□投稿者/ 金丸 一般♪(10回)-(2009/03/23(Mon) 00:16:14)
| 君は
ずっとあたしの背中を見ていた筈なのに
いつまでも振り向かないあたしを見ていた筈なのに
うずくまるあたしを抱いてくれた
泣き叫ぶあたしを包んでくれた
時には頬をひっぱたいて
時には頬を撫でてくれた
あたしは振り向かなかったんだよ
君は黙って
その背中を見ていた
何故そんな寂しい状態を
ただ黙って見ていられたの?
聞かなかった
恐らくあたしはあの時
どんなに振り向かせようとしても
背中を向けていることに気付かなかったのだから
聞く筈もなかった
少し前までは
昔のあたしを殴りたかった
殴り倒して罵倒して
もういい加減にしろと言いたかった
だけど
今は
君を
あの時の君を
抱き締めたい
君の抱いていた寂しさを
君に抱かせていた寂しさを
君を
引き寄せて抱き締めたい
癒やすためでも
償いでもなく
ただ抱き寄せて
あたしの長くはない腕で
君を抱き締めたい
君はどんな風に
あの頃のあたしを見ていたのだろう
夢ばかりみていたあたしは
先走り 無我夢中で 何もかも目にすることなく 歩いてる気分で全力疾走していた
壁にぶつかっては 君に向かって泣き叫んだ
その後に背中を向けてしまうのに あたしは君にすがるのだ
何年もそうだった
君は何故
そんなあたしに耐えられたのだろう
君が突き放すことで
あたしが気付けばよかった
突き放しても
突き放しても
チラッと君を見て笑い
また背を向けてしまうあたしに
何故寄り添ってくれるのか
あたしもバカだけど
君もバカだよ
時は残酷で
あたしの脳みそは本当に愚かで
寄り添うことを許してないのはあたしなのに
なんだかやりきれないよ
(携帯)
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