ビアンエッセイ♪

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■21282 / ResNo.10)  恋唄 第二章 7
  
□投稿者/ sakura 一般♪(2回)-(2009/03/10(Tue) 22:55:05)
    サイは希の手を取ったまま立ち上がり、片手で腰を抱き寄せキスをした。
    ねっとりとした長いキスが終わると、取ったままの手を引き寄せ、ベッドへ導く。
    「シャワーは浴びないの?」希が聞いた。
    「もう部屋にいたときに浴びてるでしょう。省きましょう。」
    さっきまでの喧嘩腰の口調とは違い、完全に希をお客として扱っている。
    ほのかに香る、ボディーソープの香りを、準備万端の合図のように察知され、希は少し恥ずかしくなった。

    ベッドに腰掛けた希の前に跪き、サイはゆっくりと希のブラウスのボタンを外す。
    スカートは脱がさずに、ストッキングだけを器用に剥ぎ取った。

    「どうしてスカートはそのままなの?」
    メモでもしそうな勢いで、希は質問する。
    「普段から明るいところでお客に足開いてるアンタには、少し変わった方がいいかと思って。」
    いちいち質問され、少しイラついてサイが答えた。
    その答えにむっとしながらも、希は続けた。
    「へえ。初めてのお客さんでも、どんなやり方がいいか分かるんだぁ。」
    サイは小ばかにしたような希の言葉を無視して、スカートの中に手を入れた。

    手探りで内腿から足の付け根に指を這わせる。
    希も黙って、指の行方を追う様に下を向くと、サイと目が合った。
    サイは黙って希をまっすぐに見つめ返し、指で探る。
    指先がヘアを掻き分け、突起を捕らえると、ヒダをなぞり始めた。

    触るか触らないかの距離感を保ち、ヒダの外側から内側までを念入りになぞる。
    そのうちに、希はモゾモゾし始めた。
    「どうして黙ったままなの?」
    「・・・・・・」
    「いつもこういうパターン?」
    「・・・・・・」
    サイは尚も黙って見つめたまま、指先だけを蛇のように這わせている。
    「な・・・にか言いなさいよ・・・。私お客なのよ・・・!」

    クチュッ

    サイの代わりに『希』が答えた。



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■21284 / ResNo.11)  恋唄 第二章 8
□投稿者/ sakura 一般♪(3回)-(2009/03/10(Tue) 23:12:15)
    希は、サイが指でなぞるだけで濡れている事が恥ずかしくなり、質問をやめた。

    クチュックチュッ・・・
    「ん・・・・」
    溜息を漏らしながらも、負けず嫌いの性分から、希はサイから目を離さない。
    その瞳も、どんどん潤み始める。

    ふいに、サイが希の足を掴み、ゆっくりとベッドに四つん這いにさせた。
    「あっ・・・」
    急な事に、希は驚いた。

    クチュクチュクチュ・・・
    さっきよりも大胆に、サイの指が希の突起とヒダの中を弄る。
    「んっんっ・・・あっ・・・」
    指で弄りながら、サイは唇を希の腰から肩へと滑らせる。
    「ふぅぅ・・・ん・・・」
    希は、男性とは違う、滑らかで繊細なサイの愛撫にどんどんはまっていく。
    希の首筋や耳を唇で弄びながら、片方の手で、ブラの上から乳首を刺激する。
    サイはもうすっかり目を閉じて、試合放棄している希に囁いた。

    「ヤリ慣れてる相手なら、少し焦らしたり刺激を与えた方が飽きなくていいんだ。」
    「ん・・・ん」
    「どうしたいかを察知して、その急所はすぐには攻めない。」
    「・・・・ん」
    「聞いてんの?」
    おざなりな相槌に、サイは手を止めて聞いた。
    「やめないで・・・やめて・・・」
    「は?」
    「指導は・・もういいわ・・・・やめて・・・でも・・・やめないで・・・」
    サイがぽかんとしていると、希がキレた。
    「だから、早く続きをしてよ!もっと・・・やらしく・・・」

    そう言って、希は更に腰を突き出した。


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■21285 / ResNo.12)  恋唄 第二章 9
□投稿者/ sakura 一般♪(4回)-(2009/03/10(Tue) 23:26:26)
    「仕事・・・?」
    サイがサイドテーブルの携帯を取ると、隣でうつ伏せになっていた希が聞いた。
    「いや、今何時かなと思って。」
    「何時?」
    「12時・・・夜のね。」
    「まだ帰さないわよ。フルコースなんだから朝まで・・・。」
    「いや、そういう訳じゃないけど・・・朝までって・・・。」

    結局、あれから希は何度も絶頂を迎え、サイは奉仕しすぎて二人とも眠ってしまった。
    サイは服さえ脱いでいない。

    「私の事、憎いんでしょう・・・。」
    うつ伏せのまま、また希が聞いた。
    「最初はね、正直殴りたいほど。でも、まぁ、今は・・・」
    「許せるの?」
    「んー・・・ただの性悪じゃなさそうだし。でも、何で美佐子さんの事知ってるの?」
    「ああ・・・」
    希は体を少し起こし、タバコに火をつけた。
    「あなた、しばらくクラブに出てこなかったでしょ。みんなが辞めたんだと思ったわ。」
    「ああ。・・・だから?」
    「それで、あなたが休み始めた頃のお客を、クラブの人に聞いたのよ。それで、携帯番号から色々調べて、そしたら、美佐子さん?彼女が浮かんだの。」
    「調べた?アンタ、何企んでんの?」
    「何も。ただ気になっただけ。」
    「何で?」
    「さあ。」
    「さあって・・・好きなの?」
    希の動きが止まった。
    サイの動きも止まった。
    「もしかして・・・自分の気持ちに気が付いてなかった・・・とか」
    サイが冗談めかして言うと、希の耳が赤くなってきた。

    「マジ・・・?ありえない・・」
    「・・・・ありえないよねぇ・・・」
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■21286 / ResNo.13)  恋唄 第二章 10
□投稿者/ sakura 一般♪(5回)-(2009/03/10(Tue) 23:45:43)
    「だけどさぁ・・・」
    希はタバコをもみ消して続けた。
    「専門を転換しようと思ってるのはホント。この業界、結局若い娘に持ってかれちゃうじゃない。」
    「でもまだ希さんは若い方でしょ。」
    「テクニックより、やっぱピチピチの肉体よぉ。その点、サイの方はおば様ばかりでしょ。見た目より質を問われるじゃない。」
    「はあ。まあ・・・。」
    「だから・・・ね。近い将来って感じかな。」
    そう言って希はベッドから起き上がり、ビールを取りに行った。

    冷蔵庫の扉を開けながら、希は言った。
    「本当はね、美佐子さんって人のこと、どうこうするつもりなんか全然なかったのよ。」
    「・・・そう。」
    「もしサイが乗ってこなければ、それでおしまいにしようと思ってた。ごめんね。」
    サイは意外に素直な姿に、少し面食らった。

    ベッドに戻ると、ビールを一口飲んで、希が言った。
    「ね・・・また濡れてきちゃった・・・。」
    「えっ・・・えええ!?」 

    希の瞳はまた濡れ始めていた。
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