い高い場所求め

    広い広い場所求め


    空写す為走り出す



    光探すこの姿は

    母を探す様


    愛を探し

    温もり探し

    必死に目をやる



    綺麗に写るだろうか


    夕陽を待ち

    焼き付けようとしたが

    あいにく出かけることになった


    電車から見える夕陽が綺麗で

    心の中握る掌



    撮れなくとも

    焼き付けよう


    心の中カメラ写す様

    淡い淡いこの空の

    優しさ切なさ

    愛しさ寂しさ


    流れる緑深くなり

    陽が色濃くなり

    輝き増す心の中



    帰る頃は陽も沈み

    輝く星は雲の向こう

    月は見えずに寒さが増す



    頬を撫でる風の冷たさが

    あまりに優しく

    一瞬遠い世界に飛んだような

    そんな気がした


    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■17487 / ResNo.67)  海鏡の光橋-6-
□投稿者/ 金丸 大御所(264回)-(2006/12/16(Sat) 19:36:39)
    レンタルしたCDを返しに行った帰り

    兄がふとこんなことを言い出した。


    「なぁなぁ、もし今すぐ世界中の人が消えるとする。
    でも、うちの家族は残る。
    そして一人ずつ誰か生き残れる人を選べるとしたら、誰を選ぶ?みんな消えちゃうんだよ。パッて。ただ一人だけ選べるの。」

    「ん〜…」

    しばらく考えた後に出た答えは

    「私はいいから四季にその権利をあげると思う。」

    「そんなつまんねー意見はいらねーんだよ。
    そんな月9みたいなのはいらねーんだよ。
    昼ドラみたいなのがほしいんだよ昼ドラが。
    どろっどろした昼ドラがいいのっ!!!」

    なんじゃそりゃ と改めて考える。

    「誰も選ばない。」

    「なんで。」

    「もし四季を選んだら、そのことを多分四季は一生悩み続けて、苦しむだろうから。

    友達だってそう。」


    それなら私が全部背負うだろう。

    生きたいとゆう欲じゃなく

    消えた人たちのことを考え

    その人たちを選ばなかったことを背負う

    私が選ぶのは

    背負うもの。


    「で、けんちゃんは誰選ぶの?」

    「ゆき…かなぁ…」

    ゆきとは元彼女だ

    自己中な兄を愛して

    けれどあまりの精神的なものと言葉と考え方の暴君に

    ついていけなくなった


    あそこまで兄についていける人は多分

    ゆきちゃんしか居ない。

    兄もそのことを知りながら身勝手に別れた。



    ゆきちゃんもう彼氏居るのにな

    幸せなの知らないんだよなぁ



    「でも今ゆきに恋人や好きな人が居たら意味ないよな。」

    あら

    わかってらっしゃる

    「そうだねぇ。好みの人選べば?」


    「何。もうすぐみんな消えちゃうんだけと俺と残らない!?って言う訳?」

    「すんげーナンパだな。」

    二人で車の中で大笑いする。



    この質問ででた答えは

    私の性格や思い方をよく表してるだろう

    正しいかどうかなんてわからない


    私が出来ることは


    こうゆうことだろう

    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■17526 / ResNo.68)  海鏡の光橋-7-
□投稿者/ 金丸 大御所(265回)-(2006/12/23(Sat) 23:15:20)
    少し早めのクリスマスプレゼントを手に

    私は駅の近くの物件を眺めていた。


    「いい物件でもありましたか?」

    振り返ると自転車にまたがった四季が居た

    「んー今見たばっかだった。」

    にへっ と笑い言った

    「あそ。」

    そう言って四季は笑った。


    さほど歩かない場所にある喫茶店に入り

    「はい。」と紙袋を渡す

    「おっ。ありがとうございますっ」

    四季はニヤッと笑って受け取った。

    最初に出したのはフォトアルバム二冊と煙草1カートン。それは開けずにテーブルの上に置いた。

    二つ目は袋の中で半分以上陣取っていた箱。

    その中にはキャノンの一眼レフ。



    以前何か欲しいものはあるかと聞いたとき

    「カメラ。」

    そう四季が言って

    私はそれでもどんなカメラがいいか解らず迷いに迷った

    私の好きな写真と四季の撮る写真が撮れる、トイカメラのLOMOを手に入れた後に

    中古のカメラ屋で一目惚れして

    それからそのカメラを買うお金が貯まるまで度々カメラ屋に行き

    カメラ屋のヒゲオヤジに相談をして買ったカメラだった。


    箱からカメラを出し

    「おー。こんなカメラが欲しかったんだよね。」と笑いながらカメラをいじる姿を見て

    私も嬉しくなった


    次にLOMOの入った小さな包みをあけた。

    「またカメラ!?」

    「うん。それいい写真が撮れるんだよ。トイカメラって言うんだけどね。要は玩具のカメラさ。もう製造されてないから大事に扱ってね。」

    「っへぇー。これは?」

    「それはフィルム。AGFAってフィルムも入ってるんだけど、これすげーいい色が出るんさ。で、これも製造してないから、あとに入ってるフィルムで練習して、慣れたら使って」

    「ほぉ。あざーっす」

    「いえいえ」

    二人とも深々とおじぎをする。


    ふふふっと私は照れくさくなって煙草に火をつける。

    「あっ、あのSDに入れてほしいって言った曲、千の風になってだっけ?」

    「あぁ、そうそう。歌詞がすげーいいんだよ。」

    「深夜のあのチャンネルだよね?」

    そう言いながら携帯で調べてみる

    「そうそう。」

    「…あぁ。これか。んー番組には誰が歌ってるかわかんないな。」

    「お前紙ない?」

    「んぁ?んーないねぇ」

    「じゃぁこれでいいや。ペンない?あ、あたしが持ってるわ」

    「おぅ。」

    四季は紙に何かを書き出す

    「んー今思いだしてみる。」と頭を抱える四季の向かいで私は携帯で歌詞を調べる

    「お。これ?」

    「ん?…あ、そうそう。少し違うけどこれ。」

    「まぁ訳は人によって変わるからね。」

    そうい言うと四季は何かを書いていた紙をクシャクシャにした

    書き出していたものが歌詞だと解り

    「歌詞探さなきゃよかった…」とションボリすると

    四季は笑った



引用返信/返信 削除キー/
■17528 / ResNo.69)  海鏡の光橋-8-
□投稿者/ 金丸 大御所(266回)-(2006/12/24(Sun) 02:03:42)
    2006/12/24(Sun) 02:04:10 編集(投稿者)

    ともさんとも合流して

    居酒屋に向かった


    ともさんと四季

    二人並んだ姿を

    心温かくしながら

    カメラのシャッターをきる


    後ろからバイクでタケちゃんがきた


    バイクおいてきなよ と四季の家にバイクを置きに行ったタケちゃんをおいて歩く二人の後ろを

    少しうろたえながら歩く

    お…おいてっちゃっていいの?

    チラチラと後ろを振り返ってみるけど

    タケちゃんの姿は一向に見えない

    心配になって立ち止まると

    四季はタケちゃんを迎えに行った



    少ししてタケちゃんが合流して

    「おつかれ」と声を掛け合った


    4人ともバラバラに歩く

    なんつー協調性のないやつらだろう と少し笑った


    四季

    ともさん



    タケちゃん


    その順番で歩く


    途中四季がATMに寄るというので先に行くことにした

    タケちゃんは立ち止まり

    無言で四季を待つ

    その姿をみて

    あえて歩き出す


    あいにく目指していた居酒屋が休みで

    隣の駅の居酒屋に行くことになった


    歩いて居酒屋の近くまで行くと

    ともさんが言った

    「あそこ来た事ある?」

    「うん。」私は照れくさくなって

    「あそこで言ったんだよ。」そう言って笑った。

    あの居酒屋は

    私が四季に

    付き合おうと言った場所

    あの席になるのかな と考えたら

    少し面白かった


    階段を上がり

    座敷に通されると

    懐かしい曲が流れていた

    四季が部屋に入る直前私をみて笑いながら



    「懐かしいな。」とコソッと言った



    タイムリー…と 笑いをこらえられず

    私は一人で笑っていた。


    タケちゃんとともさんは どちらが端に座るかでうろうろしていたが

    結局ともさんが譲歩してタケちゃんが端に座る


    タケちゃんの隣はともさん

    四季の隣は私


    乾杯をして

    飲み始めた

    タケちゃんは二日酔いでウーロン茶だった



    この前みたいに

    ここに居ていいのかわからない思いと

    言い表せぬ不安は無くて

    ただ少し具合の悪そうなタケちゃんが心配で

    この場に居ることが嬉しくて

    カメラを取り出してパシャパシャと無断で撮った



    と顔がこちらにむくと

    えへへへへ と最上級にニヤけてみた


引用返信/返信 削除キー/

<前のレス10件 | 次のレス10件>

スレッド内ページ移動 / << 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 >>

このスレッドに書きこむ

Mode/  Pass/

HOME HELP 新規作成 新着記事 ツリー表示 スレッド表示 トピック表示 発言ランク ファイル一覧 検索 過去ログ

- Child Tree -