| 「大丈夫ですか?」
肩を抱いて身体を揺する。その時、さくらの身体から バラに似た甘い香りが、アサミの鼻腔をくすぐった。 アサミは、半開きになったさくらの唇から目が離せなくなる。 そして吸い寄せられるように口づけをした。
「んっ‥‥」
さくらの目が開かれる。アサミは舌を差し入れ、片手はさくらの胸を弄った。
「んん〜‥‥イヤっ!」
さくらは、強くアサミを突き飛ばした。 ハッと我に返ったアサミは呆然とした。
「何するんですかっ!」 「あっ‥‥、すみません。」 「とにかく帰ってください!」
押し出されるように外へ出たアサミは、激しく後悔した。
‥‥どうしてあんなことを?‥‥ ‥‥わたしとしたことが、わからない!?‥‥
ひとつ はっきりしていることがある。 それはさくらに弱味を握られたことだ。 アサミはさくらについて考えていた。 彼女は‥‥彼女は‥‥何者なんだ? そして思わずつぶやいた。
「‥‥ば、ばけもの?」
完結
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