ビアンエッセイ♪

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■21862 / 親記事)  ねえ、先生。
  
□投稿者/ うぃあ 一般♪(1回)-(2015/01/02(Fri) 22:29:02)
    2015/01/02(Fri) 22:35:52 編集(投稿者)








    「それ以上はダメ」


    目の前の愛しい人は、
    瞳を閉じて首を左右に振った。




    私はキスこそ止めなかったが、
    彼女の胸元に伸ばした右手を名残惜しく解く。



    「ルールは守って。
    あなたが卒業するまで」

    「キス以上はしない、でしょ。
    分かってる。分かってるけど……」


    私は手元にあったブランケットを頭まで被った。





    「もー、なんで先生は我慢できるの?」

    ブランケットの隙間から彼女を見つめる。





    「大人のよ・ゆ・う♪」


    先生は悪戯に微笑んだ。







    私が高校を卒業するまで、あと1年。

    私はこのルールに蝕まれていたものの、
    幸せに満ちていた。









    後に別れが来るとも知らずに。


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■21863 / ResNo.1)  Re[1]: ねえ、先生。
□投稿者/ うぃあ 一般♪(2回)-(2015/01/02(Fri) 23:56:38)
    2015/01/03(Sat) 00:04:54 編集(投稿者)

    第1話




    桜の開花。
    ウグイスの鳴き声。
    暖かい陽光。


    春の訪れを肌で感じる3月下旬。





    私、神崎めぐみは心を躍らせていた。

    恋人との待ち合わせ。
    駅近くのオシャレなカフェ。

    浮き足立って、
    30分も早めに来たのは秘密。




    「先生、まだかなー」

    口元が緩む。
    今日は彼女との久々のデート。




    「めぐみ、おまたせ」

    黒髪ロングに白い肌。

    ベージュのトレンチコートを身にまとい、
    彼女は颯爽と現れた。





    彼女の名前は桜木唯子。


    私の家庭教師、だった。




    ーーというのも、
    彼女は念願叶って教職の採用が決まり、
    4月から私と同じ高校で働くこととなったのだ。





    「先生と最近会えなかったから、
    今日が待ち遠しかったの」

    喜ぶ私をよそに、
    先生は無言で席に腰を落とす。



    「もうすぐ先生と学校で会えるなんて、
    考えただけでもドキドキするね」


    「そうね…」


    「あ、ちゃんとバレないようにするから!」


    「うん…」


    「これから受験勉強も始まるけど、
    たくさん先生とイチャイチャしたいな」


    「……」

    彼女は目線を静かに下に落とす。


    沈黙が続く。





    私はこの時、
    彼女の異変にようやく気付いたのだ。

    「…どうしたの、具合でも悪い?」














    「めぐみ、話したいことがあるの」

    彼女は息を飲み、視線を私に戻した。





    馬鹿でも分かる。

    この雰囲気。









    フ ラ レ ル ン ダ。




    頭の片隅で警報が鳴った。









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■21864 / ResNo.2)  Re[2]: ねえ、先生。
□投稿者/ うぃあ 一般♪(3回)-(2015/01/03(Sat) 21:05:25)
    2015/01/03(Sat) 21:09:55 編集(投稿者)



    第2話




    「ごめん、めぐみ。
    色々考えたんだけど、私達……」

    先生の声は落ち着いていた。




    「やめて!言わないで」

    目頭が熱くなる。
    こんな展開になるなんて、思ってもみなかった。






    「状況が変わったのよ、
    めぐみだって分かるでしょ?

    教師と生徒とのスキャンダルなんて、
    そんなリスク……私には負えない」



    諭すように、先生は言葉を続ける。



    「めぐみも…大人になったら分かるわ。
    何かを得るためには、
    何かを切り捨てなければならないこともあるの」



    私の頬に、涙の筋が走る。


    「せ、先生は……
    私より世間体が大事ってこと?」






    「そうね、これが私の答えよ。






    別れましょう」




    ただ呆然と、
    泣きつくすことしか出来ない私。


    カフェ内の客が、
    私達の席に視線を散らしてくるのが分かる。


    「めぐみ、泣かないで。

    とりあえず、場所を変えましょ。
    最後の思い出をあなたにあげるわ」


    先生はそう言うと、
    ハンドバックのポケットから何かを取り出した。


    「これって…」

    血走った目で視線を移す。
    そこには、赤い1枚のカード。





    「近くのホテルをとっておいたわ。










    この意味、分かるわよね?」





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■21865 / ResNo.3)  Re[3]: ねえ、先生。
□投稿者/ 理恵 一般♪(4回)-(2015/01/06(Tue) 11:27:17)
    こんにちは。

    この続きが気になります。
    良かったら続けてくださいね。
引用返信/返信 削除キー/



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