ビアンエッセイ♪

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■18675 / ResNo.10)  アインさん
  
□投稿者/ さあや 一般♪(11回)-(2007/04/17(Tue) 23:32:53)
    なぜか皆さん「まったり」って使いますねw
    この話しがそんな感じなんかな?

    コメントありがとうございます^^
    ま、コーヒーでも飲みながら一服ついでに見てやってください♪
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■18676 / ResNo.11)  Re[6]: Coffee in Milk
□投稿者/ さあや 一般♪(12回)-(2007/04/18(Wed) 00:21:19)
    2007/04/18(Wed) 03:36:12 編集(投稿者)
    2007/04/18(Wed) 00:22:24 編集(投稿者)

    「エミ〜
     今日打ち上げ10時からだって
     んで参加はOKだってよ」

    「おっ、了解ー」


    「...んでさ、
     何でこんなところでフケてんの?」

    まだ4月だっていうのに
    気まぐれで蒸し暑い日差しの中で
    見上げると
    ブラブラ揺れているエミの足だけが見えた。

    「んー、ここはアタシだけの穴場なのじゃ」

    昼休みの終りを告げる鐘がなり
    学生たちは巣に逃げ込むアリのように一斉にそれぞれの教室に消えていく。

    「....パンツ。今日は黒なんだね」

    「や〜今日は水色〜」


    「答えんなよw」




    珍しく暑い日差しを避けるように
    アタシはエミのいる屋上の屋根の中に入り込んだ
    まるでもう夏かと勘違いさせられるくらい
    頭の上には真っ青な青空と大っきい白い雲が広がっている

    「...なんかさ、この青空と紅茶って合ってないよ」

    エミがいつも持ち歩いている紅茶のペットボトルを
    頻繁に口に運ぶ。

    「そう?だってこれおいしーんだもん
     そーゆうマー子こそなんでアイスコーヒーなのよw」

    「あたし紅茶キライだも〜ん」

    物心ついたときから何故か紅茶が飲めなかった
    何がキライというわけでは無いんだが
    匂いだけでも眉間にしわが寄るくらい苦手な飲み物が紅茶だ

    「ははw
     ここはポカリが一番合うだろ!って話しだよね〜
     マー子青空が似合うからポカリのCMできそうだよ」

    そういってエミが笑顔で紅茶を口に入れた瞬間、




    “カシャッ”






    「その笑顔いただきました〜^^」

    エミに向けていた一眼レフのカメラをとっさに隠す


    「なんで持ってんのよ」

    「なんでって、商売道具だもん」


    この画像をパソコンにアップしたら
    エミのまぬけ顔、ってタイトル付けてエミに送りつけてやろう。
    二ヒヒっとイタズラぼうずのような顔で笑いかける。


    「。。。マー子ってさ、
     シャッター押す瞬間すっごぃ真面目な顔になるよね」
     真剣な目で
     体も心も、全部見透かされてるような目にみえる」

    エミの話しを聞きながら
    いつも吸ってるタバコに火をつける

    ぽか〜っと煙を白い雲に向かってはきだして...


    「マー子のそういうとこ、アタシ好き」

    聴きなれない「スキ」というコトバに反応し
    振り返ると、
    エミは青空と一体化して
    まるで一枚の絵の中にいるかのように”二ヒヒ”と笑っていた。




    エミ、

    あんたの方がポカリのCMできそうだよ




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■18704 / ResNo.12)  Re[7]: Cofee in Milk
□投稿者/ さあや 一般♪(13回)-(2007/04/18(Wed) 04:15:23)

    「なんでそんなに気合入ってんのよ」

    家に帰って打ち上げに着ていく服をあれこれ選んでいたら
    待ち合わせの時間ギリギリになってしまった。

    「だって、
     いつもスタジオじゃジーパンにパーカーだからさ
     変なイメージもたれたら今後仕事やりづらくなるし...」

    慣れないパンプスを履き、
    肩のでたセーターをチョイス
    とにかく寒い、サムイ

    人のことをとやかく言っているエミも、
    普段よりも女の子らしい服装でキメている
    (絶対こりゃ出会い目的だな。。)
    ツッコミたくなったけれど、
    倍返しをされそうなので言うのをやめた。

    打ち上げの会場になっている店に着き、
    微妙に緊張感に襲われながらも入り口のドアを開けた








    「...♪〜〜♪♪!!」


    「おー!マーだぁ♪」

    ドアを開けるなり大音量で響く音楽にもビックリしたが、
    それにも負けないくらいでモデルの詠美の声が耳に響く。

    「来た来た〜^^
     お疲れさん、マーちゃん
     先に始めてたよ〜」

    既に出来上がりかけている杉本さんの他に
    モデルの子たちが5、6人と
    カメラマンさんやらスタッフさんで総勢20人近い人数が大集合していた。

    普段着で来なくて良かったな...と本気で思う程
    みんなバッチリきめている

    「はじめまして^^
     マー子の友だちのエミです」


    来てそうそうエミは周りのスタッフさんやモデルさんたちと打ち解けて
    ケラけらと楽しそうに話しをはじめてる
    「ほっといても大丈夫そうだなー」
    そして自分は一番入り口に近い席に腰をおろす。

    「マーちゃん何飲むぅ〜?」
    顔見知りスタッフさんの問いかけに、

    「ん〜...とりあえず生で♪」といつもの調子で答えた






    「ぷっ



     ....オヤジ」

    となりのテーブルのエミの声は聞き逃さなかった











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■18714 / ResNo.13)  Re[8]: Cofee in Milk
□投稿者/ さあや 一般♪(14回)-(2007/04/18(Wed) 23:46:53)
    2007/04/18(Wed) 23:47:11 編集(投稿者)

    「マーさんビール好きなんですかぁ?
     大人だー^^」

    この前の仕事で一緒だった詠美が
    手にしているオレンジジュースがこぼれそうなくらい
    身を乗り出してきた。

    「んー、やっぱ最初は生じゃないとね
     よくオヤジっぽいって言われるけど!」

    アタシはエミに聞こえるようにわざと大きな声で答えた
    人の波を掻き分け、
    隣りにちょこんと詠美が陣取る。

    「詠美ちゃんってお酒苦手?」

    詠美が握っているグラスを見ながら話すと

    「えー、詠美まだ19ですからぁ」

    大人っぽくてもう軽く20歳は超えているのかとずっと思っていたから
    そのギャップにびっくりさせられた。
    そうか、意外。
    こうなると周りの子たちみんなを自分より年下だと見ていた自分の考えが
    怪しいものになってくる

    ...人は見かけによらないってよく言うけど
    ホントだな


    手元に置かれたビールのグラスが2つ、3つと空き
    ちょっと残っていた緊張感もとけ、
    笑顔で周りの子たちと話していた。
    今なら店内に流れるうるさい大音量の音楽さえも心地よい





    「マーちゃん、飲んでるぅ?」


    「あ、杉本さん♪みんなに飲まされてますよ〜w」


    すっかりできあがっていたと思っていたのに、
    顔色は変わらず、まだちゃんと理性もあるようだ
    。。。この人相当お酒強いな


    トイレにいった詠美の席にどかっと座り込んだ。


    「なんかいつもと服装違くない?
     女の子っぽぃというか.....
     もしかしてだれか意識してんのか〜?w」

    「ちゃいますよ〜
     たまにはこーゆーかっこもするんです!」

    元々の丸顔をされにぷくーっと膨らませて
    杉本さんを見た


    「ははは
     でも、うん、」


    「?」

    ふくれっつらの顔をそのままに
    杉本さんを覗き込むと




    「可愛い。」

    頭にあったかいぬくもりを感じた

    ポンポンと撫でられ
    ニシシ、といたずらっこぽい表情。
    年上なのに、普段はキリッとしてるのに
    こんな一面もあるんだ
    親近感と同時に、
    心の中にぽあんと暖かいものを感じた

    耳から徐々に赤くなるのはアタシのクセで
    照れくさいのと恥ずかしいのも混ざり合って
    アタシは席をたった

    杉本さんはそんなアタシを
    まだ”ニシシ”と笑顔で見ていた















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■18735 / ResNo.14)  Re[9]: Cofee in Milk
□投稿者/ さあや 一般♪(15回)-(2007/04/19(Thu) 02:15:59)
    2007/04/19(Thu) 02:38:10 編集(投稿者)
    2007/04/19(Thu) 02:19:52 編集(投稿者)

    宴会の席を離れ
    店内の隅にあるカウンターに腰をおろす

    酒は弱いわけではないが
    周りのあのハイピッチに合わせていたせいで、
    自分の想像以上に酔いが回っているらしい。

    壁にもたれて
    「ふぅ。」っと天井を見上げた


    「お水か何かお持ちしましょうか?」

    ふいにカウンターの中から声がした


    「あ...いえ、大丈夫です」

    改めてカウンターの中の声に目をやると

    「お前はコーヒーの方がいいか」



    聴き覚えのある声、
    見覚えのある坊主頭。

    「...マオ!
     ここでなにしてんの?」

    高校時代、悪友というか腐れ縁だった男友達の姿があった。
    地元を出てきてもう4年以上会っていない
    コイツもアタシの恋愛対象を知っている数少ない友達だ

    「1年くらい前に東京に出てきてね。
     この店で料理人見習いとして働いてんの」

    久しぶりに会ったせいか
    昔よりもちょっと大人っぽくなってるように感じた
    笑いながらドリンクを作る友達の背中は
    どこか逞しさを感じさせる

    「彼氏とは順調なの?」

    「彼氏ねー。まぁ、相変わらずだよ^^」


    マオも自分と同類というか、
    恋愛対象に壁がない人種で。
    性別とか年齢とかそんなことは関係ない!と
    常日頃から言っていた
    多分そんな所でも気が合って高校時代にはつるんでいたのだろう




    「お前には水よりこっちの方が良いだろ」

    そういって頬に冷たいアイスコーヒーをつけられた

    「よく覚えてるじゃん」


    冷たいアイスコーヒーが
    ゴクゴクと喉を流れる。
    今のアルコールで火照ったカラダにはその刺激が心地良くて、
    一気に半分くらいまで飲み干した。



    「彼女できた?
     ....ってこれは聞いちゃいけない質問かw
     まだ写真頑張ってるの?」

    「あははw
     うん、写真はまだ続けてる」

    「そっか、
     頑張れよ
     オレお前の写真好きだから、さ」

    残っていたコーヒーをズズズッと飲み干して
    いつものタバコに火を付けた

    「....なにそれ?告白?w」

    「バーカ。オレには愛する人がちゃ〜んといます!
     お前と違ってなw」

    笑いながら楽しそうに仕事をするマオからは
    夢に向かって頑張っている気迫とオーラが伝わってきた。

    頑張っている人は好きだ

    無謀だとか無理だとか周りに言われても
    あきらめないでここまで来た。
    これが正しい道かは分からないが、
    自分で選んだことでは何があっても後悔しない
     そんながむしゃらに歩いてきた仲間として
    マオは友達というか「戦友」というほうが合っているだろう


    懐かしさと嬉しさをかみしめながら
    くわえていたタバコの煙を吸い込んだ






    「...マーさんの彼氏さんですかぁ?」


    いきなりの声に
    喉まで吸い込んだ煙で
    コントのように大袈裟に咳き込みかけた

    「アレ?
     マー子の彼女さん?」



    笑顔で挨拶をするマオを見ながら
    アタシは一瞬世界が間真っ白になりかけた

    彼女
    かのじょ
    カノジョ.....

    ねぇマオ、
    今あんた「彼女さんですか?」って言ったよね?

    もう吸っているタバコの味なんか分からない
    焦って何を言っていいかわからなくなっているアタシの隣りで
    詠美は
    「?」マークで頭をいっぱいにさせてる


    自分を落ち着かせるためにも
    もう味もわからなくなっているタバコに
    新しく火をつけた








    はぁ、

    大変な夜になりそうだ






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■18764 / ResNo.15)  (´∀`)ノ{ども
□投稿者/ とろ 一般♪(1回)-(2007/04/21(Sat) 23:55:24)
    続き楽しみにしてまふ(´З`)ノ

    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■18765 / ResNo.16)  とろさん
□投稿者/ さあや 一般♪(16回)-(2007/04/22(Sun) 00:13:12)
    ありがとうございます★
    元気でました〜w
引用返信/返信 削除キー/
■18766 / ResNo.17)  Re[10]: Coffee in Milk
□投稿者/ さあや 一般♪(18回)-(2007/04/22(Sun) 00:32:19)

    もうバレてしまっただろうか

    アタシの恋愛対象が
    「男」に限られていないことを

    味もわからなくなった
    手元のタバコを灰皿に押し付けて
    冷静に、冷静にと自分に言い聞かせる。


    「よかった〜!」



    「...へ?」

    思わず心の底から間抜けな声を出してしまった


    「マーさんの彼氏さんかと思っちゃってましたよ〜
     よかった一安心♪」

    この子は超がつく鈍感なんだろうか
    でもまぁ
    マオの言葉には疑問を持っていないようなので
    ホッと胸をなでおろした

    「...やっとタバコの味がわかるわ」

    「ん?なんか言いました〜?マーさん^^」


    顔中で笑う人懐っこい目で
    ちょこんと肩にもたれかかってくる

    この子...わからん


    ごめんな
    と気づかれないように視線を送ってくる
    マオにふくれっつらをして
    詠美とカウンターを後にした








    「マーさん」

    宴会の席に戻ろうとしたアタシの二の腕を
    詠美にしっかりと掴まれた

    「ん?」


    振り返った次の瞬間に

    詠美はアタシの背中まで両手を回して
    しがみつく形になっていた

    ふわりと
    オレンジジュースの香りと
    香水の香りが鼻をかすめる


    「え...?」


    「あたし、
     あたし....

     初めてホンキで人を好きになっちゃいました」




    そういうと詠美は
    するりと体を抜けて
    宴会の席に駆け抜けていった










    フリーズ


    フリーズ



    一瞬の出来事に
    硬直して頭がうまく回らない




    わかるのは
    オレンジジュースの香りだけだった



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■18773 / ResNo.18)  Re[11]: Cofee in Milk
□投稿者/ さあや 一般♪(19回)-(2007/04/22(Sun) 22:23:02)


    「初めてホンキで好きになっちゃいました」


    何を意味するのだろう

    あの状況で
    誰に向かって言っているんだか本気でわからない奴がいたら
    そいつは筋金入りの鈍感だろう。

    わかってる
    わかっているんだけど
    うまく頭が働かない

    人を好きになるきっかけって
    一体どんなことなんだろうか
    長い間恋愛から遠ざかっていたアタシには
    「好き」って何?ということさえもわからなくなっていた。


    嬉しい反面、
    どうしたらいいのか
    どう受け止めたらいいのか
    頭の中が思いっきり困惑している。

    恋愛ドラマとか
    恋愛系の番組を見て得た知識は
    実践ではまったく役に立たないことが今はじめて分かったくらいで。




    となりの席にすわっていたはずの詠美は
    アタシのことを気にしているのか、少し離れた向かいの席に座った。


    自分の前にあったビールを飲み干し、
    エミを振り返ってキョロキョロと探す

    デザートのアイスを食べ始めていたエミと目が合った

    酔いとさっきの出来事で頭の中がぐわんぐわんする





    エミ、
    今はむしょうにアンタと話したいよ




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■18781 / ResNo.19)  Re[2]: Cofee in Milk
□投稿者/ ぱー子 一般♪(1回)-(2007/04/23(Mon) 04:04:33)
    毎回まだかまだかと心待ちしてます。頑張って書いて下さい!
引用返信/返信 削除キー/

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