ビアンエッセイ♪

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■19939 / ResNo.90)  初めまして。
  
□投稿者/ 六華 一般♪(1回)-(2007/08/30(Thu) 02:18:25)
http://p11.chip.jp/mybloody/
    このお話の書き始めぐらいから拝見させていただいてました。

    いつも早く続きが読みたくなるぐらい楽しみにさせてもらってます。自分は小説書いたりとかあんまり得意じゃないんで純粋に尊敬してます。


    それから勝手ながらプロフ拝見させていただきました。すっごい美人さんだったんでびっくりしました(笑)


    文目茶苦茶ですがこれからも楽しみにさせてもらいます。頑張ってください☆

    (携帯)
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■19960 / ResNo.91)  ◆摩耶さんへ
□投稿者/ あおい志乃 一般♪(34回)-(2007/09/05(Wed) 22:09:17)
    普通に、普通ですよ。
    化粧も下手ですし。
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■19961 / ResNo.92)  ◆六華さんへ
□投稿者/ あおい志乃 一般♪(35回)-(2007/09/05(Wed) 22:13:43)
    パソコンが壊れていました。

    ずっと読んで下さっていたんですか?
    ありがとうございます。嬉しいです。
    だんだん読みにくい内容になっていそうなので、
    途中で読者に逃げられていってるだろうなと、思ってたんです。
    辛抱強く見守って下さったら嬉しいです。
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■19967 / ResNo.93)  ALICE 【62】
□投稿者/ あおい志乃 一般♪(37回)-(2007/09/07(Fri) 00:51:45)
    前回と同じスイートの、

    二重扉の前まで来ると、



    私を振り返って、「入っていく?」 とダイナが言った。



    なるほど、

    シャンプーが仕事を終えるまでの暇潰しというわけか。


    いいだろう。

    嘘を付いた数だけとは言わないが、

    ワインの1、2杯なら、償いとして付き合わせて頂くとしよう。




    勿論、詫びのつもりである事は秘密だが。



    そうして私は彼女の招きに応じた。



    部屋でスペイン産の白を飲みながら、
    コの字型のソファに角を挟んで座ったダイナと私は、

    たわいもない話をした。


    ここでいうたわいもない話というのは、
    本当に文字通りたわいの無い話で、
    主に海外での仕事中に起きた色々なハプニングや出会った人物について、
    ダイナが身振り手振りを交えながら話していた。


    数十分前まで一触即発の現場の中心にあった、

    アリスと所長については話題の隅にも上らない。



    ダイナが望まないのであれば、
    私も蒸し返す気はなく、

    そちらが仕事の話をするなら私もある程度自分の話題を提供するべきかとも思ったが、

    仕事 イコール 加賀美絢とアリスに繋がる訳で、

    二人の存在をわざと避けながら私のビジネスライフを語るのも、

    きっと聞いている側でさえ不自然な気まずさを感じかねない為、


    結局私は聞き役に徹していた。


    と言っても決して退屈していたのではなく、
    なかなか話し上手なダイナの体験談を、

    私は素直に楽しんで聞いていた。



    それでも今仕事で抱えている案件の事を考えると、
    今夜は早めに帰ってゆっくり自分の部屋で精神を休めたかったので、

    長くても60分で席を立とうと、

    私はワインのコルクが彼女の美しい手によって抜かれた時に、
    腕時計を確認して決めていた。


    残り時間が7分になった時に、

    脈絡も無くダイナが言った。


    「それで、アリスはどう?」


    一瞬、アリスとのキスはどうだったのかと訊かれた気がして、
    動揺した私はグラスを持つ手をビクッと振るわせたが、

    意を決してアリスの名前を出したのか、
    ダイナはダイナで自分に注意をとられているようで、

    私のそぶりには気付いていそうになかった。


    「元気にしてるって事?忙しく働いてるわよ」


    ダイナは 「そう」 と答えると、
    ワインのボトルを持ち上げて私にグラスを傾けるよう促した。


    本当はもう結構という時間になっていたのだが、
    ここに来て上ったアリスの話題を聞き逃す訳にはいかず、

    私はグラスを持った。



    「アリスの事、どう思う?」

    私の意見を本気で聞き出したいというのではなく、
    自分の考えを述べる前フリを求めているような訊き方だと、
    私は思った。

    下手に興味をそそる答え方をして、
    墓穴を掘る訳にはいかない。


    山吹色の水が揺れるグラスをテーブルの上に置き、

    私は迷った時に日本人がよくする曖昧な笑い方をして、
    「んーーー・・」 と言ったきり間を空けた。


    「アリスって、本当変でしょう。謎が多い。って言うよりも謎しかない」

    「ふふ。そうね。ミステリアスよね」

    「でしょう。まぁ、もう関係ないけどね」



    そう言うとダイナは脚を組み替えてソファの背もたれに体重を掛け、

    もう一日の終わりだというような長くリラックスした溜息をついたので、


    これ以上アリスの話題は続きそうにないなと、
    そう思った私は、

    中身を空する為にグラスを持ち上げた。


    「ねぇ」


    掛けられた声に顔を上げると、

    悪戯っぽく目を細めたダイナが腕を組んで言った。



    「アリスの秘密、知りたくない?」







    まだワインを口に含んでもいないのに、

    私の喉がゴクリと鳴った。
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■19968 / ResNo.94)  NO TITLE
□投稿者/ 六華 一般♪(2回)-(2007/09/07(Fri) 04:55:45)
    お返事ありがとうございます。

    基本的にあまり長いものは読まないのですが、この作品には心惹かれるものがありまして、楽しく読ませていただいてます。
    ずっと感想とか書かなかったわけですが、考え方だったり視点だったりが面白かったり同意したりとかあってその時ごとに違うことを思ってる自分自身に対しても楽しく感じています。

    文で上手く表せれないのが悔しいですがとにかくこの作品は大好きです。

    (携帯)
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■19972 / ResNo.95)  ALICE 【63】
□投稿者/ あおい志乃 一般♪(38回)-(2007/09/08(Sat) 02:13:04)
    「あの娘の秘密かぁ。ちょっと興味あるわね」



    アリスのことを“あの娘”と、
    わざと疎遠に響く三人称を使って呼ぶことで、


    私はあくまでもアリス個人にではなく噂話に興味を抱いたフリをした。



    「大した事じゃあないかもしれないけど」



    ダイナが腰を少し上げて、

    私に寄り添う程近くに移動した。



    胸が高鳴る。

    病気のこと?
    お金のこと?
    それとも過去の女性遍歴?
    あるいは男性遍歴?



    もしかして、“魔女”の事?

    ダイナは魔女の正体を知っているのだろうか。


    十年も悩まされ続けてきた悪夢の事を、
    誰かに話すのは初めてだとアリスは私に言ったけれど、

    夢の話や魔女の話、
    本当はダイナにはもっと深く打ち明けていたりしたのかな。


    だったら少しショックかも。


    なんて、そんな風にふと感じて、

    私は自分に少し失望した。


    バカじゃないのか。私。

    小さい人間。


    きっと少し酔ってきたんだわ。



    「実はね」




    だいいち、大したことじゃ、

    本当にないかもしれない。


    『アリスって、よく寝言で“魔女”に追い掛けられてるのよ。子供みたいでしょ』


    そんな事かもしれない。




    やはり少し酔いが回ってきたのだろう、

    もはやダイナの言葉など上の空になりかけていた時だった。












    「彼女、偽名よ」






























    頭の中で何かが弾けたように、

    私の脳が酔いから、そして閃きに覚醒した。




    ダイナの言葉が耳に木霊する。



    “偽名よ”



    じゃあ、本当の名は?






    ―――藤鷲塚





    それだ。


    アリスの苗字は【園真井】なんかじゃない。



    藤鷲塚、藤鷲塚紅乃の藤鷲塚。



    やっぱり二人は血縁関係にあるのだ。





    興奮を抑えて、

    私はダイナに言った。



    「じゃあ、本当は園真井じゃなくて、何ていうの?」


    ダイナは、

    アリスの本当の苗字を知って、
    あの藤鷲塚と結び付けはしなかったのだろうか。

    案外、この間までの私のように、
    紅野心が藤鷲塚の一族である事を知らないのかもしれない。



    「違うわよ、園真井じゃない」

    「うん、園真井じゃなくて、何?」


    そんなに勿体ぶられても。
    本当は既に知っているのだけれど。


    ここは演技をするしかないだろう。





    「だから、違うんだって。偽名は苗字じゃなくて、“アリス”の方よ」






    ・・・え?





    言葉を失った私は、

    ダイナの口から出た次の言葉に、



    さらに愕然とした。
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■19973 / ResNo.96)  ◆六華さんへ
□投稿者/ あおい志乃 一般♪(39回)-(2007/09/08(Sat) 02:17:53)
    十分なお言葉です。
    ああそんな風に感じて読んで下さる方もいらっしゃるんだなと、
    じんわりきます。
    嬉しいですね、心からの感想を述べて頂けるのって。
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■19974 / ResNo.97)  ALICE 【64】
□投稿者/ あおい志乃 一般♪(40回)-(2007/09/08(Sat) 02:25:36)
    「クレノ」



    ダイナは、確かにそう言った。

    疑いようもなく、鮮明な、よく通る声で。





    それでも私は、聞き返さずにはいられなかった。






    「・・・クレノ??」



    「そう、KURENO。知ってた?」




    私はかぶりを振る。




    「やっぱり何処ででも【アリス】で通してるのね。
     何となくパスポートを見た時にそう書いてあったの。ローマ字でね。
     ソノマイ クレノが本名。アリスじゃ、ない」



    ・・まさか、こんな事になろうとは。



    「その事、本人には言ったの?」

    「言ったわよ。“何コレ、ここに書いてあるの。アンタ、ホントはクレノっていうの?”ってね。
     そしたら何て答えたと思う?私からパスポートをふんだくって、“それが何?”だって。えっらそうに」


    その時感じた腹立ちを思い出したのか、

    ダイナはやたら感情のこもった、とげとげしい声で言った。



    「ま、苗字を誤魔化してるなら、何か大きな理由でもあるのかとも思うけど。犯罪とかね。
     下の名前だしね、ただの気まぐれか何かだと思うわよ。
     でもルイ子も、仕事でアリスにムカつく事があったら、言ってやれば?
     “本当はクレノって言うんだって?”ってね。ちょっとムキになるアイツが見られるかもよ」


    そう言ってダイナは面白そうにククッと笑った。







    私の頭の中を、


    あの夜、アリスが夢にうなされた夜に聞いた数々の単語や言葉が散乱する。





    魔女。


    魔女の名前。


    自分でアリスと名付けた。


    男。


    真白が魔女に殺された。


    居なくなった母親。


    帰って来ない父親。







    冷静に考えれば、

    この不可解なピースで、巨大なパズルの四隅だけでも埋められる・・・!!






    そう思った私は、


    「そっか、偽名か。いつか使う時が来たら、その手でからかってみるわね」


    と笑って、

    一気にワインを飲み干した。





    「ごちそうさまでした。そろそろ、帰るわね」

    「帰るですって!?なんで?まだ早いでしょ?」


    ダイナにしても、シャンプーとの夜遊びを待ちわびているハズなのに、

    彼女は私の帰宅宣言に過剰に反応して眉をひそめた。



    「いや、仕事もあるしね。もう眠らないと」

    「泊まっていけばいいじゃない。前みたいに」



    今度は私が眉をひそめる番だった。


    「ダイナ・・私は複数でsexする趣味はないのよ。彼女と二人で楽しんで」

    「・・・何言ってるの?彼女って?」


    この後に及んで誤魔化す目的は何だろうか。
    好みの女を相手にしている時は、
    とりあえず他の女への興味を隠すというポリシーだろうか。



    「バーテンダーの彼女よ」

    そう言って私はグラスに付いた口紅をバッグから取り出したハンカチで拭った。


    「バーテンダーの彼女?ここのバーの?何で?あんなの呼ぶ訳ないじゃない!」

    「あんなのって・・。さっきの濃厚なキスの続きをここでするんでしょう?」

    「しっっないわよ!さっきのキスは・・ルイ子の反応が見たくてしただけ」



    それこそ何の為に。

    何でもいいが、とにかく早く帰りたい。

    私は巨大なジグソーパズルを抱えているのだ。



    「そうなの?まぁ、よく分からないけど。とにかく仕事もあるし、帰るわね。
     今日はありがとう。最後には笑ってくれて良かったわ」


    立ち上がって踵を返すと、
    後ろから腕を掴まれた。


    「どうして帰るの?態度が悪かった事は謝るから!」



    バーを出て以来初めてその話題に触れたダイナを振り返って見ると、
    泣きそうな顔をしていた。


    「ううん、誤解してたんだから、怒って当然だったのよ。気にしてないわ」

    「違うのよ」


    ・・・何が?


    「私の悪い癖なの」


    ・・・だから何が?


    「惚れてる相手と喧嘩すると、高飛車で、凄く嫌な感じになるの」



    なるほど。

    アリスを拉致した時も、見事な高飛車ぶりだった。



    ・・・え・・


    それじゃまるで、

    ダイナが私に惚れてるような言い方ではないか。
    冗談でしょ。


    「なんとか言ってよ」

    黙ったままでいる私の腕を、
    ダイナが揺さぶる。


    「う、ん」


    「ルイ子があの女のところで働いてるって知った時、腹が立った。
     けどそれよりも、ショックだった。
     ルイ子が何か目的があって私に近付いたんだって思うと、悲しかったわ凄く」



    それが、

    今日私が見た寂しげな背中の理由だと?



    「他の誰でもダメだったの。イイ男も、イイ女も。一般人も、業界人も。
     誰と居てもアリスを忘れる事が出来なかった。
     でも、ルイ子には何かを感じたの。
     あんな風に、アリスとの過去を誰かに打ち明けるなんて、今まで無かった事なのよ」



    止めどなく自分の気持ちを吐き出すダイナを前に、
    私はただ驚いて、相槌も打てずにいた。

    容姿がタイプであった故に私と肉体関係を持ったのだろうし、

    それなりに自分がダイナに気に入られていることは、感じていた。


    が、それは“遊び”の一環なのだと信じて疑わなかった。


    ダイナが私を気に入っているという雪花の見解を聞いた時も、

    きっとダイナは私を自分の数あるコレクションの中に加えようとしているのだとしか、
    思わなかった。


    だって、


    アリスに惚れた人間が、

    何をどう間違えればその穴埋めに私を選出するというのだろう。

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■19978 / ResNo.98)  ALICE 【65】
□投稿者/ あおい志乃 一般♪(44回)-(2007/09/08(Sat) 02:36:52)
    「だから、何か言ってよ」

    少し怒ったようにダイナが私を急かす。



    「ダイナ、分からないわ。どうして私なの?」



    ―――“どうして私なの”


    今まで、どんな男に愛を語られても、言った事のない台詞を私は口にしていた。

    “どうして私?” だなんて、

    そんな卑屈で自意識過剰な言葉、
    頭の中に上った事さえなかった。


    だが今は、

    “どうして私なのか”と、疑問に思わずにはいられない。


    それはダイナが、女の中でも極上の部類だからだろうか。




    「どうしてって・・・」 ダイナが困ったように笑う。


    それは私が初めて見る彼女の表情だった。



    そんな事を感じている場合ではないが、

    とても魅力的だと思った。




    「そんなの、言葉にできるものじゃないわ。
     ただ、ルイ子はこの間の夜、私の舌や指先には夢中になったけど、私自身にはちっともなびかなかった。
     朝、部屋を出て行く時の、ルイ子の顔の未練の無さときたらもう」



    私の腕を放し、お手上げという風にダイナが両手を上げる。


    私は彼女の言葉の色んな部分に自分の顔が赤くなるのを感じた。


    「さっきのキスにも、全然妬いてくれないしね。
     どうせ、電話掛けてこなかったのだって、ただ忘れてただけなんでしょう?」




    バーでの駆け引きで知力を使い果たしたのか、
    上手いフォローの言葉が出てこない。

    あろうことかこのタイミングで私は目を反らしてしまった。




    「ルイ子の心を掴んでいる男が憎いわ。
     その人のところへ向かうのかと思うと、余計に帰したくなくなる」


    ダイナはそう言うと、

    長い指で私の顎を持ち上げた。


    「それって、ただ無いものねだりなだけにも聞こえるわ。手に入りにくいから、欲しがるだけじゃない」

    「でもそれだけじゃないわよ。手に入れ難ければ誰でもいい訳じゃない。
     手に入れたいと思える相手じゃないとダメなんだから」




    顎に添えられたダイナの手を、
    優しく握って引き離す。


    「手に入った途端、捨てるつもりなんでしょう」




    私の手を強く握り返してダイナが不敵な笑みを浮かべる。


    「そんなのやってみなければ分からないじゃない?
     それとも何、ルイ子は死ぬまで自分を大切にしてくれる保証が無いと、始められない訳?
     恋愛なんて、先が分からなくて当然でしょう?」


    確かに、そうだ。
    だいいち私は一生モノの愛を求めて恋愛をするタイプでは元からない。

    ダイナの方も、そんな私の価値観を見抜いているのだと思う。



    「ねぇ、ルイ子。
     私の言ってる事って、イケナイ事?
     私のやってる事って、イケナイ事?」



    ダイナはそう言うと空いている方の手を私の腰に回し、

    自分の体にぐいと引き寄せた。



    ダイナの色香漂う瞳を私が真っ直ぐに見つめ返すやいなや、


    彼女は私の首筋を下から上へ舐め上げた。




    彼女の絡みつく腕や舌を、

    私は振り払えずに居た。


    沢山の嘘でアリスの情報を聞き出した私は、
    それなりの報酬を与えなければならない気がしたのだ。


    そして、

    ダイナ程の女に、
    私への恋心を赤裸々に告白させたことに、
    言い様のない躊躇いと、罪悪感さえ感じていた。


    私も同じように心の内をさらけ出すことが出来ない代わりに、

    体を開く事が、


    せめてもの償いになるのならと、



    そんな低俗で卑しい考えに私は支配されつつあった。








    私が抵抗せずにいると、

    ダイナはその滑らかな舌を首筋から唇へ移動させ、
    私の口を塞いだ。


    そうしてあっという間に私のブラウスのボタンを外し、

    下着を投げ捨てて、


    露わになった私の乳房にかぶりついた。





    「ねぇ、イケナイ事?こんなに素敵な事が、間違いなの?」



    笑いながらそう繰り返し、

    ダイナは手品師のように瞬く間に私を産まれたままの姿に変えた。







    ―――いけなくは、ない。



    ただ、

    ダイナ、


    貴女の間違いは、



    私の心を掴んで放さないその人は、


    部屋に住み着く黒猫のような男ではなくて―――。














    快楽に遠のく意識の中で、




    私はアリスの名を呼んだ。
引用返信/返信 削除キー/
■19993 / ResNo.99)  拝見させて頂きました。
□投稿者/ れい 一般♪(9回)-(2007/09/09(Sun) 04:01:09)
    一気に作品に引き込まれてしまいました。

    面白いです。心から。

    あおい志乃さんの作品は、
    前のタイトルに金魚が付いている
    小説を読ませて頂いておりまして、
    その頃から「頭のいい人の書く文章だな〜」と
    思いながら拝見させて頂いておりました。

    こちらの作品、本当に書き出しの頃に
    一度拝見させて頂いておりましたが、
    ゆっくり更新ということだったのでずっと
    チェックせず、寝かしておきました(笑)

    そろそろ、と思い、読んだのですが、
    引き込まれて、最初からこんな時間まで
    一気に読んでしまいました。

    いや、本当めっちゃ面白かったです。
    寝かしといて、良かった。


    更新、心より楽しみにしております。
    ゆっくり、頑張ってください。

    完結されるのを楽しみにしております。

引用返信/返信 削除キー/

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