ビアンエッセイ♪

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■18716 / 親記事)  キミに伝えたい
  
□投稿者/ 優貴 一般♪(28回)-(2007/04/19(Thu) 01:13:23)
    初めは別に何とも想っていなかった。

    仲の良い友達としてしか見ていなかったんだ。

    いつからかな…
    キミを友達としてじゃなくて、好きな人として見るようになったのは…。

    毎日一緒に居た人たちの中でも、キミの隣は特別だった。

    居心地がすごく良かったんだ。

    キミが隣で笑う度に、ますますキミにハマっていった。

    キミは私のつまらない話でも、一所懸命聞いてくれたよね。

    キミにとっては気にもしなかった事だろうけれど、私はとても嬉しかったんだ。

    キミに会えない日があると、その日一日中ずっとキミのことを考えてしまう。

    キミは何をしているんだろうかとか、明日はキミに会えるかなとか…。

    キミに一日でも会えないと、すごく会いたくなる。

    神様に『キミに会えるように。』って願ったりもするんだ。

    キミは私の気持ちなんて、少しも知らないよね。

    私にとってキミという存在が、どれほど大切で、どれほどなくてはならないものか…そんなの全然知らないんだよね。

    これからキミと会えなくなるって思うと、自然と涙が溢れだす。

    涙と一緒に、キミをこんなにも好きなんだっていう気持ちまでも溢れてくる。

    この想いをきみに伝えることができるならば…

    …キミを愛していますと。

    (携帯)
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■18717 / ResNo.1)  NO TITLE
□投稿者/ 優貴 一般♪(29回)-(2007/04/19(Thu) 01:14:38)
    なぜか投稿できなかったので、新しく立てさせていただきました。

    (携帯)
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■18718 / ResNo.2)  キミに伝えたい1
□投稿者/ 優貴 一般♪(30回)-(2007/04/19(Thu) 01:15:53)
    桜が満開になる頃、私は高校3年生になった。

    今まで普通クラスの私だったが、今年からは習熟クラスに入った。

    ―習熟クラス…いわゆる、国公立大学を希望するクラス。まぁ、他と比べて頭が良いクラスだ。―

    習熟クラスは、2年の時からのメンバーがほとんど一緒だ。

    つまり、3年から入る人は少ない。

    現に私と同じクラスだった人は女子5人。男子0。その他のクラスからは女子3人に男子1人。

    こんな訳で、自然と一緒にいる人たちは決まってた。
    私は同じクラスだった人たちのグループに居た。

    しかし、みんな2年の時に仲が良かった人たちではなかった。だけど、すぐに仲良くなれた。

    5人で一緒に過ごすようになって、2ヵ月が過ぎていった。

    クラスにもだんだん慣れてきた頃、私はいつも一緒に居る4人のうちの一人、麻樹と席が隣同士になった。
    麻樹は明るくて、よく笑う子だった。

    そんな麻樹に、自分でも気付かないうちに、いつのまにかひかれていっいた。

    (携帯)
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■18719 / ResNo.3)  キミに伝えたい2
□投稿者/ 優貴 一般♪(32回)-(2007/04/19(Thu) 01:33:36)
    ある日麻樹とその他の人たちと一緒に話していた。

    『ねぇ、麻樹、好きな人とかいないの??』

    まぁ、よくある会話。

    『う〜ん…いないかなぁ。』

    『あれ??麻樹、孝チャンは??』
    隣にいた友達が言った。
    ―孝チャン??誰だそれ―

    『ん〜??孝チャンはただの友達だよ〜。』

    『えぇ〜??、この間一緒に遊んだんでしょ??』

    『だから、友達としてだって。それよりも、優貴は好きな人は??』

    「あっ、私??はいないなぁ。良いなって人もいないし…それ以前に、男の人は苦手だしな。」

    『そうなんだ??もったいないなぁ、優貴カワイイのに。』

    いやいやいや、麻樹の方がカワイイから!!

    「それ言うなら、麻樹の方がでしょ??」

    『いやいや。そんなことないよ。』

    こんなことを言い合っているうちにチャイムがなった。

    授業中にずっと考えていたこと

    ―孝チャンて誰だ??麻樹の好きな人なのかな―

    この事ばっかりだった。

    ―もし孝チャンって人と麻樹が付き合ったなら…なんか嫌だな―

    ―いやいやいや、何で私が嫌とか思ってるんだろう―

    ―んんっ??ちょっと待て自分!!もしかして、嫉妬してるのか??―

    ―いや、嫉妬って…私が…孝チャンって人に??―

    ―それって、私が麻樹の事を…??―

    ―私…いつのまにか麻樹の事…好きに??―

    自分の顔が赤くなっていく。

    この時に、初めて私は麻樹の事好きなんじゃないかって思った。

    ―たしかに、麻樹と一緒に居る時間は楽しいと思う。一緒に笑ってると落ち着くし―

    ―いや、でも待て!!相手は…麻樹は女の子だぞ?!―


    頭の中は、そればかり考えていて、授業どころではなかった。

    (携帯)
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■18720 / ResNo.4)  キミに伝えたい3
□投稿者/ 優貴 一般♪(33回)-(2007/04/19(Thu) 01:34:35)
    『ねぇねぇ、今の授業のとこなんだけど…この意味分かった??』

    授業が終わって麻樹が私に話しかけてきた。

    考え事していた私は聞いてるはずもなく…

    『優貴??どうかした??』

    麻樹は顔を覗き込んで言った。

    ―っ!!ち、近い!!顔が近いですから?!―

    『優貴??顔赤いけど、熱でもある??』

    「えっ?!いや、なんでもないよ!!」
    ―顔が赤いのはキミのせいだよ―

    『本当に大丈夫??』

    「だ、大丈夫。考え事してただけだから。」

    『あっ、考え事ってもしかして…』
    ―ギクッ!!も、もしかして―

    『私と同じとこ分かんなかったんでしょ?』

    ―…はい??―

    『先生の説明分かりにくかったもんね。』

    勝手にうなずく麻樹。
    ―ああ、何ていうか…天然さんか。そうなんだな麻樹は―

    そして勝手に納得した麻樹は…

    『よし、一緒に考えよう。』

    とかなんとか言って、私のノートを見はじめた。

    『…優貴、授業中寝てたでしょ??』

    「へっ?!寝てはないけど…」
    ―あっ。そういやノートにまったく写してなかった―
    『もうっ!!寝ちゃダメでしょ??』
    ―いやいや、寝てませんよ??―

    私が心の中で突っ込んでいる時に、麻樹は私の前にノートを突き出した。

    「なに??」

    『ノート貸すから、早く写してよ。』

    「あっ、ありがとう。」

    私は麻樹からノートを受け取って、せかせか写しはじめた。

    ―麻樹のこういうところも全部好きだな。でも、この好きは…どっちの好きなんだ??―

    私はこの日から、だんだん悩んでいくようになった。

    (携帯)
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■18721 / ResNo.5)  キミに伝えたい4
□投稿者/ 優貴 一般♪(34回)-(2007/04/19(Thu) 01:35:43)
    麻樹を意識し始めてから、一週間はたっただろうか。

    あの日から私の頭の中は、麻樹の事でいっぱいだった。

    毎日麻樹と一緒に過ごす時間は楽しくて、嬉しかった。

    麻樹の隣は、他の誰よりも一緒にいて落ち着く。

    ずっと一緒に居たいと思うようになった。

    ―やっぱり私、麻樹の事好きなのかな―

    だけど、この気持ちが本物なのか、違うのか、自分でも分からなかった。

    私の中では、今まで『好きな人=男の人』の方程式が成り立っていた。

    女の子に対して、こんな感情を持つなんて、初めてだった。

    女である自分が、女の子を好きになるなんて、普通の感情じゃない。そう思っていたから、自分が麻樹を好きな事を認めれずにいた。

    (携帯)
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■18723 / ResNo.6)  キミに伝えたい5
□投稿者/ 優貴 一般♪(35回)-(2007/04/19(Thu) 01:38:07)
    私には、毎日の日課がある。


    それは、麻樹に飴をあげることだ。



    麻樹は毎朝、朝ご飯を食べてこないらしい。


    理由を聞くと


    『朝は食欲ないからなぁ。』


    そう言って、1時間目の授業が終わっていつもお腹を空かせてる。


    「麻樹、これ食う??」


    私は常に、飴やお菓子やら持ってきている。


    『あっ、食べる食べる!!ありがとう。』


    ニコッと笑ってお礼を言う麻樹。


    ―かっ、かわいい///―


    私も笑って飴を渡す。


    『優貴さぁ〜、いつも飴とか持ってるよね。』


    「うん。だってお腹空くじゃん。昼まで保たないしね。」


    『そだねぇ。でも、優貴毎日は食べてないよね。常に誰かに配ってない??』


    「そんなことないよ。」


    ―本当は飴はあまり食べないんだけどね―


    私が飴やお菓子を持ってくる理由…麻樹にあげるためだった。


    飴を貰った麻樹の嬉しそうな姿を見ると、私は嬉しかった。


    ますます麻樹の事を好きなんじゃないかって思うようになった。

    (携帯)
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■18724 / ResNo.7)  キミに伝えたい6
□投稿者/ 優貴 一般♪(36回)-(2007/04/19(Thu) 01:40:36)
    麻樹のことを意識し始めて一ヵ月がたった。


    セミが鳴くようになって、暑い日が続くようになった。


    もうすぐ夏休みだ。


    夏休みと言っても、受験生だからほぼ毎日学校に来て授業があった。


    『はぁ〜。今年の夏休みは最悪だなぁ。』


    麻樹は机にうなだれながら私に話かけてきた。


    「麻樹はまだ良いよ。部活まだあるんだろ??」


    『うん。大会が8月にあるからねぇ。』


    麻樹の部活はおそくまで大会があるから、引退するのは夏休み中だ。


    「いいなぁ。私はもう引退したから、あとは勉強だけだよ。」

    私はため息をついていた。


    『なんかさ、優貴最近疲れ気味だね。よくため息ついてるし。大丈夫??』


    私を心配してくれている。麻樹の方が、部活に勉強に大変なのに…。


    「私は平気。勉強だけの毎日に慣れないだけだから。麻樹は優しいな。」


    『何それ〜。』


    笑いながら麻樹は、手を私の頭にポンッと乗せる。


    『でもさ、無理はダメだよ??』


    そう言うと、頭をなでてくれた。


    それだけの事だけれど、私は嬉しくて照れながら笑った。


    「うん。無理しないように頑張るよ。麻樹も無理はダメだぞ??」


    そう言いながらも、私の心臓はバクバクしてた。


    他の人に触れられても、何も思わないのに、麻樹に触れられると、妙にくすぐったかった。


    もっと、触れててほしいとも思った。


    ここでようやく確信した。

    やっぱり、麻樹を好きになったんだな…


    私は、麻樹を好きな気持ちを、大切にしようと決めた。

    (携帯)
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■18725 / ResNo.8)  キミに伝えたい7
□投稿者/ 優貴 一般♪(37回)-(2007/04/19(Thu) 01:42:43)
    夏休みの真っ只中。私たちは受験勉強の毎日だった。


    夏休みの課外は朝から夕方まであって、勉強嫌いな私はいい加減ウンザリしていた。


    夏休みの初めはまだ良かった。麻樹が居たから。


    だけど、麻樹は部活の大会が近くて、ここ一週間課外に出ていない。


    つまり、一週間は麻樹に会っていなかった。


    『ねぇ。麻樹の部活って、いつ引退になるの??』


    会えなくて寂しかった私は、麻樹にメールしてみた。

    「えっとねぇ、勝ち進んだら、夏休みが終わる一週間前かな。」


    ―はぁ!?終わる一週間前??って事はあと二週間は会えない訳!?―


    別に麻樹の恋人でもないから、思った事そのまま言える訳がない。


    『そっか。頑張らないかんね。でも、長いこと麻樹と会ってないから寂しいよ。(笑)』


    自分なりには頑張ったメール。どんな返事が返ってくるかドキドキしながら待っていた。


    「うん。頑張るよ!!それじゃ、明日も部活あるから寝るね。おやすみ〜」


    …軽く流された。私的には「私も寂しいよ。(笑)」なんて言葉が返ってくると思ってた。


    一日でも麻樹に会えないと寂しいのに、麻樹はそうは思わないのかな…


    まぁ、麻樹はどちらかっていうと天然サンだし、仕方ないかな。そう自分に言い聞かせて、なるべく落ち込まないようにした。



    明日は会えるかも。そう思いながら私も寝ることにした。

    (携帯)
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■18726 / ResNo.9)  キミに伝えたい8
□投稿者/ 優貴 一般♪(38回)-(2007/04/19(Thu) 01:44:56)
    次の日、課外のない土曜日だったけれど、二者面談があった私は学校に来ていた。


    担任と最近の模試の結果の事や、志望大学の事を色々話していた。


    二者面談は30分もしないうちに終わった。


    ―課外が休みなのに、この30分の為に学校に来なきゃいけないなんて…しかもこの暑い中、チャリで片道30分もかけて―


    心の中でポツリと文句を言いながら、廊下を歩いていた。


    「あれっ??優貴??」


    聞き覚えのある声…いや、聞きたくて仕方ない声が私の後ろから聞こえてきた。


    『麻樹!?なんでここに??』


    思わず出た言葉。もっと気のきいた言葉を言えればいいのに…。


    「なんでって、部活でだよ。(笑) 優貴こそ何で??今日課外ない日だよね??」


    『あぁ、私は二者面談で来てた。それにしても、久しぶりだね。』


    この時の私は、麻樹に会えた喜びでいっぱいだった。


    だから、すごく笑顔だったに違いない。


    「うん。久しぶり!!」


    麻樹も笑顔で返す。


    『麻樹、久々に私に会えて嬉しいでしょ??』


    「何言ってんの!!優貴がでしょ〜??」


    …当たりです。はい。


    そりゃ、嬉しくて嬉しくてたまらない。


    「あっ、もう行かなきゃ。またね、優貴。」


    『あっ、うん。頑張ってな!!』


    麻樹は手を振り、急いで部活に戻っていった。


    ほんの1分程度話せただけで、心から嬉しかった。


    ―頑張ってチャリ漕いで来た甲斐があったなぁ。神様からのご褒美かな―


    私は神様に感謝した。それと、今日二者面談にしてくれた先生にも。

    (携帯)
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