ビアンエッセイ♪

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■21299 / ResNo.10)  ★さき様へ★
  
□投稿者/ とろろ 一般♪(9回)-(2009/03/16(Mon) 14:19:13)
    さき様へ


    この度はこの小説を読んで頂き、誠にありがとうございます。

    ゆっくりですが更新していきたいと思いますので、次の更新までもう少々お待ち下さい。
    ご希望により、1話だけこれとともに更新しておりますので・・・お楽しみ下さい。



    とろろ
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■21300 / ResNo.11)  帰り道T
□投稿者/ とろろ 一般♪(10回)-(2009/03/16(Mon) 15:10:44)
    次の日、腫れぼったい目のまま学校に行った。
    昨日の夜に、結局泣きながら眠ったため、朝起きたら目が腫れてしまっていた。
    冷やしてみたけど、腫れた目は治らなかったんだ・・・・・。




    「・・・・・どうしたの、その腫れてる目」


    教室に着いて席に座ると、いつも早くから来ている瑠貴が驚いて言った。
    そんなには腫れてないと思うんだけど・・・・・。


    「ん・・・ちょっと、ね?」


    曖昧に笑って見せると、瑠貴はふぅーんと少々不満そうな顔をしていたが、それ以上は突っ込まなかった。
    そこが瑠貴のいいところ、必要以上踏み込んでこない。








    それから美幸や安奈、未来にも聞かれて、みんな同じように答えて、みんな同じような反応をした。











    そして、あっという間に放課後。
    今日は気がついたら終礼は終わって、みんな部活や家へと向かっている状態だった。


    私は部活はやれるような状態じゃないから、ちょっと熱っぽいなんて普段はつかない嘘をついて部活を休んで、さっさと帰る準備をした。


    靴を履いてとぼとぼと外へ出ると、驚く人に出会った。
    あの校門のところにいるのは・・・・・。











    明日河先輩だ・・・隣にはクラスメイトなのかファンなのか、高い位置で結んだ茶色っぽいツインテールの女の子。
    そしてもう1人、赤髪のボーイッシュな女の子。色気がすごく、でもカッコよくて綺麗だ。


    「あれ?夏衣?今日は部活は?」


    明日河先輩にそう聞かれると、胸が痛む。
    まさか明日河先輩のせいで休んだんですよ、なんて口が裂けても、死んでも言えないから・・・。


    「実は用事があって・・・あの、そちらの方は・・・・・?」


    なんて小声で言っちゃった。もうー!素直じゃない私に私が悲しくなる(泣)


    「ああ、この子?僕のクラスメイトの岸澤紅矢。前生徒会長だよ」


    明日河先輩がそういうと、赤髪の先輩がどうも、と片手を挙げる。
    私は軽くぺこりと頭を下げた。


    「んで、こっちのツインテールは隣のクラスの神崎美玖、生徒会の書記だった人ね」


    「こんにちはっ♪初めましてだよね?」


    こっちは気さくそうな先輩で、よろしくって言いつつ右手を差し出してきた。
    私も左手を差し出して握手をする。


    「よかったらさ、一緒に帰らないかな。君とお話したいんだ」


    いいよね?と2人にうん、としか言わせないような雰囲気で聞いた。
    当然2人も頷く。


    私はさっきまでの気分が嘘だったかのように晴れて、初めて明日河先輩達と帰る事となった。



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■21304 / ResNo.12)  帰り道U
□投稿者/ とろろ 一般♪(11回)-(2009/03/18(Wed) 15:06:44)
    学校の周辺は主に住宅街で、車もしょっちゅう通るし、人も多い。
    夕方となれば、夕食の買い物をする主婦や、犬の散歩をする人が大半だ。
    そんな騒がしい中、私たち4人は制服姿で町をぶらぶら。



    今は神埼先輩の提案で、近くのおしゃれで可愛らしいカフェに来ている。
    私は生まれて初めて、寄り道というものをした(気がする)



    私はミルクティー、明日河先輩はカフェオレ、岸澤先輩はアイスコーヒー、神埼先輩はアイスココアを頼んだ。


    しばらくし、それぞれの飲み物がそれぞれ置かれて、時たま飲みつつも会話が弾む。
    私的には、先輩3人の中に後輩・・しかも1年生が入るのもどうかなって思ったけど、意外と楽しい。






    「そういえば!瑞希ったらねぇ、夏衣ちゃん。『何か僕の後輩が来たみたいだ』って、毎日探してたのよ」


    そんな中、神埼先輩がそう話し出した。
    確か、学校生活は慣れたか?っていう話から学校や友達の話になっていたところに、言ってきたんだっけ。


    「え?明日河先輩が?」


    私の事だったらいいな、って思ったけど。でも、私の他にも数人この学校に受かってるんだもんね・・・。私なわけないか。


    「五月蝿いよ、美玖?」


    明日河先輩が軽く神埼先輩を睨みつける。これまた迫力があって・・つい見惚れた。


    「そーだよなぁ。『僕気になるんだよね』ってさ。んで、毎日その子探しに付き合わされてな。大変だったよ」


    クククッと喉で笑って目を細めた岸澤先輩が、私に声を小さくして教えてくれた。
    岸澤先輩の方から、先輩の飲んでいるコーヒーの香りがする・・・。


    「ちょっと、紅矢まで!余計なことは言わなくて良いよ?」


    ちょっぴり拗ねた明日河先輩が、先程飲み物と一緒に頼んだチョコレートパフェを頬張る。


    「あの、明日河先輩・・・気になる後輩って誰・・・ですか?」







    ギャーギャーいっている先輩たちに向かって、私はついに迷った末聞いてしまった・・・返事が怖い。


    ぴたっと動きを止めた明日河先輩が、チョコレートアイスの付いたスプーンを舐めて言った言葉に私は驚いた。


    「・・・・藤原夏衣」









    心臓が、止まったかと思った。
















    今なら、目の前のマンションの屋上から飛び降りても幸せだ。




















    「・・・・・・・・私?」





    「そっ♪瑞希は夏衣ちゃんの事探してたのよん☆」


    軽い口調で神埼先輩が言ってくれてるけど・・・耳に入ってこない。
    いや、言っているのが分かるならば、聞こえてるんだろう。


    「今日その子に会えて良かった。明日も探す勢いだったからな、瑞希は」



    やれやれ、と溜息をついて苦笑する岸澤先輩。












































    明日河先輩、これって期待しちゃっていいんですか?


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■21312 / ResNo.13)  ライバル宣言
□投稿者/ とろろ 一般♪(12回)-(2009/03/20(Fri) 23:10:23)
    あの幸せな日から1週間半ぐらいたった月曜日。
    あれから私は、度々明日河先輩と廊下などの学校内で会うと話す様になった。
    神埼先輩や岸澤先輩も同様だ。
    3人はいつも一緒で、先輩達は私といつも一緒にいる他の4人とも仲良くなっていた。





    そして今日。
    3限目の化学が終わって、化学室から美幸と安奈、未来と瑠貴と出てきた時。
    体育なんだろう、ジャージに着替えた明日河先輩と神埼先輩、岸澤先輩と・・・・もう1人の先輩に出会った。
    初めて見た先輩だ・・・・・誰なんだろう?
    この学校の澄んだ綺麗な深い青色のジャージを着ている。


    「よう、夏衣。あと他の皆」


    もうすっかり仲がいい岸澤先輩が微笑でこちらに手を振った。
    見知らぬ先輩は、この後輩達って誰?と神埼先輩に聞いている。


    その先輩は少しくせっ気のあるセミロングの黒髪を右側で赤いチェック柄のシュシュで結び、目は少しキツい感じ。
    ジャージのチャックを胸元まで下ろして、首元には綺麗なシンプルなネックレス。
    普通よりちょっと美人だと思う。けど明日河先輩の方が綺麗。



    「ああ、君たちは初対面か。コイツは平梅。平梅彩華。3−2で美玖の幼馴染」


    そう岸澤先輩が説明してくれた。平梅先輩がニコリ、と微笑む。
    神埼先輩の幼馴染さんなのかあ・・・・。私達も微笑で返す。

    「んでもって、瑞希が好きです❤」


    と、平梅先輩が明日河先輩に抱きつきながら言うと、もう既に私の気持ちを悟っていそうな岸澤先輩が顔を歪める。


    「ちょっと、暑苦しい。離れろ」


    べりっと明日河先輩が心底嫌そうな顔で離れて、抱きつかれた腕をパンパンと払う。
    明日河先輩はあまり好きではないらしい・・私は安心してしまった。


    「じゃあ、次体育だからっ、バイバイ♪」


    神埼先輩が満面の笑みでこちらに言ってきたので、私はそうですよねっ、頑張って下さい!と言ってしまった。







    そして・・・・先輩たちがそれぞれ香水の匂いを漂わせつつすれ違う時・・・・・















    「貴女に瑞希は渡さないからさぁ、覚悟してよ?」


















    ・・・・・・ライバル発言を、平梅先輩が甘い甘い匂いと共に囁いた。










    「諦めませんから・・・っ!」




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