| 2008/12/25(Thu) 13:09:42 編集(投稿者)
僕は父さんが話し始める前にどうしても確認したい事を聞く為に口を開いた。
「ねぇ、父さん。」 「なんだ?」 「今から話すことって香織や有美・有里に聞かれちゃいけないんじゃないの? 多分有希ねぇは気付いてると思うけどね。」
僕のその問いに父さんは勿論、母さんや香織の親まで驚いた顔をしていた。
そんな中、逸早く我に返った父さんが僕の質問に質問で返してきた。
「琉維、何故そう思ったんだ?」 「う〜ん、なんとなく。 敢えて言うなら父さんの真剣な顔と、 香織や有美達がいなくなってから話を始めたとこかな。 それに、父さんも母さんも家族内で秘密を作るのとか嫌いな人だから、 有美達に聞かれてもいい話なら皆がいるときに話すと思うし。」
そこまで言うと4人は又、驚いた顔のまま固まってしまった。 そして今回は香織の父親が最初に我に返り僕に話しかけてきた。
「琉維君、否、ちゃんの方がいいのかな?」 「どちらでも良いですよ。」 「じゃあ、琉維君って呼ばせてもらうよ。 それで琉維君は、いつ頃気付いて、どこまで知っているんだい? それから有希ちゃんも気付いてるというのは本当かい?」
そんなやり取りの最中に父さん達も我に返って、 真剣な表情で話をきいていた。
「いつ頃って聞かれてもはっきりとは覚えてないんだけど、 疑問に思い始めたのは5年前の有美と有里が生まれた時かな。」
そう言うと僕は立ち上がり紙と鉛筆を用意した。 そしてその紙に『有希・琉維・有美・有里』と書き、テーブルの上に置いた。
(携帯)
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