| 寿々花 (夕へ、今日はごめんなさい…気づいてた…夕が寂しがっていたことを、でも夕は我慢しちゃうから頼ってくれなかった寂しかった…夕に頼ってほしかったよ…寿々花じゃ、頼りにならない?やっぱり夢芭さんじゃないとダメなの…かな。夕…今週の水曜日は休日だからデートしたいな?今日ねなんで手紙にしたかというと手書きのほうが、気持ち伝わると思ったからだよ。また明日 待ってる 寿々花より)
寿々花の優しさが ジーンと胸の奥に 突き刺さった 責任を押し付けたんじゃない わざといちゃいちゃしてたわけじゃない寿々花は僕のことをちゃんと考えてくれたんだ すごく嬉しかった すごく… 小学中学と友達が居なかった僕にとっては初めての友達だった もちろん夢芭さんも それなのに 孤独感は強かった ひとりは寂しい 温もりがほしかった でもそんなこと言えない 言えるはずもないからだ
と、考えてるうちに携帯が鳴った
夢芭さんからのメール
夢芭 (夢芭です、メール届いたかな?これからよろしくお願いします。明日もバイトがんばろうね)
夢芭さんらしい文章だ 自分だけ夢芭さんに恋をして勝手に惚れて なんかそんな自分が嫌だ
人を好きになっても意味ないから
恋愛ってなんのためにある? 自分の欲求を満たすため? 分からない…けど 僕は人を好きになりたくなかった でも、好きになってしまった。夢芭さんが好きでたまらなくて…もっと傍に居たくて…近寄りたくて触れたくて。でも、僕には届かない
僕よりも年上だから無理だなって 半分、諦めてるし そもそも、僕にとっては恋愛なんて無意味だと思ってたから なのに!!!
我慢して、感情を抑え込むしかない 僕は誓った 初恋なんて知らない僕は最初から夢芭さんは好きじゃなかった。そう頭に叩き込み、そっけないメールを夢芭さんに送信した。 (よろしくです)
これでいい…
僕はしばらく 携帯を見つめていた
(携帯)
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