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■22357 / 親記事)  主婦まりえの憂鬱1
  
□投稿者/ いちこ 一般♪(9回)-(2018/08/26(Sun) 22:26:31)
    2018/09/01(Sat) 22:08:05 編集(投稿者)

    「ふぅー‥‥」
    専業主婦のまりえは、夕食の準備の手を止めて溜息をついた。
    最近、知らず知らずのうちに溜息をつくことが多くなった。
    まりえは40歳。
    今の結婚生活に不満はないと言えば嘘になるが、それなりにやっている。
    大学時代に付き合った今の夫との間に娘ができ、卒業と同時に結婚。
    夫は優しいし、ひとり娘は高校生になりそれなりにいい子に育っている 。
    でも何かが足りない。なんだろう?
    夫とはあることをきっかけに、かなり前からセックスレスだ。
    娘は娘で部活のダンスで頭がいっぱいだ。
    自分だけが取り残されている?
    何か趣味でも見つければいいのだろうか?

    それから数日後、まりえは県立体育館にいた。
    今日は娘の桃華が、高校のチームとしてダンス大会に出るのだ。
    いよいよ娘の出番。娘達が出てきた。20人くらいの編成だ。
    あっ、いた!二列目の左端。
    気付かないかもしれないけど手を振ってみる。
    曲が流れ、ダンスが始まる。
    その時何故かまりえの視線は娘の桃華ではなく、
    センターの少女に釘付けになった。
    その少女は今時の高校生にしては珍しく真っ黒に日焼けしていた。
    娘の桃華は日焼け止を塗りたくって登校しているというのに。
    彼女は背が高く170cmくらいだろうか?
    ルックスも良く、かなり目立つ。
    引き締まった若い肉体が躍動する。
    ベリーショートの髪の毛を振るたびに、汗が宝石を散らすように飛んでいく。
    美しい‥ まりえは心底そう思った。
    彼女から目が離せない!どうしたんだろう?
    と、突然彼女がこちらを見た。あっ‥思わず声を上げそうになる。
    確かにいま、目が合った!あっ‥また!
    まりえの心臓が早鐘を打つ。
    なに?なに?どうしたの?わたし。まりえは自分の反応に戸惑う。
    出番が終わり、まりえは控え室に向かった。
    娘の桃華を探すより先に彼女を探している自分に驚く。
    あっ、いた!ファンみたいな娘達に囲まれている。

    「ママッ!」
    桃華が近づいてくる。
    「来なくていいって言ったじゃん。」
    そう言いながらどこか嬉しそうだ。
    「ごめんね。でも上手だったわよ。」
    ほんとは見てなかったけど。
    「へへっ‥ありがと。」
    あっ、彼女が近づいてくる。
    「モモカッ。」
    「あっ、イオ。」
    彼女はまりえに会釈し
    「モモカ、後でね。」
    と、まりえのすぐ横を通る。その時彼女の手が腰に触れたような気がした。
    同時に彼女の汗と体臭が混じった香りが、まりえの鼻腔をくすぐる。
    「今の子はお友達?」
    「うん、伊織。高橋伊織、クラスは違うけどね。かっこいいでしょ。」
    「えっ、ええまぁね。」

    その時はそれで終わったのだが、後日彼女に再会する。
    桃華がうちへ連れて来たのだ。

    続く

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■22358 / ResNo.1)  Re[1]: 主婦まりえの憂鬱2
□投稿者/ いちこ 一般♪(10回)-(2018/09/01(Sat) 22:10:47)
    友達を連れてくると聞いてはいたけど、
    まさか彼女とは思っていなかったので、まりえは少なからず動揺した。

    「どうも」
    伊織はぶっきらぼうに挨拶して、まりえを見つめる。
    「いらっしゃい。ゆっくりしていってね。」
    見つめられるとドギマギしてしまう。娘の同級生なのにバカみたい。
    「ママ、部屋で勉強してるね。」
    「じゃあ、後でお茶持ってくわね。」
    「うん、ありがと。」

    キッチンでアイスティーを作っていると、背後から近づいてくる気配がする。
    まりえは娘だと思い、振り向かずに言った。
    「桃華、後でママが持っていくから大丈夫よ。」
    すると背後で別の声がする。
    「いい匂い!」
    「えっ?‥‥」
    振り向くとすぐ近くに伊織の顔がある。背が高いので覆い被さるような感じだ。
    「あ、あの‥‥、アールグレイよ。」
    伊織はニコッと笑うと、あからさまにまりえの髪を嗅ぐと
    「ほんと、いい匂い!」
    まりえは真っ赤になると
    「お、大人をからかわないで!ト、トイレはあっちよ。」
    「ああ。ありがとうございます。」
    伊織はペコリと頭を下げて去っていった。
    ふぅー。まりえはキッチンに寄りかかった。
    まだドキドキしている。私はからかわれてるの?どうして?

    後でアイスティーを持っていった時、伊織は参考書を開き見向きもしない。
    桃華が、
    「ああ、ありがと。その辺に置いておいて。」
    「はい、はい、頑張ってね。」
    アイスティーを置いて部屋のドアへ向かうその時、
    まりえは背中にギラギラとした欲望の視線を感じた。
    自分がこんな視線を感じるのは何年ぶりだろうか?
    夫から女として見られなくなったのは、何年前だろうか。
    でも、あの子は女の子よね。レズビアンなのかしら?
    それに私はあの子の母親と同年代で、こんなおばさんなのに?
    でもまりえは求められることに喜びも感じていた。

    それから数日後まりえは夫と娘を送り出し、洗濯と掃除をしていた。
    その時、玄関のチャイムが鳴った。
    宅配便かしらと思い、インターフォンを取ったまりえは
    受話器を取り落としそうになった。
    そこには制服を着た伊織が映っていたのだ。

    続く




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■22359 / ResNo.2)  Re[2]: 主婦まりえの憂鬱2
□投稿者/ あずさ 一般♪(1回)-(2018/09/07(Fri) 23:01:15)
    主人公のまりえさんと同世代の主婦です。小説には書かれていないけれど、まりえさんは伊織のことを思って、だめだとは思いつつ、がまんできずにオナニーをしてしまったのでしょうね。娘の友だちのこと考えて、なんて、はしたないと思いつつ・・・。そう考えると私もがまんできなくなって、自分でしてしまいました。私も、きれいな若い女の子にいたずらされてみたい・・・。
    続きを楽しみにしています。
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■22360 / ResNo.3)  あずさ さんへ
□投稿者/ いちこ 一般♪(11回)-(2018/09/16(Sun) 19:13:53)
    感想をいただけるのは、すごく励みになります。
    今後の展開をご期待ください。 いちこ。
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■22361 / ResNo.4)  主婦まりえの憂鬱3
□投稿者/ いちこ 一般♪(12回)-(2018/09/16(Sun) 19:18:54)
    「高橋です。すみません。モモカの部屋に忘れ物しちゃって。入れてもらえないですか?」

    学校はどうしたのかしら?
    桃華に頼めばいいのに。なぜ直接来るの?
    などと思いながらも、まりえは解錠した。
    「どうぞ。」
    「ありがとうございます。」

    伊織は入って来るなり、まりえを壁際に押し付ける。壁ドンだ。
    「な、なに?」
    伊織は情熱的な瞳で見つめながら
    「まりえ?‥さん、ボクのこと覚えてませんか?」
    「???‥‥ごめんなさい。覚えてないわ。」
    「ボクは忘れたことはありません。ずっと探していたんです。
    まさかモモカのお母さんだったとは。
    好きなんです。ボクのモノになってください。」
    「な、なに突然バカなこと言ってるの。無理に決まっているじゃない。」
    「どうしてですか?」
    まりえは真っ直ぐな視線に耐え切れず顔を背けて答える。
    「あ、当たり前じゃない。私は人妻よ。」
    「そんなの関係ない!」
    「それにあなたと同級生の桃華の母親なのよ。」
    「それにあなたは女の子じゃないの。」
    「それも関係ない!こっちを見てください!ボクが嫌いですか?」
    まりえは伊織と目が合うと少女のように真っ赤になりながら
    「す、好きとか嫌いとか‥そ、そんなの‥‥んっ」
    伊織が唇を奪う。
    「んっ‥いやっ‥なにしてるの?‥んんーん。」
    たぶん本気で抵抗すれば跳ね除けられる。でも‥‥
    彼女の一途な想い。若い真っ直ぐな熱情に抗えなかった。
    キスぐらいなら‥‥そう思っていた。
    でも夫とは違う彼女の柔らかな唇に陶然となってしまった。
    その間にも彼女の手はまりえの乳首を微妙に刺激していく。
    「んっ‥‥だっ、だめっ!」
    まりえは思いっきり伊織を突き放した。
    「出てって!け、警察を呼ぶわよ。」
    「くっ‥‥」
    伊織は一瞬、泣き笑いのような表情を浮かべると黙って出ていった。
    ドアが閉まると同時に、まりえはずるずると尻餅をついた。
    えっ、わたし彼女を知ってる?
    どこかで会ってるの?
    それとも彼女の人違い?

    あっ、ま、まさかあの時の小学生!?

    続く






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■22362 / ResNo.5)  主婦まりえの憂鬱4
□投稿者/ いちこ 一般♪(13回)-(2018/09/16(Sun) 19:22:54)
    5年前の夏の日、
    まりえはソファにある夫のスマホを見つめていた。
    先程慌てて会社に行った時、ポケットから滑り落ちたのだろう。
    そこには新着メールが表示されていた。

    『この間は楽しかったね。今日はどうしますか?マリエ』

    マリエってだれ?震える指でスマホを開こうとするが、ロックされている。
    まさか浮気?
    桃華はもうすぐ中学受験の大事な時期だというのに。
    そういえば何度か兆候はあった。
    スーツにカラーリングされた長い髪の毛が付いていたり、
    シャツにほのかに香水の匂いがしたり。
    一度、問い詰めたことがあったが
    『バカなこと言ってんじゃない!こっちは毎日満員電車で通ってるんだ。
    その苦労もわからずに呑気なこと言わないでくれ!』
    と逆ギレされ、それ以来言えなくなった。
    まりえは悶々としながらも、夫の携帯を持って会社に出かけた。
    会社で受付をすると会議中とのことで、携帯を預けた。
    頭の中ではぐるぐると怒りと不安が渦巻いている。
    とてもこのまま帰る気になれず、ウインドウショッピングをしたりして
    ぶらぶらと過ごす内に夕方になった。
    どうしても納得がいかないが、もうすぐ桃華が帰ってくる。
    そんな時、夫からメールが入る。

    『携帯ありがとう。今日も遅くなるので晩飯はいりません。』

    やっぱり!疑いが確信に変わる。
    問い詰めるべきだろうか?悔しい!
    私は子育てに家事で一生懸命なのに、あの人は何をしてるの?
    こうなったら自分も浮気してやろうか?
    そんな思いを抱きながら電車に乗って帰路についた。
    通勤時間帯になったのか結構混んでいた。
    まりえはドアの近くに立ち、景色を眺めながら夫のことを考えていた。
    その時お尻に違和感を感じた。そして今度は内腿を触られている。
    痴漢?まりえは無性に腹が立ってきた。許さないんだから!

    続く

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■22363 / ResNo.6)  主婦まりえの憂鬱5
□投稿者/ いちこ 一般♪(14回)-(2018/09/17(Mon) 17:51:58)
    その日伊織は塾に向かう電車の中にいた。
    この時間はいつも結構混んでいる。人波でどんどん奥に追いやられる。
    ふと前を見ると花柄のワンピースを着た女の人がいる。
    小学生にしては大きい伊織と同じくらいの背だ。
    いい匂い!自分も大きくなれば、こんな風になれるのかな?
    電車が揺れて前の女の人に密着してしまう。
    その時伊織は気付いていなかった。
    参考書を入れた手提げバッグが、前の女の人の股の間にはまったことを。
    そのバッグは電車の揺れに合わせて、微妙に内腿を刺激していた。

    まりえは気付いた。これは手じゃない、カバン?
    偶然のように見せかけて、わざとカバンを差し込んだのね?
    それにしても、動かし方がうまい。
    んっ‥少し感じてきちゃう。
    あっ!‥‥そんなっ‥アソコに食い込んで‥‥

    伊織は前の女の人の様子がおかしいので、おや?と思った。
    ふと見ると自分の手提げが女の人の股の間に!
    ヤバイ!痴漢に間違われる。慌てて手提げを引っ張る。
    それがかえって股に食い込ませることになった。
    伊織は余計に焦り、ぐいぐいと引っ張る。ますます食い込む。
    ヤバイ、ヤバイ、ヤバイ!

    な、なんて大胆なの?くっ!もう、もうだめっ!
    まりえは、がっとカバンのストラップを掴み振り向いた。
    あっ!
    なんとカバンの持ち主は、真っ黒に日焼けした小学生の男の子だった。
    髪が短く、真っ黒に日焼けしてスカートも履いていないので勘違いしたのだ。

    がっとストラップを掴まれた伊織は、その女の人と目が合った。
    綺麗!と見惚れたが慌てて謝る。
    「ご、ごめんなさい。」

    素直に謝られて、まりえにいたずら心が芽生えた。
    ちょうど電車が駅に着いたので、降りなさいと命令して下ろさせる。
    「あんなことしていいと思ってるの?来なさい!」
    そしてそのまま女子トイレの個室に連れ込んだ。

    伊織はわざとじゃないと弁解しようとしたが、勢いに圧倒された。
    個室に入るとまりえが、
    「あなたくらいの年頃が異性に興味持つのはわかるわ。
    いいわ。お姉さんが特別におしえてあげる。」
    そう言ってスカートをたくし上げた。

    続く




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■22364 / ResNo.7)  主婦まりえの憂鬱6
□投稿者/ いちこ 一般♪(15回)-(2018/09/23(Sun) 01:33:09)
    まりえは下着を下げ片足から抜いて、足を拡げる。
    「どう?これが女のアソコ!見たことないでしょう?」

    濡れている!伊織は自分のとは違うアソコに言葉をなくした。

    まりえは伊織の手を取り、アソコに導く。
    「触ってもいいのよ。ほらっ。」

    伊織は恐る恐るなぞりあげる。
    「あんっ!」
    慌てて手を引く。
    「いいのよ!ほら、これがクリトリスよ。」
    それからはまりえの言う通りに従った。
    事細かな指示についていくのが精一杯だった。
    彼女のアソコはどんどん濡れて、伊織の指はビチャビチャになる。
    ふと彼女の顔を見ると、頬を染め口に手を当てて必死に何かを堪えている。
    伊織は美しいと思った。もっと彼女を感じさせたいと思った。

    まりえはこの異常な状況に興奮していた。
    駅のトイレで知らない男の子に触られているのだ。
    自分でもどんどん昂ぶるのがわかる。やばい、感じすぎる。
    「そうよ。上手よ。今度は指を入れなさい!そして動かすの。」

    伊織は言われるまま指を挿入し、一本、二本と増やして、
    そろそろと動かしていった。グチュグチュと卑猥な音が響く。
    すごい、すごく気持ち良さそう!

    まりえは指を待てずに自分で腰を振っていた。
    あっ、あっ、き、気持ちいい!もっと、もっと、もっとー!
    いい、いい、あー、逝きそう、逝きそう、逝っちゃうー!
    まりえはビクビクと痙攣して果てた。

    興奮が冷めてきて我に帰ったまりえは急に恥ずかしくなった。
    わたし何をしてるの?いやだ。まずい。どうかしてた。
    急いで下着を上げると、
    「と、とにかくもうあんなことしちゃダメよ!」
    と逃げるようにトイレから出て、ちょうど来た電車に飛び乗った。

    しばらく放心していた伊織だったが、気付くとひとり取り残されていた。
    あれ以来、何度か彼女を探したが一度も会うことはできなかった。
    しかしあの強烈な体験を忘れることはできなかった。
    それどころか年を経るごとにますます鮮明になっていった。
    そして思い出すたびにオナニーをしてしまうのだ。
    もう一度会いたい。その想いは年々強くなっていった。

    _._._._._._._._._._._._._._

    続く





引用返信/返信 削除キー/
■22365 / ResNo.8)   主婦まりえの憂鬱7
□投稿者/ いちこ 一般♪(16回)-(2018/10/03(Wed) 23:15:47)
    伊織を追い出した次の日、また伊織が訪ねてきた。
    「帰って!」
    強い言葉で拒否した。伊織は苦い顔をしただけであっさり帰った。
    不審に思って出てみたら、郵便受けに手紙が残されていた。

    そこには伊織の切々とした想いが記されていた。
    最初に昨日のことを謝罪した上で、5年前のことに触れていた。
    自分はわざとしたのではなく偶然だったこと。
    自分は女だと言いそびれたこと。あまりにも強烈な体験だったこと。
    それ以来、まりえのことが忘れられなくなったこと。
    好きになってしまい、どうしても会いたかったこと。
    もう強引なことはしないので、もう一度会ってほしいこと。
    そして携帯の番号が記されていた。

    まりえは5年前のことを思い出し赤面した。
    やっぱりあの子だったんだ!
    どうしよう?
    この場合、私があの子にセクハラしたことになるのだろうか?
    どっちにしろこのまま無視は出来ない。
    でも電話だと恥ずかしい。
    まりえはショートメールで返事をすることにした。

    〈高橋伊織さま 5年前のことはごめんなさい。まりえ。〉
    〈そんな 謝らないでください。あなたに会えたことを感謝してます。〉
    〈いま思い出しても恥ずかしい。どうしてあんなことを!
    迷惑を掛けたと思っています。〉
    〈そんなことはありません。自分を責めないでください。〉
    〈なにかお詫びがしたい。欲しいものとかない?〉
    〈物は要らない。付き合って欲しい。〉
    〈ごめんなさい。それは無理です。でもこんなおばさんでよければ友達なら〉
    〈‥‥わかりました。たまには会ってくださいね。〉

    それ以来、伊織からメールが度々入った。内容は他愛のないものが多かった。
    しかしそれによりまりえは、伊織の複雑な家庭環境がわかってきた。

    続く





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■22366 / ResNo.9)  主婦まりえの憂鬱8
□投稿者/ いちこ 一般♪(17回)-(2018/10/08(Mon) 11:09:06)
    伊織の両親は彼女が3歳の時に離婚していた。
    理由は、よくある話で父親の浮気だった。
    しかし普通と違うのは、父親の浮気相手は男だったのだ。
    母親は怒り狂い、さっさと男を作り、伊織を父親に押し付けて出て行った。
    たぶんすでに男がいたのだろう。
    伊織はあまり覚えていないが、気づけば母親みたいな父と二人きりだった。
    父親の相手は、その後一緒に住もうとはせず通ってきた。
    その関係は今でも続いているらしい。結局浮気ではなかったのだ。
    そのことはまりえの想像の範囲を超えていた。
    伊織は自分の中に母親を求めているではないだろうか?
    そんな風にまりえは考えた。会ってあげようかしら?
    何度もメールでやり取りをするうちにそう思えてきた。
    そうだ。あの子に可愛らしい服でも買ってあげようか。
    早速、伊織に連絡したら彼女は狂喜乱舞して喜んだ。
    〈ほんと!行く 行く 絶対に行く。死んでも行く!!!〉
    かわいいなとまりえは思った。
    まりえは少し離れたところにあるアウトレットモールを指定した。
    やはり近所の目が気になったのだが、
    考えてみれば娘と母親にしか見えないだろう。

    その前日、夕飯の支度をしていると桃華が帰ってきた。
    「ママ、どうしたの?鼻歌なんか歌っちゃって。なんかいいことあった?」
    「えっ?べ、別になにもないわよ。」
    「ふ〜ん。」
    まりえは驚いた。もしかして自分は浮かれてる?!

    当日、まりえはノースリーブの花柄のワンピースに白いハット、
    サングラスといういでたちで待ち合わせ場所に向かった。
    伊織はすでに着いていた。
    赤いロゴの入った白いTシャツにジーンズのホットパンツ、
    それに赤いキャップ。よく似合っていた。
    その健康的な伸びやかな手足に、思わず目を細めたまりえだが、
    急に自分の二の腕が恥ずかしくなった。
    まりえに気付いた伊織が大きく手を振っている。
    まりえは小さく手を振り答えた。

    続く

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