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■19815 / 親記事)  二度目の恋
  
□投稿者/ はる 一般♪(1回)-(2007/08/21(Tue) 00:18:14)
    2007/08/21(Tue) 00:57:39 編集(投稿者)

    はじめて書くのでへたくそですがよろしくお願いします。

    性同一性障害のお話なので男性的な表現があるかもしれません。すみません。


    実話がもとです。

    (携帯)
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■19816 / ResNo.1)  @
□投稿者/ はる 一般♪(2回)-(2007/08/21(Tue) 00:31:57)
    ぼくは近藤はるき。歳は25になる。
    女として生まれたけど心は男。いわゆる性同一性障害。
    大学を卒業し病院に勤めながら治療を続けている。

    親はカミングアウトしてから僕に会うのを拒みづづけられひとりぼっちだ。


    こんな僕の恋のお話。

    (携帯)
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■19821 / ResNo.2)  A
□投稿者/ はる 一般♪(3回)-(2007/08/21(Tue) 00:54:45)
    2007/08/21(Tue) 01:00:48 編集(投稿者)

    大学でぼくは生まれてはじめて恋をした。


    その子の名前は竹下サキ。
    校内で迷って先輩と思って声をかけたら同い年!しかも同じクラスっていう偶然で僕らはであった。

    それからというもの、ぼくらは毎日一緒に過ごし、
    なにをするにもどこに行くにも必ず隣にはサキがいた。


    秋になり…
    学園祭の夜、ぼくはサキにカミングアウトした。
    夜になりライブなどかなりヒートアップして校はひとであふれていた。

    サキ「ハル、ちょっとぬけださない?」

    サキの提案でにぎやかな人だかりをぬけ、夜景の見える屋上へといった。

    (携帯)
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■19824 / ResNo.3)  B
□投稿者/ はる 一般♪(4回)-(2007/08/21(Tue) 01:22:14)

    サキ「わーめっちゃ綺麗だよ!」ハル「ホントだ!」

    ぼくらはしばらく無言でみいっていた。


    すると
    サキ「ねぇ。聞きたいことあるんだけど、いい?」

    ハル「えーよ。何?」

    サキ「嫌だったら答えなくて良いからさ…。ハルってさ…めっちゃ男っぽいよね。それって性同一性障害ってやつ?」


    ストレートすぎて僕はだまってしまった。
    でもいつかは言わなきゃと思っていたから今しかないなぁ。

    ハル「……。病院行ってないからわかんない。でも、たぶんそうだよ。」

    サキ「そっか。言ってくれてありがと(^-^)」

    ハル「こんなうちでも一緒おってくれる?」

    サキ「もちっ!だって友達だろ!」


    サキはそっとぼくの手をにぎってくれた。
    その手の暖かさにぼくは思わず泣いた。

    (携帯)
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■19825 / ResNo.4)  C
□投稿者/ はる 一般♪(5回)-(2007/08/21(Tue) 01:38:17)
    それから僕らは一段と一緒にいるようになった。

    サキ「今日ハルん家いっていい?」

    ハル「えーよ!でもバイトやろ?」

    サキ「うん。でもハルんちいきたい!」

    (携帯)
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■19828 / ResNo.5)  D
□投稿者/ はる 一般♪(6回)-(2007/08/21(Tue) 02:05:55)
    サキ「ただいまー!」

    ハル「ただいまじゃないし(笑)おじゃましますやろ!」

    こんなこと言っときながら僕はサキがただいまと言ってくれるのがうれしくてたまらなかった。
    そして食事し終わって飲みだした。飲みながら中学高校の頃のいろんなことをはなし時間がたつのを忘れた。



    眠くなってきた頃、サキはゆっくり僕に寄りかかって窓の方を見ながらしゃべりだした。

    サキ「あたしね、ハルの事すきだよ。こんなに一緒にいる友達今までいないよ。」

    ハル「そっか、ありがと。」

    サキ「こっち向いてお礼言ってよねー!(笑)

    言われたとおり振り向くと、顔と顔がふれてしまうんじゃないかってくらい近くにサキがいた。
    お互いドキッとしたのは言うまでもなく、何秒だっただろう。見つめあっていた。

    でもこの頃の僕にはなにも出来なかった。
    一線を越えてしまった後、サキを失ってしまう事たまらなく恐かったから。。。

    (携帯)
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■19832 / ResNo.6)  E
□投稿者/ はる 一般♪(7回)-(2007/08/21(Tue) 03:37:18)
    2007/09/15(Sat) 23:31:31 編集(投稿者)

    在学中、ぼくらの関係は友達以上恋人未満をこえることはなかった。

    サキは何回か彼氏ができて、そのたびにぼくは諦めようとおもった。


    そして卒業の時。
    僕は最後にサキを屋上に呼び出した。
    晴れて澄んだ空に夜景が綺麗にみえる。最後には最高の場所だった。


    サキ「綺麗だね。一年のときみたい。」

    ハル「そーだね。なつかしいな。」


    しばらく眺めて僕はそっとサキを呼んだ。

    ハル「サキ……」

    そして抱きしめキスをした。

    サキは体に力が入って驚きを隠せないでいる。でも少しすると手を背中に回しキスに答えてくれた。
    最初ふれるだけのキスから舌が絡むような深いキスにかわった。
    どれくらい時間がたったのかわからないくらい長い時間抱き合っていた。



    バイバイ…いつかまた。


    この日を最後に僕らはお互いの道に進んだ。

    (携帯)
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■19833 / ResNo.7)  F
□投稿者/ はる 一般♪(8回)-(2007/08/21(Tue) 04:14:39)
    あれから三年がたった。

    サキとはお互い電話もメールもほとんどしてなかったけど、ぼくが治療をはじめた事は友達から伝わっていた。

    そんな時、
    「久しぶりに大学行ってみない?」
    こんなメールが届き再会した。

    三年ぶりの駅は何にも変わってなくていっきに三年前までもどしてくれた。
    改札をでるとそこにはサキがいた。

    ハル「…サキだよね?」

    サキ「えっ…ハル?」

    ハル「うん!久しぶりー。」

    サキ「いやー、わからなかったよ。近寄ってきたとき普通にナンパかと思った(笑)なんか変わっちゃったね!ヒゲなんかはやしてるしー」

    ハル「まーねー!三年もたてばこんなもんよ。もー立派なおっさんやけん(笑)」

    笑顔で話す彼女はちっともかわってなくて、彼女に恋していた頃の記憶をよみがえらせた。

    (携帯)
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■19834 / ResNo.8)  G
□投稿者/ はる 一般♪(9回)-(2007/08/21(Tue) 04:49:08)
    サキ「普通にかっこいいよ!でも前のハルの方がかわいかったなー。」

    ハル「今も十分かわいいから(笑)」

    三年あわなくたって、ぼくが変わってたって二人の関係はすぐもどった。

    寒くなってきたねーなんて言いながら二人で大学までを歩く。校内にはいると懐かしい先生を見かけ他愛もない話をしたり、学食にいってあまりおいしくないカレーを食べたり、
    うちらまだ学生でいけるね!とか言いながら授業の教室に忍び込んでいった。

    (携帯)
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■19835 / ResNo.9)  H
□投稿者/ はる 一般♪(10回)-(2007/08/21(Tue) 15:45:22)
    夜になり僕らの足は自然とあの屋上へとむかっていった。
    初秋の風が涼しすぎて少し寒いくらいだった。

    サキ「懐かしいなー、あたしたちは変わっても夜景は全然変わってないね。」

    ハル「うん。」

    サキ「あたしはあんま変わらないけど、ハルは男前になっちゃったしさー」

    ハル「まぁ…そーだね(笑)」

    サキ「大学最後にはさここで…ハルにキスされたし。」

    ハル「……うん。ごめん。」

    サキ「……もっかい、してみる?」


    その言葉におどろいてサキをみると暖かい唇がふれてきた。
    僕は瞬間的にダメだと止めてしまった。

    ハル「…サキ、ダメだよ。せっかく逢えたのに…また逢えなくなる。」

    僕はたまらなかった。サキをもう失いたくなかった。

    サキは僕を抱きしめながらいった。
    サキ「もぉ逢えなくなんかならないから。ずっと居るから。」




    ぼくの二度目の恋がここではじまった。

    (携帯)
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