ビアンエッセイ♪

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■17590 / ResNo.80)  夏菜様
  
□投稿者/ 金丸 大御所(276回)-(2007/01/01(Mon) 15:53:07)
    明けましておめでとうございます。

    一番乗り!!!!ですね(笑




    辛い時期に私の言葉が支えになってくれたら

    そう思うと文章に想いがまたひとつ重なります。

    そんな時期に読んでくれてありがとうございます。


    まだ書き表したいことの4分の1も書けません。
    けど、まだ伸びることができると信じて書いていきます。

    不完全だからこそ

    まだまだガキだからこそ

    先に

    前に進むことが出来ます。


    もし明日死んでしまうとしても

    あと一時間で死んでしまうとしても

    そのときまで進めると信じて

    歩んでいきます。


    どうかその姿を見守ってください。

    私が描いた何かが夏菜さんに届くことを祈ります。


    ありがとう。


    金丸
引用返信/返信 削除キー/
■17591 / ResNo.81)  新年のご挨拶
□投稿者/ 金丸 大御所(277回)-(2007/01/01(Mon) 16:00:26)
http://id26.fm-p.jp/4/nxnxnxn/
    明けましておめでとうございます。

    昨年は拙い私のエッセイを読んでいただき

    ありがとうございました。

    どうぞ今年も宜しくお願い致します。


    金丸
引用返信/返信 削除キー/
■17592 / ResNo.82)  海鏡の光橋-18-
□投稿者/ 金丸 大御所(278回)-(2007/01/02(Tue) 02:50:50)
    探しているものが

    見つかりそうだと思っていた

    もう少し

    もう少しでいい


    あと少しなんだ




    時間は容赦なく過ぎて行く



    始発で帰ろうか


    でも迷惑になったら…




    四季を見つめた



    その奥に答えがありそうな気がした



    この瞳の中


    あの場所と私を繋ぐものがあるかもしれないと


    迫り来る時間の残酷さが


    私を動かさない




    「帰った方がいいと思う?

    何か見つかりそうな気がするんだ」


    そう投げかけると


    静かに目を閉じ

    四季は頷く



    あぁ…




    「お前にしか見つからないものがある。」



    その瞳の奥にみたものは

    ただの私の願望なのだろうか




    もう一度



    心の中で

    静かに叫ぶ


    ここに


    お前の傍に居たい


    慰めてほしい訳でも

    ただ温もりがほしい訳でもない



    その


    瞳に


    繋がる鍵があるかもしれない




    でも


    やはり私にしか見つからないものがあるのかもしれない



    ここに居ては見つからないものが





    「わかった。」


    静かに立つ




    無言で着替える


    「送ってくる。」



    そう四季がともさんに伝える



    玄関で靴を履き終えると

    ともさんが見送ってくれた


    「ありがとう。またね。」


    笑顔で言う



    ごめんね が言えなかった





    早足で歩く


    いくつか交わす言葉は


    終電の時間




    これから待ち構えているものは



    果たして何なのだろうか



    「ありがとう。」



    「ん。気をつけて。」


    「ん。」



    改札を通り


    一度後ろを振り返る


    四季は手を振った



    私は一瞬手を振り



    きびすを返し前へ進む



    振り返らず



    これから待ち構えているものに


    向かうように



    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■17593 / ResNo.83)  海鏡の光橋-19-
□投稿者/ 金丸 大御所(279回)-(2007/01/02(Tue) 02:57:32)
    電車に乗っている間は


    何も見ちゃいなかった


    ただ黙々と電車を乗り換える



    果てしなく長い道のりのような


    たった一瞬の幻のような感覚だった。



    私の家の最寄り駅に着くと


    寒空の中歩き出した



    フードを被り


    イヤホンからは音楽が流れる



    全てを


    遮断するように





    帰りの道のり

    歩くたび

    歩くたび

    喪失感が増す


    寒さも

    温かさも感じない


    クリスマスイルミネーションも

    澄んだ星空も

    街灯も

    歩く道も何もかも見えていなかった


    イヤホンから流れる音楽さえ聴こえない

    足元はおぼつかなくて

    力が入らない

    定まらない

    今にも膝から落ちてしまいそうになる




    どこを歩いているのか

    どこを目指しているのか

    何を見ているのか

    何を感じているのか

    何を聴いてるのか


    わからない



    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■17594 / ResNo.84)  海鏡の光橋-20-
□投稿者/ 金丸 大御所(280回)-(2007/01/02(Tue) 03:03:02)
    月は見えず

    星は遥か遥か遠く



    ポケットの中握り締めた手の体温を感じない

    決して冷たい訳ではなく

    決して温かい訳ではなく

    ただただ

    感じない




    またいつかこの時を思い起こした時

    記憶はあまりないのだろうか

    そんなことをふと考えた



    あぁ


    瞼が重い

    真実から逃げるように睡魔は襲う



    本当は眠りたくない


    いつまでも


    いつまでも


    考えていたい




    無機質



    そんな今

    どこかに温かさを探している




    気がつけば家に着いていた



    鉛のように


    冷たく動かなくなった体を無理やり動かし着替える



    ベッドに倒れるように潜り込んだ




    眠りたくない



    見つけたい




    私にしか



    見つからない何かを






    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■17601 / ResNo.85)  海鏡の光橋-21-
□投稿者/ 金丸 大御所(281回)-(2007/01/04(Thu) 10:17:56)
http://id26.fm-p.jp/4/nxnxnxn/
    冷たい毛布を握り締め

    目を閉じる





    何故無くさなきゃいけなかったんだろう


    執着するなってこと?

    本当に諦めろってこと?

    居ない存在を求め続けるなってこと?



    形もない


    宿したこともない


    存在すら


    していない



    願いと愛情

    そんな想いが作り上げた心のあの場所



    見えない存在を

    少しでも形作ったあの紙



    二人の想い込めた紙

    いつのまにか

    温かさをくれるようになっていたあの紙



    私を守るように

    私に守られるように

    傍に居た



    ごめんね


    守り上げてあげられなかったよ



    急に涙が込み上げ

    溢れ出す




    君は今独りなのだろうか


    君を独りにしているのだろうか



    温もり探すように抱きしめた


    もう少しで温もり届きそうで


    けれど


    私は独りで

    君を抱きしめてあげられるようにならなきゃ意味がないのかもしれない






    君はどこに居るんだろう


    心の中


    私は君を見失った



    抱き寄せ

    抱き締め


    もう離さないと伝えたい


    私の心の中


    君は今

    どこに居るのだろう



    声すら聞こえない


    姿も見えない


    ただわかるのは


    温かさを求める


    たったひとつの

    温もりだけ




引用返信/返信 削除キー/
■17602 / ResNo.86)  海鏡の光橋-22-
□投稿者/ 金丸 大御所(282回)-(2007/01/04(Thu) 10:53:46)
http://id26.fm-p.jp/4/nxnxnxn/
    目が覚める

    いつのまにか夜は去り

    朝陽が差し込む


    「貯金引き出さなきゃ…」


    生気のない体を起す


    兄に電話をかける

    「もしもし?あのさ、昨日財布落としたから銀行行って貯金引き出したいんだけど、車で送ってくれない?」


    自分でも驚くほど声のトーンが低かった

    でもそれをコントロールするほど

    私には余裕がなかった。


    「あっらぁ。なぁに?財布落としちゃったのぉ?そりゃ残念ねぇ〜。」

    兄がふざけて、いつものおねぇ言葉をしゃべる


    「うん。」

    「自業自得ってやつよねぇ。そ・れ・は。」

    一瞬殺意が湧く

    「銀行つれてって。」

    「高いわよぉー。」

    「うん。」

    「わかったよ。すぐいけるから用意しな。」

    「ありがと」


    兄のおふざけに付き合う余裕はない。

    車の中では相変わらず

    「財布落とすなんて馬鹿のやることよねー。」

    「送り賃いくらにしようかしらぁー。」

    など、毒舌オンパレードで

    私はいくらも反応しなかった


    すると

    「お前いい加減笑えよ。」

    と少し怒る


    あぁ

    笑わせようとしてくれてたのか

    不器用な兄の一所懸命な励ましだったことに気づく


    ってゆうかお前のブラックジョークは今笑えねぇもんばっかなんだよ と

    あまりの兄の不器用さに笑っていた


    感謝するように

    少しづつ笑い出す



    貯金は全額無事で

    それを一円残らず引き落とす


    貯金が無事なことは

    少しの安心を呼んだが

    あの紙を無くしたことを超えるものじゃなかった。


    帰り道

    また同じように兄がブラックジョークと毒舌で笑わせようとする

    奈落の底に落ちたような妹を

    兄なりに励まそうとする姿に

    なんとなく愛しさが湧く


    優しい言葉をかけられない捻くれ者の兄

    過去の恋愛もこうだったんだろう

    兄弟だからこそ

    長い年月を共に過ごしたから理解できるけど

    彼女にこんな不器用だったら長く続かないだろうなぁ と

    窓の外を眺めていた



引用返信/返信 削除キー/
■17633 / ResNo.87)  海鏡の光橋-23-
□投稿者/ 金丸 大御所(283回)-(2007/01/10(Wed) 03:34:14)
http://id26.fm-p.jp/4/nxnxnxn/
    あれから数日


    私はまだ傷が癒えず


    その痛みに時折、別世界へ飛び立つ


    自分の中

    さまよい

    探し回り

    届かないあの場所を

    途方に暮れながら眺めていた



    それでも朝は来て

    家族と話し

    バイトに行かなきゃならない



    バイトに行けば

    お客さんを相手に笑い


    店の女の子に笑う



    それが『働く』ということだと思っているから。



    店で一番の仲良しのゆかさんに

    財布を落とし

    大切なものを失ったことを話した



    「また書けばいいよ。また作ればいいよ。」


    違うと叫びたくなる


    「もう同じものは作れないんです。

    同じ場所で同じように

    同じ紙に同じペンで書いても、それはあれじゃない。

    もう今出来るのはなくしたものを受け入れることだけです。」



    静かに

    静かに

    そうじゃないんだと伝えたかった



    蒸し返さないでくれ


    代わりはないんだよ



    長い沈黙の中


    私とゆかさんは待機席から別々のテーブルに呼ばれ

    終業まで顔を合わせることはなかった。



    家に帰り

    電話が鳴る


    着信はキョウ


    「はいもしもし」


    「お前大丈夫?財布見つかった?」

    「見つからない。多分もう帰ってこない。」

    「他に何なくしたの?」


    今までの経緯を

    吐き出すように話し出した



    「そっか…あたしは下手に何も言えない」

    「それでいいんだよ。」


    「なんかお前の…なんてゆうか…そうやって弱い所をさらけ出してくれた事が嬉しい。なんかドキドキしてる」と

    キョウが笑う


    「そうかもね。そうだね。初めてかもね。」


    苦笑するように私も笑った



    ここまで


    何にも包まずさらけ出したのは


    幾年も付き合いのある、しかも深い繋がりのあるやつにすら

    初めてのことだった。



    それほど私は





    もがいているのかと知った



    後日

    ゆかさんは「ごめんね」と謝ってきた


    「いいんです。私も八つ当たりに近かったし。こっちこそごめんなさい。ありがとう」


    そう返事をし



    キョウは

    「お前が少しでも元気になってよかった。この前は本当に死んだような声だったよ」と笑い

    「そんなに?」と聞くと再現してくれた


    その声のトーンや遅さに驚き


    「そんなだった?」笑って聞くと


    「ほんっとにこんなだったから!!!」と念を押した

    今少しはマシになったのかもしれない

    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■17660 / ResNo.88)  海鏡の光橋-24-
□投稿者/ 金丸 大御所(284回)-(2007/01/14(Sun) 00:10:53)
    昔大嫌いだった私の笑顔は

    いつしか誰かの心に響くものになっていて


    笑うことへの嫌悪感は

    誰かを救う力になるのだと思えるようになった。



    心に届けと願い笑い

    心に素直に笑い


    いつからかその笑顔が誉められるようになった。



    『笑顔がいいね。』

    『ほっとする。』

    『子供みたい。』




    そう言われるようになった。



    笑うことが愛情表現

    笑うことが最大の武器

    笑うことが誰かを救う



    宿命のように笑い続け

    幸せを握り締めるように笑った。



    けど


    『無理して笑わなくていい』と言われた時


    何故だか安心した



    あの日失った事実が

    あの日失った時の痛みが



    私を無くそうとしている



    『このままの状態を続ければ、お前が居なくなる。』



    自分が自分でなくなり

    誰かの何かに気づいてあげられないこと

    それは私が一番恐れていること



    誰も気づかない些細なことを


    拾い上げることが


    私にできることだと思っている



    けど


    今の現状を保たなければ

    私のできることは無くなり


    私の意味が無くなる気がする



    でもそれを保ち続ければ

    いつしか私は潰れ

    それすら出来なくなる。



    私はこうじゃなくちゃいけない


    私はこうしなきゃいけない


    私はこうあるべきじゃなきゃいけない


    私はこうなってはいけない


    私はやらなきゃいけない



    沢山のプレッシャーを自分に課せてきた


    プレッシャーが大嫌いなのは

    既にプレッシャーというキャパがいっぱいいっぱいだからだろう



    そのプレッシャーを何か外さなければ


    今の私は耐えきれず潰れる。



    仕事では


    笑わなきゃいけない

    喋らなきゃいけない

    気を配らなきゃいけない


    やることは沢山ある


    家では

    やることが沢山あり

    独りになることさえままならない



    ならば何を省けるのか



    はっきりと区切りをつけ

    独りの時は無になること



    でもそれは


    私が分裂してしまうんじゃないか


    そんな不安がよぎる



    日々の記憶が薄くなり


    何か書き記すのもままならない今


    どうすればいいかわからない混乱と


    これからどうなるのかという不安と


    なりたくない自分が浮かぶ




    私は一体


    どうしたらいいのか

    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■17661 / ResNo.89)  海鏡の光橋-25-
□投稿者/ 金丸 大御所(285回)-(2007/01/14(Sun) 01:53:40)
http://id26.fm-p.jp/4/nxnxnxn/
    全てを壊したいと

    一瞬頭をよぎる


    誰にも何も気を使わずいこうかと




    誰かが悲しそうな顔をして俯き

    無言で誰かに助けを求めている時



    何かにイラつき口をへの字にして悶々している時



    何か言いたくてもなかなか言い出せない時



    全てに気づかなくなってしまおうか、と。


    張り巡らした神経を

    誰かに向ける温もりも


    笑顔も


    眼差しも


    全てOFFにし


    何も気づかない

    何も応えない

    手を差し伸べることすらせず

    目を閉じ

    耳を塞ぎ

    拳を握り腕を組み

    口を紡ぐ



    そうしてしまえば

    楽になるだろう



    出来るか出来ないかは別として


    そうすれば


    楽になるだろう




    そんなことを考えていたら気分が悪くなった


    吐き気もする



    自分が一番なりたくない姿


    自分がされたら嫌なことを人にする人間になるということ




    壊れたい

    壊したい


    そう願いながら


    反比例するように

    そうなりたくないと願う



    全てを捨ててしまえば

    背負っていたものが無くなり

    その分楽になれる



    けど

    そうなっても恐らくそれだけじゃ終わらない


    その嫌悪感が

    私を取り巻き


    嫌悪感と開放感が入り混じる


    それでもまた道を探し続ける


    楽な方へと

    楽な方へと。



    楽な方へと行くにつれ嫌悪感は増幅し絡みつく



    苦しみは軽くなるどころか邪悪になる



    それから逃げるように


    今自分を追い詰めているのかもしれない


    足枷から逃げれば

    重く冷たいタールの海に沈み、もがき、嘔吐を繰り返しながら自分の身を切り刻む



    足枷を外そうと鎖に立ち向かえば


    何重にも絡まり

    数え切れない程に足に括りつけられた鎖を見ながら途方に暮れ

    掴んではその複雑さに虚しくなり、手をはなす




    そんな状態で唯一届くのは



    四季の声




    今は

    四季からの痛みさえも

    漆黒の闇に落ちているような私には

    光に等しい




    冷えてかじかみ鎖を持つことすら出来ず
    動かぬ手に


    感覚がもどる




    ふと


    迷惑じゃなかろうかと頭によぎる



    また一つ鎖は重くなり


    手が冷えていく





    あぁ…と力のない声が漏れた気がした

    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/

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