[]-22009/親
レン・アイ1
いちこ


あたし達はスクランブル交差点で、信号待ちをしていた。
信号が変わり、そのひとはあたしの手を引き、歩き出す。
交差点の真ん中で突然立ち止まり、振り向く。
ドキッとするあたしの目を見詰め、顔を近づける。
‥えっ、こんな所で?‥‥恥ずかしい‥

ジリリリ‥ジリリリ‥ジリリリ‥

遠くで目覚ましが鳴っている。
へっ、目覚まし!?えっ、ヤバイ。
アイは慌てて飛び起きた。さっきの夢で、まだドキドキしている。
「あれは誰だったんだろう?」
まぁいいか。さぁ、今日も仕事だ、頑張ろう!
アイは出版社に勤める25歳、独身。
出版不況のためリストラ寸前。嫌がらせで左遷されたばかり。
なんとエロ本出版部門。『月刊エロエロ』センスの欠片もない。
負けるもんか!

出社すると、いきなり編集長に呼ばれた。
「おい、ユミ先生とこに行って原稿もらってこい。貰うまで帰って来るなよ。」
ユミ先生とは、女流エロ漫画家。
その過激さゆえ、髭が生えていると噂がある。
ちょっと怖いな。

おそるおそる呼び鈴を押すと
「はーい!どちらさま?」
「あ、あの『月刊エロエロ』のものですが。」 あ〜恥ずかしいー!
「あー、どうぞー!」
「失礼します。」
「いらっしゃい、今度は女の子でよかったわ。」
そこにはラベンダー色のコーディガンを羽織ったスレンダー美女がいた。
年の頃は30代くらいだろうか?
きれい!誰だ?髭が生えてると言ったやつは?アイは思わず見惚れた。
「ぼーとしてないで入ったら?」
「あっ、あっ、はい。」
慌てて靴を脱いで、上がろうとしたら框に足が引っかかってよろけた。
やばい!コケる!なっ、なにか掴まるものは?とっさに手を伸ばした。
ビリビリッ!バターン!えっ、ビリビリッて?
手にはラベンダー色の切れ端が!




見上げると何故かニッコリ笑った先生がいた。
「ご、ごめんなさい。弁償します。もちろん。」
「弁償ねェ?お気に入りだったのよね。」
「すみません!!」と頭を下げた。
先生は値踏みするかのように、ジロジロ見ると、いきなりアイの胸を鷲掴みにした。
「な、何するんですか?」
「まぁ、こんなものか?あなた、脱いでくれる?」
「えぇ〜〜!」

続く























12/06 10:56
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いちこ
(12/31 17:17)
No22031
レン・アイ6

いちこ
(12/29 12:58)
No22030
Re[2]: 感想です^^

いちこ
(12/29 12:55)
No22029
感想です^^

安珠
(12/28 22:54)
No22022
レン・アイ5

いちこ
(12/20 15:38)
No22019
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いちこ
(12/16 22:24)
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