| 『さぁ!ここで、スペシャルゲストを紹介します!』 クラス委員長だったアキが皆の視線を集める。 唯も、雪もアキの方に注目した。
『突然、原因不明の辞職で一時期、青井高等学校を揺るがせた人物、若林優花先生の登場でぇーす!!』
『えぇ!?若林先生来てるの!?』
同じクラスだった、春菜が言った。
『さぁ、先生入場して下さい!!』
アキの一言から数秒経って、優花が現れた。 そう、約束通り三年後に唯の前に現れたのだ。
『皆、お久しぶりです。』 優花は一礼し、アキの横に立った。
『先生ー!懐かしいですね?あの時はびっくりしましたよー。』
雪と唯以外の子は、あの時の真相を暴こうと優花に群がっていた。 唯はそれを黙ってみていた。 “懐かしい”そんなもんじゃない。 唯の中に、ずっと押し込んで来た感情が、今溢れる。 やっとの思いで、優花は、唯の前に来た。 ほかの皆には適当な理由を述べ、納得させた。 各自、フリータイムで、色んな子が喋っていた。
『唯、久しぶりね。』
相も変わらずな口調で話し掛けた。
『お久しぶりです。優花様。』
『お久しぶりです!覚えてますかぁ?真中雪です。』 雪も割って話し掛けた。
『覚えてるわ。唯の大切な友人だもの。』
『嬉しいなぁ!』
雪は笑顔を唯に見せた。
(携帯)
|