| 彼女が泣いている 細い肩を震わせ泣いている 私は彼女の肩を引き寄せる そして頭を撫でながら偽りの言葉を吐く 大丈夫 大丈夫よ 彼は戻ってくるわ ホントに? 彼女は涙で濡れた瞳で見上げる 私は返事の代わりに微笑みを返す きっと私の微笑みは引きつっているだろう なぜなら彼女を好きになってしまったから 彼女の温もりを感じながら彼との仲が駄目になれと願う そんな想いを知らない彼女は言う やさしいね ありがとう その言葉が私の胸をチクチクと刺す どうして私は女に生まれたんだろう 彼と駄目になっても候補にすら上がれない いっそこのまま弱みにつけこんで押し倒してしまおうか? そんなことしたら友達ですら居られない 彼女のそばにいたい 彼女を守りたい 友達でもいいから でも‥‥‥つらいよ
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