[]-14913/親
こんな恋のおはなし
saya

2006/06/09(Fri) 18:54:18 編集(投稿者)

「雨降る夜に 頼子の決心01」


だめだった。
ずっと言わない
つもりでいたけれど
もうだめだった。

あたしはあたしを
止められなかった。

嫌われてもかまうもんか。
もう、限界なんだもん。

六月の雨降る夜に
さしていたビニール傘は

何の意味を持たず
あたしの全身を濡らす。

行き着いた先は
圭子先輩の家。

もともと来る気は
なかっただけに

すごく
"ちょっとそこまで"的な格好。

思い付きにもほどがある。

ジーンズにTシャツ
&スリッパ。。。

ふん。シンプルでいいじゃない。

いつだって
行き当たりばったりの自分を

今は悔やむ余裕もなかった。

高ぶる想いを
押さえ切れなくて。

4年−
初めて圭子先輩と会ってから
4年のあいだずっと。

気付かないフリしてた。

でも、もう限界。

切なすぎて死ぬ前に
嫌われたっていいから

あの人の記憶に
残りたかった。


(携帯)

06/09 17:29
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