ビアンエッセイ♪

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■21002 / ResNo.20)  15
  
□投稿者/ Kaoru 一般♪(16回)-(2008/07/15(Tue) 17:27:29)


    翌日からは、お弁当のお礼を廃止した。


    充分お礼を受けたのと、毎日顔を合わせたら心臓が持たないのが理由。


    とにかく、今週末に食事をすることが確定した事で満足だった。


    早く今週末にならないかと強く願いながら、大学に行く支度をした。



    「お昼に会えるかな〜?茜さん♪」


    朝からウキウキなミカを横目に、課題をこなす。

    もうすぐ試験なのだ。


    『ミカ、勉強しなくていいのかー?』


    「自宅学習だからいいんだよん♪」


    「よくないだろ!」


    バコッと音がする方を向くとデザイン科を受け持つ木下先生がノートの角をミカに振り下ろしていた。


    「いったぁ〜」


    「山口君、デザイン画はいいんだが、一般教養も必要なんだからしっかりね?」


    木下先生は黒い笑いを浮かべ、また教壇へ歩いていく。


    『バーカ♪』


    「うるさ〜い」


    この時はまだ、気付かなかった。


    事態は急変を見せる事に――。

    (携帯)
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■21003 / ResNo.21)  16
□投稿者/ Kaoru 一般♪(17回)-(2008/07/15(Tue) 17:28:57)


    昼食時、食堂に無理矢理連れて行かれ、私たちは隅の席に座った。


    ミカはハンバーグランチ、私は親子丼を頼み、松音茜の登場を待つ事にした。


    来るわけないだろ〜。


    ミカによると、シングルのレコーディングがあってしばらく大学に居ないはずらしい。しかし、昨日遭遇したのを聴いて、少し期待したんだとか。

    親子丼を頬張りながら、辺りを見渡す。


    相変わらず大学生で賑わう食堂で見つけるのは至難の業だ。


    ミカはハンバーグにあまり手をつけず、しきりに探している様子だ。


    付き合ってらんね〜。


    「あ!啓ちゃんだ〜」


    「松音さん!!」


    ミカの声で顔を上げるとあの屈託のない笑顔がそこにあった。


    「今日はお弁当じゃないんだね〜♪あ、友達?」

    『あ、はい…』


    「デザイン科一年!山口ミカです!あの!松音さんの大ファンです><」


    「ニシシ、ありがとうね?ミカちゃん」


    松音茜は、ミカの手にキスを降らした。


    「……!!」


    『ファンサービスいいんですね?』


    「まぁね♪今日はお弁当じゃないんだ?」


    『もう、作る人居ないんで。』


    ふーん。って興味なさげに返事をした後、私の隣に腰掛けた。


    ミカは放心状態で松音茜を見ている。


    「啓ちゃんってさ、クールだよね♪」


    『……そうですか?』


    「近付きにくいオーラがあるんだよね」


    『松音さんも充分近付きにくいオーラ出てますよ??』


    そんなことないって〜と言いつつ、冷やし中華を食べ始めた。


    「あ、今日放課後空いてない?」


    『…え?一応予定ないですけど』


    「やったー^^じゃあ空けといてね♪付き合って欲しいんだよね〜 」


    『はぁ…まぁいいですけど。』


    ♪〜♪〜♪


    鼻歌を唄いながら食べてる松音茜を見て、心底不思議な人だと思えた。


    『ミカ、ハンバーグ食べへんの?』


    「…うん…食べる」


    放心状態過ぎるだろ!!

    (携帯)
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■21014 / ResNo.22)  17
□投稿者/ Kaoru 一般♪(18回)-(2008/07/23(Wed) 15:59:52)


    放課後、ミカはサークルに行くので松音茜のサインを貰ってくるという任務を任せられてしまった。


    「お待たせ〜♪んなら行きますか!」


    松音茜の自家用車に乗り込み、行き先が分からぬまま発車した。


    『どこに行くんですか?』


    「とりあえず〜ショッピングかな〜」


    車は大通りを抜けて細いわき道に入る。


    小さめの駐車場に車を止め、私は松音茜の後ろを歩く。


    「最近レコーディングばっかで、息抜きしたかったんやて♪」


    その息抜きになぜ私を選んだのかは謎だ。


    友達は多そうだし…。


    「啓ちゃんとデートしたかったってのあるけどね〜ニシシ」


    『松音さん、楽しそうすね〜』


    「茜でいーよ!だってデートだもん♪」


    無邪気に笑いながら、ショップに入り、すぐさまキャミソールを見ていた。


    絶対私は着なさそうな短いスカートやショートパンツ、やたら色が強めのパーカーなど、普段来ない私には珍しいものばかりだった。


    「うわ〜めっちゃ迷う〜!!ねぇねぇコレとコレどっちがいーと思う?」

    差し出された服に、戸惑いながら、右側を指すとニコニコしながらオーケーサインを出していた。

    約一時間吟味した後、10着以上をお買い上げした茜は、私の手を引いて、細道に入った。

    (携帯)
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■21015 / ResNo.23)  18
□投稿者/ Kaoru 一般♪(19回)-(2008/07/23(Wed) 22:38:14)


    「近くにうちの家あるし〜行かへん?」


    『はぁ…いいですけど。何するんすか?』


    「ん〜DVDでも見る?何か歩くん疲れたんやて」


    気ままな茜に流されつつ、車で5分の場所に高層マンションが見えた。


    『……最上階ですか』


    「うん♪親の金やし凄まんでええよ♪」


    茜の親は社長とかかな?こんな場所に住んだら貧乏に戻れなくなるなぁ。

    オートロックの扉を開け、茜は部屋に入るように促す。


    広い玄関に、たくさんの靴が散乱しており、リビングは広いが、CDなどがテーブルにたくさん置かれていた。


    「汚くてごめんなぁ。片づけ苦手でさぁ」


    『大丈夫ですよ。ただ少し片付けていいですか?』


    「おぉーA型なん?いいで〜」


    『気になる性分なんです』


    茜の部屋を少しだけ片付けてみた。


    「さすがやね♪大分綺麗やん(笑)」


    満足そうに茜が辺りを見渡し、烏龍茶を注いでいた。


    「はい。お茶しかなくてごめんね」


    『お構いなく…』


    二人はテーブルに着き、何を話すわけでもなく、DVDを見る様子もなく、ただただ、茜は私を見ていた。


    『どうかしましたか?』

    「可愛いなぁ〜って」


    『…は?』


    「自分ー何で呼ばれたか分からへん?あたし啓チャン好きなんだよね〜」


    『女ですよ?私。』


    「知ってるわ!!何の確認やねん!!(笑)」


    『いや…よく間違えられるんで、てか何で私なんすか?』


    「好きに理由なんてないけど?」


    まぁそうだけど…。


    まさか茜もこっち側の人間とは…。


    内心驚いた。


    でも…告られたけど返事は決まってる。


    『茜さん、ごめんなさい私好きな人居るんで』


    「誰?」


    え?


    「好きっていってんから、啓チャンの好きな人も聞かせてや。」


    何で?


    『茜さんの知らない人です。』


    精一杯の答え。
    茜が怖く見えたから。


    「ふーん…」


    茜は烏龍茶を口に入れてベランダを見た。


    「此処から落ちたら痛いかな?死ぬかな?」


    『は!?』


    「冗談だよ♪もう帰っていいよ?話はこれだけだったから」


    茜は切なそうに呟いた。

    いたたまれなくなって、私はお邪魔しました。と言い、部屋を出た。


    今日は厄日だな。。


    早く君に会いたい。

    (携帯)
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■21016 / ResNo.24)  19
□投稿者/ Kaoru 一般♪(20回)-(2008/07/28(Mon) 17:41:54)

    結局、ミカに頼まれていたサインを貰うという任務は失敗に終わり、次の日散々怒られた。


    でも、いくらミカでも茜から告られた事は口外しなかった。


    仮にもあちらはアーティストとして活動しているんだし。
    商品価値を下げる行動は私自身に不幸の訪れを感じる。


    あの日の事は胸にしまい、幾日が過ぎ、気付けば歩美との食事デートの日がやってきたのだ。

    大学も会社も休みで、なのに夜しかデートしないのはチキンなだけ。


    話が途絶えたらどうしよう…だとか、長い時間一緒に居たら変な癖が出たら大変だとか。


    挙げたらキリのない失態を想像して顔を青ざめさせていた。


    「夜に夕食一緒にして、そのままホテルへゴーだよ♪」


    『バカか!そんなん無理!』


    ミカは他人事に大笑いし、結局19時に私が歩美を迎えに行く事になった。


    淡いブルーのシャツに、黒のパンツを履いて、あまり気合いを入れない格好にした。


    歩美はどんな格好で来るのだろう…。


    居酒屋で出会った以来私服は見ていない。


    すごく楽しみだ。



    PM:19:00


    待ち合わせ場所のショップ前に車を路駐させ、歩美を待つ。


    しばらくして歩美は小走りに車に乗り込んだ。


    白のワンピースに、ふんわり柔らかい香水が漂う。


    息をのむ美しさだった。


    『綺麗です…ね』


    「えっ?ありがとう…」


    心の声をうっかり口にしてしまい顔面が火照っているのが分かる。


    『じゃあ…行きますか?』


    歩美は静かに頷き、車は夜の繁華街へと走らせた。


    『うまい酒がある店知ってるんすよ♪』


    「本当?すっごい楽しみ♪」


    歩美の笑った顔や、高い声が私を癒してくれる。


    その反面、誰にも渡したくないという悪魔の声が心に囁く。


    このまま歩美を連れ去れたらどれだけの幸福と迷惑をかけるんだろうか。


    そんな事を思いながら、人気とテレビでも流れている洋風レストランに来た。

    (携帯)
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■21017 / ResNo.25)  20
□投稿者/ Kaoru 一般♪(21回)-(2008/07/28(Mon) 17:43:20)


    「雰囲気いいねぇ〜」


    「いらっしゃいませ。お二人様ですね?此方へどうぞ」


    黒服に身を包んだ清潔感たっぷりの男が歩美をエスコートする。


    やはり私は男性と間違われているんだろうか。


    窓辺の席に座り、夜景を見渡す。街のネオンがキラキラと光り幻想的な世界を作り出していた。


    「綺麗…」


    ポツリと呟く歩美の横顔に私は見とれていた。


    『気に入ってくれましたか?』

    「うん!すごいね!」


    幸せだ。こんな綺麗な人と夜景を目の前に食事が出来るなんて。


    そう思っている内に、ワインを持ってソムリエが立っていた。

    「ようこそ、今夜は素敵な満月です。当店自慢の夜景をこのワインと一緒にお楽しみ下さい」

    ワイングラスに注がれていく様を見て、二人は必然と笑みがこぼれた。


    「大人の女になった気分だわ」

    『ちょっとキザだったかな?』

    「ううん。乾杯しましょ」


    『乾杯』


    カチンと鳴った二つのグラスの向こうに見える歩美は優雅な女性に見えた。


    すっかり、この店の雰囲気に馴染んでいる。


    コース料理を平らげ、デザートを食べ終わる頃、私は意を決して歩美に向かって言葉を発した。


    『あのさ、明日って休み?』


    「ええ、二連休♪」


    『予定は?』


    「…特にはないかな」


    『じゃあさ、ホテル取ってあるんだけど行かないっすか?ここより綺麗な夜景が見えるんだ』

    突然の提案に歩美は目を大きくして私を見たが、すぐに笑顔になった。


    「いいよ、行きたい」


    その言葉が合図となり、私たちはレストランを出て、近くのホテルに入った。

    (携帯)
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■21018 / ResNo.26)  21
□投稿者/ Kaoru 一般♪(22回)-(2008/07/28(Mon) 22:56:54)


    フロントで鍵をもらいエレベーターで15階に到着した。


    部屋を空けると、スイートルームとはいかないが、中々広く、ソファーが中央にあり、奥にダブルベッドが備えられていた。

    『どう?いい感じじゃないですか?』


    「すごーい♪あたしこういう所、修学旅行くらいしか来た事ないよ」


    部屋の中を回り歩き、バスルーム、リビング、奥の窓に行き、さっきよりも綺麗な夜景に言葉を失っている歩美に私は大満足していた。


    恋人なら後ろから抱きつき一緒に夜景を見るのだろうけど、そんなことは出来るはずもなく、静かに隣に立った。


    「啓、綺麗すぎ!」


    『でしょ?探したんだよ〜』


    「…何であたしなんかの為にこんな高そうな部屋取ってくれたの?」


    『……』


    「……啓?」


    もう我慢出来そうにない。
    でも…伝えたら…この気持ちを知ったら歩美はもう二度と会ってくれないんじゃないかな…。

    『もっと仲良くなりたかったし、ご飯一緒に行けたのすっごい嬉しかったからお礼を兼ねてサプライズって感じですかね?』

    これが精一杯…。


    まだ自分の中のバリアが邪魔をする。


    素直に気持ちを伝えるってそんなに悩まなきゃならないのかな?


    「そっかぁ…嬉しい。そう思ってくれて。あたし、あの時啓が助けてくれてなかったら、もっと自分を嫌いになってた。」


    『自分を?嫌う?』


    「あんな男に触られた体は汚いって落ち込んでた。あの男を知らない間にそういう気持ちにさせてしまった自分が憎かった。」


    「でも、啓が助けてくれて未遂に終わったし、あの事がなかったら啓とも知り合えなかった。だからポジティブに考えてみたの。あの時は本当にありがとうね」


    『そんなに感謝しなくていいよ。私は歩美さんが無事に生きてくれてた事にありがとうを言いたい。ありがとう、私の隣で笑ってくれて』


    「啓……」


    『歩美さんがどう思うか分からないけど、いつか私の話を聞いて欲しい。今はまだ言えないけど、気持ちが落ち着いたら聞いて欲しい。』


    「うん…分かった。」


    それから暫く沈黙が訪れ、二人は夜景をぼんやり見つめていた。


    このまま時間が止まればいいのに…強く強く思った。


    「お風呂沸かしてくる!汗ばんできちゃった」


    『あぁお願いします』


    歩美はバスルームに入り、お湯を出す音が聞こえていた。

    (携帯)
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■21019 / ResNo.27)  22
□投稿者/ Kaoru 一般♪(23回)-(2008/07/28(Mon) 22:59:16)
    2008/07/28(Mon) 23:01:38 編集(投稿者)


    〜♪〜♪


    携帯の着うたが鳴り、メールの受信を知らせた。


    その差出人は茜。


    SUB:RE:

    お楽しみの所ごめんね〜。
    今ホテルのロビーに来てるから待ってるね?



    嫌な胸騒ぎがした。
    私はバスルームに居る歩美に、友人が来たと伝えて部屋を出た。


    何で茜がここに居る事を知っているんだろうか。
    お楽しみって…歩美の存在に気付いているのは何で?


    混乱する意識をエレベーターの中で押さえ、深呼吸をした。


    ロビーに着くと茜は煙草を吸いながら男と話していた。


    「あ、啓チャン♪来てくれたー」


    明るい笑顔で私に抱きつき、首もとにキスをしてきた。


    鳥肌が立ってしまったのと同時に私は体が硬直してしまった。

    『何で…お前が居るんだよ』


    茜と話していた男は歩美を襲った青い目のアイツだった。


    「澄人(スミト)知り合い?」


    茜は私から離れ、澄人と呼ばれる男に振り向いた。


    「ちょっとした事で関わった」

    『お前、どの面下げて来てんだよ!彼女はお前のせいで傷ついたんだぞ』


    「啓チャン、興奮しないで?ここロビーだからね。それにあたしの彼氏がなにしたっていうの?」


    茜の彼氏?茜はバイだったのか。興奮するなと言われても、目の前に居るのは歩美と私の敵。

    『ソイツは私の大事な人を傷つけた。警察に突き出してやる』

    「澄人、また悪い事したの〜?」


    「別に…大体未遂だし」


    その言葉に私は我を忘れ澄人の胸ぐらを掴んでいた。


    『てめぇのした事が歩美にとっちゃ一生モンの傷なんだよ!夜一人で歩けないくらいのな!』

    「やめて!!」


    後ろから叫んだのは茜じゃなく…歩美だった。


    「啓、もういいから。帰ろう?関わっちゃ駄目」


    『歩美さん…』


    「啓チャン、澄人が悪い事したなら謝るよ。だから澄人を許してあげて」


    『無理だよ…茜さん…この男はレイプしたんだ。コイツの為にも警察に突き出したほうがいいんだよ』


    澄人は青い目を細め、私を突き飛ばした。


    「茜、行くぞ。ホテルの奴警察呼んだみたいだ」


    その瞬間、ホテル従業員が澄人を取り押さえようと走り出した。


    私は、地面に手を着き立ち上がり歩美を見た。


    少しふるえているように見えて…私は思い切り抱きしめた。


    「啓…?」


    『もう大丈夫だから。アイツは捕まるよ。心配しなくていいから』


    「大丈夫だよ…?それに啓のほうこそ、体大丈夫だった?」


    『大丈夫。』


    「お怪我はありませんか?」


    ホテルの支配人が私たちに近づき伺う。


    『大丈夫です…部屋に戻ります。ご迷惑おかけしました』


    深々と頭を下げ、歩美と部屋に戻った。

    (携帯)
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■21020 / ResNo.28)  NO TITLE
□投稿者/ けい 一般♪(1回)-(2008/07/29(Tue) 01:28:54)
    素敵です!

    楽しみにしていますm(__)m

    (携帯)
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■21024 / ResNo.29)  23
□投稿者/ Kaoru 一般♪(24回)-(2008/07/29(Tue) 13:27:22)


    部屋に戻ると、私はベッドに身を投げ出した。


    極度の興奮と緊張が溶けたせいか、疲れが出てきたのだ。


    「啓、何であんな無茶したの?」


    『ごめんなさい。』


    ベッドの上に座り直し、歩美も隣に腰掛ける。


    「もう関わっちゃ駄目だからね?啓も女の子なんだから」


    ズキッ。


    分かっている言葉を突かれて、ひどく痛い。


    女だから君を守れないと言うの?


    『歩美さんを傷つけた奴を絶対許せないんです。体が勝手に動いて…』


    「でも暴力は駄目よ…あの男と同じになってしまう」


    『ごめんなさい…』


    「でも、大切な人って言われて嬉しかった。」


    『だって…私にとって歩美さんは大事な人です』

    「あたしも同じよ。啓は大切な友達だわ」


    その言葉に私はもう止まらなかった。ここで伝えなければ、歩美を今後騙す事になる。


    もう歩美の事を傷つけたくない。


    『違うんです。私、歩美さんは大切な友人であり、一番愛してる人なんです。』


    「…え」


    『戸惑うかもしれません。でも伝えたかった。居酒屋で再会出来た時嬉しかった。元気な姿が見えたから。でも歩美さんはトラウマを抱えた』


    『誰であろうと歩美さんを傷つける奴は許せない。それが自分であっても。本音は歩美さんの傍で守りたい。貴方を愛しています』

    (携帯)
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