ビアンエッセイ♪

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■19511 / ResNo.50)  母への想い2
  
□投稿者/ 金丸 大御所(393回)-(2007/07/22(Sun) 01:49:22)
    家庭事情がうまくいっていない人に

    母は講釈を述べます


    あたしは子供にこうしてきた

    あたしはこうゆうふうに子供を愛した

    あたしはこう躾した



    私を含め兄弟達は

    怒りで聞いていられません



    私達にしたことの記憶は消えたのか

    兄弟内の溝を作ったのは誰か

    長男を選んだことで絶望した次男の気持ちをわかろうともしないのか


    あなたは私達に何を言ってきた

    あなたは私達に何を見せた


    そんな思いが渦巻いて

    眉間にシワを寄せて

    出るのは言葉じゃなく

    ため息



    そんなことにも母は気付きません。



    確かに

    生まれてきたことや

    育ったことに感謝は出来るかもしれません。


    でも

    母として母を愛すことは

    まだまだ今の私には出来ません。



    だからなのか

    貴女と愛される貴女のお母さんが羨ましく思います

    愛していると言えることが

    羨ましいと思います



    愛せず悲しいと思う私に

    いつの日か

    愛していると思える日は来るでしょうか



    変かもしれないけど

    その日を待っている私が居ます



    愛されていると感じる日よりも

    愛していると感じる日を






    (携帯)
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■19512 / ResNo.51)  母への想い3
□投稿者/ 金丸 大御所(394回)-(2007/07/22(Sun) 01:59:32)
    今聴いている曲は

    母への感謝と愛を歌っています


    この曲を聴きながら

    貴女が浮かび

    貴女のお母さんが浮かびました


    この曲を

    誰より貴女に聴かせたいと思いました


    貴女がこの曲を聴いて

    お母さんを想い浮かべてくれたら


    そう思います



    貴女がお母さんを愛していることを

    私は愛しているんだと思います


    貴女が誰かを愛していることを

    私は愛しているんだと思います



    こんなふうに

    母を愛せる日は来るのかな



    私はずっと

    その日が来るまでずっと

    待ち望んでいます

    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■19518 / ResNo.52)  かぶとむし
□投稿者/ 金丸 大御所(395回)-(2007/07/24(Tue) 02:23:40)
    湿度の高い夜道を自転車で走っていると

    街灯の周りを低い羽音が行き来していた


    自転車を止め

    街灯を見上げた

    眩しさに右目を瞑り左目に見えたのは

    雌のかぶとむし


    街灯にぶつかりながら

    それでもなお光に向かっていった


    数回目の玉砕音の後

    かぶとむしは暗闇に消え

    アスファルトに墜落する音が鈍く響いた



    眩んだ目で下を見回すと

    動かぬ姿がそこにあった


    近づき目を凝らしてみたら

    そこには時間の経った

    亡骸



    力尽き墜ちた末

    他の虫達に身を蝕まれた姿


    一瞬息をのんだ


    気を取り直し

    辺りを見回す


    暗がりに光る背中を見つけ

    拾い上げる



    『木がいっぱいな所に還してやるから』


    そう独り言をかぶとむしに投げ掛け

    タバコに火をつけ

    自転車にまたがった瞬間


    かぶとむしはまた街灯へと飛び立っていった


    すぐ見上げたが

    羽音は遠くに消えていった



    吸い込んだタバコの煙を

    ため息のように吐き出し

    ペダルを踏んだ




    湿った風の中に残ったのは

    鈍い羽音と

    少しヒリヒリするかぶとむしが登った腕

    亡骸の姿




    全てが

    言い様のない虚しさを生んだ






    亡骸のかぶとむしは

    他の命を繋いだのに


    ひたむきなかぶとむしは

    自分の思った道に飛び立ったのに




    私は無力感に苛まれた


    結局

    何一つ出来たことはなかった




    湿った風が

    肌を冷やし

    暗闇は

    何も告げなかった

    (携帯)
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■19997 / ResNo.53)  月探し
□投稿者/ 金丸 大御所(400回)-(2007/09/09(Sun) 23:13:01)
    120円とタバコとMP3をポケットにつめて

    月を見ようと散歩に出ました


    散り散りの雲間から

    星が時折顔を出します

    肝心のお月さまは

    姿が見えません


    月を探しに

    行く宛もなく歩き出しました



    最近うちの周りには工場が乱立するようになり

    白い箱は目を細めたくなるような光を増やしました


    空がくすみ

    風が流れなくなりました

    光が増え

    星が遠くなりました


    虫や鳥の声が小さくなり

    規則的な音が響きます



    寄り添うように集まった小さな緑の元に

    虫たちは懸命に鳴いています


    子供達は

    外へ遊びに出ることが減ったと聞きます

    テレビゲームが原因ではなく

    頻繁に起こる誘拐未遂や交通事故

    痴漢が増え、遊ぶ場所がなくなってきたことが原因と聞きました


    子供が遊ぶ場所を失って

    大人には信用がありません

    緑は減り続け

    空気と空はくすみます


    生き物たちは行き場を失い

    さ迷い見つけた僅かな緑に肩寄せ合わせても

    やがて人間が迷惑だと

    追い払う為に攻撃します



    子供も虫も生き物も寄り付かない


    そんな世界になりつつあるこの地の上には

    まだ

    風に揺らぐ雲があり

    瞬く星があり

    優しく光る月があり

    深い深い空があります



    ここには海も川も山もありません

    その代わり広い広い空が

    いつも遠くまで見えました


    いまはもう

    空は狭くなり

    色さえ変わってきました


    ここ数年この土地に引っ越してくる家族が増えました

    少子化のため合併で私の母校がなくなると聞いていた話も

    なくなったと聞きました


    でも子供が遊べる場所は

    もうあまりありません




    空はくすんで狭くなり

    子供は遊ぶ場所を失いました

    交通量が増え事故も増えました

    沢山のかぶと虫は姿を消して

    代わりに街灯と工場が増えました

    大人は信用をなくして

    昔は耐えなかった道端での子供の挨拶も

    いまはもうありません

    笑顔をいっぱい浮かべたはしゃぎまわる子供たちが

    いまはもう睨みながら通りすぎていく

    そんな土地になりました



    規則的に響く機械音の消えぬ道を歩きながら

    月を探しました


    月は結局

    見えず終い


    空は風なく

    雲は散り散り

    時折見える星は

    消えそうに瞬いています


    少なくなった砂利道を

    歩く夜でした

    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■20016 / ResNo.54)  400投稿おめでとうございます♪
□投稿者/ 昴 大御所(406回)-(2007/09/13(Thu) 01:13:15)
http://id34.fm-p.jp/44/subarunchi/

    400投稿突破おめでとうございます


    こちらのエッセイも
    もちろん大好きですが
    お題小説の方も拝読させて頂いています

    『後姿と波音』は
    二つのお題を纏められて
    カッコいいですね



    去年の5月から
    1年と4ヶ月


    400投稿の凄さは私が一番知っています

    400投稿の大変さも
    私が一番知っているつもりです


    金丸さんがずっと見ていて下さったように
    私もずっと金丸さんを拝見していましたから

    400投稿も一つの通過点

    これからもお互いに頑張りましょうね

    決して無理せず
    あくまでもマイペースで


              昴



引用返信/返信 削除キー/
■20054 / ResNo.55)  昴様
□投稿者/ 金丸 大御所(401回)-(2007/09/18(Tue) 00:52:29)
    ありがとうございます。

    いやいつの間にか400を迎えていました。当人気付かず(笑
    一度一位になってから良い意味で気が抜けて肩の力も抜けてふにゃふにゃになりました。もう数も順位もどうでもいいや
    そう思っています。
    日々穏やかに楽しく生きています。

    お題小説で本来すべきではないかもしれないあんなことをしましたが…本当に勿体無かっただけなんです(笑
    せっかく書いたのに消しちゃうなんて…いい内容なのに…って勿体無かっただけで書いたのであの投稿は纏まりも何もありません(笑
    まぁ元から纏まりなんてものは私の文章には無いんですけど(笑

    ここは自分が好きで書く所なのに辛くなってしまったら、辛いと気付いてしまったら、辛いと覚えてしまったら意味がないんちゃうかなーとも思っています。

    のんびり
    のほほん と行きたいもんです。

    読むのも書くのも人間ですから。ムラがあって当たり前。

    気楽に気ままにいきまっしょい

    お互いに。



    金丸

    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■20156 / ResNo.56)  
□投稿者/ 金丸 大御所(402回)-(2007/10/10(Wed) 02:19:54)
    なかなか逢えなくて

    禁断症状の様に君の名前を叫びたくなる。


    やっと逢える

    そんな時はいつも逢う直前まで

    顔合わした途端抱き着いてやろうと思う。

    でもいざ顔合わせると恥ずかしくてそんなこと出来っこないのが現実。

    畏縮したみたいに急に奥手になるのが毎回。

    抱き締めたくて抱き締めたくて

    でも手をつなぐことすら出来なくて

    もどかしいまま



    寂しいのが嫌で突っぱねたり

    君が『帰らなきゃいけないんだ』と言えば

    私は『帰ったらいいよ。』と突っぱねる


    いまいち残念がることが苦手でどう表していいかわからない


    夜メールしていれば

    『早く寝な』と言ってしまう

    メールは嬉しい反面、逢えないことを知らしめているようで

    余計に逢いたくなる。

    そんな時は決まってどうしていいかわからなくて

    逢いたいと思った時に寝ろと言ってしまう。


    秋の顔した空が綺麗で

    君も見ているかな


    秋の肌触りがする風がそよげば

    君もこの風を感じているだろうか


    月が切なさを色濃く灯せば

    君も抱かれているだろうか

    そう想う


    月が姿を隠せば

    君が悩んでいないだろうか

    そう心配してみる



    そんな時はいつだって

    心の中君の名を叫ぶ


    苦しい位心の中で抱き締める



    切なくなるけど嫌じゃないよ

    寂しくなるけど嫌じゃないよ


    逢えなければ切なくなったり寂しくなったりするけど

    決して辛くはならないよ


    地団駄踏むくらい無性に逢いたくなるけど

    辛くはならないよ


    逢えない事と辛さは結び付かないみたいだよ

    寂しさは辛さじゃなくて
    切なさは辛さじゃなくて
    私の中に蕾が生まれるみたいな感じがするよ

    蕾は君と逢えば花開いて

    気付けば花畑になる


    その花は摘まずとも私の手の中にある


    その花は枯れることなく

    綿帽子のように空に舞っていく

    また蕾になる

    そしてまた花が生まれる


    そうやって少しずつ経つ時間に比例して

    花畑が広がっていく


    時折踊るその花達と共に笑うと

    自然と笑顔になる




    枯れることなく

    綿帽子のように空に舞っていく花達


    切なさや寂しさの分だけ生まれる蕾


    気が付けば見渡す限りの花畑



    摘むことなく

    私の手の中で

    幸せそうに揺らいでる

    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■20290 / ResNo.57)  帰路
□投稿者/ 金丸 大御所(404回)-(2007/11/11(Sun) 18:23:36)
    部屋のど真ん中に黒いキャリー。
    ベッドに腰をおろして出かける準備も済んだ私は何も考えられず、手持ちぶさたにタバコを吸っている。

    この日の為に5キロ痩せて、とても入らなかったSサイズのジーパンを履いた。
    深い緑と黒のボーダーのハイネックを着て、髪もブローした。
    あとはベロアの黒いパーカーを着ればいつでも出発できる。


    本当に行くのかな


    未だに行く実感がわかない。
    開けっ放しの窓から冷たい風が流れてくる。少し寒いけど逆に頭が冴えていいかもしれないとそのまま風を迎えた。

    やっぱり行く前に髪切った方がよかったかな

    若干重たく見えるボブに手グシを通しながら毛先を眺めた。

    まぁ…あんま傷んでないからいいか…。


    あと2時間もしたら電車に乗っている

    緊張からか、少し吐き気がする

    朝御飯以降何も口にしていないから出るものはないけど

    いつも以上に緊張する


    寒い…

    そう呟いて私は窓を閉めた

    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■20316 / ResNo.58)  ただいま
□投稿者/ 金丸 大御所(405回)-(2007/11/24(Sat) 15:52:46)
    『いってらっしゃいって言ってね。』

    仲良くなった宿の管理人夫婦にそう言った

    『いってらっしゃい』があるなら『おかえり』『ただいま』と答えることが出来る

    別れ際

    『いってらっしゃい。』そう言って笑って手を振りながらタクシーに乗り込む私たちを見送ってくれた

    『いってきます。』笑って私たちも手を振った

    『じゃぁ明日待ってるから〜!』と太陽みたいな笑顔で言った人は

    細道の奥に小さくなっていった。



    駅に着き

    兄弟が迎えにきてくれた車に乗り込んで

    見馴れた道を走っていた

    もう木々が色付いている


    その風景を目にした途端

    あぁ帰ってきてしまったのだと

    無性に泣きたくなった




    私はいつの日か

    またあの島に行きたい

    次は現実逃避じゃなく

    現実を連れて




    (携帯)
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■20319 / ResNo.59)  帰路-2-
□投稿者/ 金丸 大御所(406回)-(2007/11/26(Mon) 02:33:02)
    -最初で

    最後になるだろう

    二人きり

    数日間の浮世離れ

    私の夢で

    私の願い

    一度きり

    そう思うなら

    精一杯素直になろう

    どんな自分になるのか想像つかないけど

    ありのまま

    笑いたければ笑えばいい

    泣きたければ泣けばいい

    一度きりなら-




    早めに実家を出た私は

    乗る始発が出る駅にキャリーを置き

    四季の家へ向かった。


    どこらへんからありのままになればいいんだろう

    そんな疑問を抱えながら

    手持ちぶさたで始めた掃除をしていた。


    洗い物も終わって

    とりあえず暇とゆう壁にぶち当たった。

    本の山からいつだか四季にあげたオムニバスの小説を見つけ出して

    ベッドに入り、気になっていた著者の作品を読み返していた。

    鍵を開ける音に間もなく

    四季が仕事から帰ってきた。

    「おかえり。」

    「んぁ。」

    いつも通りで。

    おかえりが言えたことが少し嬉しくて

    一人で笑っていた

    (携帯)
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