ビアンエッセイ♪

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■22224 / 親記事)  僕に彼女が出来たんだ。
  
□投稿者/ いちこ ちょと常連(89回)-(2017/04/15(Sat) 00:25:13)

    ボクは朝子 19歳、看護師。男には興味ない。彼女募集中。
    一緒に住んでる子はいる。名前は彩ちゃん。中学以来の親友だ。
    性別によって態度を変える嫌な女。男にはモテるが、女友達はボクだけ。
    ほんと、最っ低なおんな!!
    でも実は彼女のことが苦しいほど好き。彼女は憎らしいほどノンケなのに。
    一緒に住もうと言い出したのは彼女の方。嬉しかった!
    彼女はボクの前ではとんでもなく無防備だ。
    それにスキンシップが激しい。
    それでボクの理性は何度も飛びそうになる。
    まったくなにを考えているんだか。この小悪魔は!!

    あたしは彩、19歳。OLをしてる。
    自分で言うのもあれだけど、あたしは可愛い。実際よくモテる!
    お給料の半分以上、ファッションと美容に消えてる。
    男なんかチョロい。話を聞いてやり、時々褒める。
    そしてボディータッチ。露骨にしなくてもいい。
    相手の膝にそっと手を置いたり、袖を摘むだけでもいい。
    それで大抵の男は落ちる。顔が良ければ寝てあげてもいい。
    でも身も心も熱くなる男には出会えていない。
    今、あたしは女友達とルームシェアしてる。
    確証はないけど、たぶん彼女はあたしのことが好き。
    あたしの身体を盗み見る彼女の目に、ゾクゾクしちゃう。
    だからわざと彼女の前で着替えたりする。
    恥じらいが無さすぎると、叱られたりする。
    あたしは男好きだが、朝子だったらいいかなと思っている。

    でも楽しい日々は長くは続かない。
    あたしがあんなことに巻き込まれるなんて。
    きっとバチが当たったんだ。

    続く


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■22225 / ResNo.1)  僕に彼女が出来たんだ。2
□投稿者/ いちこ ちょと常連(90回)-(2017/04/19(Wed) 22:37:44)

    その日の夜、ボクは部屋で寛いでいた。
    すると突然玄関のチャイムが慌ただしく何度も鳴った。
    覗き窓から確認すると、なんと彩ちゃんだ。鍵を持ってるはずなのに。
    ドアを開けると、いきなり彩ちゃんが抱きついてくる。

    「ど、どうしたの?」
    「怖い‥‥、お願い。ギュッとして。」

    気づけば小さく震えている。ボクは強く抱き締める。
    すると少しずつ震えが収まってくる。

    「ありがとう。もう大丈夫。」
    「何があったの?」
    「‥‥ストーカー。」
    「えっ!うそっ!知ってる人?」

    コクッと小さく頷いた。それからポツリポツリと話し出した。
    彼女の言葉によれば、ソイツとは合コンで知り合った。
    優しそうだったし顔が良かったので、その日のうちにホテルに行ったと。

    その話がどれほどボクを傷つけるのか、彼女は知らない。

    それからはソイツから毎日連絡がくるようになった。
    鬱陶しくなって無視していたら、会社の帰りに待ち伏せされるようになった。
    気持ち悪くなって、もう付き合えないときっぱり言ったら、来なくなった。
    それで安心していたら、誰かに見られている気配がする。
    今も後から足音がついてきたので、走って帰ってきたと。
    窓から確認しても、それらしき人はいない。

    「警察に連絡したら?」
    「相談したんだけど、証拠がないとダメだって。ねぇどうしよう?」
    「うーん‥‥、証拠か〜。それより何か身を守るものがいるね。」
    「実は今日買ったの。」

    そう言って彼女はカバンの中から、スタンガンを取り出した。

    「またすごいの買ったね。」
    「なんか分かんなくなって、いちばん強力そうなのにしたの。」
    「とにかく明日は早番だから迎えにいくよ。」
    「うん、ありがとう。」

    それから風呂から出た彼女に、ミルクティーにブランデーを入れて出した。
    ふうふうしながら飲んだ彼女は、ボクの目を見て言った。

    「ねぇ、お願い!今晩は一緒に寝てほしいの。」
    「わかった。眠るまで手を握っててあげる。」

    かんばれ!ボクの理性!

    続く






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■22226 / ResNo.2)  僕に彼女が出来たんだ。3
□投稿者/ いちこ ちょと常連(91回)-(2017/04/23(Sun) 00:00:39)

    いやだ、いやだ、まさかあたしがストーカーされるなんて。
    あんなヤツだとは思わなかった。朝子が居てくれてよかった。
    朝子は優しい。弱っているあたしにつけこまない。
    あたしが逆の立場だったら、こんなチャンスは逃さないのに。
    今もあたしの手を握ってくれている。本当に安心できる。
    だんだん眠くなってきた‥‥‥‥
    ぼんやりする意識のなか、朝子の顔が近づいてくるのを感じた。
    まさかキス?!と思ったとき、朝子の唇があたしのおでこにそっと触れた。
    そして去った。ほんの一瞬だけだった。

    次の日、ボクは彩ちゃんを迎えに行った。周りに怪しいヤツはいない。
    彩ちゃんが出てきた。ボクを見つけてぱあっと笑顔になる。
    か、かわいい!なんでこんなにかわいいの?!
    彩ちゃんは周りをキョロキョロしながら、走ってくる。そして、

    「朝子、ありがとう!」

    と抱きついてくる。ボクはちょっとよろけながらも受け止める。
    ちょっ、ちょっとこんな往来で‥‥‥
    ボクは頬が熱くなるのを感じた。

    「さっ、いこか。」
    「うん。」

    並んで歩いていると彩ちゃんが、

    「ねぇ、手を繋いでもいい?」
    「えっ、別にいいよ。」
    「ほんと?ありがとう。なんか不安で。」

    ボクは緊張しながらも手を差し出した。
    彩ちゃんはボクの手を取ると、指と指の間に自分の指を絡ませてきた。
    あ、彩ちゃん!それはだめだよ。それは恋人繋ぎだから!
    やばい、なぜか汗ばんできた。なんかデートみたい。
    デートならこの後食事して、お酒を飲んで、その後‥‥‥ あらぬ妄想をしていると、彩ちゃんが

    「せっかくだから、食事していかない?わたしが奢るよ。」
    「いいよ、いいよ。割り勘で。居酒屋でいい?」
    「うん、全然いいよ。」

    続く






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■22227 / ResNo.3)  僕に彼女が出来たんだ。4
□投稿者/ いちこ ちょと常連(92回)-(2017/04/30(Sun) 00:24:30)

    居酒屋で彩ちゃんは明るかった。よく食べよく飲み、よく喋った。
    職場のお局さんのこととか、高校時代のこととか。
    ボクもくるくる変わる彼女の表情を見るのは楽しかった。
    でも彼女が無理しているのが痛いほどわかった。
    ボクは怖くてストーカーのことは聞けなかった。
    居酒屋を出ると彩ちゃんは、酔っちゃったとボクの腕に掴まってくる。
    彩ちゃん、やばいよ、やばいよ、このパターンはやばいよ。
    おまけにボクの腕に感じる柔らかい感触‥‥‥おっぱいじゃん!
    ボクはまたも顔が熱くなるのを感じた 。

    その時、うなじにゾクリと悪寒が走る。
    誰かに見られてる?!

    慌てて振り返ると、誰もいない。嫌な予感がする。
    ボクは酔ってる彩ちゃんを抱えて先を急いだ。とにかく家に帰ろう。
    その道中もチリチリと視線を感じる。絶対つけられている。

    「ほらっ、彩ちゃん、頑張って!もうすぐだから。」
    「はーい。わかりまちたー。」

    なんとか家まで連れ帰ると、彩ちゃんは服を脱ぎ散らかして奥へ行く。
    ボクは服を拾い集めながら追いかけた。
    彩ちゃんはブラを外しているところだ。形のいいおっぱいが目を射る。
    そのままパンいちでベッドに潜り込もうとする。

    「ちょ、ちょっと待って。」

    ボクは彩ちゃんがパジャマにしているスウェットを着せてやる。
    アルコールの匂いと甘い体臭が混ざった香りにクラクラする。
    彩ちゃんが寝たのを確かめてから、ボクは窓から視線の正体を探った。

    いたっ!

    タバコを吸っているソイツは、彩ちゃんから聞いたヤツだ。
    ボクの中にフツフツと怒りが湧いてきた。
    ボクは急いで服を脱ぐと、さっき彩ちゃんが着ていた服に着替えた。
    ボクと彩ちゃんは背格好は同じくらいだ。ただ彩ちゃんの方が胸が大きい。
    まぁ夜だし、同じ服で出て行けば間違えるはずだ。
    ボクはスタンガンをバッグのなかに隠し持つと、玄関を出た。

    "バタン"

    〈あれっ?朝子?出て行ったの?〉

    外に出てしばらく歩くと、やっぱり後ろからついてくる。
    ボクはわざと人気のない公園に入ってゆく。
    手がじっとりと汗ばみ、心臓がうるさい。
    アイツが距離を詰めてくるのがわかる。

    頑張れ!朝子!

    続く








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■22228 / ResNo.4)  僕に彼女が出来たんだ。5
□投稿者/ いちこ ちょと常連(93回)-(2017/05/03(Wed) 23:16:34)

    とうとうソイツがボクの肩に手を掛ける。

    「彩‥‥」

    振り返ったボクを見て、ソイツが絶句する。

    「お前、誰だ?」
    「誰でもいい。これ以上彩ちゃんに付きまとわないで!」
    「はあ?何言ってんの。あっ、お前さっき一緒にいたヤツか?
    彩は俺の女だよ。文句言われる筋合いはねぇよ。」
    「そっちこそ何言ってるの?
    彩ちゃんはもうあなたに興味ないの。いい加減にして。」
    「だめだ。俺は彼女のことを愛してるんだ。」
    「そんな、ボクの方が‥‥‥」
    「あれっ?もしかしてお前、女のくせに彩に惚れてるのか?ええ?気持ちわり ー!」
    「と、とにかくもう近づかないで!
    これ以上付きまとうと警察に通報するから。犯罪者になりたい?」

    ソイツはボクの周りを歩きながら

    「へえー、初めて見たよ!勿体無いなあ。」

    ソイツはボクの前に立つと、顔を近づけて言った。

    「なんなら俺が女にしてやろうか?」
    「くっ。」

    ボクは嫌悪感を覚え、反射的にソイツに平手打ちしようとしたが、
    頬に当たる寸前でソイツに手首を掴まれた。

    「俺、結構上手いんだぜ。彩なんか俺の下でヒーヒー言ってたぜ。」
    「なっ。」

    ボクはカッとして、バッグの中からスタンガンを出し、ソイツに押し当てた。

    これで終わるはずだった。ところがスイッチが入らない。

    「はっ?なにこれ?」

    ソイツはスタンガンをアッと言う間に取り上げると、後ろに放った。
    しまった!そうか、安全装置を外してなかった。
    気づいたが後の祭りだ。ソイツの平手が飛んでくる。避けられないっ。
    バシッと音を残し、ボクは3mくらい吹っ飛び、地面に倒れる。
    頬の痛みに耐え起き上がろうと手をつくと、ポタポタッと血が落ちる。
    鼻血が出ている。涙が溢れてくる。ソイツが更に腹を蹴ってくる。

    「ううっ。」

    その時、悲鳴が上がった。

    「きゃーー!」

    ソイツが振り返るとスウェット姿の彩ちゃんがいた。
    だめだよ、来ちゃだめだ。
    コイツはおかしいよ。

    続く





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■22229 / ResNo.5)  僕に彼女が出来たんだ。6
□投稿者/ いちこ ちょと常連(94回)-(2017/05/05(Fri) 19:13:47)

    「あれっ、彩じゃん!会いに来てくれた?」

    と言って彩ちゃんの方に行こうとする。
    ボクは行かせまいとして、ソイツの足首に絡みつき、噛みついてやった。

    「痛てーー、なにしやがる?」

    ボクを振り切ろうと足をバタバタするが、離してやるもんか。

    「離せよっ、変態女!」

    とうとうソイツは空いている足で、ボクの頭を踏みつけるように蹴り出す。
    蹴られるたびにボクの頭は砂だらけになり、強烈な痛みが襲ってくる。
    離すもんかっと頑張っていたが、もうだめ、限界と思ったその時、
    バチバチバチと音がして、ソイツが倒れる。
    彩ちゃんがスタンガンを使ったのだ。
    彩ちゃん、ありがとう!でも‥‥ボクにも電流が流れんだよ。
    そして目の前が真っ暗になった。

    ーーーーーーーーーーーーーーー

    うわーん朝子、ごめん!どうしよう?
    あー朝子。目を覚ましてよ、お願い!あれっ朝子、なぜあたしの服なんか?
    そうかコイツをおびき出すために?あたしなんかのために?
    そんなにもあたしのことを?そんな!
    朝子ー、あたし朝子に愛される資格なんかないのに。
    あー朝子、ひどい顔!頬が腫れて、鼻血出して。可哀想に!
    それにしてもなんてヤツ、なんてヤツ!女に手を上げるなんて最低っ!
    こんなヤツと付き合わなくてよかった。もう一発お見舞いしてやる。

    バチバチバチバチ!

    朝子、どうすれば起きてくれるの?あっそうか人口呼吸か。
    あたし、やったことないけど、やるしかないか。

    ーーーーーーーーーーーーーーー

    あれっ?彩ちゃん?なんか彩ちゃんの顔が迫ってくる。
    もしかしてボクにキス??えっ、夢なのかな?

    ンチュ‥‥

    あー、柔らかい!夢ならいっそ味わっちゃおう。
    ボクは彩ちゃんの後頭部に手を回して、口を開いて舌を差し入れた。

    んー!彩ちゃんが驚いて離れようとする。逃すもんか。
    とことん味わってやる。ボクは回した手に力を入れた。

    続く




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■22230 / ResNo.6)  僕に彼女が出来たんだ。7
□投稿者/ いちこ ちょと常連(95回)-(2017/05/07(Sun) 13:13:09)


    えー、なに?なに?朝子起きてたの?でもいきなり はげしっ!
    えっ、やだっ、舌が‥‥、だめっ‥‥、
    あたしは手をついて逃れようとしたけど、逆に引き寄せられる。
    んっ‥‥、あっ、だめっ‥‥、感じてきちゃう!力が入らない!
    んん〜‥‥‥、も、もっと‥‥‥、

    彩ちゃんから力が抜けたと思ったら、急に積極的に応えてくる。
    彩ちゃんの舌は自由奔放に動き、ボクを絡め取る。
    ボクは負けてはならじと、彩ちゃんのおっぱいに手を伸ばした。
    スウェットの上からやわやわと揉みしだき、突起を探り出しそっと摘んだ。
    ビクッとなった彩ちゃんだったが、なかば強引にボクから離れた。
    そして欲望に濡れた瞳で、ボクを見つめる。ボクは思わず言ってしまう。

    「好きなんだ!」

    ぽっと頬を染めた彩ちゃんだったけど、次の瞬間 ぷっと吹き出した。
    ボクは自分の告白が笑われたことに腹を立てた。

    「ごめんなさい!でもそんな鼻血ブーの顔で言わないでよ。
    ふふっ、ありがとう!でもここでこれ以上はダメ。家で、ネッ!」

    とウインクする。この小悪魔め!
    ボクは急いで立ち上がると、彩ちゃんの手を引いて歩き出した。

    こうしてボクに彼女が出来たんだ。
    それはそれはかわいいんだっ。

    完結


完結!
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■22277 / ResNo.7)  Re[7]: 僕に彼女が出来たんだ。7
□投稿者/ 優 一般♪(1回)-(2018/04/08(Sun) 07:41:07)
    こんにちは!久々に閲覧致しました。

    更新記事読ませて頂きました。書かれているのを見て

    嬉しかったです!

    人魚の方の話、不覚にも泣いてまいました・・・w

    また読ませて頂けるのを、楽しみにしてます♪
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■22278 / ResNo.8)  Re[8]: 僕に彼女が出来たんだ。7
□投稿者/ いちこ 一般♪(1回)-(2018/04/12(Thu) 00:11:18)
    優さん ありがとう。

    とても嬉しい。

    久しぶりに自分で読み返してみました。

    すっかり内容を忘れてて、素で感動してしまった。

    バカみたいですね。

    また応援して下さい。
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