| 2006/12/11(Mon) 20:48:17 編集(投稿者)
少しの間、があった…
なんて答えていいのか、が分からない。
ゆっくり息を吸って答えようとした時、貴女の目の色がかわっていた事に、今、気付く。
必死だった…。
また、暫しの沈黙。 でも、この空気は嫌いではない。 むしろ、落ち着く。
でも、そんな私と貴女の間にある隔たれた壁が、無性に虚しい。
どうして、貴女が選んだのは…。
どうして悟?
少したってから、私は…
どうしてほしいですか? と、答えた。 また、貴女の目の色が変わる。
どうして? って、好美さん。いや藤木さんが言った。 藤木さんが一歩ずつ近づいてくる。
私の頬に両手をあてて、
どうして?貴女が悟さんの姉なの?!
私にしがみつき、泣いた。
でも、私も泣いていると思う。
プライベートの時にしているマリッジリング。
好美さんの左手を手に取り、薬指からそのリングを外し私達は今、その先に待っているひとときを迎えようとしている。
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