| 僕はいつものように街を歩く キミのことを考えながらバイト先へ向かうのがとても楽しくて今までにはない感情が芽生えたことに僕はすごく不思議に思えたし 初めて嬉しく感じたキミと出会ったのはつい先日 僕がこのバイトに入ったときから居た 髪の毛が長くて 色白で目がパッチリそこら辺に居るような女じゃなかった でも、きれいとかかわいいとかそういうのじゃない 普通の人だけど その普通が僕にとっては恋心をくすぐられるんだ でも、告白する勇気なんて無い だって自信ないし 一応、僕は女 いくら見た目や心が男性的でも、体は女だ 女同士で付き合う 世間的に見たら 白い目で睨まれるのかな…?なんか嫌だなそういうのって まだ付き合うまでの距離じゃないけど とにかくキミに 触れたい 一瞬一秒でも…
街を歩いて およそ30分で バイト先へ到着した (主人公の名前は 倉橋 夕 20歳)
店内に入り まず最初にスタッフルームへ向かう そしてタイムカードを押して 制服に着替えた まだあの人は来ていないみたいだ なんか、ホッとするようなホッとしないような変な感覚だった 来たら来たで 緊張するし なかなか来ないと 不安になるし 本当、恋愛って 難しい
夕 『はぁ…』
ため息ばかり出てくる 恋は病 確かにそうだと思うずっとキミのことしか考えられなくて 辛い 寝ても覚めても 夢の中にもキミが常に居る そんな自分が 気持ち悪い 好きにならないように耐えたはずなのにいつの間にか 惚れていた…
すると、、
??? 『あ、夕…おはよう』
この人が僕が初めて好きになった女性 水月 夢芭(すいげつ・ゆめは)34歳 今、思えば 名前も全て素敵に思えてくる 僕の名前を呼ばれるたびに胸が張り裂けそうになった 張り裂けそうになるからいつもあまり 喋られなくて もどかしい
夕 『あっ…お、おはようございまふっ!』
あ〜 やってしまった噛んでしまった すごく恥ずかしい…目を合わせられない自分が情けなくて バカに思えてくる 普通にあいさつすればいいのにそれすら出来やしない 恋って厄介だ…。 目を合わせられないのは夢芭さんも知っている なので、わざと ふざけてるんだと思うけど そっと近づいて 目を強制的に合わせられた
夢芭 『ふふふっ…なんでそんなに緊張するの?可愛い』
可愛い… この一言だけで胸の奥がきゅんと高鳴った
(携帯)
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