| 桜並木が並んで、道行く人の頭にピンクの花びらを振り掛ける。
空は青く澄んだ晴天、数少ない白い雲がうっすらと浮かんでいる。
黒いブレザーの下に白いブラウスと、真新しい赤いネクタイ。 赤のチェック柄の膝丈スカートに、黒いワンポイントのハイソックス。 肩には黒い皮製のスクバを掛けて、茶色いローファーが地面を踏みしめる。
私・・・藤原夏衣、17歳。 ついに、ついに念願の高校1年生になりました! 大して頭の良くなかった私が、一生懸命1年間頑張って勉強して受かった高校。 自宅からも近いし、何より・・・・・
中学のときのみんなの憧れの先輩、明日河先輩がいる高校なのです☆ といっても、私は高1で、先輩は高3・・・1年しか一緒にいられません(泣)
明日河瑞希先輩。黒いショートヘアに凛々しい顔立ちのカッコイイ美形の先輩。 剣道部に所属してて、剣道をしている姿は憧れの的。 みんな先輩に憧れて剣道部に入部したし、近づこうと頑張った。 だけど・・・・一匹狼な先輩に唯一近づけたのは、仲の良かった同い年の先輩、足立由美先輩だけ。
足立先輩も可愛らしい先輩で、明日河先輩とは対照的なのが鮮明に記憶に蘇る。
・・・・とまぁ、妄想はここまで!
今日から入学するこの学校で、私は頑張ってみせると決心を固めた。
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