[]-21759/親
純白の花嫁
シロ




―――――ああ、これで一体何度目かしら。
そんな風な思いが頭をもたげずにはいられない。




『ただいまご紹介に預かりました、佐々木と申します。
 私は新婦である里奈さんとは小学生の頃からの友人で・・・』




折角の友人代表のスピーチも右から左へと流れ、内容が頭に入ってこない。
白とピンクを基調に飾られた室内も、テーブルの上の生花も、全てが夢のよう。




高砂で、微笑みを浮かべながら友人のスピーチを聞く新郎新婦の方へ目をやる。
2人とも性格がよく、人望が厚いようで、結構な人数が集まっている。
招待客も皆いい人そうで、2人はきっと幸せな夫婦生活が送れるだろうと思った。




(里奈・・・・・・。)




眩しいほどの純白のウエディングドレスで身を包んでいる、美しい新婦。
いつもよりも少しだけ濃いメイクをして、幸せそうな表情を浮かべている。
隣の白いタキシードを身にまとった新郎も、幸せそうに座っている。




友人代表のスピーチが終わり、会場が拍手の音でいっぱいになった時。
私は今日の主役である里奈との出会いを、思い出していた―――――




09/23 06:45
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